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2012年3月

2012年3月30日 (金)

オープン戦 ヤマハvs中部学院大

★3月30日 オープン戦  ヤマハ豊岡グランド 晴 

   チーム
中部学院大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ヤマハ 0 5 0 1 0 1 0 0 × 7

 来週4月4日からJABA静岡大会が始まります。社会人のハイレベルなプレーが静岡にいながら見られる貴重な大会です。もちろん、ヤマハも出場。ぜひ、優勝して日本選手権出場の切符を獲得して欲しいです。その前に、今日はHさんが東海地区大学リーグの強豪・中部学院大との試合をチェックしてきてくれました!

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 仕事の合間に行ったので、あまり集中して見られなかったのですが、とにかく2年目の長谷川雄一がすごかったですよ。3番を打ち、4打数4安打。大学生など、格下となる相手には容赦ないですね。浮いた球や甘い球は絶対に見逃しません。次の塁を狙う気持ちも前面に出ていて、躊躇なく走ります。盗塁や、本塁に突入するプレーなどでチームのムードも高める選手です。
 守りでは、4回までセンターを守り、5回以降(7回まで)はサード。センターの守備の良さはもちろんですが、サードでも球際に強さを見せていました。器用ですよねぇ。とにかく、動きにキレがあり、攻守に好調さを感じました。元々勝負強い選手なので、静岡大会でも期待できそうです。

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 Hさんありがとうございました! 長谷川は今年、ドラフト解禁ということで、僕も大注目しています。ヤマハからプロ入りした野手は2005年の森山周(オリックス)まで遡ります。今年はぜひ長谷川にプロ入りしてほしいです!

<写真/走塁面も魅力の長谷川雄一(ヤマハ)>

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2012年3月26日 (月)

春季大会 浜松開誠館vs袋井

★3月25日 第59回 春季静岡県高校野球西部地区大会 2回戦 掛川球場 晴時々天気雨

 チーム
浜松開誠館 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
袋井 1 0 0 0 0 0 0 1 × 2

<投手>
浜松開誠館:鈴木丈
袋井:山崎

 昨日は浜松球場と掛川球場で西部地区大会の2回戦が行われました。僕は下のレポート通り、浜松球場に行っていたのですが、知り合いのHさんは掛川球場に観戦に行っていたようです。面白い選手がいるとレポートを送ってくれました。

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 181センチ左腕の鈴木丈久(浜松開誠館)が気になって、浜松開誠館vs袋井を見に、掛川球場に行ってきました。昨年の新聞で、「左スリークオーターからのクセ球でかわす」と紹介されていたのですが、今は上から投げているようですね。一見して、腕の振りがいいとかフォームがきれいだとかそういう一般的な誉め言葉が出てくる投手ではありません。ただ、回が進むごとにこの投手の良さを知ることになりました。

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 初回、無死一、二塁からエラーでピンチが拡大し、内野ゴロの間に先制点を奪われます。しかし、2回以降は毎回のようにエラーが出て走者を背負うも、落ち着いて後続を断ち、追加点を許しません。8回には、木村貴俊の犠牲フライで浜松開誠館が1点を奪い同点に。勢いは浜松開誠館側にあったので、もしかしたら…と思いましたが、その裏に力んだのか、先頭打者を四球で出すと、再びエラーで1点を失い、袋井が勝ち越し。そのまま、袋井が勝利を決めました。
 鈴木丈に袋井打線はかなり苦しめられましたが、特に球が速いとか魔球的な変化球があるわけではありません。ただ、制球がよく、低めに集まっていました。四死球も8回に1つ四球を出したのみ。フルカウントまでいくことがあっても、粘り勝てるんですね。フォームもスピード感やキレを感じるものではないのですが、少し腕が遅れてくるタイプに見えます。いい打球もあまり飛ばされないですし、球が重いのか、動いているのか。打者にとって嫌な特徴が多く、スタンドで見るよりも打席から見る方が特徴ある投手に見えたのではないでしょうか。
 何より、味方のエラーが頻発したにも関わらず(6つぐらいエラーが出てました)気持ちを切らさずに集中して投げられる精神力がいいと思います。この味方のエラーは本当にもったいなくて、8回2失点ながら、鈴木丈の自責点はゼロでした。つまり、エラーが出ていなかったら、勝っていたはずの試合だったんですよね。鈴木丈は打たせて取るタイプの投手だけに、バックの守備力は必要不可欠です。鍛え抜いて、夏には大物食いを期待したいところです。

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 Hさんありがとうございました! 掛川球場もいい試合だったようですね。これから東部、中部が開幕すると、どこに行こうか本当に悩みそうです。

<写真/エラーに動じない精神力も魅力の鈴木丈久(浜松開誠館)>

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2012年3月25日 (日)

春季大会 浜名vs浜北西

★3月25日 第59回 春季静岡県高校野球西部地区大会 2回戦 浜松球場 晴 

チーム
浜北西 0 2 0 0 0 0 0 0 0 2
浜名 0 0 0 1 0 0 0 3 × 4

<投手>
浜北西:佐藤-池田
浜名:川口-山下-金田

 今日は浜松球場で、西部地区大会を見てきました。
 第1試合では、浜名と浜北西が対戦。浜北西は2回、3本の安打を集中し、2点を先制します。しかし、浜名は4回に1点を返すと、8回には金田周也のタイムリーなどで3点を奪い逆転。そのリードを7回からマウンドに上がる金田が守り切り、浜名が初戦を突破しました。

1203251 今年は好投手が揃う浜名。130キロ台後半のストレートを投げ込む金田、昨秋はエースとして活躍した藤本大輝に加え、この日、先発した川口将陽も夏に向けて楽しみな投手でした。
 以前、池村弘樹監督から「隠し玉がいる」と教えてもらっていたのが、この川口。オフに急成長し、今大会は背番号1を背負っています。身長180センチを超える大型ですが、金田や藤本のようにスピードが出るタイプではありません。実際、先日の練習試合でも、球速のほとんどは120キロ台前半。ですが、スピードガン以上に速く見えるタイプで、試合後にその数字を聞いて驚いたほどです。
 体を柔らかく沈め、腕の位置はサイド気味。腕の振りもシャープです。タイプ的には吉見一起(中日)を連想させます。吉見のような針の穴を通すような制球力はありませんが、球持ちの良さは近いなと感じました。

 野手では1年時から注目する原田元基を久々にチェックすることができました。まず、シートノックで、打球に対するスピードの速さに圧倒されました。小刻みな足の運びができて、スローイングも安定。大げさに言えば、高校生の中に大学生が一人だけ混ざっているような華麗さでした。

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 この日、バッティングでは3打数1安打。1打席目では、三遊間気味にライナー性の打球を放ち、ショートのグラブを弾く安打。打球に鋭さを感じました。試合後、本人に聞くと、「最近の試合で2試合連続ホームランを打っていたので、少し今日は力が入ってしまいました」とのこと。力んでしまう理由がもう一つ。3月末で池村監督が浜松東へ異動となります。「監督のために、この大会は何とかしたい。その思いが凄く強くて」。50メートル6秒0で走る脚力に、抜群の野球センス。さらに、このオフ、野球部全員でトレーニングジムで体を鍛え、パワーアップし、長打力が増してきています。ぜひ、この春は県大会や東海大会など、大舞台でプレーさせてみたい選手です!

 敗れた浜北西では4番ファーストで出場した夏目旭が3打数3安打の活躍を見せました。身長182センチの大柄選手。長いリーチを生かしたバッティングはミート力があり、今後も注目していきたいです。

<写真上/6回を投げて8三振を奪った川口将陽(浜名)>
<写真下/走攻守の三拍子がそろう原田元基(浜名)>

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2012年3月24日 (土)

春季大会 浜松湖東vs佐久間

★3月24日 第59回 春季静岡県高校野球西部地区大会 1回戦 浜北球場 晴 

 チーム
浜松湖東 0 0 2 0 0 0 0 0 0 2
佐久間 0 0 0 0 0 0 1 1 1 3

<投手>
浜松湖東:望月
佐久間:藤山

 県内では春季大会が西部地区大会から幕を開けました。昨秋はベスト4に残るチームもなく、残念な結果に終わった西部地区。今春はどんなチームが西部を制するのでしょうか。
 買い替えたばかりの車をファウルボールが飛んできそうな場所に置いてしまって、試合中ずっとハラハラしていたさんが浜北球場からレポートを送ってくれました。

*             *            *

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 スポニチで取り上げられていた佐久間の投手・藤山知明が気になって、佐久間vs浜松湖東の試合を見てきました。藤山は高校に入ってから投手転向したということで、まず、どんなフォームなのか気になっていました。実際に見てみると、テークバックも大きめで、前での振りも大きく、むしろ野手っぽさはゼロ。角度を意識しているのか、投げ下ろすフォームで腕の振りが鋭いです。下半身を使って、しっかり前でボールを放していましたし、思ったより粗さがない投手でした。
 序盤は力んだ様子にも見え、制球も甘め。3回には2本のタイムリーで2点を失いました。しかし、4回からはエラーで1人走者を出したのみでパーフェクト。浜松湖東先発・望月成之奏の要所を締める投球に残塁を重ねていた打線も、6・7・8回に1点ずつ奪い、逆転に成功。佐久間が初戦を突破しました。
 4回からの藤山は変化球主体で、打たせて取るピッチングを展開。スライダーはカウントを取るのにも打ち取るのにも使えるキレのいいボールでしたね。無駄な球をあまり投げず、早いカウントで勝負していました。そのテンポに巻き込まれるような形で浜松湖東も粘ることができず、ゴロやフライで凡退を続けてしまったかんじです。 
 尻上がりに調子を上げていったことで、スタミナも心配なさそうです。これから春を戦い抜いて、夏にかけて、さらに成長していってほしい選手です。佐久間は選手全員5厘刈りに近いヘアースタイルで春に懸ける思いというのも感じました。

 浜松湖東では、4番を打っていた金谷匡真が180センチ近い長身(スリムですが)で雰囲気があり気になりました。きれいな打球を打つ選手です。

*             *             

 Hさん、ありがとうございました! 藤山擁する佐久間は2回戦で昨秋西部1位の浜松工と対戦します。藤山にとっては試金石となる試合でしょう。注目の一戦です!

<写真/130キロ中盤の速球を投げ込む藤山知明(佐久間)>

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2012年3月20日 (火)

オープン戦 静岡産業大vsヤマハ

★3月20日 オープン戦 磐田城山球場 晴 

   チーム
静岡産業大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ヤマハ 2 1 3 0 0 0 1 0 × 7

 今春、高柳信英氏(前ヤマハ監督)を監督に迎えた静岡産業大とヤマハがオープン戦を行いました。
 試合は、ヤマハが序盤からパワーとスピードで圧倒。社会人野球の強さを見せつけました。

1203201 ヤマハは8回にルーキーの大野健介(170cm71kg、左投左打)が登板しました。静岡商時代から変わらない、躍動感のあるフォームは、身長以上に体が大きく見えます。
 ところが、先頭打者に四球。三振、ライトフライで二死となりましたが、ここから2者連続四球。二死満塁のピンチを迎え、バッターは3番・老平雅貴(172cm75kg、右投右打)。2ボール2ストライクから、変化球で空振りを奪い、なんとか無失点に抑えました。ストレートが全体的に高めに抜け気味。リリースが一定していなったように感じました。
 それが9回は一変。ストレートが低めにズバズバと決まり、2者連続三振。最後の打者もサードフライに。テンポも良く、「これぞ大野」というピッチングで3者凡退に仕留めました。
 この日の最速は136キロ。調整を進め温かくなってくれば、球速的には140キロを超えてくるでしょう。それよりも、重要なのは9回に見せたようなストレートのキレとテンポの良さ。スライダーもキレ味がありましたが、やはり基本線はストレート。社会人相手でも臆することなく、攻めの姿勢を貫いて欲しいです。

 一方の静岡産業大は大敗を喫したものの、投手陣は充実しているなと思いました。先発の森口貴充(173cm71kg、右投右打)は右サイドからキレのある球で勝1203202_2負。社会人野球の洗礼に合いましたが、いい経験になったはず。2番手の植田祐介(170cm62kg、右投右打)は4回から6回を無失点の好投。そして、7回には清水西時代に好投手として活躍した河合諒亮(175cm78kg、右投右打)が登板。テークバックから体を少し捻る独特のフォームから力のあるストレートを投げ込んでいました。
 ただ、気になったのは守りでのミス。風が強かったこともありましたが、一つのミスで、社会人クラスとの試合になると、大量点につながります。リーグ戦に向けて、いかにして、守備力を強化できるのか。ヤマハ時代に監督通算7年で都市対抗に5度チームを導いた高柳氏の手腕に注目です!

<写真上/即戦力とした期待したい大野健介(ヤマハ)>
<写真下/采配に注目が集まる静岡産業大の新監督・高柳信英氏>

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2012年3月18日 (日)

練習試合 磐田東vsいなべ総合学園

★3月18日 練習試合 磐田東グランド 晴   

  チーム
いなべ総合学園 0 0 0 3 0 0 0 2 2 7
磐田東 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1

<投手>
いなべ総合学園:森本
磐田東:森口

 今日はプロのスカウトも注目する磐田東・森口壽樹(185cm100kg、左投左打)をチェックしてきました。森口を見るのは昨秋の西部大会以来。ひと冬を越えてどんな成長を見せているのか。相手は昨秋の三重県大会3位のいなべ総合学園。東海地区トップレベルの強豪が相手だけに、力を試すには絶好の機会でした。

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 立ち上がりから球数が多く、ストライクとボールがはっきりとしていました。それでも、ズドンと来る重さのストレートは昨秋よりキレが増している印象。特に、右打者の内角低めに入るクロスファイヤーは、いなべ総合学園の打者も手が出ませんでした。
 しかし、4回、二死二塁からタイムリーで1点を失うと、それから立て続けに連打を食らい、この回だけで3失点。一旦打たれだすと、投球のテンポが速くなり、「自分の間」ではなく、「相手の間」で投げている感じ。ここで大量得点を許すか、1点で食い止めるかで試合の流れは大きく変わるだけに、今後の課題になるでしょう。
 その後、7回まではランナーを出しながらも、無失点にしのぐも、8、9回に再び失点。いなべ総合学園の足を絡めたスキをつく野球に、森口が「独り相撲」をとっているように見えました。
 この日の球速は常時130キロ台前半から中盤で、最速は137キロ。3月で、小雨の降る寒い状況ということを考えれば、仕上がってきていると思います。また、サイドから投げるなど昨秋のような「技でかわす投球」は影を潜め、スリークオーターの角度から思い切り腕を振っているのは良かったです。

 一方、4番を打つバッティングでは、森口の凄さをあらためて実感。第1打席で、変化球をとらえると強烈なピッチャー返し。おしくも、相手ピッチャーの好プレーに阻まれましたが、ストレートを待ちながら、変化球にタイミングを合わせたセンスの良さが伺えました。
 続く第2打席はレフトフライ。第3打席は背中にあたるデッドボール。そして、第4打席はライト前安打。森口らしい強烈な打球が一二塁間を抜けていきました。

 良くも悪くも、その巨漢と豪快なプレーぶりで目立つ存在の森口。今日だけでなく、先週の試合でもデッドボールを食らうなど、春から夏にかけて相手マークがきつくなると思います。その中で、昨夏の県大会3本塁打以上の活躍を見せることができるのか。今年の磐田東は、主将・エース・4番とチームのすべての重責を担う、森口の状態が命運を握ってくると思います。

<写真/投げては左腕から130キロ台後半、打っては高校通算20本塁打の森口壽樹(磐田東)>

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2012年3月17日 (土)

雨の日にお勧めの一冊

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 今日は一日中、雨。静岡県内では、草薙球場で開催予定だったプロ野球オープン戦、第3回浜松ベースボールフェスティバルなど高校野球の練習試合も残念ながら中止。注目の静岡県中学選抜野球大会準々決勝も明日に延期となりました。

 そんな雨の日に読みたい、お勧めの本があります。高校野球の監督の声を集めた『監督心』(実業之日本社)という本です。15人の監督が登場し、指導方法の秘密が書かれています。静岡県では、加藤学園・新田紀之監督が登場。新田監督が取り入れたユニークな取り組みが紹介されています。僕も全く知らない話でしたが、「新田監督らしいな」と思いました!

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2012年3月14日 (水)

野村亮介の近況をレポート!

 昨年の静岡ナンバーワン投手で、ドラフト候補にも挙がった野村亮介(静清)。187センチの長身から、低めに集める制球力が武器の右腕です。高校卒業後は3年後のプロ入りを目指し、三菱重工横浜に入社します。スポニチ大会では早速、三菱重工横浜の一員としてチームの仕事をこなす野村の姿が見られました。そんな野村をHさんが直撃してきました。

*             *            *

1203141_2 試合中はビデオ係、試合後は荷物運びなど新人として忙しく動き回っていた野村。ちょっとだけ近況を聞かせてもらいました。
 「2月4日からチームに合流して、その後の強化練習にも参加しました。紅白戦で投げた時には、高校生と違って、甘いボールを打ち損じてくれないことに社会人のレベルの高さを感じました。でも、コースをしっかり決めていけば、抑えられるかなと。今は少し肩を痛めていて、投げ込みはせず、キャッチボール程度です。その分、走り込みなどで体作りをすることに重点を置いています。4月5月と調子を上げて、試合で投げたいです」。
 ということで、スポニチ大会での登板を楽しみにしていたのですが、今回は記録係に専念。まずはネット裏から社会人の試合をじっくり見て、勉強していってほしいですね。横浜駅から近いという寮での生活も快適で、新たな環境でも楽しくやれている様子でした。

*             *            *

 Hさんありがとうございました! ケガは残念ですが、程度は軽いとのことで安心しました。社会人デビューが待ち遠しいです!

<写真/髪の毛伸びた記念に、とHさんが撮らせてもらったジャージ姿の野村亮介(三菱重工横浜)>

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2012年3月13日 (火)

スポニチ大会で浜松工出身・浦野博司が登板!

 関東では春を告げる社会人野球の東京スポニチ大会が開催中です。浜松工出身の浦野博司(愛知学院大→セガサミー)、静清の野村亮介(三菱重工横浜)ら、静岡野球ファンには見逃せない選手たちが新人としてこの大会を迎えています。「スポニチ大会で1年間の選手を見る目の基準を作る」とスカウトのようなことを言い張るHさんがレポートを送ってくれました。

*             *            *

1103131 今日は浦野を見に大田スタジアムで行われたセガサミー対JX-ENEOSを見てきました。掛川西出身の赤堀大智は1番センターでスタメン出場していましたが、浦野は昨日登板したこともあり、出番はないかと思っていました。しかし、先発の大山暁史の調子が思わしくなく、4回途中から浦野が登場。やはり、ごつい社会人選手の中では際だってスリムです。
 1死二塁というピンチでの登板となりましたが、最初の打者は3球三振。しかし、次の山田敏貴に対しては、打った瞬間という当たりでレフトスタンドに叩きこまれました。次の回は安打2本で1点奪われ、6回も1安打と3人で抑えた回はなし。走者を背負う場面が多かったこともあり、浦野独特のテンポの良さが発揮されていませんでした。それにしてもこんなに間合いが長い浦野を見るのは初めてでした。追い込んでから決め球に苦労してる様子もあり、社会人のレベルの高さを実感していることでしょう。
 しかし、クイックを混ぜたり、自分のペースに巻き込む工夫はしていましたし、社会人に慣れてくれば戦力になれると思います。ストレートは140キロを記録していました。大田スタジアムはスピードガンが甘くない&今日は東京は真冬並の気温ということ1103132で、暖かくなれば球速もさらに出てくるでしょう。そもそも、神宮大会では故障であまり投げられなかったので、今回、元気に2試合連続で投げていたことが嬉しかったですね。

 赤堀は7回に変化球に合わせてレフト前安打を打ちました。この回にセガサミーは一挙4点を奪い、同点に追いつくのですが、しっかりつないでいましたね。

 ちなみに、2試合目は三菱重工横浜対JR九州で、スタンドでビデオ係をしている野村を発見しました。試合後に少し話も聞いてきたので、そちらもまた後で送ります。

*             *            *

 Hさん、寒い中、お疲れさまでした! 試合は、延長10回タイブレークの末、9対7でJX-ENEOSが勝ったようですね。浦野は高校、大学と着実にステップアップしてきた選手なので、社会人でもグンと伸びてくれると思います。赤堀とともに、静岡コンビでセガサミーを牽引して欲しいです。

<写真上/ルーキーながら2日連続登板の浦野博司(セガサミー)>
<写真下/俊足強打の赤堀大智(セガサミー)は社会人3年目を迎える>

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2012年3月12日 (月)

練習試合 韮山vs吉原

★3月11日 練習試合 富士球場 晴   

チーム
吉原 0 0 0 0 0 1 2 0 2 5
韮山 0 0 0 0 0 1 0 1 0 2

<投手リレー>
吉原:古郡-磯本
韮山:木梨-佐野-増田

 今年、最初の高校野球観戦は韮山対吉原の練習試合です。

1203111

 この試合、昨秋の東部地区優勝の韮山を苦しめたのは、吉原の大型アンダースロー・古郡聖士(184cm80kg、右投右打)です。これまで、僕は全くノーマークだった選手。投球練習から、いかにも打者が打ちずらそうなフォームだったので楽しみでした。
 序盤から打者が振り遅れてのポップフライや内野ゴロの山を築き、5回まで1安打無失点の好投。184センチの長身をグッと沈め、腕を十分にしならせながら、力強い球を投げ込みます。制球は荒れ気味でしたが、逆にそれが打者の的を絞りにくくしている様子。6回に1点を失うも、最終的には7回3安打1失点という上々の内容でした。
 初めて対戦するチームは苦労するであろう変則投手。夏の大会で、強豪高を食う可能性を秘める面白い投手だと思いました。

1203112 一方の韮山では、2番手で登板した左腕・佐野雄介(175cm57kg、左投左打)が気になりました。まだ体の線は細いのですが、フォームがまとまっています。球質的には、低めに伸びるストレートが良く、カーブとのコンビネーションが出来てくれば、夏はエース・杉山将一(175cm71kg、右投右打)を脅かす存在になるでしょう。
 その杉山は、少し調整が遅れ、この日はブルペンでの投げ込みのみ。来週の練習試合から短いイニングを投げ、春の東部大会には間に合わせるとのことでした。
 野手陣では、昨年から注目している尾崎資樹(178cm75kg、右投右打)が3番レフトで出場し、3打数無安打。吉原の古郡に対し、タイミングが合っていない感じでした。ただ、オフに体重を6キロ増やしてパワーアップ。昨秋とは明らかに体つきが違って見えました。その効果で高校通算17本塁打の長打力と50メートル6秒2の俊足がどこまで進化するのか。この春の活躍が楽しみです!

<写真上/大型アンダースローとして期待の古郡聖士(吉原)>
<写真下/1年生左腕・佐野雄介(韮山)は3回を1失点>

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2012年3月 9日 (金)

オープン戦 ヤマハvs三重中京大

★3月8日 オープン戦 ヤマハ豊岡グラウンド 曇    

  チーム
三重中京大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ヤマハ 2 0 0 0 1 0 2 0 × 6

 8日からオープン戦が始まったヤマハ。昨日は三重中京大とのオープン戦で、今秋のドラフト候補右腕・則本昂大と対戦しました。則本ウオッチャーを名乗るHさんが張り切って見に行ったそうで、レポートを送ってくれました。

※                ※               ※

Nagata

 昨日、ヤマハを今季初観戦してきました。背番号が変わった選手が多かったので、最初にちょっと戸惑いました。
 まだオープン戦が始まったばかりということもあって、若手中心のオーダー。ヤマハといえば、重量打線のイメージでしたが、この日はスピード感溢れるプレーを見せる選手が多かったです。国士舘大とのオープン戦で活躍したという新人の池田祥大はこの日は塁に出られず。しかし、快足飛ばした守備範囲の広さに魅力を感じました。
 また永田英之もヤマハのスピードスターは俺だと言わんばかりのプレーで目立っていました。内野安打から盗塁、さらに相手のミスから三塁を陥れるスリリングなプレーで猛アピール。足の速さは元からですが、昨年から今年にかけて、走塁技術もグングン向上しています。塁に出した時の怖さはチーム屈指ですね。

 以前のヤマハとは違うスタイルに、これが右島学監督のやりたかった野球なのかと感じました。大爆発することもあれば負ける時はあっさりというお祭り打線がヤマハの個性でしたが、今季からは足を生かしたプレーで粘り強い野球も見られるのではないでしょうか。

 しかし、若手中心の打線の中でも、佐藤二朗の存在感は健在で、この選手が4番に座っていることで、打線に重みや厚みが出ますね。三重中京大先発の則本昂大は150キロを投げる右腕で、特に低めのストレートに力のある投手なんですが、佐藤は初回の打席で初球のボールかな? というような低めのストレートを打ち返し、センター前に落としてヒットにしたんです。さすが、社会人屈指の強打者だなと思ったんですが、2打席目、3打席目は則本も意地で抑えにかかって両打席ともサードフライ。佐藤の打席だけ、3月上旬とは思えないほど熱い勝負で、見ごたえがありましたよ(笑)

※               ※               ※

 Hさん、ありがとうございます! 僕も途中で少し観戦しましたが、永田が変化球をさばいてセンター前に持っていった打席には、成長を感じました。この一カ月で若手がどうアピールして、来月の静岡大会にはどんなメンバーで挑むのか楽しみですね!

<写真/2安打の活躍を見せた永田英之(ヤマハ)>

■三重中京大

■ヤマハ

1番 遊撃 河野
2番 二塁
3番 左翼 松下
4番 DH 八万
5番 捕手 法本
6番 中堅 宮崎
7番 右翼 竹岡
8番 一塁
9番 三塁 近藤
1番 左翼 池田
2番 遊撃 薄井
3番 三塁 青柳
4番 DH 佐藤
5番 中堅 小粥
6番 右翼 城野
7番 一塁 嶋岡
8番 捕手 坂田
9番 二塁 永田
投手:則本-正木-上田-硴野 投手:戸狩-安永-吉村

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2012年3月 7日 (水)

オープン戦 ヤマハvs国士舘大

★3月7日 オープン戦 ヤマハ豊岡グラウンド 曇    

  チーム
国士舘大 0 0 0 0 0 1 0 0 0
ヤマハ 0 0 0 0 0 1 1 1 × 3

 ヤマハが今季初の対外試合を勝利で飾りました。6回にスクイズで1点を失うも、その裏に同点に追いつくと、7回にルーキー・池田祥大のタイムリーで勝ち越しに成功。さらに8回には石野雅之のセンターオーバーのタイムリー二塁打でダメを押しました。投げては先発の武内仁志が4回を2安打無失点の快投でアピール。その後は矢部広大、ルーキー・九谷青孝のリレーで逃げ切りました。

*            *           *

 この試合、ヤマハは4人のルーキーが出場。近畿大出身の池田、専修大出身の青柳直樹、明治大出身の川辺健司はスタメンに名を連ねました。

1203071 即戦力の期待がかかる川辺は、二回2死から一塁ランナーの盗塁を阻止。投手の投げた球は変化球でしたが、捕ってから投げるまでがスピーディーで、2塁ベース上へはストライクスローを見せました。さらに、ゲーム中、あらゆる場面で大きな声と的確な指示を与え、社会人で2~3年経験しているような堂々とした風格。打撃では三振、三塁ゴロと力を発揮できませんでしたが、「守れる捕手」としてプロを狙える選手だと再認識しました。

1203072 東京農業大出身の九谷は7回からマウンドに上がり、7、8回は簡単に三者凡退。9回は1死満塁のピンチを作りましたが、後続の打者を落ち着いて仕留め、無失点デビューを飾りました。
 僕は九谷を見るのは初めてでしたが、驚いたのは左腕から独特のフォームと球筋。武田勝(日本ハム)に似た変則左腕で球の出所が見えずらいのが特徴。しかも、ほとんどの球が様々な軌道を描きます。ネット裏から見ていると、ストレートと変化球が見極めができないほど。横、縦に面白いように変化していきました。今日は、大学生相手でしたが、今度は社会人の一線級の打者相手にどこまで通用するのか見たいと思います。

1203073_3

 一方の国士舘大では、清水東出身の岩崎優が先発。持ち前の低めを丁寧に突く投球で、5回無失点。6回に1点を失いマウンドを降りましたが、東海地区屈指のヤマハの強力打線を相手に見事な投球を披露しました。特に、右打者の内角低めの制球は絶品でしたね。
 また1203074、静岡商出身の富井龍也が5番DHで出場し、3打数2安打の活躍。2安打ともに三遊間への打球が内野安打となりました。そして、藤枝明誠出身の奥寺智滉もリリーフで登板しました。
 国士舘大の静岡出身の3選手を見ることができ、すごく満足できた試合でした。

<写真/上から川辺健司、九谷青孝(ともにヤマハ))、岩崎優、富井龍也(ともに国士舘大)>

■国士舘大

■ヤマハ

1番 右翼
2番 遊撃 豊村
3番 一塁 寺原
4番 左翼 島袋
5番 DH 富井
6番 中堅 丹澤
7番 捕手 千葉
8番 二塁 石橋
9番 三塁 村島
1番 右翼 池田
2番 二塁 青柳
3番 三塁 長谷川
4番 左翼
5番 中堅 小粥
6番 一塁 石野
7番 DH 城野
8番 捕手 川辺
9番 遊撃 永田
投手:岩崎-久保田-奥寺
-森園-金子
投手:武内-矢部-九谷

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2012年3月 6日 (火)

『高校野球小僧2012春号』が発売中!

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 いよいよ、明後日(8日)に高校野球の練習試合が解禁となります。各チームの練習試合の対戦表などをチェックしていると、見たい試合ばかりで、すごく悩みます。

 その春の高校野球シーズン前に読んでいただきたいのが『高校野球小僧2012春号』です。僕は、今回も、静岡、愛知の有望選手コーナーを担当しました。出来る限り、多くの選手を盛り込みました。さらに、巻頭カラーページには竹安大知(伊東商)、中澤彰太(静岡)が登場していますよ。

 そのほか、静岡関連では、小山高出身のトータルテンボス・藤田賢右さんが登場しています。高校時代の静岡商との対戦話や、現在の興味深い取り組みまで。静岡の高校野球ファンにぜひ読んでもらいたい内容です!

★詳しいコンテンツはこちら!
http://kozo.weblogs.jp/kozo/2012/03/201235-1221.html

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2012年3月 4日 (日)

静岡県中学選抜野球大会 三島南中vs浜松曳馬中

★3月4日 第42回静岡県中学選抜野球大会 1回戦 島田球場 曇のち雨   

 チーム
三島南中 0 0 0 0 0 0 0 0
浜松曳馬中 0 0 0 1 0 0 × 1

 今日は昨日のHさんに続き、僕も島田球場で中学野球を見てきました! 第2試合では、三島南中と浜松曳馬中が対戦。試合は浜松曳馬が4回に相手のエラーに乗じて、1点を先制。その虎の子の1点を守り抜き、浜松曳馬が初戦突破しました。

1203041_2 この試合、シートノックから気になったのが浜松曳馬中の遊撃手、三輪泰征(173cm63kg、右投左打)。173センチの身長に加え、ゴロを受ける「形」に雰囲気があり、もし高校生に混ざっていても違和感がないなと感じました。
 トップバッターとして打席に入った初回、いきなり見せくれました。シャープなスイングで左中間方向へライナー性の打球を放ち、二塁打に。続く、第2打席はアウトになりましたが、ライトへ強い打球のフライを放ちました。
 3打席目には敬遠で歩かされるなど、相手もかなり警戒している様子。打撃もしっかりトップが取れて、守りと同様に「形」の良い選手だなという印象を持ちました。

 一方の三島南中でも、シートノックか1203042ら面白そうな選手が一人いました。背番号「17」をつけた中川真杉(171cm53kg、右投右打)です。捕手の2番手としてシートノックを受けていたのですが、肩の強さがひと際目立っていました。
 中川は先発捕手として出場すると、捕手らしいコンパクトなフォームではありませんが、スピードのある球が二塁に送られていました。
 4回、無死二塁のピンチを迎えたところで、飯田祐介監督から「ここはお前しかいないんだ!」という激が飛ばされ、マウンドに上がります。すると、スピードボールを生かし、サードゴロ、サードフライで2死までごきつけます。続く打者の当たりが三塁エラーとなり、1点こそ失いましたが、その後、5、6回を無失点に抑える好投。あきらかに、相手は少し荒れ球の速球に押されている感じでした。今日、3試合見た中でもっとも球のスピードが速く、高校にいってから楽しみな選手と出会いました。

<写真上/攻守に野球センスを感じた三輪泰征(浜松曳馬中)>
<写真下/スピードボールを投げ込んでいた中川真杉(三島南中)>

■三島南

■浜松曳馬中

1番 投手 長崎
2番 三塁 勝野
3番 捕手 中川
4番 遊撃 山田
5番 右翼 加藤
6番 一塁 松本
7番 二塁 平垣
8番 左翼 橋本
9番 中堅 中田
1番 遊撃 三輪
2番 投手 大石
3番 投手 山本
4番 三塁 山口
5番 二塁 佐藤湧
6番 右翼 佐藤藍
7番 捕手 御所名
8番 一塁 伊達
9番 左翼 小粥
投手:長崎-中川

投手:大石

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2012年3月 3日 (土)

静岡県中学選抜野球大会 清水興津中vs浜松与進中

★3月3日 第42回静岡県中学選抜野球大会 1回戦 浜岡球場 晴   

チーム
浜松与進中 0 0 0 0 0 0 0 1 1
清水興津中 0 0 0 0 0 0 0 × 0

<延長8回>

 今日から県内各球場で静岡県中学選抜野球大会が始まりました。青田刈り好きの知り合いのHさんが早速レポートを送ってくれました。

※            ※           ※

 栗山さんから与進中と興津中にいい投手がいると教えてもらったので、早速、浜岡球場に行ってきました。

Shimura

 最初にマウンドに上がったのは清水興津中の志村烈貴(167cm60kg、右投左打)。力感あるボールを投げ込む右腕です。初回は制球が定まらず、2死満塁のピンチを迎えるもどうにかゼロに抑えると、その後は波に乗ったのか7回を無安打無失点。内容は10奪三振5四死球とちょっと大物系でした。
 ただ、低めに決まったストレートには力があります。荒れ球で与進中打線が狙いを絞りづらかったのもありますが、外野に打球が飛ぶことはありませんでした。下半身が使えておらず、体の開きが早いなど課題はありますが、投げるボールの質はいいと思います。ブルペンで見たカーブのキレもよかったですね。現在、167センチなので、身長が伸びることに期待しつつ、見守っていきたいと思います。

 対する浜松与進中の投手は花澤俊太(167cm62kg、左投左打)。こちらはテンポがよく、サクサク試合を進める左腕です。バランスのいいフォームからキレのある変化球を投じ、制球もなかなか。7回を3安打8奪三振と安定した内容で無失点にHanazawa_2抑え、四死球はなし。中学生ながら「巧い」印象を持つ投球でした。
 1番を打つ打撃では、延長8回に得点を奪う足がかりとなる二塁打を放つなど、総合的なセンスを感じましたね。

 試合の方は、0-0で迎えた延長8回に浜松与進中が相手のミスから貴重な1点を奪い、そのまま勝利を決めました。浜松与進中はゴロの処理や、カバーリングなど守備が上手く、しっかり練習していることがわかりました。また、チームの雰囲気もよかったですね。

※            ※           ※

 Hさんありがとうございました! 僕も、Hさんが撮影してくれた動画を見ました。清水興津中・志村は腕の振りの鋭さ、浜松与進中・花澤はフォームのバランスの良さに惹かれました。

<写真上/敗れたものの10三振を奪った志村烈貴(清水興津中)>
<写真下/志村との投げ合いを制した花澤俊太(浜松与進中)>

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