練習試合 菊川南陵vs藤枝東
★4月30日 練習試合 菊川南陵グランド 曇
チーム | 一 | 二 | 三 | 四 | 五 | 六 | 七 | 八 | 九 | 計 |
菊川南陵 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 |
藤枝東 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
今春、菊川南陵は西部大会で、昨秋の県大会出場チーム・浜松江之島、強豪・浜名などを撃破。新校名2年目で国際開洋第一時代の2005年以来、2度目の県大会を出場を果たしました。県大会では、静清と対戦。2対3で敗れたものの、昨春のセンバツ出場チーム相手に互角に渡り合いました。
チームを率いるのは今年3月から監督を務める堀井彰人氏。長年、小学生や中学生を対象とした野球塾でコーチを務め、熱血指導に定評のある人物です。
「最初、チーム状況はひどくて、辞めたいという選手も相次ぎましたよ」。例えば、グランドの後方にある寮までゆっくり移動する選手たち。堀井氏はストップウオッチで計測し、時間の大切さを訴えかけたそうです。そして、堀井氏がもっとも驚いたのは子供たちが校歌を歌えないということでした。「卒業式の練習で校歌が歌えない。校名が変更し、校歌が変わったことがありますが、自分の学校ですよ。それじゃダメです」。もちろん、歌えるまで、何度も練習させたそうです。
そんな細かいことを一つひとつ改革。徹底的に決まりごとを守らせ、チームを短期間で生まれ変えさせました。
確かに、僕も昨夏の県大会で見たチームとは全く別のチームの印象でした。全員の動きがキビキビとしてスピーディー。ベンチからの声もよく出ます。
今日の練習試合は2対2の引き分け。菊川南陵には、以前から注目する大田圭利伊や国際海洋第二からの転校生(金子誠徳、白間飛翔)など面白い選手が多々いるのですが、今日、紹介したいのは先発で完投した岡本涼司(178cm73kg、右投右打)です。
中学時代は富士ボーイズで活躍し、2年時には全国ベスト16を経験。中学時点で最速138キロをマークした逸材でした。しかし、故障などもあり、入学した水戸短大附(現水戸啓明)を1年生の6月で中退。菊川南陵に転校しました。高校野球の規定で1年間は公式戦に出場できないため、今春まではベンチ外。今夏、デビューする可能性のある投手です。
岡本は真上から投げ下ろす本格派。ヒジの使い方がうまく、きれいに折り畳まれてからリリースされます。球速的には中学時代に出ていたスピードに及ばないと思いますが、時折、スバッと決まる低めの球は、ちょっとお目にかかることができない剛球です。
立ち上がりは制球が安定していませんでしたが、回を増すごとに投球が安定。スライダー、スローカーブとのコンビーネーションで5回以降は無失点に抑えました。
課題を挙げるとすれば下半身の使い方。もう少し、粘りが出てくれば、まだまだ球速も伸びるし、キレもあがってくるでしょう。それでも、中学時代に大舞台を経験しているだけに堂々とした風格があり、マウンドさばきは◎でしょう。
今夏は、この岡本がエース・大井祐輝と2枚看板を形成できれば、「どんぞこからてっぺんへ」という菊川南陵が掲げるスローガン達成に一歩近づくと思います。
<写真上/短期間でチームを結束させ、県大会出場に導いた堀井彰人氏>
<写真下/中学時代に最速138キロを投げた本格派右腕、岡本涼司>
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