★10月17日 愛知大学野球リーグ2部 中京大グランド 曇
チーム |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
計 |
中京大 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
3 |
日本福祉大 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
鶴田健太(183cm85kg、右投左打)。今から7年前、2003年夏の甲子園で静岡(以下静高)が誇る強力投手陣の一角を担い、2試合に登板。最速142キロをマークし、注目を浴びた本格派右腕です。ちなみに、鶴田と同じく、甲子園のマウンドに上がった川口盛外(現広島)、黒田祐輔(現阪神)はプロへ。1学年上の増井浩俊(現日本ハム)、2学年上の深田拓也(元巨人)もプロへ進み、今振り返るとまさに当時の静高は逸材ぞろいでした。
鶴田は、高校卒業後、社会人の強豪・トヨタ自動車へ入社。ところが、腰痛の影響で3年での退社を余儀なくされます。「どうしてもプロへ」の熱い思いから、日本福祉大へ。1年間のコーチ生活を経て、2年春のリーグ戦から試合に登板。腰痛も完治し、3年秋には148キロをマーク。満を持してドラフトイヤーを迎えました。ところが、今年の夏あたりから肩痛の影響で秋は思うような投球ができず。ついにリーグ戦、最後の登板を迎えることになりました。
日本福祉大の先発は威力あるストレートが武器の左腕・西光大(174cm69kg、左投左打)。鶴田も試合当初からベンチ前でキャッチボールをして、いつでもいける準備を整えます。出番を迎えたのは7回、ランナーを背負った苦しい場面でした。2点のビハインドで、これ以上、追加を与えることができないところ。ここで鶴田は一球でショートゴロ併殺打に。見事、ピンチを切り抜けます。
8回以降は延長11回まで、毎回のようなランナーを許しますが、落ち着いた投球を展開。ボールを常に低めに集める徹底ぶり。安心して見ることができます。12回に1点を失いましたが、鶴田の良さを十分に見せてくれたと思います。特に、シンカーが面白い。右打者の内角低めに落ちる独特の軌道で、空振りを奪うことも、打者の芯を外すこともできます。
試合後、鶴田は「今日の出来は、いい時を100だとすれば50くらい。肩痛の影響で少し腕が下がっています。でも、徐々に状態は良くなってきているのですが…」と自身を分析してくれました。
これで日本福祉大のリーグ戦は終了。チームは2部で2位となり、1部2部入れ替え戦に挑みます。その前に、鶴田にとっては運命のドラフト会議が訪れます。先日、鶴田はプロ志望届けを提出。ドラフトでの指名を待っています。「僕は25歳。今年がプロへの最後のチャンスだと考えています。プロに行くためにこの4年間やってきましたので、育成でもいいのでかかって欲しい」と完全なプロ志望を表明。さらに鶴田の口から熱い言葉が続きます。
「極端な話、1年でクビになってもいいんです。とにかく、プロという世界に入ってみたい。1パーセントでも可能性があるのなら…。今回、ダメなら本格的な野球から退くつもりです」
悲壮感を漂わせ、僕の目を真っすぐ見て話してくれた鶴田。高校卒業後、かなりの苦労と努力をしてきたんだろうなと強く感じさせる一言一言でした。
ドラフトまで、あと一週間。鶴田の指名はあるのか!? あのシンカーはプロで通用しますよ!
<写真/ドラフト指名を待つ静高出身の鶴田健太(日本福祉大)>
■中京大 |
■日本福祉大 |
1番 |
右翼 |
福富 |
2番 |
中堅 |
鈴木 |
3番 |
二塁 |
山中 |
4番 |
一塁 |
野々垣 |
5番 |
三塁 |
紙谷 |
6番 |
DH |
濱元 |
7番 |
遊撃 |
岩田 |
8番 |
捕手 |
東間 |
9番 |
左翼 |
鋤柄 |
|
1番 |
左翼 |
加藤 |
2番 |
中堅 |
中根 |
3番 |
DH |
長深田 |
4番 |
遊撃 |
渕上 |
5番 |
一塁 |
牧野 |
6番 |
右翼 |
近藤源 |
7番 |
三塁 |
山本 |
8番 |
捕手 |
安藤 |
9番 |
二塁 |
葛西 |
|
投手:鎌田-清水-藤本 |
投手:西-鶴田 |