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2010年11月

2010年11月30日 (火)

愛知大学強化リーグ 愛知学院大vs中部大

★11月28日 愛知大学野球 強化リーグ 晴   

   チーム
中部大 0 0 0 0 2 0 0 0 0 2
愛知学院大 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1

 毎年、愛知大学リーグは秋のリーグ戦終了後、「強化リーグ」を開催しています。これは他リーグの新人戦とは違い、1~3年生のすべての選手が出場できます。愛知大学リーグの場合、入れ替え戦に2チームが回る独特のシステムを採用しています。したがって、各チームともにリーグ戦では最後の1試合まで気が抜けず、消化試合がありません。つまり、「新戦力を試す場」というものが必然的に皆無なのが実情です。そんなリーグだからこそ、来年に向けて、「強化リーグ」が存在していると思われます。

 この日は「強化リーグ」の最終戦。愛知学院大と中部大の試合を観戦して1011281きました。愛知学院大の先発は常葉学園菊川出身の萩原大起(180cm80kg、右投右打)。1年生ながら、春のリーグ戦でデビューを果たすと、秋のリーグ戦では先発して初勝利をマーク。さらに明治神宮大会では、あの早稲田大相手にリリーフ登板。1点を失いましたが貴重な経験を積みました。来年は、エース・浦野博司(178cm70kg、右投右打)に次ぐ先発投手として期待がかかります。

 萩原は抜群の立ち上がり。初回は2三振を奪い三者凡退。2回から4回も走者を一人も許さずパーフェクトに抑え込みます。スライダー、ツーシームの横の揺さぶりに加え、130キロ台後半の高めの速球で空振りを奪っていきます。速球、変化球ともに、ほとんどキャッチャーの構えたミットに決まり、制球力という点でも文句なしでした。

 ところが5回、一死後に道野大和(181cm77kg、右投右打)に初安打を許すと、二死一三塁から菱田皓介(180cm83kg、右投右打)に左中間を破るタイムリー二塁打を浴びます。これで2人の走者を還ります。結局、萩原は5イニングを投げ、被安打2、奪三振5、失点3という内容でした。

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 4回までは完ぺきだっただけに、5回の失点は残念。シーズン最後の登板だけに、本人的にも気持ち良く終わりたかったはずです。

 3番手では興誠出身の江越裕樹(174cm77kg、右投右打)が登板します。この江越が驚くほど良かったです。マウンドに上がると身長以上に体が大きく見え、腕の振りにスピード感がありました。1イニングを無失点に抑えます。1イニングではなく、もう少し見たかったと思わせてくれる良い出来。来年、一気に飛躍の可能性があるかもしれません。

 来年の愛知学院大の投手陣は、浦野、萩原、江越と静岡県勢が中心となりそう。しかも、3人ともに140キロ台を投げます。高校時代に3人を見ている静岡の高校野球ファンに彼らの成長ぶりを絶対に見てほしいです。愛知まで足を伸ばす価値が十分にありますよ!

<写真上/1年生ながら堂々とした投球を見せた萩原大起(愛知学院大)

<写真下/躍動感のあるフォームに将来性を感じた2年生の江越裕樹(愛知学院大)>

■中部大

■愛知学院大

1番 遊撃 松岡
2番 中堅 柴田
3番 三塁 清水
4番 一塁 佐藤
5番 DH 道野
6番 二塁 蔦木
7番 左翼 小坂
8番 捕手 菱田
9番 右翼 下川
1番 左翼 井上
2番 遊撃 田中
3番 中堅 古屋
4番 一塁 与世山
5番 DH 安井
6番 右翼 濱内
7番 捕手 古川
8番 三塁 長田
9番 二塁 上野
投手:林-岡部-田村

投手:萩原-嘉数-江越-大田

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2010年11月27日 (土)

練習試合 常葉学園菊川vs静岡

★11月23日 練習試合 常葉学園菊川グランド 晴   

   チーム
常葉学園菊川 0 0 3 0 0 6 0 0 0 9
静岡 1 0 1 0 0 0 0 0 0 2

 11月末となり、そろそろ今年も高校野球シーズンが終わりに近づいています。そんな寂しくなりつつあるこの時期に、静岡県のビックチーム同士の練習試合が実現しました。全国の高校野球ファンにも名前が知れ渡る常葉学園菊川と静岡。両チームともに秋の県大会ではベスト8に進出。もちろん、来夏は甲子園を狙っているチーム同士です。

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 試合は常葉学園菊川の圧勝で終わりました。3回に近藤亮(183cm73kg、右投右打)のタイムリー三塁打などで3点を挙げると、6回には7安打を集中して6点を奪う猛攻を見せます。投げては先発の木下晃暢(183cm78kg、左投左打)が、6回まで2失点に抑える好投。速い腕の振りから、力のある真っすぐと、同じ腕の振りから緩い変化球を投げ込みます。その変化球は高めに抜けると痛打を浴びる傾向がありましたが、低めにくれば、真っすぐとの緩急という意味で使えるボールです。

 心配なのは7回から登板したエース・岩本喜照(181cm70kg、右投右打)。結果的に無失点に抑えたのですが、なかなか空振りを奪えないところを見ると、キレが今一つ。今夏、今秋の大会では軽く投げている1011232ようでボールの伸びが特徴的だっただけに、アレッと首をかしげていまいました。この冬、じっくりと鍛えなおし、来春は一回り大きくなった姿に期待しています。

 打線では注目の高崎健太(167cm69kg、右投左打)が第1打席で持ち味を発揮。2-0と追い込まれてから、ファウルで粘り、8球目をライト線へ二塁打。金属バットでなく、一人だけ木製バットを使用しての快打でした。木製バットを使っている意味は何なのか。機会があれば、一度、本人に聞いてみたいです。

 一方の静岡は主砲の小川拓真(173cm82kg、左投左打)を故障で欠き、やや迫力に欠けていた印象が…。ただ、試合前のシートノックを見ていると、「持っている力はあるな」と感じました。特に、二塁・山田直(168cm61kg、右投左打)、三塁・中澤彰太(174cm63kg、右投左打)、遊撃・平川真大(177cm69kg、右投右打)の1年生コンビは、十分に全国で勝負できそうな安定した守備力があります。ここに小川がファーストに加われば、布陣として文句なし。来年は伝統校の巻き返しなるか、こちらも目が離せません!

<写真上/3回にライト超の三塁打を放った近藤亮(常葉学園菊川)>

<写真下/この冬、さらなる飛躍が期待される岩本喜照(常葉学園菊川)>

■静岡

■常葉学園菊川

1番 右翼 高階
2番 二塁 山田
3番 三塁 中澤
4番 一塁 田形
5番 中堅 宮川
6番 二塁 佐野
7番 遊撃 平川
8番 左翼 日吉
9番 投手 渡邉
1番 中堅 高崎
2番 左翼
3番 遊撃 近藤亮
4番 右翼 近藤駿
5番 一塁 高木
6番 三塁 斎藤
7番 捕手 柴田
8番 二塁 大野
9番 投手 木下
投手:渡邉-日吉

投手:木下-岩本

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2010年11月23日 (火)

「くまのリーグ」を見なければシーズンが終われない!

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 先日、三重県熊野市で開催された「ベースボールフェスタ2010」を観戦してきました。静岡からは、車で約6時間(帰りは渋滞に巻き込まれ8時間かかりましたが…)。それだけ時間がかかっても、「くまのリーグ」は足を運ぶ価値のあるイベントです。

 まず、その豪華な参加チーム。今年は花巻東(岩手)、関東一(東京)、大府(愛知)、市岐阜商(岐阜)、遊学館(石川)、近江(滋賀)、創志学園(岡山)、神村学園(鹿児島)といった名立たる強豪校に加え、今秋の三重県大会準優勝の松阪、地元の近大高専、紀南、木本が参加しました。

 熊野市は11月下旬とは思えない温暖な気候。長袖シャツ1枚でも十分に観戦できるほどの温かさ。プレーする選手にとっても、暑くもなく、寒くもなく、ちょうどいい気温だと思います。各グランドも近いので、気軽に移動ができます。今年は2日目のみ観戦したのですが、3会場を回り、計6チームを見ることができました。

 実は、僕がこの「くまのリーグ」を見るきっかけとなったのが、2008年に常葉学園橘が参加したことでした。庄司隼人(現広島)率いる常葉学園橘が全国クラスのチームとどんな試合をするのか興味があったからです。結果は4戦全敗。各選手が高い能力を持っているものの、今一つチームとして噛み合っていない印象を受けました。しかも、ベンチに元気がなく、このまま夏を迎えてたら厳しいだろうなと思っていました。

 くまのベースボールフェスタ実行委員会事務局長の大崎順敬さんも1011212_2、「常葉学園橘は4連敗でチームは何かを掴んだようで、あれが夏の甲子園ベスト16につながったと思いますね」。

 その大崎さんによると、今後はさらに参加チーム数を増やす予定もあるとか…。高校野球ファンなら一度観戦に行ったらやみつきになります!

<写真上/今年の「くまのリーグ」でもっとも注目を浴びた長身右腕・大谷翔平(花巻東)>

<写真下/球場で購入したタオルとパンフレット。パンフレットは出身中学、身長体重まで載っていて充実ぶりが凄い!>

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2010年11月17日 (水)

静岡学生選抜vs首都2部選抜

★11月14日 静岡学生選抜・首都大学2部交流戦 第2試合 松前球場 晴    

  チーム
静岡学生選抜 0 1 0 0 0 0 1 0 0 2
首都2部選抜 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

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 今年で3回目となる静岡学生選抜と首都大学2部選抜の交流戦。僕は、第2試合を観戦しました。静岡学生選抜は東海大海洋学部・諏訪敏章(176cm79kg、右投右打)、浜松大・山下大輝(176cm77kg、右投右打)、静岡産業大・森口貴充(172cm68kg、右投右打)、富士常葉大・青木佑介(172cm63kg、右投右打)の4投手のリレーで完封勝利。なかでも、2番手で登板の山下が圧巻の投球を披露しました。4回から2イニングを投げて被安打1の無失点。5回には2者連続三振を奪いました。今年、僕が山下を見た中でナンバーワンの出来でした。ストレートでグイグイと押し、低めに伸びる球筋は魅力十分。球速は140キロを超えていたと思います。1年生ながら、打者を見下ろして投げている感じ。これなら、首都2部ではなく、1部相手でも十分に通用すると見ました。

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 「今日は自分でも怖いくらいに球が走っていました。投げていてすごく楽しかったですね」と試合後の山下。前日、右足の使い方を変えたところ、フォームがしっくり来るようになったようです。「右足をグッと内側に絞り込むようなイメージです」。確かに、この日の山下は下半身主導で、それにつられて腕が強く振れてきていました。

 山下はシティライト岡山への入社が決まった星山広宣に代わり、来年はエースとして期待されます。チームを神宮球場に導く活躍ができれば、さらに注目度は増していくでしょう。

 ちなみに、一緒に観戦したHさんは山下を高校時代から見てきました。そのHさんも、興奮するほどの快投だったことを、最後に付け加えておきます。

<写真上/試合後に両チームが集まっての記念写真。静岡学生選抜は交流戦限定の帽子とユニフォームで試合を行う>

<写真下/2イニングを無失点に抑えた1年生の山下大輝(浜松大)>

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2010年11月15日 (月)

ヤマハ、ベスト8で散る!

 日本選手権が昨日終了し、トヨタ自動車が初優勝を果たしました。同じく東海地区から出場したヤマハは都市対抗に続き、ベスト8の壁を破れませんでした。都市対抗、日本選手権共にベスト8以上のチームは、JR九州、NTT東日本とヤマハだけなので、1年間を通じて結果を出せたことはすばらしいと思いますが、来年はもう一歩先の成績を期待したいです。
 京セラドーム大阪で来年の追っかけ対象を探してたHさんから連絡が来たのでご紹介します。

※           ※          ※

 大阪での試合は2試合とも、ヤマハらしい試合だったと思います。まずは、Togari終盤荒れた日本新薬戦。先発のフェリペ・ナテルの好投で、そのまま接戦を制するかと思いきや、8回裏に日本新薬が一挙6点を挙げ、逆転。勝負アリかと大半の人は思ったでしょうが、追いかける立場のヤマハの粘りを知っている者としては「もうひと波乱あるぞ」と感じました。
 やはり、9回に追いつき、そのまま延長戦、そしてタイブレークへ。11回表に4点を奪うものの、その裏に日本新薬も4点を取り同点。12回表に5点を挙げ、その裏の日本新薬の攻撃を戸狩聡希が断ち切り、ようやく勝利を決めました。ひと波乱どころではなかったこの試合のスコアは16対12。何のスポーツかわからない結果でしたね。

 準々決勝のJX-ENEOS戦は、一転してヤマハの脆さが出ました。どこからでもホームランが飛び出す、思い切りのいい打線が仇になり、JX-ENEOS先発の倉又啓輔の前に14三振を喫し敗北。安打もマガリャエス・チアゴの1安打のみと、完璧に抑え込まれました。
 特に、一回り目の3回までに7三振を奪われたのが痛かったですね。前半はほとんどストレートでの空振り三振でした。後半は、チェンジアップやスライダーで三振を奪われ、完全に相手のテンポでやられてしまいました。まあ、相手の倉又を褒めるしかない試合でしたね。

 ただ、今大会でナテルと戸狩が結果を出したことは、ヤマハにとっても、来年のドラフト候補と目される2人にとってもよかったと思います。
 ナテルは、初戦の九州三菱自動車戦、2回戦の日本新薬戦で先発の大役Natelを務めました。特に、日本新薬戦では7回0/3を2安打1失点に抑える好投。足を吊った影響で、8回に連打をくらって降板しましたが、スカウトが大勢いる中、アピールはできたのではないでしょうか。
 戸狩は、足の怪我で伊勢大会は浜松に居残り、オープン戦でも登板なしという状態だったので、今回も出番はないかと思っていました。しかし、日本新薬戦で延長11回に一打サヨナラの場面で登場。持ち前の度胸の良さで、ピンチを乗り切る快投を見せました。JX-ENEOS戦でもしっかりと抑え、来年につながるピッチングができたように思います。
 戸狩本人は、「間に合わないと思ったけど、1週間前に投げられるように。ベンチに入っている以上、いつでも投げられる準備はしていました。タイ・ブレークは初めてでしたが、ピンチだと思わず、球を投げることだけに専念しました。緊張はしましたが、故障明けだったので、投げられる楽しさの方が大きかったです」と言っていました。戸狩は『週刊ベースボール』に来年のドラフト候補として写真付きで紹介されていて驚きましたね。

 来年の新人選手の情報もチラホラ入ってきますが、現メンバーに勝るとも劣らない好選手が入ってくるようです。来年のヤマハも楽しみです。

※           ※           ※

 Hさんありがとうございました! 来年もヤマハの情報をよろしくお願いします。

<写真/来年に向けて期待を抱かせる投球を見せたヤマハの戸狩聡希(上)とフェリペ・ナテル(下)>

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2010年11月12日 (金)

日本選手権大会 沖縄電力vsJR北海道

★11月10日 第37回社会人野球日本選手権大会 京セラドーム大阪    

  チーム
JR北海道 0 0 3 0 0 5 0 0 1 9
沖縄電力 0 0 0 1 0 3 0 3 0 7

 一昨日は大阪に足を運び、社会人の日本選手権を見てきました。第10111011試合には沖縄電力が登場。楽しみにしていたのは浜松大出身の照屋吐夢(174cm72kg、右投左打)です。浜松大時代は通算120安打を放ち、ベストナインを3度獲得。走攻守、3拍子そろった遊撃手として、4年時にはドラフト候補として注目されました。

 僕が初めて照屋を目撃したのは大学1年の秋。浜松球場で行われたリーグ戦でした。動きのスピーディーさは圧倒的で、一人だけ別次元でプレーしている印象を受けたのが記憶に残っています。その後、再度、大学4年時に見たときも体は小さいのですが、持って生まれた身体能力の良さを再確認しました。

 今年で社会人3年目を迎えた照屋。沖縄電力のユニフォームを着てプレーする姿を見るのはこの日が初めてでした。

 初回に三振のあと、4回の2打席目は初球をレフト線へ打ち返す二塁打。照屋の凄さを見たのはこの直後でした。次打者の4番・狩俣達也(178cm88kg、右投右打)がライト前安打を放つと、一気に本塁へ還ってきます。3点ビハインドで無死の場面。セオリーなら、ランナーを貯めていきたいので三塁にストップとなるケースです。しかし、照屋は快足を飛ばして間一髪で本塁に突入し、セーフとします。スライディングも迫力満点でした。

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 次打席も安打で出塁、そして7回の4打席目はショート正面へのゴロ。これが、ショートの悪送球を誘い、またもや出塁。50メートル6秒フラットの照屋の脚力が相手のショートにプレッシャーをかけました。最後の9回の打席は凡打に倒れましたが、照屋らしさを十分に感じることができたゲームでした。

 試合後、ベンチ裏で照屋を直撃インタビューしました。まず、4回に無死二塁からホームに還ってきた走塁についてを聞いてみました。

「あの場面は普通は止まるところですが、ゲームの流れを引き寄せたかったので一気にいきました。自分はゲームメークできる選手を目指しているので、あの場面は良かったと思います」

 この日2本の安打を放った照屋ですが、実はもっとも満足しているのは7回にショートのエラーで出塁した場面だそうです。

「何がなんでもランナーに出なければいけないところでしたので、フライだけは避けようと…。左方向にゴロを転がせば、セーフになると思っていました。ランナーに出て、自分の役割ができたという意味でいい打撃でした。でも9回にフライを上げてしまったのはすごく悔しいです」

 沖縄訛りの中に、随所に悔しさを滲ませながらインタビューに答えてくれました。それでも、最後に「プロを目指しています」と話してくれた照屋。この日のプレーを見る限り、社会人野球で細かい動きを学び、ワンランク上のレベルに達したように見えました。無駄のないシャープなスイング、塁間をあっという間に駆け抜ける俊足、柔らかいグラブさばき。ぜひ、プロで勝負してもらいたい選手です。ちなみに、母校の浜松大のことも凄く気にしているようで、「ドラフトにかからなかったのですが、星山(広宣)君に頑張ってほしい」と別れ際にコメントしてくれました!

<写真/2安打の活躍を見せた浜松大出身の照屋吐夢(浜松大)>

■JR北海道

■沖縄電力

1番 遊撃 沖原
2番 一塁 山川
3番 三塁 芝草
4番 右翼 中野
5番 二塁 美馬
6番 DH 前口
7番 左翼 須藤
8番 捕手 乙須
9番 中堅 小林
1番 左翼 儀間
2番 三塁 田場
3番 二塁 照屋
4番 右翼 狩俣達
5番 一塁 大城
6番 DH 渡慶次
7番 遊撃 平田
8番

中堅

与古田
9番 捕手 古謝
投手:武藤-福山-戸田

投手:仲宗根-高坂-伊波-池間-成底

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2010年11月 8日 (月)

鶴田健太、夢の続きとは?

★11月7日 愛知大学野球リーグ 1部2部入れ替え戦 瑞穂球場 晴   

 チーム
愛知大 0 0 0 0 0 1 2 0 0 3
日本福祉大 0 0 0 0 0 2 0 0 0 2

 昨日は、愛知大学リーグの入れ替え戦へ。第2試合では、1部5位の愛知大と2部2位の日本福祉大が対戦しました。

 先制したのは愛知大。6回に高森亮介(178cm82kg、右投右打)の本塁打で1点を奪います。その裏、日本福祉大は松下晃平(165cm68kg、左投左打)のタイムリー三塁打などで2点を挙げて逆転に成功。しかし、直後の7回表、愛知大は好調の高森に2点タイムリーが飛び出して再逆転。投げては先発の永田圭佑(176cm72kg、右投右打)の重いストレートと落ちる球を武器に最後まで投げ切り、愛知大が1部残留を決めました。

1011081

 この日、僕がもっとも楽しみにしていたのは日本福祉大4年生、鶴田健太(183cm85kg、右投左打)の登板でした。試合途中からリリーフに備えブルペンで肩を作っていましたが、登板機会はありませんでした。

 プロ志望届を提出するも、指名はなかった鶴田。ドラフト前、「もし今年のドラフトでかからなかったら、きっぱり本格的な野球から退きます」と語っていただけに、その後の様子が気になっていました。昨日の試合で敗れたことにより、この日が大学最後のユニフォームとなりました。試合後、僕は球場の外に出てきた鶴田の下に向かいました。まずは、この4年間を振り返ってもらいました。

「やっぱり悔いが残りますね。最後の秋のシーズンを前に肩を故障し、万全な状態で望めなかったので。でも、周りより年上で年齢が違う僕を受け入れてくれたチームメイトにはすごく感謝していますし、環境はよかったです」と答えてくれた鶴田。「全てを含めて、満足のいく4年間でしたか?」ともう一度尋ねると、「満足…、満足のいく4年間ではなかったです」。

 キッパリとした返答に、僕は少し不思議な感覚を持ちました。そして、話は意外な展開へ進みます。

「いろいろ僕も考えまして、もう一度、野球を続けてみようかと。あのときは、野球をやめるとお話しましたが、やっぱりプロを目指してみたい。第一希望は企業チーム、それがダメだったらクラブチームを探している状況です。どうなるにせよ、野球は続けたい。あきらめの悪い男なので…」

 さきほどまでの悔しそうな表情が一転、晴々とした表情で話してくれました。その前に、心配なのは傷めている肩の状況。ただでさえ、社会人野球を取り巻く状況は厳しく、来年の新規採用もほぼ決まっているこの時期。故障を抱えるピッチャーが社会人チームに入社するのは容易いことではありません。

「自分でもそのことは分かっています。この年齢ですし、社会人でも、即戦力を求められると思うので。でも、肩が治れば、やっていける自信はあります」。フォームの改善を含め、まずは、じっくりと治療していくとのことです。夢の続きへ、紆余曲折を経た鶴田の野球人生はまだ終わりではありません。この先の道が険しいことはわかっていても、「あきらめない」ことを決めた鶴田の目は、希望に満ちていました。

 鶴田の挑戦は、このブログで継続して追いかけていきます!

※鶴田健太(日本福祉大)の過去の記事はこちら→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2010/10/post-32a5.html

<写真/今後も野球を続けることを決意した鶴田健太(日本福祉大)>※写真は10月17日に撮影したものです。

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2010年11月 5日 (金)

東京六大学新人戦で県出身選手が奮闘!

 先日の東京六大学の優勝決定戦は早稲田大が慶應義塾大を下し、4季ぶり42回目の優勝を飾りました。僕もテレビで観戦しましたが、見応えのある試合でしたね。その翌日、今度は1、2年生主体の新人戦(準決勝)が神宮球場で行われました。住所不定のHさんが準決勝と今日の決勝を観戦してきていたようなので、静岡県出身の選手についてレポートを送ってもらいました。さらに、今回は常葉学園菊川出身の伊藤慎悟(法政大)の貴重な動画も提供してくれました。映像を見る限り、スイングスピードが増し、高校時代よりもスケールアップしている感じです。

※         ※         ※

 昨日、今日と東京六大学の秋季新人戦を見てきました。静岡勢が、東京六大学という名門リーグの中でどれだけ成長しているのか確認するいい機会です。

 まず、今月2日に行われた1回戦で3安打3打点と名前を売ったのが、常葉学園菊川出身の伊藤慎悟(法政大2年)。1回戦では4番センターでの出場でしたが、準決勝では4番サード、3位決定戦では6番サードでの出場となりました。サードの守備では、準決勝でセーフティーにも落ち着いてバント処理するなどなかなかいいプレーが見られたのですが、肝心の打撃は準決勝、3位決定戦ともに無安打でした。ただ、エラーや四球で出塁した際には必ず本塁に戻ってきたので、そういう意味でのツキは持っているのかなと思います。

 新聞報道で、スイングスピードのアップに取り組んでいるということが書かれていましたが、確かに振りは鋭く、相手投手にプレッシャーを与える選手に育ってきていると思いますね。ぜひ、動画を見てください。

 そのほか、掛川西出身の松下将也(法政大1年)は1回戦と準決勝で代打で登場し、レフトの守備にもつきました。ただ、3打数無安打と打撃は振るいませんでした。静岡出身の原田寛之(立教大1年)は準決勝のみの出場。代打でしたが、ショートゴロに終わりました。

 また、掛川西出身の江塚諭(早稲田大1年)はベンチ入りはしていたものの、出番はなし。すでにレギュラーとしてリーグ戦に出場している常葉学園菊川出身の前田隆一(立教大2年)はベンチ入りしていませんでした。

※         ※         ※

Hさんありがとうございました! 斎藤佑樹や大石達也らスター選手が抜けても、東京六大学はやっぱり面白そうです。特に、来年は静岡商業出身の大野健介(早稲田大)が最終学年を迎えるので、注目していきたいですね。

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2010年11月 4日 (木)

練習試合 島田樟誠vs加藤学園

★11月3日 練習試合 島田樟誠グランド 晴   

  チーム
島田樟誠 1 0 0 0 0 0 2 0 0 3
加藤学園 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1

 昨日は、秋季大会で見ることができなかった島田樟誠と加藤学園の練習試合を観戦しました。ともに今秋は県大会に進出。両チームは2回戦で対戦し、11対9で加藤学園が勝利しました。

 その試合、二塁打2本、三塁打1本の活躍を見せたのが島田樟誠の大友伸久(170cm62kg、右投右打)です。どんな逸材なのか、楽しみにしてグランドに向かいました。事前にポジションを調べずにいったのですが、シートノックでセンスが際立っている選手を発見。それがショートを守る大友でした。ゴロをさばくときのハンドリングが柔らかく、捕ってから投げるまでが素早い。何より、ユニフォーム姿がいいです。「これは凄い選手と巡り合えたかも」と僕のボルテージは一気に上がっていきました。

 ところが、試合では3打数無安打。バットを高く構え、ミート力もあるのですが、パワー不足からか、打球に力強さを感じませんでした。守備でもエラーも2つ。正面のゴロをはじくなど、今一つ精彩を欠いていました。試合後、生駒基樹監督から「少し状態を崩しています」という話を伺いました。それでも、来春、一冬を越した姿を見たくなる選手。まずは体調を万全にして、この冬はトレーニングを積んでパワーアップして欲しいと思います。

 加藤学園ではエース左腕の杉山龍太郎(175cm65kg、左投左打)をチェックしました。僕が杉山のピッチングを見るのは約1年4か月ぶり。1年夏は今に比べると細身の体。ただ、ヒジのしなりの良さが目につき、その後もずっと気になっていました(当時の記事はこちら→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2009/07/post-d768.html)。

 今秋より指揮をとる新田紀之監督によると、この日は久々の登板とのこと。その影響からか、立ち上がり、先頭打者に死球を与え、それを足がかりに1点を失います。しかし、2回以降は杉山の長所を再確認。テークバックで一瞬タメを作ったあと、体の開きを我慢して、腕を強く振ってきます。球速は目測で120キロ台後半ですが、キレがあるので実際のスピードよりも速く見えるタイプ。ストレートと同じ腕の振りから投げ込まれるドローンとした緩いカーブは希少です。

 今秋は、あと少しで東海大会を逃した加藤学園。新田監督は、この冬のテーマに「チームのまとまり」を上げています。「打つ、投げる、走るはどこのチームもやること。あとは選手を同じ方向を向かわせる。そういったことが、夏の大会の厳しい場面で発揮されると思います」。浪商(現大体大浪商)、亜細亜大と厳しくもレベルの高い野球を経験してきた新田監督。新生・加藤学園を来夏までにどんなチームに仕上げるのか? 杉山の成長とともに注目していきたいです。

■島田樟誠

■加藤学園

1番 中堅 浅野
2番 二塁 増田
3番 遊撃 大友
4番 左翼 石神
5番 捕手 新倉
6番 投手 平尾
7番 一塁 川西
8番 三塁 大井
9番 右翼 野川
1番 一塁 市川
2番 遊撃 小西
3番 左翼 塩崎
4番 捕手 金子
5番 投手 杉山
6番 二塁 森田
7番 中堅 増島
8番 三塁 田川
9番 右翼 東谷
投手:平尾

投手:杉山

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2010年11月 2日 (火)

日本選手権でヤマハが初戦突破!

 社会人野球の日本一決定戦・日本選手権がついに始まりました。京都大会優勝で日本選手権出場を早々に決めていたヤマハの初戦は、九州三菱自動車が相手。雨で日程がずれてしまったので、僕は観戦に行けませんでしたが、ドラフト結果にルンルンのHさんがヤマハのレポートを送ってくれたので、ご紹介します。

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Natel 今日の先発はフェリペ・ナテル。苦しんだ都市対抗初戦のことを思い出しました…。ただ、今回は初回を3人で切り抜け、いいスタートを切ります。2回、3回は走者を出しつつ、どうにか抑えたのですが、4回に1点を奪われ同点とされると、5回には内野安打、四球で無死一、二塁となったところで交代。ちょっと微妙な結果でした。
 フォームもきれいで、ストレートもすごくきれいな球筋なんですが、簡単に打たれてしまうというか。逆に、ナテルの後を受けて出てきた古岡基紀は、一回見たら忘れられないようなフォームで、ストレートも伸びるとかそういう印象はないのですが、抑えるんですよね。
 しかも、古岡の場合、ピンチであればあるほど、抑えてくれるような印象。高校時代には甲子園の決勝で松坂大輔と戦っているような投手なので、経験、度胸は抜群です。左ですし、古岡がいてくれることで、先発投手が思い切り投げられるところはあると思います。

 試合はというと、1対1で迎えた6回、ヤマハが2死満塁のチャンスから今年満塁で打率10割の小粥勇輝がタイムリー二塁打を放ち、2点を勝ち越し。そのまま、逃げ切り初戦をものにしました。

 試合後に、ナテルに話を聞いてみると、「先発だと言われたのは昨日です。自分じゃないかなと思っていて、準備はしていたので、驚きはありませんでした。今年は3回ぐらいばかりで、今日が一番長く投げたと思います(4回0/3)。調子は悪い方ではなく、普通でした。粘らなければいけない所で粘れませんでしたが、打線がカバーしてくれました」と、相変わらず、流暢な日本語で答えてくれました。
 来年のドラフト候補にも名前が挙がる右腕。それだけに、京セラドームでの活躍に期待したいところです。

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 Hさん、ありがとうございました! 来年のドラフト候補といえば、戸狩聡希はこの日は出番がありませんでした。ただ、社会人野球雑誌の『グランドスラム』で表紙を飾り(10人のうちの1人としてですが)、本日発売の『週刊ベースボール』では2011年のドラフト候補として写真付きで紹介されています。周囲の期待は大きいようです。京セラドームで登板があるのか、楽しみですね。

<写真/肘の柔らかさに注目してほしいフェリペ・ナテル(ヤマハ)>

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2010年11月 1日 (月)

秋季大会 三重vs静清

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★10月23日 第63回秋季東海地区高等学校野球大会 準決勝 四日市市営霞ヶ浦球場 曇   

チーム
三重 0 0 0 1 0 0 0 1 1 0 3
静清 0 2 0 0 0 0 1 0 0 1 4

 秋季東海大会では静清が準優勝に輝きました。惜しくも決勝戦では大垣日大(岐阜)に敗退しましたが、来春のセンバツ出場をほぼ確実としました。

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 僕は、昨日の三重との準決勝を観戦しました。今日の新聞では延長10回を3失点に抑え、サヨナラ打を放った野村亮介(187cm78kg、右投右打)が大きく報じられていますね。なので野村については、そちらにお任せするとして、このブログではトップバッターの熊谷将吾(172cm72kg、右投左打)をピックアップしたいと思います。

 熊谷は初回、4球目をライト前安打を放つと、すかさず二塁へ盗塁。先制点の足がかりを作ります。さらに2回にはお得意の左打ちでレフト前安打。バットの軌道がボールに向かって一直線という感じ。スイングスピードは速く、体が駒のようにくるっと回転するのが特徴です。

 そして、熊谷の良さが最大限に出たのは同点で迎えた延長10回表です。熊谷はトップバッターとして死球で一塁へ出塁。その後、一死一二塁から三盗を試みて見事に成功。もしアウトになっていれば、静清に傾きかけた流れが、三重にいってしまうところ。それでも、果敢に走った姿勢は感服です。これで一死一三塁となり、野村がライト超えのサヨナラ安打を放ちました。1点を奪えば勝利、そしてセンバツ出場という緊迫した場面。「一二塁」と「一三塁」では、野村の気持ちは大きく違ったはずです。つまり、この熊谷の盗塁は大げさに言えば、「センバツ出場を決めた走塁」だと思います。

 10回に熊谷が盗塁を試みた場面について、試合後、光岡孝監督はこんなことを言っていました。「彼には“スライダーを投げるカウントになったら、いつでも走っていいよ”とずっと言ってきました。一三塁にしたかったので本当によく走ってくれましたね」

 本人も死球が当たった右足を引きずりながら、「スライダーが増えていたので、くるなと思いました」と、やはり配球を読み、確信を持って走っていたことを証言してくれました。

 実は今日のNHKのラジオ中継で大垣日大・阪口慶三が熊谷に対して「あの選手はいい」というエピソードが紹介されていました。50メートル5秒9の脚力に加え、頭を使った走塁。さらに広角に打ち分ける打撃技術と快足を生かした守備範囲の広さ。名将も認めた逸材が甲子園の広い球場を駆け巡ることを楽しみにしています!

<写真/走攻守で勝利に貢献した熊谷将吾(静清)>

■三重

■静清

1番 中堅 山口
2番 右翼 天野
3番 三塁 地主
4番 左翼 道貝
5番 二塁 古市
6番 一塁 岡本
7番 投手 岡本
8番 遊撃 前田
9番 捕手 中原
1番 中堅 熊谷
2番 左翼 佐々木
3番 捕手 加藤
4番 投手 野村
5番 三塁 松田
6番 遊撃 柘植
7番 右翼 七篠
8番 一塁 石走
9番 二塁
投手:三浦

投手:野村

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