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2009年8月

2009年8月31日 (月)

秋季大会 掛川工vs浜名

★8月30日 第62回秋季高校野球地区大会 西部敗者復活4回戦 磐田球場  晴

 チーム
掛川工 0 0 0 0 1 1 0 1 2 5
浜名 0 0 0 0 0 0 0 0 × 0

 昨日は、新チームでの公式戦、初観戦です。まずは、この秋、どうしても見ておきたかった掛川工のバッテリー、尾白広樹(175cm69kg、右投右打)、内原紳(184cm120kg、右投右打)をチェックしにいきました。

 相手は今夏の県大会で準優勝に輝いた浜名。強豪相手に、どのように抑えるのかが注目でした。

 尾白は立ち上がりから危なげなく浜名打線を抑え込みます。特に、4回は4~6番を3者連続三振の圧巻の投球。真っすぐとスライダーのコンビネーションが良く、回を追うごとに腕も振れていきました。終わってみれば、完封勝利。リリースポイントが特徴的で、球をピュッとはじく感じ。打者の手元でキレが増すのは、そのリリースがあるからだと思いました。球速は常時130キロ台前半。この冬の体力強化次第では十分に140キロを超えてくる素材でしょう。(08301_2下の動画もご覧下さい!)

   一方、キャッチャーの内原は左の写真でも分かるような巨漢選手。体重120キロの体は見るからに、パワーがありそうで、どこにいても目立ちます。今夏の県大会では2回戦で場外本塁打も放つなど長打力が光る選手です。実際に見た印象は、ボールをとらえたときの打球スピードの速さ、クロスプレーでの強さなどに魅力を感じました。

 ただ、上のレベルで野球をやるのなら、もう少し体を絞った方がいいのではないでしょうか。バッティング、スローイングに共通しているのが、腰から下で回転ができないということ。今は、ほとんど上半身の力だけでプレーしています。今後は、強烈なキャラクターを残しつつ、少しでいいのでプレーにキレが欲しいですね。

 さて、上記の2人以外に、もう一人、掛川工に面白い選手がいたので紹08302介します。トップバッターの中山隼汰(181cm74kg、右投右打)です。今夏の予選で本塁打、秋も浜松南戦で二塁打、三塁打の活躍。新聞記事の結果を見て、なんとなく気になっていた選手でした。

 この日は2打席目に右中間を破る三塁打、3打席目には真っすぐに差し込まれながらも センター前にタイムリー安打。試合後、矢部真吾監督に中山について伺うと、意外な話が聞けました。「実は、中学時代、野球をやっていない選手で、陸上部に所属していたようです。身体能力は高いですよ」。中学時代に野球をやっていない選手とは思えない、センスの良さ。右方向に打ち返すうまさは、かなりレベルが高く、対応力にも優れています。秋から冬にかけて、追いかけたくなる選手でした! 

<写真上/「掛川のドカベン」と呼ばれる内原紳(掛川工)>

<写真下/三拍子がそろう中山隼汰(掛川工)>

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2009年8月30日 (日)

愛知大・祖父江の後を追う逸材を発見!

 先日、ドラフト候補の祖父江大輔(愛知大)のインタビュー取材に行った際、愛知大と名古屋経済大のオープン戦を見ることができました。

 愛知大はこの春、2部で優勝し、入れ替え戦で名城大を撃破。秋から1部で戦います。そんな愛知大の1年生でこれから面白いそうな投手を発見しました。

 この日、2番手で登板した伊佐地佑紀(179cm73kg、右投右打)です。

 名前のアナウンスを聞いた瞬間、どこかで聞いた名前だな思っていたのですが、出身校が津島北だと聞いて思い出しました。高校2年夏の愛知県大会で中京大中京を相08301手に好投。ナゴヤドームで136キロをマークしました。その後、愛知県選抜としてアメリカ遠征に参加。野球アカデミーの選手を相手に好投を見せます。3年夏は西愛知県大会で愛知啓成にサヨナラ負けを喫しましたが、将来性の高い投手として注目していました。

 この日は、名古屋経済大を相手に2イニングを投げました。まず、感じるたのはフォーム の綺麗さ。ピッチャーらしい細身の体から、腕がしなやかに振れてきます。スピードは、MAXの138キロをマーク。試合後、愛知大の八田剛監督に話を聞くと、「昨日のオープン戦の最中、ブルペンで下半身の使い方を練習したら、本人の中で何かを掴んだようです。もっと躍動感のあるフォームにして、来年の春までには何とか育てていきたいですね」とのこと。下半身を鍛えていけば、まだまだ伸びること間違いなし! 来年の春からと言わず、この秋から祖父江の2番手として出てきて欲しいなと思います。

<写真/本格派右腕として期待の伊佐地佑紀(愛知大)>

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2009年8月27日 (木)

都市対抗野球大会 ヤマハvs富士重工業

★8月23日 第80回都市対抗野球大会 2回戦 東京ドーム  

 チーム 10 11
ヤマハ 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 1 3
富士重工業 0 0 0 0 0 1 0 0 1 0 0 2

 見事に強豪・富士重工業を倒し、初戦を突破したヤマハ。その試合を東京ドームで見てきました。

 7回まで、富士重工業のベテラン左腕・阿部次男に完ぺきに抑え込まれていました。球速は130キロ台でも、キレがあり、針の穴を刺すような抜群のコントロールはさすがの一言。このまま、ヤマハの完封負けの雰囲気がドーム内に漂っていました。

08231  ところが、8回、初回から唯一、タイミングが合いそうだった小粥勇輝がレフトスタンドへ2ラン本塁打。一気に試合をひっくり返します。こういう厳しい場面で打てる小粥の性格はプロ向きだなと思いました。

 試合中盤から継投に入った投手陣。光っていたのは、5番手で登板したフェリペ・ナテルです。意外だったのはフォームがまとまっていること。体が開かず、下半身も使えていました。真っすぐは「重い」という表現がピッタリ。コントロールがアバウトでも、真っすぐを詰まらせていました。20歳と若く、今後、どこまで伸びていくのか、本当に楽しみになる投手でした。

 明日は、同じ東海地区のホンダ鈴鹿と対戦。ホンダ鈴鹿は好左腕・藤本08232の先発が予 想されます。ヤマハはどのように藤本を攻略するのか。そして、いよいよ注目ルーキーの戸狩聡希の東京ドームデビューがあるのか。注目しましょう!

<写真上/小粥勇輝(ヤマハ)の本塁打で盛り上がるベンチ>

<写真下/3回戦以降での登板がエースされるルーキーの戸狩聡希(ヤマハ)>

■ヤマハ

■富士重工業
1番 レフト 小粥
2番 サード 日野原
3番 センター マガリャス
4番 セカンド 佐藤
5番 ライト 高橋
6番 DH 石野
7番 ファースト 嶋岡
8番 キャッチャー 松尾
9番 ショート 薄井
1番 ショート 藤澤
2番 ファースト 松本
3番 レフト 岩元
4番 ライト
5番 DH 神谷
6番 サード 岡本
7番 セカンド 二村
8番 キャッチャー 松尾
9番 センター 橋本
投手:岡本‐芦川‐高木‐広岡‐ナテル

投手:阿部‐平井

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2009年8月18日 (火)

充実した2日間の取材!

 先週末は『野球小僧』関連の取材が2本立て続きに入り、バタバタとしました。

 土曜日は、飛龍高校へ。ドラフト候補の松尾明暢選手と濱野洋監督に取材を敢行しました。松尾選手は一声で言えば、「すごくマジメな選手」です。真摯に野球に取り組み、野球を勉強する姿には好感が持てました。

 取材が終わりにかかった頃、松尾選手から「あの~、栗山司さんって、もしかしてパソコンでブログをやっている方ですか?」と聞かれました。松尾選手は友人から僕のブログのことを知り、実際に見たとのこと。「打撃フォームとか動画にしてもらって、ありがとうございました」。なんと、お礼までいただいて、僕は恐縮してしまいました。「こちらこそ、勝手に載せちゃってゴメンナサイ」と謝っておきましたが…。

 翌日は大阪へ。午前中は、甲子園で高校野球を観戦し、その後、日本生命のグランドに向かいました。取材対象は、「福留2世」との評価が高い大島洋平選手と杉浦正則監督。「ミスターアマチュア野球」と呼ばれる杉浦監督は、僕の拙い質問にも、趣旨を理解していただき、わかり易く答えていただきました。本当に、人間としても素晴らしい方だと実感しました。

 大島選手は都市対抗の予選中に右手首を骨折するケガをしましたが、現在は回復に向かっているとのこと。プロのスカウトにアピールする意味でも、都市対抗での爆発に期待したいです。

 さて、中身が充実していた今回の2日間の取材。発売は9月10日です。今はその原稿に取り掛かっている最中です!

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2009年8月 9日 (日)

残念!雨で順延…

08092

 今日は甲子園に常葉学園橘の試合を目当てに行きましたが、残念ながら天候不良で中止となりました…。

 中止後の球場の写真です。↓

 08091

 中止決定後、僕は泣く泣く静岡に戻ってきました。でも、やはり万全なコンディショングでプレーさせてあげたいので、致し方ないですね。雨で濡れたボール、ぬかるんだマウンド…。今日、3回まで行われた如水館対高知では、すべてのプレーに影響が出ていたので、特にそう思いました。

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2009年8月 8日 (土)

明日は庄司のメンタル面に注目!

 いよいよ明日、常葉学園橘が初戦を迎えます。昨秋から常葉学園橘を見てきて、選手の能力を見れば、十分に甲子園でベスト8に入ることができるチームだと思っていました。

 あとは大舞台でどこまで力を発揮できるのか。明日は各選手のメンタル面に注目したいです。特に、庄司隼人は新聞報道などで「150キロを出す」と豪語しているのですごく楽しみです。

 では、僕も、これから車で甲子園に向かいます! 雨が降りませんように!!

 

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2009年8月 6日 (木)

渋谷大介(静岡商)の動画をアップ!

 静岡県代表の常葉学園橘は、初戦で旭川大高(北北海道)と対戦することになりました。庄司隼人がどんな投球をするのか、打線が相手の好左腕・柿田竜吾をどう攻略するのか、今から楽しみです。

 さて、常葉学園橘以外のチームは、すでに新チームがスタート。東部、中部、西部の各地区のそれぞれで組み合わせが決定しました。東部の吉原商対三島南、中部の静清工対静岡東、西部の常葉学園菊川対浜名など、初戦で好カードが目白押しです。

0908061  今日は、そんな新チームの中で僕が注目している選手の一人、渋谷大介(181cm84kg、右投右打)の動画をアップします。すでに昨年あたりから、高校野球雑誌の注目選手として名前が挙がっている本格派右腕。指にかかったときのストレートは絶品です。

 下の映像を撮影したのは今夏の掛川西戦です。先発した渋谷は、初回に4失点。掛川西打線に打者一巡の猛攻を受けて4点を失います。結局、試合は4対8で敗れました。 

 ちなみにバックネット裏からの映像は、掛川西の主砲・江塚諭と対したものです。豪快に真上から投げ下ろすフォームは魅力的。逆に気になったのは、スライダーの曲がりが速いことです。変化点が速いので、打者から見極めやすくなっているのかもしれません。素材は一級品だけに、この秋は夏のリベンジを果たしてもらいたいですね。

 

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2009年8月 3日 (月)

練習試合 磐田東vs千葉経大付

★8月3日 練習試合 菊川球場  晴

 チーム
磐田東 0 0 7 1 0 2 0 4 4 18
千葉経大付 0 0 0 0 0 0 2 0 0 2

 すでに新チームがスタートしている高校野球。今日は、僕が注目しているチームの磐田東と、強豪・千葉経大付が練習試合を行うということで、菊川球場に足を運びました。

 磐田東の先発は、1年生の伊藤紳(180cm66kg、右投右打)。磐田東中時代、春の県大会でチームを準優勝に導090831 く活躍を見せた本格派右腕です。今夏も、1年生ながら常葉学園橘戦で登板するなど将来を期待されています。

 まず、中学時代に比べると、少し体が大きくなった印象を受けました。180センチの長身を生かし、真上から投げ下ろすオーソドックスなフォーム。まだ体に柔らかさはありませんが、キレのあるボールを投げ込みます。球速は120キロ台でも、それ以上の速さを感じさせてくれました。さらに、フィールディングも良く、投手としてのセンスの良さも魅力です。

 伊藤は中盤まで千葉経大付打線を抑え込む好投。打線も、相手投手の乱調に付け込み、計22得点を奪いました。

 聞くところによると、この試合の出場選手で千葉経大付のレギュラー選手は2人のみ。それでも、磐田東にとって、全国的に有名なチームと対戦し、大勝したことは今後への自信になったはずです。今秋の地区大会ではどこまで勝ち進むのか、大いに楽しみです!

 ちなみに、午前中の第1試合では常葉学園菊川と練習試合を行い、5対2で千葉経大付が勝利していたようです。

<強豪を相手に好投を見せた伊藤紳(磐田東)>

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2009年8月 2日 (日)

私的2009静岡大会ベストナイン!

★投手…庄司隼人(常葉学園橘・3年)                

★捕手…松尾明暢(飛龍・3年)

★一塁手…桒原凌(常葉学園菊川・2年)

★二塁手…小泉泰樹(常葉学園橘・3年)

★三塁手…山田公平(島田商・3年)

★遊撃手…稲角航平(常葉学園橘・2年)

★左翼手…徳原正伸(浜名・3年)

★中堅手…松下将也(掛川西・3年)

★右翼手…水野敬介(静清工・2年)

0908021_2

<写真/庄司隼人(常葉学園橘>

 常葉学園橘が甲子園出場を決めた静岡県大会。独断と偏見で今大会のベストナインを選出してみました。

 まず、投手は投げて打って、大車輪の活躍を見せた庄司隼人(常葉学園橘)を選出。準々決勝から3連投、準決勝の延長10回に146キロをマーク、決勝で2本塁打、数々の伝説を残しました。文句なし、今大会のMVPでしょう!

 そのほか、常葉学園橘勢は、個性派揃いのチームをまとめた小泉泰樹、準決勝でサヨナラ安打、決勝で2本塁打を放った稲角航平を入れました。

 打撃が光ったのは松尾明暢(飛龍)、山田公平(島田商)の2選手。松尾は加藤学園戦での同点本塁打が印象に残り、山田は小柄ながらオープンスタンスから鋭い打球を連発しました。また、松下将也(掛川西)は広角に打ち分け、打撃センスの良さを見せました。上のレベルでの活躍を大いに期待したいです。

 左翼手の徳原正伸(浜名)は、準決勝の島田商でランニング本塁打の活躍。まさに、一振りでチームを決勝に導きました。

 さらに、今大会で長距離砲の片鱗を見せた桒原凌(常葉学園菊川)、庄司から3安打を放った水野敬介(静清工)は秋以降も要注目です!

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