中学3年生のための野球塾を見学
中学3年生を対象とした野球塾を行っているという話を聞き、先日、大東北運動公園に行ってきました。
練習を指導するのは2月18日のブログで紹介した掛川ベースボールプラザのチーフコーチ・堀井彰人氏。硬式ボールを使って、高校野球の予習をするというコンセプトで、静岡県西部地方から静岡市内の選手まで、約25人が参加しています。
この硬式練習は、例年、9月から3月まで行われます。練習から始まり、ゲーム、合宿などを経て、最後は沖縄に遠征してチームの解散となります。今春のセンバツ大会に出場した江塚諭(掛川西)、甲子園のマウンドを踏んだ萩原大起(常葉学園菊川)、今秋の県大会で活躍が期待される石澤剛(静岡商)なども、この硬式練習を経て高校野球に突入しました。
そんな硬式練習だけに、今年も金の卵を発見したい! とワクワクしながら、グランドに一歩踏み入れると、いきなり堀井氏から厳しい怒鳴り声が聞こえてきます。ただし、決して堀井氏が一方的に叱るのではなく、選手からも意見が出るのが面白かったです。そのプレーの意味を堀井氏が聞くと、選手からも「○○なので、○〇しました」という言葉が出てきます。自分で意味を考えさせることで、選手自身が自分の反省点を気づく手助けをしている感じ。高校野球に挑むためのメンタル面も鍛えられているようでした。
この日は、2回目ということでまだ基礎練習。ランナーをつけたシートノックが行われていました。
このシートノックで気になったのは、三塁ベースを少し過ぎたあたりに置かれた黄色の物体。この黄色の物体が、練習にどのように役に立っているのかというと、例えば、ランナー二塁の際、外野にヒット性の打球が飛んだとします。ここで、外野手がボールを捕った時点で、ランナーが黄色より手前の位置ならカット、黄色よりも先に進んでいればノーバウンドでホームに投げる練習を徹底的に繰り返します。もちろん、内野手や捕手もランナーの位置を見て、自分の次のプレーを判断することになります。
堀井氏によると、「野手が常に、ランナーを見る癖をつけるための練習です。まだまだ出来ていませんけど…」。このほか、ランナーに対しても、打球によって、どのように見極めを行ったらいいのかを細かく指導しています。
硬式練習を行うメリットについて堀井氏は以下のように語ってくれました.。「高校生なら当たり前のことが、中学3年生では全くできていません。特に、頭を使ったことができない。漠然とやっている野球から考える野球へ。それを理解させた上でプレーする。この時期に練習をやっている子とやっていない子では、ただ体を動かしているとかでなく、野球に対する考え方で、必ず高校に入ってから差がつきますよ」。
さらに、コーチの牧野剛史氏は「ここに参加したら、今までの野球観をすべて取っ払ってもらいます。そこで初めてスタート。空になった体に、頭を使うレベルの高い野球を注入していくという感じですね」と、この野球塾ならでは興味深い話を聞けました。
そして、最後に堀井氏は、「今年の選手は面白い選手ばかり。まだまだ中学レベ ルですが、3ヶ月経って来年になったら、変わりますよ。いや、絶対に変えてみせますよ」と豪語! 選手に対しても、ミーティングで「俺は県下トップクラス選手の育てたい。だから、県下ナンバーワンの練習をする」と強気で言い切ります。
10月には大学生の硬式チームと練習試合をするという仰天プランも予定しているそうです。中学生対大学生。どんな試合になるのか気になります。
堀井氏の熱血指導で、選手たちがどんな成長をするのか? 心身ともにレベルアップした中学生を、来年になったら、もう一度、見に行こうと思いました!
<写真上/中学生に対し、堀井氏が自らプレーを見せる>
<写真下/練習終了後のミーティングの様子>
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