埼玉栄の逸材が吉原商へ
今日は、富士山の麓にある吉原商のグラウンドに行ってきました。吉原商といえば、昨夏まで強豪・埼玉栄の指揮をとっていた戸栗和秀氏が監督に就任。僕は以前、埼玉栄から西武ライオンズに入団した木村文和の取材でお世話になった縁もあり、今回、練習を見学しつつ、戸栗氏へ挨拶に伺いました。
現在、吉原商は富士市の全面バックアップを受け、約2億1000万円を掛けて、野球部寮を建設。さらに、市内外から広く有力選手を集め、甲子園出場を目指すという一大プロジェクトをスタートさせています。グラウンドも立派で、環境面は整っています。
もともと富士市には全国的にも有名な富士シニアがあり、近隣にも有望中学選手が多数います。しかし、高校となると、県外の有力校に進学してしまい、富士市には残らず…。この状況を打破しようと、思いきった作戦に出ました。
その吉原商に、戸栗監督とともに、埼玉栄から2人の逸材が転校してきました。2年生の山崎珠嗣(内野手)は、埼玉栄の3番を打っていた選手。戸栗監督によると、打球を飛ばす力は、今年プロ入りした兄・憲晴以上とのことです。体は、チームの中で飛び抜けて大きく見えます。ただ、高校野球の規定で、高校での公式戦出場はできません。いったい彼はどのようなモチベーションで練習に励んでいるのでしょうか? すごく気になります。
もう一人の兵藤浩紀(内野手)は1年生。昨夏は1年生ながらレギュラーを獲得し、将来を有望視されています。野球センスが抜群で、うまさが光る玄人タイプの選手。こちらは来年の春から公式に出場できます。山崎は静岡県富士市出身の地元選手ですが、兵藤は千葉県出身。縁もゆかりもない土地ということになりますが、山崎と戸栗監督を慕って静岡に来たそうです。このフットワークの軽さ、ガッツは周りの選手にも刺激を与える存在になっていくのではないでしょうか。
さらに、今年の新入生には、かなりの大物が入ってくる予定です。ただ、戸栗監督の方針で1年生は春の大会に出場させないようです。理由は、春から起用すると、夏まで選手の体力がもたないからで、それほど厳しい練習を行うとのことです。
校名が「富士市立」と変わる2011年には、常葉学園菊川に匹敵する有望選手が揃うことでしょう。
ちなみに、ユニフォームは、埼玉栄と同じ、太い線の縦じまになるそうです!
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