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2010年7月

2010年7月28日 (水)

私的2010静岡大会ベストナイン!

 常葉学園橘が2年連続2回目の甲子園出場を決めました。僕は、常葉対決となった昨日の決勝戦はテレビで観戦していたのですが、紙一重の試合でしたね。

 今年も大会の締めくくりとして、独断と偏見で2010年の静岡のベストナインを考えてみました。さらに、静岡県内の様々な球場を駆け巡ったHさんにも選出してもらいました。

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栗山 常葉学園橘の優勝で幕を閉じた静岡大会ですが、Hさんの印象に残った選手を教えてください。

Hさん やはり小島宏祐(東海大翔洋)の成長ぶりに驚きました。テレビのダイジェストで見て体が大きくなっていたのに驚いて、常葉学園菊川との試合を見に行きました。ひと冬越して、体もピッチングも成長。腕がメチャクチャ振れていましたね。

栗山 小島、見たかったな…。僕は、秋篠裕紀(富士宮北)に出会えたことが大きいです。この夏まで全く知らなかった選手ですが、抜群に肩が強く「こんなにいいキャッチャーがいたんだ」と。準々決勝の常葉学園橘戦でも3つの盗塁を刺しましたからね。キャッチングもいいですね。

Hさん 今年の特徴としては、ショートに好選手が揃っていました。私は、ベストナインで板倉健人(静岡)を選びましたが、最後まで稲角航平(常葉学園橘)と悩みました。

栗山 僕も悩んだ末、浦野翔矢(浜松工)にしました。試合前のシートノックを見ていて、打球に対するダッシュ力と、柔らかいグラブさばきに惹かれましたね。その他にも、今年は河合駿佑(聖隷クリストファー)竹内健人(常葉学園菊川)兵藤浩紀(吉原商)といった選手の活躍が光りました。逆に、力を発揮できなかったのは、大会前にスラッガーとして期待された桒原凌(常葉学園菊川)石川昌志(静岡商)。ホームラン量産に期待したのですが、夏の大会の難しさを感じました。

Hさん 上のレベルで期待したい好投手も多かった。河村謙太(静岡)牧ケ谷和成(静岡大成)高木勇輝(城南静岡)吉原脩平(静岡市商)…。このあたりの進路も気になります。それにしても、今年は1年生の活躍も目につきましたね。

栗山 はい。準々決勝で完封した岩本喜照(常葉学園菊川)、鋭い打球を連発した城戸健太朗(常葉学園橘)。この2選手には「新人王」をあげたいくらいです(笑)。Hさんは聖隷クリストファーの1年生コンビに注目していましたね。

Hさん 亀山裕輝鈴木寛也です。俊足好打の鈴木と強打の亀山で、タイプは違いますが、1年生とは思えない堂々としたプレーを見せてくれました。今秋以降、必見ですよ! さて、最後に優勝した常葉学園橘、いよいよ甲子園ですね?

栗山 不安材料としては、県大会で長谷川彦以外のピッチャーがほとんど投げていないこと。ただ、長谷川なら、どんな強豪相手でも、3~5失点にくらいに抑えてくれるという安心感はあります。したがってポイントは打線でしょう。県大会を見る限り、野手陣のレベルは昨年よりも上だと見ています。経験のある選手も多いですし、昨年以上の成績を期待したいところです。

<写真/上から小島宏祐(東海大翔洋)、浦野翔矢(浜松工)、城戸健太朗(常葉学園橘)>

【栗山司のベストナイン】

<投手>長谷川彦(常葉学園橘・3年)
<捕手>秋篠裕紀(富士宮北・3年)
<一塁手>小川拓真(静岡・2年)
<二塁手>秋利雄佑(常葉学園菊川・3年)
<三塁手>小岱太志(常葉学園橘・3年)
<遊撃手>海野翔矢(浜松工・3年)
<左翼手>中山隼汰(掛川工・3年)
<中堅手>高崎健太(常葉学園菊川・2年)

<右翼手>太田悠斗(浜松商・3年)

【Hさんのベストナイン】

<投手>小島宏祐(東海大翔洋・3年)
<捕手>寺嶋寛大(興誠・3年)
<一塁手>岩崎琢也(聖隷クリストファー・3年)
<二塁手>宝田隆司(加藤学園・3年)
<三塁手>小岱太志(常葉学園橘・3年)
<遊撃手>板倉健人(静岡・3年)
<左翼手>花松準規(興誠・3年)
<中堅手>山岸龍大(常葉学園橘・3年)
<右翼手>澤崎竜基(常葉学園菊川・2年)

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2010年7月26日 (月)

夏の甲子園予選 東邦vs愛工大名電

★7月25日 第92回全国高等学校野球選手権愛知大会5回戦 瑞穂球場 晴 

  チーム
愛工大名電 2 0 0 0 0 3 0 5
東邦 1 0 5 1 3 1 1 12

<7回コールドゲーム>

 昨日は、愛知県大会へ。愛工大名電と東邦の強豪対決を見てきました。

 第2試合では中京大中京も登場するということで、第1試合の2時間前から入場券売り場に長打の列。内野席に観客がおさまらず、外野席も解放されるなど、大観衆の中での試合となりました。

 愛工大名電の谷口雄也(181cm78kg、右投左打)は1年時から注目され1007251たスラッガー。高校通算44本塁打の長打力に加え、50メートルは5秒8の俊足。走攻守、3拍子そろった高校生トップクラスの外野手として、今秋のドラフト候補として注目を浴びています。

 初回、谷口はレフト前安打を放つと、すかさず二塁へ盗塁成功。さらに、圧巻は2打席目。今度はライト前へ安打で一気に二塁を陥れる好走塁。外野手が「谷口シフト」で深く守っていたこともありますが、一瞬の判断力の素晴らしさが光りました。

 守備面では俊足を生かして左中間の抜けそうな打球を好捕。打球に対するスピードは、目を見張るものがありました。

 さらに、この日の谷口は、投手陣の不調から、2度もマウンドに登りました。公式戦では初登板だったようです。決して球のスピードはありませんが、気迫のこもった投球。それでも、東邦打線を止めることができず。5対11で迎えた7回裏、東邦のライバル上戸悠心にタイムリーを打たれコールドが成立。打たれた瞬間、谷口はグランドに倒れこみ、選手に抱えられながら最後の整列に向かったのが印象的でした。

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 残念ながら一度の甲子園出場もできなかった谷口。プレー以外で谷口の闘志を見ることができるシーンがありました。6回は愛工大名電打線がつながり3点を返し、なおもチャンスが拡大という場面で3塁上の微妙な判定がありました。アウトかセーフか。審判のコールはアウト。三塁に駆け込んだランナーは野手がボールを落としていると主張します。そこで、チームを代表して主将の谷口が審判にアピールを見せます。そのときに迫力のある谷口の顔に凄みを感じたとともに、プロ向きの性格なのかと思いました。

 ただ、審判が集まりあらためて協議した結果、再度、アウトのコール。今度は、先ほどの表情とは一変、切り替えようとサバサバとして顔を見せていました。

 谷口のような選手は、大学・社会人を経由するよりも、すぐにプロにいって揉まれて欲しいタイプ。スター性も十分です。今の力なら、ファームでじっくりと鍛えれば、3~4年後くらいには、一軍で出場する機会も出てくると思います。

 心技体、すべてを兼ね添えた高校生を久々に生で見ることができ、愛知まで足を運んだ甲斐がありました。

<写真/公式戦初のマウンドに上がる奮闘を見せるも、惜しくも敗退した谷口雄也(愛工大名電)>

■愛工大名電

■東邦

1番 右翼 大村
2番 遊撃 冨澤
3番 中堅 谷口
4番 一塁 田中
5番 左翼
6番 三塁 村山
7番 二塁 佐藤
8番 捕手 後藤
9番 投手 上之薗
1番 遊撃 山中
2番 三塁 小川
3番 中堅 上戸
4番 捕手 都築
5番 左翼 藤田
6番 投手 芳賀
7番 一塁 小澤
8番 右翼 板野
9番 二塁 嶋谷
投手:上之薗-谷口-都築-坂谷-谷口 投手:芳賀-小森

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2010年7月24日 (土)

夏の甲子園予選 常葉学園橘vs富士宮北

★7月24日 第92回全国高等学校野球選手権静岡大会 準々決勝 浜松球場 晴 

  チーム
常葉学園橘 0 0 4 0 0 0 4 0 1 9
富士宮北 0 0 0 0 1 0 1 0 0 2

 いよいよ、今日はベスト8の激突。僕は、昨夜まで清水庵原球場か浜松球場かで迷ったのですが、最終的に浜松球場を選びました。東部地区で唯一ベスト8までに残った富士宮北・佐野準哉(170cm63kg、右投右打)を見たかったからです。3回戦では興誠相手に完封勝利。今日の新聞によると2年生ながら最速142キロを投げるとのこと。すごく気になりました。

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 富士宮北は先発の植松康人(170cm64kg、右投右打)が3回に常葉学園橘打線につかまり4失点。完全に流れが常葉学園橘に傾いている中、4回から佐野がマウンドに上がります。腕は真上よりも少し下がって出てきます。体の柔らかさとバネを感じさせるフォーム。速球は重いというよりも、キレがあって打者の手元でグッと伸びてきます。

 4回は3者凡退にしのぐと6回までの3イニングを無失点に抑えます。常葉学園橘打線を完全に詰まらせている印象でした。7回に集中打を浴び4点を失いますが、体が出来てくれば、まだまだ球速は伸びてきそうな感じ。秋以降、注目投手の一人になるでしょう。

 7月14日のブログで紹介した富士宮北・秋篠裕紀(178cm78kg、右投右打)は、今日も持ち前の強肩を披露。3度の盗塁を刺しました。甲子園に出場し、多くのプロスカウトの前で見てもらいたかった逸材。ここで敗退してしまったのは残念ですが、ぜひ上のレベルで野球を続けて欲しいと思います。

 ベスト4に進出した常葉学園橘は、昨年の庄司隼人(現広島)のような飛び1007242抜けた存在こそいませんが、戦力が充実しているという印象。今日の試合を見る限り、「甲子園でも勝てる実力があるな」と思います。特に、ショートの稲角航平(176cm68kg、右投右打)の守備力はピカイチ。守備範囲の広さ、球際の強さ、安定したスローイング、あらためて全国レベルのショートだと実感しました。

<写真上/最速142キロを誇る2年生右腕・佐野準哉(富士宮北>

<写真下/高い守備力とシャープなスイングが魅力な稲角航平(常葉学園橘)>

■富士宮北

■常葉学園橘

1番 遊撃 増田
2番 一塁 沼澤
3番 左翼 河村
4番 捕手 秋篠
5番 右翼 渡邉
6番 三塁 菊池
7番 一塁 菅原
8番 投手 植松康
9番 二塁 植松良
1番 三塁 小岱
2番 遊撃 稲角
3番 右翼 早川
4番 捕手 牛場
5番 中堅 山岸
6番 二塁 城戸
7番 一塁 宮路
8番 投手 長谷川
9番 左翼 三浦
投手:植松康-佐野準-佐野渓 投手:長谷川

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2010年7月23日 (金)

夏の甲子園予選 掛川西vs聖隷クリストファー

★7月22日 第92回全国高等学校野球選手権静岡大会 4回戦 浜松球場 晴 

  チーム
聖隷クリストファー 0 0 0 0 4 0 0 1 1 6
掛川西 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1

 明日24日からはいよいよ頂点の見えてきた8校がぶつかります。特に明日、清水庵原球場で行われる静岡vs浜松商業はオールドファンにはたまらない組み合わせではないでしょうか? 気温もかなり上がるようなので、観戦に行く方は熱戦に夢中になって、水分補給を怠ることがないよう気をつけて下さい。

 昨日、Hさんが小島宏祐(東海大翔洋)の動画を送ってくれましたが、第1試合の掛川西vs聖隷クリストファーの試合も観戦していたようで、こちらはいつものレポートを送ってくれました。

※        ※         ※ 

Goto

 3回戦までの試合を全てコールドで勝っている聖隷クリストファーと試合巧者・掛川西の対決。先制したのは掛川西でした。3回、2死二、三塁から坂口将也が聖隷クリストファー先発の後藤恒介のグラブを弾く、タイムリー内野安打。しかし、5回に聖隷クリストファー打線が火を噴きます。1死一塁から河合駿佑が左中間を割るタイムリー二塁打で同点とすると、さらに鈴木寛也もレフト前にタイムリー。相手のエラーも挟み、4番・岩崎琢也のタイムリーなどでこの回4点を奪取。8回、9回にも1点ずつを加えた聖隷クリストファーが6対1で快勝しました。

 前回は聖隷クリストファーの1年生コンビを取り上げましたが、最後の夏を戦う3年生も頑張っています。1番を打つ河合はこの試合でも3安打。ショートの守備も安定していて、バランスの取れた好選手です。
 4番を打つ岩崎は187センチの大型打者。聖隷クリストファーで大型打者というと、高校通算45本を放った比企雅裕(現NTT東日本)を思い出しますが、この岩崎も豪快なスイングで雰囲気のあるタイプ。5打数3安打3打点と4番打者として文句なしのバッティングを見せましたが、この日は長身を生かした一塁守備でも見せ場がありました。
 エースの後藤はテンポの良さが魅力の投手。この日は変化球の制球がよく、気づけば掛川西打線の内野ゴロは12コ…。次の対戦相手は打線のいい浜松工業ですが、後藤がどんなピッチングをするか楽しみです。

※            ※          ※

 Hさん、いつもありがとうございます! 甲子園初出場を目指す聖隷クリストファーから目が離せません。

<写真/投球だけじゃなく打撃もいい後藤恒介(聖隷クリストファー)>

■掛川西

■聖隷クリストファー

1番 遊撃 三浦
2番 二塁 渥美
3番 左翼 坂口
4番 右翼 丹野
5番 中堅 吉田
6番 一塁 伊藤
7番 三塁 大柳
8番 捕手 中野
9番 投手 柏熊
1番 遊撃 河合
2番 中堅 鈴木寛
3番 三塁 亀山
4番 一塁 岩崎
5番 左翼 山本
6番 投手 後藤
7番 右翼 福井
8番 捕手 村瀬
9番 二塁 吉原
投手:柏熊-吉備-岡本 投手:後藤

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2010年7月22日 (木)

夏の甲子園予選 常葉学園菊川vs東海大翔洋

★7月22日 第92回全国高等学校野球選手権静岡大会 4回戦 浜松球場 晴 

  チーム
常葉学園菊川 0 0 0 1 0 0 3 2 0 6
東海大翔洋 0 1 0 0 1 0 1 0 0 3

Kojima

 ついにベスト8が出そろいました。東部が1校(富士宮北)、中部が3校(静岡、静岡市立商、常葉学園橘)、西部が4校(常葉学園菊川、浜松商業、聖隷クリストファー、浜松工業)と東部は下馬評が高いチームが多かったので、ちょっと寂しい結果に。
 そんな中、今日は左腕フェチのHさんが、静岡No.1左腕と呼び声高い、東海大翔洋の小島宏祐(185cm75kg、左投左打)のレポートを送ってくれるはずでしたが…「書くより見てもらった方が手っ取り早い、とにかく見てほしい」と今日の動画を送ってくれました(笑)

ちなみに昨秋の小島宏祐の投球フォームはコチラ!

 
 試合は2対1と東海大翔洋リードで迎えた7回、常葉学園菊川は相手のエラーから同点に追いつくと、2死二、三塁から秋利雄佑がライトオーバーの三塁打を放ち2点のリードを奪いました。さらに8回にも澤崎竜基のタイムリー三塁打で2点を追加。常葉学園菊川が6対3でベスト8に駒を進めました。

■東海大翔洋

■常葉学園菊川

1番 二塁 高橋
2番 右翼 瀬戸口
3番 中堅 吉川
4番 捕手 森崎
5番 一塁 三宅
6番 左翼 陰山
7番 三塁 村松
8番 投手 小島
9番 遊撃 井上
1番 遊撃 竹内
2番 二塁 秋利
3番 三塁 近藤亮
4番 一塁 桑原
5番 中堅 高崎
6番 左翼 近藤駿
7番 捕手 泉地
8番 右翼 澤崎
9番 投手 森田
投手:小島 投手:森田-中村

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2010年7月21日 (水)

夏の甲子園予選 聖隷クリストファーvs伊豆総合

★7月21日 第92回全国高等学校野球選手権静岡大会 3回戦 磐田球場 晴

チーム
伊豆総合 1 0 0 0 0 1
聖隷クリストファー 2 2 0 7 × 11

 静岡の県大会も今日で16強が出揃いました。意外性のあるチームは少なく、実力のあるチームが、順当に残っている印象です。
 そんな中、1年生コンビが大活躍するチームのレポートをHさんが送ってくれました。 

※                ※           ※

Suzuki

 今日は好投手が各球場に登場するため、悩んだのですが、磐田球場に行ってきました。お目当ては聖隷クリストファーの1年生コンビ・亀山裕輝鈴木寛也です。

  19日の田方農戦では亀山が公式戦初本塁打を放つなど4打数4安打の大活躍。鈴木寛も2打点と、1年生ながら主力の2選手。今日の試合でも2番センター鈴木寛、3番サード亀山とスタメンでの出場でした。
 結果から言いますと、鈴木寛が4打数1安打2打点、亀山が3打数1安打1打点で1四球でした。試合は聖隷クリストファーの打線が爆発して、11対1と5回コールドで快勝。

 鈴木寛は4打数1安打とはいっても、エラーとフィルダースチョイスで出塁しているので、塁に出られなかったのは1打席のみ。初回には、盗塁も決めました。足に自信があるのか、リードもなかなか大胆。ただ、4回には牽制で挟まれアウトになる場面もあったので、積極性は失わずに慎重さも身につけてほしいです。
 4回に1死二、三塁から放った2点タイムリーはライナーでファーストの頭上を越える、ライト前安打でした。軽くてシャープなスイングも魅力的です。

Kame

 亀山はとにかく体つきに驚きました。身長は173センチとあまりないのですが、下半身は3年間鍛え上げた3年生のようでした。
 初回の打席では四球を選び、2回に1死二、三塁で迎えた2打席目では、左手主導で低めの球をセンター前に弾き返し、タイムリー安打。3打席目はレフト深部へのフライ、4打席目は三振でした。ファウルもいちいちよく飛ぶんです。相手投手も警戒している様子が伺えました。

 2選手とも、いい意味で1年生らしい荒さを残した選手です。のびしろがまだまだありそうなので、栗山さんもぜひ見に行って下さい。

 聖隷クリストファーの校歌を初めて聞きましたが、聖歌っぽくてちょっと癒されるかんじでした(笑)

※              ※             ※
 
 Hさんありがとうございました!  今年の1年生打者では常葉学園橘の4番を打つ、城戸健太朗が注目されていますが、この2人にも要注目ですね。
 そして、聖隷クリストファーはこの大会、3試合すべてでコールド勝ち。明日22日の掛川西戦で強力打線の真価が問われそうです。

<写真上/俊足を生かした中堅守備の成長も楽しみな鈴木寛也(聖隷クリストファー)>

<写真下/下半身だけでなく、打席での雰囲気も3年生クラス! 亀山裕輝(聖隷クリストファー)>

■伊豆総合

■聖隷クリストファー

1番 二塁 青木
2番 中堅 坂本
3番 右翼 山根
4番 左翼 細井
5番 三塁 勝呂
6番 遊撃 柴原
7番 一塁 深沢
8番 捕手 水口
9番 投手 加賀
1番 遊撃 河合
2番 中堅 鈴木寛
3番 三塁 亀山
4番 一塁 岩崎
5番 左翼 山本
6番 投手 後藤
7番 右翼 安間
8番 捕手 村瀬
9番 二塁 吉原
投手:加賀-山根-柴原 投手:後藤

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2010年7月20日 (火)

夏の甲子園予選 浜松商vs吉原商

★7月18日 第92回全国高等学校野球選手権静岡大会 2回戦 浜松球場 晴 

チーム
吉原商 0 0 0 0 2 0 0 2 0 4
浜松商 3 2 1 0 0 1 0 1 × 8

 古豪・浜松商と新興勢力・吉原商が激突した注目の一戦。試合は、序盤に浜松商の打線が吉原商のエース・長橋伴将(175cm71kg、左投左打)をとらえ大量リードを奪います。粘る吉原商は5、8回に2点ずつを挙げて追い上げますが、反撃が及ばす。浜松商が逃げ切り、3回戦進出を決めました。

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 この試合、吉原商・兵藤浩紀(170cm77kg、右投右打)を追いました。1年夏に埼玉栄のレギュラーとして活躍。戸栗和秀監督を慕って、3年生ながら2回目の夏を迎えました。

 光っていたのはショートを守る守備でした。動きが軽やかという感じではないのですが、球を捕ってからの速さ、正確な一塁への送球は◎。さらに、どんな場面でも落ち着いたプレーが出来るのが、兵藤の特徴です。打撃では、第1打席はいい当たりのレフトフライに続き、第2打席はサードのエラーで出塁。第3打席に三振のあと、見せ場は8回の第4打席でした。チャンスの場面で、レフト前へ意地のタイムリー。執念でもっていった一撃でした。

 試合後、戸栗監督は、「兵藤は大変なことも多かったと思うが、よくやってくれた」と労う一方で、「勝ち勝ったですね。終盤に跳ね返すことができないのが今の力でしょう。序盤に点差が広がりすぎましたね」。悔しさをにじませながら話してくれました。戸栗監督就任2年目も上位進出は叶いませんでしたが、1、2年生が主体の若いチーム。いい経験を積むことができたのも確かでしょう。

 試合終了後、兵藤に下級生の中でオススメの選手を尋ねると、即座に「長橋です」と返ってきました。「今日は、打たれながら粘り強く投げてくれました。3安打を放ったバッティングも無駄な動きがなくいいです。頑張ってほしいです」。兵藤が吉原商に転校して生まれ変わった吉原商は、来年4月から富士市立に校名が変更。いよいよ新スタートを切ります。来年以降、静岡を席巻する予感が漂いますね。

 また、兵藤は大学へと進み、どんな成長をするのかすごく楽しみです。分厚い胸板から放たれるパンチ力十分のバッティングと無類の勝負強さ。今後も見ていきたいです!

 浜松商では、7月10日のブログで隠し玉としてピックアップした村松1007202和樹(178cm70kg、右投左打)が2安打の活躍。これまでは主に下位の打順が多かったのですが、今大会は4番に座っています。軸がブレないスイングで、速球、変化球ともに対応できるのが長所。3回戦以降、レベルの高い投手に対して、どんなバッティングを見せてくれるのか要注目です。

<写真上/埼玉、静岡と2県の高校野球を経験した兵藤浩紀(吉原商)>

<写真下/好打者として今後のブレイクに期待がかかる村松和樹(浜松商)>

■吉原商

■浜松商

1番 三塁 芦澤
2番 二塁 荒川
3番 中堅
4番 遊撃 兵藤
5番 一塁 鈴木
6番 左翼 田代
7番 右翼 望月
8番 投手 長橋
9番 捕手 天野
1番 右翼 太田悠
2番 一塁 澤根
3番 左翼
4番 中堅 村松
5番 遊撃 鈴木翔
6番 三塁 櫻井
7番 捕手 墨岡
8番 投手 加藤
9番 二塁 茂木
投手:長橋 投手:加藤

※兵藤浩紀(吉原商)の以前の記事はこちら!→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2010/05/post-f85d.html

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2010年7月18日 (日)

夏の甲子園予選 興誠vs静岡商

★7月18日 第92回全国高等学校野球選手権静岡大会 2回戦 浜松球場 晴 

チーム
静岡商 1 1 0 0 0 0 0 1 0 3
興誠 0 0 0 3 0 1 1 0 × 5

 今日は2回戦屈指の好カード、興誠対静岡商の一戦を見てきました。プロのスカウトが注目する興誠・寺嶋寛大(182cm79kg、右投右打)のプレーをチェックするのは、この日が2回目です。初戦は7月10日のHさんのレポートにもあるように、2打数1安打で2四球の成績。優勝候補の一角、静岡商相手にどんなプレーをするのか注目しました。

 まず、シートノックで寺嶋を追うと、春先に見たときよりも雰囲気の良さを感じます。体の大きな寺嶋が、より大きく見え、いい意味で目立っているのです。

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 試合の序盤は静岡商ペース。初回にスラッガー・石川昌志(178cm88kg、左投左打)のレフト前タイムリーで1点を先制。2回にも1点を加えます。この静岡商に傾いた流れを食い止めたのが寺嶋です。

 寺嶋は4回2死からの第2打席、三塁線を破る二塁打。低い打球で球足の鋭さが印象的でした。これがチーム初安打となると、6番・小崎高史(172cm64kg、右投左打)のライト前安打で寺嶋はホームへ。タイミング的には、ギリギリでしたが、ダイナミックなスライディングで1点を返します。その後、興誠は打線がつながり逆転に成功しました。

 続く5回に回ってきた寺嶋の第3打席は豪快な空振り三振に終わりますが、第4打席はヒットを放ちます。

 守備面では粗さがありましたが、なんといっても寺嶋の魅力は体の屈強さ。ホームでのクロスプレーで、ランナーを圧倒して得点を阻止したプレーは、扇の要そのもの。今は原石の塊ですが、鍛えれば鍛えれば上手くなる要素があります。

 一方、敗れた静岡商では8回の1イニングを投げた後藤翔平(175cm1007182_258kg、右投右打)に惹かれました。体のバネを感じさせる柔らかいフォームの持ち主。スピンのきいた低めのボールが良かったです。もう少し、長いイニングを見たかったです。上のレベルで伸びそうな予感が漂う素材。体の線の細いところも、今後のノビシロとして期待できます。

<写真上/優勝候補の静岡商を撃破した興誠の4番・寺嶋寛大>
<写真下/静岡商の3番手として登板した後藤翔平>

★寺嶋寛大の過去の記事はこちら→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2010/03/post-8aeb.html

■興誠

■静岡商

1番 右翼 山田
2番 遊撃 鈴木
3番 左翼 花松
4番 捕手 寺嶋
5番 三塁 安田
6番 中堅 小崎
7番 一塁 神橋
8番 二塁 小林
9番 投手
1番 中堅 吉田
2番 二塁 園田
3番 一塁 飯塚利
4番 右翼 石川
5番 捕手 石澤
6番 遊撃 羽山
7番 左翼 松浦
8番 投手 渋谷
9番 三塁 飯塚巧
投手:森 投手:渋谷-高橋-後藤

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2010年7月14日 (水)

夏の甲子園予選 伊豆中央vs富士宮北

★7月11日 第92回全国高等学校野球選手権静岡大会 1回戦 愛鷹球場 曇 

 チーム
富士宮北 0 0 1 0 0 0 0 1 0 2
伊豆中央 0 0 1 0 0 0 0 0 0

1  

 先日の飛龍対桐陽の試合後、2試合目のシートノックを見ていると、抜群の肩を披露しているキャッチャーがいました。富士宮北の秋篠裕紀(178cm78kg、右投右打)です。

 球を捕ってから投げるまでが、コンパクトなフォームだから早い。しかも、1007141低いライナーで二塁ベース上へ。地肩の強さもさることながら、送球がブレない安定感にも驚きました。

 試合に入ると、秋篠の良さがさらに際立ってきます。2年生のエース・植松康人のショートバウンドの球を体を止めて何度もキャッチ。投手に安心感を与える温かみが感じられるキャッチャーです。こんな良いキャッチャーが眠っていたとは…。今年、僕が生で観戦した高校生の中では静岡県内トップクラスのだと思います。

 打撃では、力が入りすぎているのか、やや強引なスイング。それでも、打球に鋭さがあり方向が良ければ外野に抜けている打球もありました。

 守備だけなら、強豪大学でも十分にやっていけるレベル。ぜひ、今夏の予選で活躍してアピールして欲しいです。

<写真/キャッチャーとしての資質を感じる秋篠裕紀(富士宮北)>

■富士宮北

■伊豆中央

1番 遊撃 増田
2番 二塁 植松
3番 左翼 河村
4番 捕手 秋篠
5番 右翼 渡邉
6番 中堅 沼澤
7番 三塁 菊池
8番 一塁 菅原
9番 投手 植松
1番 中堅 安藤
2番 二塁 田中一
3番 遊撃 金子
4番 一塁 内藤
5番 投手 清水
6番 捕手 西山
7番 右翼 藤ヶ谷
8番 捕手 田中
9番 三塁 橋本
投手:植松 投手:清水

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2010年7月12日 (月)

夏の甲子園予選 飛龍vs桐陽

★7月11日 第92回全国高等学校野球選手権静岡大会 1回戦 愛鷹球場 曇 

チーム
飛龍 0 0 4 1 0 0 0 0 0 5
桐陽 0 0 0 0 0 0 0 0 3 3

 昨日、僕が足を運んだのは愛鷹球場です。お目当ては飛龍。大型スラッガー・奥村拓史(182cm90kg、右投左打)、『野球小僧8月号』の「有望選手リスト」に名前が挙がった遊撃手・辻本一磨(180cm72kg、右投右打)の逸材2年生のチェックに行きました。

1007111

 ところが、まず、目についたのは相手の桐陽のマウンドに上がった大貫晋一(181cm72kg、右投右打)。スラリとした体型から、細い腕をきれいに振る、いわゆる「しなやか系」の投手です。このしなりを見ただけで、僕の目は一気に釘付け。
 球速はまだ出ていませんが、打者の内角を強気に攻めるスタイル。死球を与えても臆することがなく、ガンガンと内に内に投げ込みます。パンフレットを見ると181センチの身長で、まだ2年生。変化球でストライクを取ることができるのも魅力です。
 ストレートと変化球で腕の振りに違いがあるなど課題が多々あるのも実情。それでも3、4回以外は飛龍の強力打線を抑え込んだのは立派でした。今秋以降も、楽しみにしていきたい投手です。

 さて、飛龍の奥村は、4打数1安打。打球の勢いが他の選手とは一1007112_2味違います。印象に残ったは、初回のライトポール際への大飛球。ファウルとなりましたが、スラッガーの資質を感じるものでした。4回には左中間への二塁打。これは、第1打席で打ち取られた高めの速球を、今度は狙い打ったかのような一撃。この選手の「負けず嫌い」な一面も見てとれました。
 あとは何と言っても、打席での雰囲気がいいです。本来はクリーンナップに座る選手。濱野洋監督の「楽に打ってもらいたい」との考えで6番に。相手投手にすれば、こんな大型選手が6番にいたら、おそらく脅威でしょう。

 辻本は守備面に光るものがありました。打球に対する一歩の速さと、安定したスローイングの持ち主。ただ、8回にトンネルのエラーをしたのは残念。確かに打球スピードが速く、バウンドも難しかったのですが、軽やかに捕球して打者走者を刺して欲しかったです。

 3年生では、4番の土屋博志(172cm82kg、右投右打)が成長を見せ、打線に厚みが出ている飛龍。投げては、エースの石井勇輝(181cm70kg、左投左打)が9回に3点を失ったものの、昨秋に見たときよりも体全体をダイナミックに使っていました。内外角へ投げ分ける制球力は武器になるでしょう。

 昨年の飛龍は優勝候補に挙がりながら3回戦で敗退しましたが、今年も選手のレベルは高いだけに上位進出を狙えると思います。

<写真上/腕のしなりが魅力的な大貫晋一(桐陽)>

<写真下/大型スラッガーとして期待値の高い奥村拓史(飛龍)>

■飛龍

■桐陽

1番 遊撃 辻本
2番 中堅 鈴木
3番 二塁 長田
4番 三塁 土屋
5番 右翼 萩原
6番 一塁 奥村
7番 左翼 澁谷
8番 捕手 本橋
9番 投手 石井
1番 三塁 岩田
2番 中堅 菊池
3番 二塁 杉山
4番 捕手 鈴木
5番 右翼 小松
6番 一塁 村上
7番 左翼 佐野
8番 投手 大貫
9番 遊撃 眞野
投手:石井 投手:眞野

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2010年7月10日 (土)

夏の甲子園予選 興誠vs磐田北

★7月10日 第92回全国高等学校野球選手権静岡大会 1回戦 浜松球場 晴

チーム
興誠 2 3 10 1 0 16
磐田北 0 0 2 4 0 6

 今日から静岡でも夏の県大会が始まりました。今年は草薙球場が耐震化工事を行っているため、3地区に分かれて、浜松球場、島田球場、愛鷹球場で開会式が行われました。
 浜松球場で行われた第1試合目には、早速、ドラフト候補スラッガー・寺嶋寛大(177cm78Kg、右投右打)を擁する興誠が登場。高校野球も大好きなHさんがレポートを送ってくれました。

※   ※   ※

 興誠は磐田北に終盤追い上げられたものの、16対6、5回コールドと幸先のよいスタートを切りました。

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 注目の寺嶋は今回初めて見たのですが、開会式から不思議と気になる選手だったんですよ。興誠は一番近くにいたのでそれもあると思いますが、体が大きく、パッと目を引くものがある選手がいると思って、背番号を確認したら、それが寺嶋でした。
 打席に立っても、スタンドがつい期待してしまう雰囲気の持ち主。ガッシリとした体つきで、しっかり振り切る豪快なスイングから高くていい打球音を鳴らします。ファウルや浅いフライでもはっとしてしまう音ですね。
 最初の打席では低めの球をセンター前に弾き返してヒット。次の打席ではライトフライで、その頃にはスタンド中が寺嶋が打席に入る度に注目していたのですが、四球、四球で終了でした。
 キャッチャーとしては多少、ムダな動きが多いかなというかんじ。声をかけるよりも、周りにかけられる場面が目立ったので、扇の要としての進化をこの夏に期待したいです。

 この試合で目立った選手は3番を打っていた花松準規(177cm73kg、右投右打)。4打数2安打(両方二塁打)5打点の大暴れでした。ゆらっとしていて、力の抜けたフォームからシャープなスイングで右に左に打球を放ちます。ただの内野ゴロがギリギリのタイミングになる俊足も長所。

※   ※   ※

 Hさんありがとうございました。
 僕も、明日はどこかの球場に顔を出す予定です。寺嶋の再チェックもしたいですね。

<写真/初戦を突破した寺嶋寛大(興誠)>

■興誠

■磐田北

1番 右翼 山田
2番 遊撃 鈴木
3番 左翼 花松
4番 捕手 寺嶋
5番 三塁 安田
6番 中堅 小崎
7番 一塁 神橋
8番 二塁 小林
9番 投手
1番 中堅 鈴木
2番 左翼 宮本
3番 投手 柳沢
4番 右翼 竹山
5番 一塁 西垣
6番 捕手 芦澤
7番 二塁 浅見
8番 三塁 藤原
9番 遊撃 坂口
投手:森-高重-田岡 投手:柳沢-江塚隼-坂口

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高校野球の静岡県大会が本日開幕! 

 最近、すっかりヤマハブログと化していましたが、この週末からついに高校野球が開幕します。静岡より早く開幕した東東京大会では、昨年静岡の中学野球界をけん引した東海大翔洋中のエース・渡邉隆太郎(現帝京)が早速デビュー。ぜひ、甲子園に出てきてほしいなと期待しています。

 さて、今年の静岡にはどんな逸材が眠っているのか!? 今回は、高校野球ファンのAさんとともに注目選手から隠し玉まで対談形式で紹介していきます。

<投手編>

1007101Aさん まず、栗山さんの注目する選手から教えてください。 もっとも気になっているのは牧ケ谷和成(静岡大成)ですね。僕は、この春の中部大会初戦で見たのですが、リリースの瞬間の球離れが素晴らしい。ヒジの柔らかさもあり、高校から即プロは無くても、大学で140キロ台後半は狙える素材だと思います。

栗山

Aさん その試合、相手投手は河村謙太(静岡)だったんですよね。河村はどうですか?

栗山 河村はパワーで投げ込んでくる力投型。最速144キロのストレートがコンスタントに低めに決まれば、打力のあるチームでも大量点は難しいでしょう。ただ、制球にバラツキがあります。そのあたりを突くチームが攻略する可能性はあります。

Aさん 私は、2年生の野村亮介(静清)に注目しています。187センチの長身の割に、制球力もあり、まとまっています。というか、まとまりすぎているのかとも思います。もう少し、粗いくらいでもいいかもしれません。

栗山 僕も確かに感じます。三塁側から見ているとステップの幅が小さいです。もっと体重が前に乗ってくれば、球速も上がってくるのではないでしょうか。

Aさん 左では小島宏祐(東海大翔洋)と長谷川彦(常葉学園橘)の名前が挙がっていますが。

栗山 小島は全国でも通用すると見ています。内外角に投げ分ける制球力と変化球のキレ、大崩れも少ないです。Aさんは、長谷川をよく見ているんですよね?

1007102

Aさん はい。長谷川の特徴は、テンポの早さです。昨年のエース・庄司隼人(現広島)も早かったのですが、長谷川はそれ以上かも。それがハマるときはいいのですが、逆に単調になると集中打を浴びてしまいます。常葉学園橘の場合、長谷川の他にも好投手がいるので、一人に頼るのではなく、数人で継投した方がいいかもしれませんね。

栗山 渋谷大介(静岡商)も見たいですね。1年秋に見たときには、「ドラフト候補になる素材だな」と感じていたのですが、その後、フォームを崩していましたね。それでも、昨秋の東海大会で中京(岐阜)相手に好投するなど潜在能力は高いです。特に、独特のカーブは武器になりますよ。

Aさん 他に注目しているピッチャーはいますか? 
 
栗山 挙げればきりがないですけどね(笑)。あえて一人をピックアップすると、高木勇輝(城南静岡)でしょうか。まだ僕は見てことがないのですが、新聞記事によると136キロをマークしているようです。実際に生で見た方によると「独特のフォームで、あれだけの球を投げることができるのだから、これからのノビシロが大きい」という感想でした。どうしても、チェックしたい投手です。

<野手編>

1007103Aさん 続いて野手に移ります。やはり、栗山さん的には下級生時から追いかけている桒原凌(常葉学園菊川)ですかね。

栗山 このブログでも書きましたが、高校通算45本塁打は強豪校相手との練習試合が多いことを踏まえて考えると、すごく意味のある数字だと思います。しかも、県内のチームが相手だとマークがきつく、それを乗り越えています。僕は、もっとプロから注目されてもいいと思うくらいです。この夏は県大会で5本塁打を放って、大台に乗せて欲しいと思います。天性の飛ばす能力を持つ桒原には十分に可能です。

Aさん 栗山さんは桒原君を語ると止まらなくなりますよね(笑)。私は、同じ常葉学園菊川の高崎健太がおススメ。体は小さいのですが、俊足とシャープなスイングで、なんといってもガッツがあります。プロ注目の寺嶋寛大(興誠)はどうでしょう?
 
栗山 僕は春先の練習試合で初めて見ました。そのときは、結果が良くなかったのですが、スイングスピードの速さに惹かれました。捕手としては、まだまだ経験が少ないので、これからでしょう。もう少し、体にキレが出てくればと思っているのですが。夏の大会で、再度チェックしたいです。

Aさん 常葉学園橘勢も必見ですね。昨夏の甲子園を経験している小岱太志稲角航平牛場友哉と並ぶ打線は強力です。

栗山 1年生の城戸健太朗が4番に座るんですよね。

Aさん はい。中学時代から注目されたスラッガーです。パワーはピカイチでしょう。

栗山 1年生と言えば、原田元基(浜名)も楽しみ。すでに3番ショートでレギュラーを掴んでします。中学時代、『中日スポーツ』の「タクさんのイチオシ君」で取り上げられた選手。野球センスがありそうなので、早くみたいですね。

Aさん 左打者では石川昌志(静岡商)の名前をよく聞きますね。

栗山 はい。石川の良さは飛ばす能力に加え、左方向にも強烈な打球を打てることです。今大会は相手投手のマークが厳しくなる中で、どんな結果を残すのか。「いい選手」だということは分かっていますので、そのあたりに注目しています。

Aさん 最後に栗山さんの隠し玉はいますか? とっておきの選手がいたら教えてください。

栗山 隠し玉ですか…。う~ん。実は、生で見たことがなく、映像のみですが、村松和樹(浜松商)という選手を挙げたいです。左打ちの選手で、しっかりボールを引きつけ、体を開かずに打ち返します。浜松商で下位にいるのが不思議な選手ですよ。この選手について、知っている方がいれば是非情報が欲しいです。

<写真・上/校名が変わって最初の夏にチームを引っ張る野村亮介(静清)>
<写真・中/テンポのよいピッチングが身上の長谷川彦(常葉学園橘)>
<写真・下/飛ばす能力にかけては常葉学園菊川の歴代最強打者との呼び声が高い桒原凌>

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2010年7月 8日 (木)

ヤマハ都市対抗出場記念②<補強するならコノ選手!>

 都市対抗もほとんどの地区で出場チームが決まり、残すところは北海道地区のみ。こうなると次に気になるのは組み合わせ(今月17日抽選)、そして都市対抗独特の補強選手です。

 東海地区の補強会議は9日に行われます。今年から補強選手は3人以内となったので、第5代表のヤマハにも面白い選手が補強として加わりそうです。そこで、補強選手として各チームからラブコールを受けそうな選手をリストアップ、そして僕が勝手にヤマハにオススメな選手をピックアップしました。ついでに、予選でヤマハ情報を教えてくれた石野ファンのHさんにも聞いてみました!

★東海地区補強候補リスト!

チーム ポジション 名前 年齢 身長 体重 投打
ホンダ鈴鹿 投手 藤本瞬 26 167 72 左左
ホンダ鈴鹿 投手 杉本政紀 25 183 75 右左
ホンダ鈴鹿 投手 小泉圭市 23 186 85 右右
ホンダ鈴鹿 投手 前橋泰輔 24 181 80 右右
ホンダ鈴鹿 一塁手 大西正人 25 177 78 右右
ホンダ鈴鹿 左翼手 平手敬介 25 182 87 右左
JR東海 投手 中須賀諭 33 175 75 右右
JR東海 投手 宮里政輝 25 173 73 左左
JR東海 左翼手 池田樹哉 24 184 85 左左
JR東海 右翼手 上甲数馬 24 172 72 左左
JR東海 指名打者 青山眞也 35 183 86 右右
西濃運輸 投手 前田功 30 183 80 右右
西濃運輸 投手 佐伯尚治 27 182 75 右右
西濃運輸 投手 丸山貴史 24 182 90 左左
西濃運輸 遊撃手 大野正義 27 180 80 右右
西濃運輸 中堅手 佐々木孝徳 23 174 83 右右
東海REX 投手 長峰健太 26 180 82 右右
ジェイプロジェクト 投手 井田頌二 24 174 84 右右
ジェイプロジェクト 捕手 庄司龍二 23 176 81 右右
三菱自動車岡崎 投手 山名康造 26 183 85 右右
三菱自動車岡崎 投手 倉谷聖人 24 175 75 右右
三菱自動車岡崎 投手 宇田川雄一郎 23 184 78 左左
三菱自動車岡崎 右翼手 籾山裕輔 24 180 82 右右
エイデンブリッツ 投手 山口幸彦 24 175 右右

*    *    *

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<栗山司のオススメ選手>

倉谷聖人(三菱自動車岡崎)/写真上
上甲数馬(JR東海)/写真中
大野正義(西濃運輸)/写真下

 今年の予選、ヤマハは投手陣に苦しんだ印象を持ちます。最後はベテラン・広岡剛の熱投でなんとか本大会への出場権を得ましたが、絶対的な柱になる投手<がいませんでした。もちろん、若手の戸狩聡希安永征司も先発として頑張りました。しかし、1試合を任せるところまではいきません。本来ならばエース格の吉村健二芦川武弘が故障で投げることができなかったのも痛かったです。

 したがって、まずは投手陣を補強したいところ。ドラフト候補の宇田川雄一郎(三菱自動車岡崎)が欲しいのですが、第5代表ということで獲得は難しいでしょう。そこで、僕のイチオシは、同じ三菱自動車岡崎の倉谷聖人です。特徴はフォームが変則なところ。投げる動作が速く、一言でいえば「野手投げ」。それだけに、初対面のバッターは驚くはずです。実際、ヤマハ戦ではピンチの場面で登板し、高橋孝典を三振に。球速は130キロ台後半ですが、ボールの出どころが見えずらい怖さが、このピッチャーにはあります。

 あとの2人は、上甲数馬(JR東海)と大野正義(西濃運輸)。上甲は左の代打として戦力になるはず。最近のヤマハを見ていると、左で中距離ヒッターが少ないだけに期待大。指名打者としても使えます。一方の大野は、内野手のバックアップとして補強したいです。大会前にレギュラー遊撃手の薄井康博がケガが戦線離脱。本大会に間に合うか微妙なところです。予選では2年目の永田英之が攻守に渡って活躍し、穴を埋めてくれました。それでも、本大会では何が起こるかわかりません。経験不足を補う意味でも実力派の大野の力を借りたいです。

<Hさんのオススメ選手>

 やはり、投手が最大の補強ポイントでしょう。先発でも中継ぎでも使い勝手がよく、実戦的な左腕・藤本瞬(ホンダ鈴鹿)がいれば厚みが増します。同じく左腕の宮里政輝(JR東海)は速球派投手。中継ぎとして頼りになりそうです。ヤマハには140後半を投げる投手がいないので、予選で150キロ近い球を投げていた小泉圭市(ホンダ鈴鹿)も面白いですね。

*    *    *

 この予想が的中するのか!? はたまた違う選手が加入するのか? 発表を楽しみに待ちたいです。

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2010年7月 6日 (火)

ヤマハ都市対抗出場記念①<出場決定シーン動画を大公開!>

 昨日のブログで書きましたように、ヤマハが7年連続34回の都市対抗本大会出場を決めました。

 今日は、都市対抗出場企画第1弾として、貴重な出場決定シーン、胴上げシーンなどの動画をアップします。手持ちで撮っているのでお見苦しい動画になっていると思いますが、選手や関係者の喜びは伝わると思います。しばらくは、この余韻に浸っていたいですね!

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2010年7月 5日 (月)

ヤマハ、都市対抗出場決定!

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★7月4日 都市対抗野球東海地区2次予選 第5代表決定戦 岡崎市民球場 晴

   チーム
ヤマハ 0 1 0 0 0 0 0 1 0 2
三菱自動車岡崎 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

 ついにヤマハが7年連続34回目の都市対抗本大会出場を決めました!

 この日の先発はベテランの広岡剛。今年の都市対抗予選では、戸狩聡希安永征司の若手が交互で先発してきただけに、「ついにヤマハも勝負をかけてきたな」と思いました。

 広岡は序盤から気迫のこもったピッチングを展開。追い込んでから球が高めに浮き、ヒヤッとする場面も多々ありましたが、まさに気持ちで抑えているという感じ。味方の援護は2回に相手バッテリーのミスから奪った1点のみ。僕も、1球1球、ドキドキしながら広岡のピッチングを見ました。中盤以降は、フォークを効果的に使い、広岡のペースに。すると、8回、マガリャエス・チアゴがドラフト候補左腕の宇田川雄一郎から、打った瞬間にそれと分かる豪快な本塁打。リードを2点に広げます。

 そして、迎えた9回裏、三菱自動車岡崎は、一死一塁から浜垣内孝大からレフト方向へ大飛球を放ちます。「抜けた」と思った瞬間、小粥勇輝がスーパーファインプレー。もし、抜けていれば一気に三菱自動車岡崎に流れが傾くところでした。そして、最後は広岡が代打・齊藤陽太を三振に取り、ゲームセット。広岡とベテラン捕手の松尾知之が抱きつくシーンが印象的でした。

10072

 試合後、広岡は囲み取材で「プレッシャーはありました。完封ができるとは思っていなかったので、とりあえず5回を目指して投げました。途中からは気力だけでした。7回くらいからリズム的にもいっぱいいっぱいになってきたので、最後の(小粥の)ファインプレーに助けられました」と額の汗をぬぐいながらコメント。また、小粥は広岡を助けたプレーについて、「風向きを考えてポジショニングをしていたのですが、あのときは無我夢中で捕りにいきました。とにかく勝って良かったです」。小粥は今大会、攻守で活躍。リーグ戦のJR東海との試合では貴重な本塁打を放ち、守っては投手を助ける好プレーを連発。打順は下位ながら、打球スピードの速さは、相手投手に脅威を与えるものでした。

 「しびれる試合」をものにし、都市対抗の出場権を勝ち取ったヤマハ。この予選を通じ、若手は大きな経験をし、最後はベテラン勢が実力を見せてくれました。東京ドームでは、どんな試合を見せてくれるのか? まずは、ゆっくりと休み、本大会に向けて状態を上げていってほしいです。

<写真上/主将・嶋岡孝太を胴上げするヤマハの選手たち>
<写真下/最後に貫録の投球を見せた広岡剛(ヤマハ)>

■ヤマハ

■三菱自動車岡崎

1番 一塁 石野
2番 遊撃 永田
3番 右翼 高橋
4番 二塁 佐藤
5番 中堅 マガリャエス
6番 三塁 嶋岡
7番 DH 井上
8番 左翼 小粥
9番 捕手 松尾
1番 右翼 籾山
2番 左翼 下山
3番 DH 佐々木
4番 一塁 小林
5番 三塁 三垣
6番 二塁 浜垣内
7番 中堅 江川
8番 遊撃 渡辺
9番 捕手 清水
投手:広岡 投手:山名-弦巻-倉谷-宇田川

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2010年7月 2日 (金)

都市対抗予選 ヤマハvs東海理化

★7月1日 都市対抗野球東海地区2次予選 岡崎市民球場 晴

 チーム
東海理化 0 0 1 0 3 0 0 0 0 4
ヤマハ 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1

 都市対抗予選は第2代表に東邦ガス、第3代表に東海理化が決定しました。
 僕は昨日、ヤマハの第3代表決定を信じて、夜の東名を走ったのですが、到着したのは試合終了後…。そこで、今回も左投手フェチのHさんに詳細をレポートしてもらいます!

*      *      *

 先発はヤマハが戸狩聡希、東海理化が川脇輝生で始まったこの試合。リーグ戦で戦ったときと全く一緒の顔合わせでした。
 戸狩は自己最速の143キロを記録するなど、リーグ戦同様攻める投球を見せますが、3回に先頭打者を四球で出すと鈴木裕也のタイムリーで1点を先制されます。4回、5回にも先頭打者に四球を出し、なんだか常に不安なピッチングでした。4回は後続を断ちましたが、5回はバント処理で戸狩自身が痛恨のミス。二塁で刺すことに気持ちがいっていたのか、球が手につかず、走者も生き残ることに。その後はバント、三振で2死まできたのですが、3番・冨川平に直球をライトに放り込まれました。この3ランで戸狩Kawawakiは降板。

 対する東海理化の川脇は8回2死で降板したものの、すばらしいピッチングでした。マウンドに向かう時も、マウンド上でもダラダラというと言葉が悪いのですが、のらりくらりした雰囲気。左サイドからストレートは130キロ台前半ぐらいですが、打者を打ち気にはやらせるような誘う投球をしてくる投手です。積極的な打者が多いヤマハは、初球の緩いボールに手を出して、打ち上げるパターンが多く、川脇の術中にハマっていましたね…。ヤマハの攻撃時間がやたら早く終わるなと思っていたら、それもそのはず、川脇が相手にした29打者中、10打者が初球を打ってました。もちろん、球数も少ないです。8回2死までで89球。4回2死まで投げた戸狩は86球ですからね。テンポもよく、投げてはアウト、投げてはアウトというかんじでした。

 8回にヤマハは永田英之のタイムリーで1点を返し、川脇をマウンドかNagataら降ろしたのですが、2死一、二塁のチャンスで高橋孝典が三振。9回にはドラフト候補左腕・金丸将也の前に3者凡退で終わり、敗北しました。

*     *     *

 Hさん、渾身のレポート、ありがとうございました!
 この試合で負けたヤマハは第5代表決定戦で、三菱自動車岡崎と激突します。三菱自動車岡崎には第3代表決定トーナメントの初戦でぶつかり、勝利を収めています。
 試合終了後、球場外に現れた選手たちを見ていると、悔しさの中にも明るい顔をしている選手が多かったです。第3代表は逃しましたが、チームの雰囲気は決して悪くないと思います。次こそ、都市対抗出場を決めて欲しいです!

<写真・上/東海理化の都市対抗本戦初勝利はこの川脇輝生の双肩にかかる>
<写真・下/俊足も魅力の2番打者・永田英之(ヤマハ)>

■ヤマハ

■東海理化

1番 一塁 石野
2番 遊撃 永田
3番 右翼 高橋
4番 二塁 佐藤
5番 中堅 マガリャエス
6番 三塁 嶋岡
7番 DH 井上
8番 左翼 小粥
9番 捕手 松尾
1番 右翼 石川
2番 遊撃 鈴木裕
3番 一塁 冨川
4番 DH 吉川
5番 三塁
6番 左翼 鈴木大
7番 二塁 谷口
8番 捕手 山根
9番 中堅 下田
投手:戸狩-安永-広岡-古岡 投手:川脇-鶴岡-金丸

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