県大会の1、2回戦で気になった選手①
高校野球の秋季静岡県大会が開幕しました。今回は2回に渡って1、2回戦で気になった選手を紹介します。
まず、土曜日は草薙球場へ。第1試合では静岡・中澤彰太(174cm74kg、右投左打)の打撃に目を見張りました。5打数4安打1本塁打の活躍。今夏の甲子園を経験し、いい意味で投手を見下ろしてバッターボックスに立っているように感じました。
特に、第4打席の右中間への本塁打は雨で56分間の中断後の一撃。中澤の前打者、平川真大(176cm74kg、右投右打)が四球で歩き、ピッチャーが中断の影響でストライクが入らず、苦労していたところ。1ボールから甘く入ってきた球を仕留めた価値ある本塁打でした。テークバックからフォーロースルーで体の軸がぶれず、ライナーでスタンドに持っていく、まさに中澤らしいバッティングでした。
続く第2試合は、飛龍が今年のセンバツ出場の静清に対し、コールド勝ちを収めました。飛龍は、東部大会で見たチームとは、まったく別のチームではないかというぐらい、短期間で成長を見せています。濱野洋監督によると、今回の新チームは「スター選手のいない、ちびっ子軍団。だから、メンバーも固定しないし、4番でも悪ければ、すぐに交代させますよ」。それでも、持っている選手個々のポテンシャルは高いです。特に、この日、サヨナラ安打を放った酒井武人(180cm74kg、右投左打)は富士ボーイズ時代、全日本チームに選ばれた期待の選手。代打で登場し、2球目をシャープなスイングから右中間へ。1年時から楽しみにしてきた逸材がようやく出てきたなという印象です。
そして、第3試合では伊東商・竹安大知(181cm62kg、右投両打)が登場します。最速140キロを誇る本格派右腕に注目度は日に日に増し、この日はプロ2球団のスカウトが視察したほど。僕が竹安の投球を見るのは、この日が2回目。前回は、東部大会の初戦で見たのですが(そのときのレポートはこちら→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2011/08/post-7eb7.html)、その試合よりも、今回の方が全体的に出来が良かったです。オーソドックスな右オーバーから投げ込まれる、指にかかったときの低めのストレートは絶品。特にエンジンのかかってきた4回以降は三振の山を築きます。雨でぬかるんだマウンドの中で、8回を被安打3、11三振を奪ったのは立派です。ただ、まだまだ高めに抜ける球が多いのも事実。いかに精度を上げていけるかが今後の課題となるでしょう。
<写真上/打撃センスは全国クラスの中澤彰大(静岡)>
<写真下/素質を徐々に開花させつつある竹安大知(伊東商)>
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