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2012年4月

2012年4月30日 (月)

練習試合 菊川南陵vs藤枝東

★4月30日 練習試合 菊川南陵グランド 曇   

 チーム
菊川南陵 0 0 0 1 0 0 1 0 0 2
藤枝東 1 0 0 1 0 0 0 0 0 2

 今日は、菊川南陵と藤枝東の練習試合を見てきました。

1204301_2 今春、菊川南陵は西部大会で、昨秋の県大会出場チーム・浜松江之島、強豪・浜名などを撃破。新校名2年目で国際開洋第一時代の2005年以来、2度目の県大会を出場を果たしました。県大会では、静清と対戦。2対3で敗れたものの、昨春のセンバツ出場チーム相手に互角に渡り合いました。

 チームを率いるのは今年3月から監督を務める堀井彰人氏。長年、小学生や中学生を対象とした野球塾でコーチを務め、熱血指導に定評のある人物です。
 「最初、チーム状況はひどくて、辞めたいという選手も相次ぎましたよ」。例えば、グランドの後方にある寮までゆっくり移動する選手たち。堀井氏はストップウオッチで計測し、時間の大切さを訴えかけたそうです。そして、堀井氏がもっとも驚いたのは子供たちが校歌を歌えないということでした。「卒業式の練習で校歌が歌えない。校名が変更し、校歌が変わったことがありますが、自分の学校ですよ。それじゃダメです」。もちろん、歌えるまで、何度も練習させたそうです。
 そんな細かいことを一つひとつ改革。徹底的に決まりごとを守らせ、チームを短期間で生まれ変えさせました。
 確かに、僕も昨夏の県大会で見たチームとは全く別のチームの印象でした。全員の動きがキビキビとしてスピーディー。ベンチからの声もよく出ます。

 今日の練習試合は2対2の引き分け。菊川南陵には、以前から注目する大田圭利伊や国際海洋第二からの転校生(金子誠徳白間飛翔)など面白い選手が多々いるのですが、今日、紹介したいのは先1204302発で完投した岡本涼司(178cm73kg、右投右打)です。
 中学時代は富士ボーイズで活躍し、2年時には全国ベスト16を経験。中学時点で最速138キロをマークした逸材でした。しかし、故障などもあり、入学した水戸短大附(現水戸啓明)を1年生の6月で中退。菊川南陵に転校しました。高校野球の規定で1年間は公式戦に出場できないため、今春まではベンチ外。今夏、デビューする可能性のある投手です。
 岡本は真上から投げ下ろす本格派。ヒジの使い方がうまく、きれいに折り畳まれてからリリースされます。球速的には中学時代に出ていたスピードに及ばないと思いますが、時折、スバッと決まる低めの球は、ちょっとお目にかかることができない剛球です。
 立ち上がりは制球が安定していませんでしたが、回を増すごとに投球が安定。スライダー、スローカーブとのコンビーネーションで5回以降は無失点に抑えました。
 課題を挙げるとすれば下半身の使い方。もう少し、粘りが出てくれば、まだまだ球速も伸びるし、キレもあがってくるでしょう。それでも、中学時代に大舞台を経験しているだけに堂々とした風格があり、マウンドさばきは◎でしょう。
 今夏は、この岡本がエース・大井祐輝と2枚看板を形成できれば、「どんぞこからてっぺんへ」という菊川南陵が掲げるスローガン達成に一歩近づくと思います。

<写真上/短期間でチームを結束させ、県大会出場に導いた堀井彰人氏>
<写真下/中学時代に最速138キロを投げた本格派右腕、岡本涼司>

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2012年4月29日 (日)

春季大会 市立沼津vs聖隷クリストファー

★4月29日 第59回 春季東海地区高等学校野球静岡県大会 2回戦 浜松球場 晴

   チーム 10
聖隷クリストファー 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
市立沼津 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 6

 今日は浜松球場で聖隷クリストファー対市立沼津を見てきました。昨日接戦で静岡南を倒し、勝ち上がってきた市立沼津を相手に、聖隷クリストファーの2年生エース・鈴木翔太(183cm69kg、右投右打)がどんな投球を見せるのか注目していました。

 鈴木翔は初回、球が高く、不安定な立ち上がりでしたが無失点に切り抜けると、3回からは本領発揮。この回を3者空振り三振に斬って取ると、伸びるストレートにキレのいいフォーク、スライダーを絡ませ、市立沼津打線を完璧に抑え込みます。5回まで無安打、6回には内野大暉(163cm61kg、右投左打)にセーフティーを決められるも、9回までを1安打無失点に封じました。

1204291

 しかし、市立沼津投手陣も負けてはいません。先発の後藤魁(173cm63kg、右投右打)は右のサイドスローですが、左打者のインコースにキレのいいボールがいきます。ズバリとストレートを投げ込めば、懐に飛び込むようなスライダーで左打者が6人並ぶ聖隷クリストファー打線を苦しめます。5回までをパーフェクトに抑えたものの、打席に立った時の死球の影響でか降板し、7回からマウンドに立ったのは昨日1安打完封の左腕・小林弘郁(174cm71kg、左投左打)。小林は普段ほどのストレートのキレは感じませんでしたが、要所を締める投球で得点を与えません。

 0ー0で延長に突入した10回、聖隷クリストファーは1死一、二塁のチャンスを作るも、小林の気迫が勝りこの回も本塁は踏めませんでした。この後、僕がちょっとお手洗いに入ったところ、大歓声が。陸上競技場かと思いきや、客席に戻ると市立沼津が無死三塁と絶好のチャンスを迎えていました。知り合いのHさんを見つけて、状況を確認すると「10回、先頭打者の4番・秋山皓郎(175cm72kg、右投左打)に甘く入った初球を叩かれ、左中間へ。俊足のセンター・鈴木寛也(170cm70kg、左投左打)が追いつくかと思ったけど取れずに後ろに逸れる間に一気に三塁に到達した」とのこと。そして、鈴木翔は力尽きたように次の大村祐麻(170cm69kg、右投右打)にセンター前へ返され、市立沼津がサヨナラ勝ちでベスト8進出、夏のシード権を獲得しました。

 鈴木翔は10回を投げ3安打。失投といえるボール1204292は秋山に三塁打を打たれた1球ぐらいでしょう。試合後には号泣していて話も聞けませんでしたが、鈴木翔を「聖隷史上最高の投手」といってはばからない鈴木洋佑監督が肩を落としていたのが印象に残りました。「翔太は責められません。夏に向けてチーム全体として勝負強さを身につけないといけませんね」と鈴木監督。
 ただ、鈴木翔という投手の存在感をしっかり県内で刻み込んだ投球でした。1球の重み、初球の入りの大切さを学んだ鈴木翔のさらなる飛躍が夏には見られると思います。

<写真上/右サイドからキレのある球を投げ込んだ後藤魁(市立沼津)>
<写真下/9回まで1安打に抑える快投を見せた鈴木翔太(聖隷クリストファー)>

■聖隷クリストファー

■市立沼津

1番 中堅 鈴木寛
2番 二塁 河合
3番 右翼 鈴木大
4番 遊撃 亀山
5番 一塁 桶田
6番 捕手 石塚
7番 左翼 山田
8番 投手 鈴木翔
9番 三塁 半田
1番 二塁 内野
2番 右翼 柏崎
3番 左翼 永井
4番 一塁 秋山
5番 捕手 下村
6番 三塁 勝又
7番 遊撃 宮脇
8番 投手 後藤
9番 中堅 今村
投手:鈴木翔

投手:後藤-小林

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2012年4月22日 (日)

練習試合 静岡商vs岐阜総合学園

★3月18日 練習試合 静岡商グランド 曇時々雨   

  チーム
静岡商 1 0 0 0 5 1 0 0 0 7
岐阜総合 0 0 0 1 0 1 1 1 0 4

 今日は『静岡高校野球2012』の取材を兼ねて、静岡商の練習試合を観戦してきました。

 静岡商はエースの中本聖エリヤ(172cm73kg、右投右打)が先発。今日は、少し制球に苦しんでいるようで、3回を投げて4四球。それでも、ランナーを出してから要所を締め、無失1204221点に抑えました。

 4回から登板したのは長身左腕の今本茂雄(184cm76kg、左投左打)。ひと冬を超えて急成長したという情報を耳にしていたので見たかった選手です。
 ところが、今日はマウンドに上がって最初の右打者にいきなりライト超えの本塁打を浴びると、7回にも4番の右打者に、ライトに一発を放り込まれました。球速では押しているのに、なぜかボールがよく飛びます。球質が軽いということなのでしょうか。現在はどちらというと、上半身主導のフォーム。体全体を使えてバランスが良くなれば、もっと球にパワーがのってくると思います。
 これだけの長身で、マウンドに立ったときの威圧感は抜群。制球にバラツキがありましたが、ときおり投げていたシュート系の球は今後、大いに武器になるはず。右打者にも、左打者にも効果的な球種です。

 第2試合では2年生の白瀧康二(170cm68kg、右投右打)が完封しました。小柄ですが、多彩な変化球と抜群のコントールを持ちます。一見、何てことのないピッチャーに見えますが、球が様々な変化を見せて、打者のバットの芯を外す巧みな投球術。打てそうで打てないピッチャーなのです。しかも、2試合目は雨が強くなり、指先感覚が狂ってもおかしくないところ。そんな中でもテンポよく、丁寧に投げていた姿に野球センスの良さを感じました。
 見城喜哉監督によると「彼は今どき珍しい、野球が大好きでたまらない子。川根から毎日、通ってくるんですが、とにかく良く練習をしますよ」と、野球に対する姿勢を褒めていました。先日の慶応義塾(神奈川)との練習試合でも強豪を抑え込んだという今本。中本、今本とはタイプが違う投手だけに、夏に向けて静岡商の大きな戦力になると思います。

<写真/184cmの長身左腕として将来が楽しみな今本茂雄(静岡商)>

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2012年4月16日 (月)

浜松市立出身の家現(日本福祉大)に直撃!

 昨日は愛知大学リーグ2部へ。第1試合に登場した日本福祉大には、新1年生に静岡出身の選手が2人います。磐田東出身の阿部智弘(169cm68kg、左投左打)と浜松市立の家現恵介(176cm80kg、右投右打)です。

1104151_2 そのうち、家現は試合に帯同していたので、少し話を聞いてきました。           
 2年秋には、静岡県高校選抜の一員として台湾遠征を経験した家現。昨夏の県大会で2回戦で静岡市立に敗戦しましたが、その後も練習を積んで大学野球に備えてきました。
 しかし、高校時代から肩を痛めていた影響で、スローイングが思うようにできず、実戦練習はまだ行っていません。現在は日本福祉大伝統の砂浜での走り込みを行う毎日。その成果で高校時よりも体重が減り、体が絞れていました。
 大学と高校のレベルの違いについて尋ねると、「ブルペンでボールを受けて、球のキレとか伸びの違いを感じています」とのこと。今後については、「本音でいえば、今すぐにでも試合に出たい気持ちは強いのですが、まずは肩を治したいです」と、はやる気持ちを抑えているようでした。将来は、阿部とともに「静岡バッテリー」を組み、全国大会出場を果たしてもらいたいです!

<写真/今春のリーグ戦は裏方に徹している家現恵介(日本福祉大)>

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2012年4月15日 (日)

春季大会 聖隷クリストファーvs浜松工

★4月15日 第59回 春季静岡県高校野球西部地区大会 決勝 浜松球場 晴

   チーム
聖隷クリストファー 0 0 0 3 0 0 0 0 0 3
浜松工 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1

 春の地区大会は今日で全地区の順位が確定しました。優勝したのは、東部が日大三島、中部が静岡高、西部が聖隷クリストファーでした。今日は西部大会を見に浜松球場に行った知り合いのHさんがレポートを送ってくれました。

※             ※             ※

Suzukishota

 3位決定戦は2時間半かかって11対9(掛川西が常葉学園菊川を下しました)となかなか荒れたのですが、決勝は3対1と比較的締まった試合でした。
 聖隷クリストファーの先発は2年生エースの鈴木翔太。9回を投げ5安打2四死球で1失点とエースの貫録を見せました。半年ぶりに見ましたが、体が少し大きくなりましたね。特に、細かった足がだいぶしっかりしてきました(まだまだスリムですが)。そのおかげか、キレはあるものの軽く感じていたストレートに力がつき、打球が飛びづらくなった印象。特に、右打者の内角にズバッと刺さるストレートがよかったです。腕が長いのか、身長以上(秋のパンフレットで181センチ)に角度を感じました。
 ピンチでも落ち着いていて、精神的にも成長しました。1試合を投げ切るスタミナはついたと思うので、日程が詰まってきた時にもそれなりの投球ができる体力を作っていってほしいですね。県大会で名前が売れることを期待しています。

01

 打線では3番の鈴木大輝が5打数3安打と気を吐きました。リストが強く打球も鋭いです。昨夏からレギュラーの選手ですが、見る度によくなります。足もあるので、どんどん出塁してチャンスメイクしてほしいですね。

 浜松工は打線がつながりませんでした。それでも、9回に2年生の馬渕賢弥が二塁打を打ったのは収穫でしょう。県大会では1番の朝倉陽輔に引っかきまわしてほしいです。

※             ※             ※

 Hさんありがとうございました! Hさんは聖隷クリストファーの亀山裕輝と鈴木寛也には1年生の時から注目してきたので、西部大会優勝には感慨深いものがあると思います。
 県大会は28日から始まりますが、僕も静岡高の水野匡貴と鈴木翔の2年生右腕対決が見てみたいです!

<写真上/肘のしなりときれいなフォームが魅力の鈴木翔太(聖隷クリストファー)>
<写真下/180センチと身長もある鈴木大輝(聖隷クリストファー)>

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2012年4月10日 (火)

春季大会 日大三島vs伊豆中央

★4月8日 第59回 春季静岡県高校野球東部地区大会 準々決勝 富士球場 晴

 チーム
伊豆中央 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
日大三島 1 0 0 2 0 0 1 2 × 6

 春季地区大会もいよいよ大詰めです。今週末には各地区で準決勝、決勝が行われます。最近、東部にマメに行っていたHさんがレポートを送ってくれました。

※             ※             ※

Imamura

 この日は午前に別の試合を見に行っていて、富士球場に到着した時には1回裏だったので、最初はメンバーがわかりませんでした。2回表にマウンドに立った日大三島の16番、小柄だけどいい球投げるな~と思ったら、それもそのはず、今村拓でした。昨秋、1年生エースとしてチームを県大会出場に導きながら、今春は少し出遅れていたので、いつ復活してくるか気になっていました。
 復活登板は8回2安打無失点。7回1死までノーヒットという上々の出来でした。ストライクゾーン低めいっぱいに決まるストレートには伊豆中央の打者も全く手が出ません。大きく曲がるスライダーにも相当苦労している様子でした。結局今村が奪った三振は11。ストレートが走っていたので、ストレートで取った三振が多かったですね。
 ただ、そのストレートがすっぽ抜けることも目立ち、死球をくらった打者はかなり痛そうでした。また、スライダーは県大会では見極められてしまう可能性も。県大会までにさらに状態も上がってくると思うので、また見に行きたいと思います。

※             ※             ※

 Hさんありがとうございました! 今週末には東部大会の準決勝で、兄の今村亮がいる市立沼津と対戦するので、こちらも楽しみです。今村兄は今春は主にセンターを守っているそうですが、投手として140キロ近くを投じる肩を持つだけに、センターからのレーザービームが見てみたいです。

<写真/170センチと小柄ながらイキのいいストレートを投げる今村拓(日大三島)>

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2012年4月 9日 (月)

春季大会 静岡商vs島田樟誠

★4月8日 第59回 春季静岡県高校野球中部地区大会 準々決勝 焼津球場 晴

 チーム
静岡商 0 0 2 0 0 0 6 8
島田樟誠 0 0 0 0 0 0 0 0

<7回コールド>

1204081

 この試合、島田樟誠の2年生右腕・磯道覚広に驚きました。
 まず、特徴はダイナミックなフォーム。全身のバネを豪快に使いながら、腕が吹っ飛んでいきそうなくらいで怖いくらいに振れてきます。
 相手の静岡商・中本聖エリヤと比べても、球速は出ている感じでした。この春の練習試合で最速138キロをマークしたという速球に、さすがの静岡商打線も振り遅れていました。さらに、同じ鋭い腕の振りから、緩いカーブが有効的。そのコンビネーションが良いです。
 磯道は6回まで2点に抑える好投を見せます。7回、2点を奪われたところで降板しましたが、能力の高さは確認することができました。これだけ腕が振れると、どうしても制球が乱れるところがありますが、それも磯道の場合はノビシロとして、良い方向にみることができます。細身の体が少しできてくれば、来年のドラフト候補に化ける可能性を秘めていると思います。

 島田樟誠には磯道以外にも、2年生に好投手が目白押し。中学時代にジャイアンツカップで活躍した長身左腕の小松靖侍、ヒジの柔らかさが特徴的な伊藤健太と、いずれも素材十分で将来性が期待できます。そして、今春は抑え役に回る3年生のエース・平尾光二は経験があり、安定感はチーム随一です。
 生駒基樹監督がイメージするのが昨夏、強豪ひしめく愛知で初の甲子園出場を成し遂げた至学館。絶対的なエース一人に頼るのではなく、細かい継投策を使う戦法です。
 まさに、今年の島田樟誠にはピッタリかもしれません。エース・平尾が後ろにいることで、2年生たちが思い切った投球ができているように思います。

<写真/豪快なフォームから130キロ後半の速球を投げ込む磯道覚広(島田樟誠)>

■静岡商

■島田樟誠

1番 一塁 有賀
2番 二塁 牧田
3番 右翼 今本
4番 左翼 相原
5番 投手 中本
6番 捕手 吉永
7番 中堅 小木曽
8番 三塁 奥田
9番 遊撃 川岸
1番 二塁 伊藤
2番 三塁 前島
3番 遊撃 大友
4番 中堅 浅野
5番 捕手 高木
6番 左翼 大町
7番 投手 磯道
8番 一塁 杉本
9番 右翼 鈴木
投手:中本

投手:磯道-伊藤

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2012年4月 7日 (土)

春季大会 静岡市立vs東海大翔洋

★4月7日 第59回 春季静岡県高校野球中部地区大会 3回戦 焼津球場 晴

 チーム
東海大翔洋 1 0 0 0 0 0 0 4 1 6
静岡市立 2 0 0 2 0 0 0 0 × 4

1204072

 今日の焼津球場第3試合は、静岡市立・白鳥晶識、東海大翔洋・渡部孝之の好投手対決となりました。両投手ともに立ち上がりに苦しみます。特に渡部は、フォームのバランスを崩しているような感じで、ストライクを取ることに苦労していました。初回に、東海大翔洋が1点を先制しますが、その裏、静岡市立はすぐに2点を返します。

 静岡市立は4回に勝見京介の本塁打などで2点を追加。投げては白鳥が2回以降、走者を出しながらも要所を締めた投球を見せます。静岡市立が7回まで4対1でリードし、このまま逃げ切るのかなと思っていました。

 ところが、東海大翔洋は8回、内畑谷尚征の2ラン本塁打で1点差に詰め寄ると、さらにランナーをためて山口将司にタイムリーが飛び出し、一気に逆転に成功。9回にも今井脩人の犠飛で1点を追加します。その裏、静岡市立も一打同点のチャンスの作るも、あと一歩及ばす。東海大翔洋が県大会出場を決めました。

1204071

 試合後、見事な逆転勝ちを収めた弓桁義男監督に話を聞いてきました。
「今日はいい形で勝つことができました。セーフティバントやエンドランなど今までの翔洋になかった足を絡めて、しかも粘って粘って勝つことができた。簡単に試合をあきらめない、投げださない、そういうことをテーマにしてきましたので、この1勝の意味は大きいです。これが新しく生まれ変わった翔洋の姿です」。
 オフの期間、チームは去年の秋季県大会で掛川東に敗れたことを引きずっていたそうです。それを弓桁監督は今までの東海大翔洋のスタイルとは違う考えをチームに植え付け、選手も見事にこたえました。「でも、まだ新しい翔洋の歴史は始まったばかり。本当の勝負はこれからです」と最後まで熱くコメントしてくれました。

 また、完投した渡部は「実は2日前から右足の腿の裏が痛くて、本調子ではありませんでした。だから、今日は気持ちを前面に出すことだけを心がけて投げていました」とのこと。 
 春先の強豪・明徳義塾(高知)との練習試合では、9回2死まで無失点に抑える好投。さらに、本人は「そんなに出ていないと思いますが」と言っていましたが、最速146キロというスピードもマークしたようです。
 春の県大会では秋のリベンジなるか。そして、今度は弓桁監督がどんなマジックを見せてくれるのか。新生・東海大翔洋から目が離せません!

<写真上/右太腿痛に苦しみながらも9回を投げ切った速球派右腕・渡部孝之(東海大翔洋)>
<写真下/逆転した直後、全身で喜びを表現する弓桁義男監督(東海大翔洋)>

■東海大翔洋

■静岡市立

1番 二塁 中野
2番 遊撃 内畑谷
3番 左翼 今井
4番 一塁 渡邉
5番 投手 渡部
6番 中堅 武安
7番 捕手 遠藤
8番 三塁 平口
9番 右翼 深澤
1番 三塁 木村
2番 遊撃 望月
3番 投手 白鳥
4番 捕手 勝見
5番 左翼 中野
6番 右翼 中田
7番 一塁 岡本
8番 中堅 芝原
9番 二塁 小泉
投手:渡部 投手:白鳥

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2012年4月 6日 (金)

磐田東出身の花嶋修平(JR東海)に注目!

★4月6日 JABA静岡大会 清水庵原球場 晴

 チーム
JR東海 0 0 0 0 0 0 2 0 0 2
日立製作所 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1

 4日から浜松球場・清水庵原球場でJABA静岡大会が行われています。この大会に出場しているJR東海には昨年の静岡ナンバーワン遊撃手・花嶋修平(磐田東出身)が今春入社しました。高卒新人ながら、先月行われた東海地区春季大会でも代走で起用されています。花嶋を見たら、辻本一磨(飛龍→東北福祉大)も見たくなったという知り合いのHさんが清水庵原球場からレポートを送ってくれました。

※                 ※                  ※

Hanajima

 残念ながら、今日は花嶋の試合出場はありませんでした。ただ、試合前のノックでは元気な姿を見られました。ショートでノックを受けていましたが、グラブさばきもいいし、捕ってから投げるまでのスピードもあり、周りの選手と比べても遜色ないぐらいです。
 パッと見で、「ルーキーだな」とわかるのですが、それはプレー的なものではなく、ちょっと遠慮がちな姿勢からです(笑)高校入学時も、高校野球に馴染むのに少し時間がかかったと聞いたので、社会人でもエンジン全開になるのはまだまだこれからでしょう。フットワークにももっとキレが出てくるはずです。
 高校時代は試合でイージーミスが出ることもあったので、そのあたりの完成度を今後高めていってほしいですね。高卒野手は社会人野球に進むことも狭き門なら、2,3年でレギュラーになってドラフト候補になるのも本当に難しいことです。ただ、花嶋にはそのポテンシャルがあると思うので、頑張ってほしいです。リストの強さを生かした打撃も早く見たいです!

 日立製作所には横井貴行(日大国際関係学部出身)が入社したので、馴れ親しんだ球場でのパフォーマンスを見たかったのですが、こちらも登板はありませんでした。

※                 ※                  ※

 Hさんありがとうございました! 実は先日、たまたま練習が休みで母校のグランドを訪れていた花嶋と顔を合わせました。「社会人野球はどう?」と聞くと、「高校生とは違い、社会人の選手は見ているところが違います」という答えが返ってきました。社会人のレベルの高さに驚きつつも、高校時代よりも言動の一つひとつに大人の雰囲気が出てきたなという印象を受けました。青山眞也監督も能力の高さには期待しているとのこと。まずは、レギュラーを奪って欲しいですね。

<写真/磐田東時代に通算35本塁打を放った花嶋修平(JR東海)>

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2012年4月 5日 (木)

ツイッターとフェイスブックを始めました!

 新たにツイッターとフェイスブックを始めました! どちらも、今年6月に発売予定の「静岡高校野球」名義です。
 ツイッターでは「静岡高校野球」の製作状況を中心に、試合速報などを知り合いのHさんと共につぶやいていく予定です。いまいち楽しみ方や活用方法がわかっていないので、これから頑張っていきますね!
 フェイスブックはページを作ってみたものの、ツイッターよりさらに未開の地です。こちらはもう少し充実した内容になるように研究中ですので、今後に期待して下さい。とは言っても、これから「静岡高校野球」の編集作業で忙しくなりそうなので、このままの状態で気付いたら夏の大会が始まっていた…なんてことになりそうで、ちょっと心配です。
 色々とチャレンジはしていますが、ブログがホームグラウンドであることに変わりはありません。今後ともよろしくお願いします。

★Twitter
「静岡高校野球」編集部(shizuokabb)
http://twitter.com/shizuokabb

★Facebookページ
「静岡高校野球」
http://www.facebook.com/pages/%E9%9D%99%E5%B2%A1%E9%AB%98%E6%A0%A1%E9%87%8E%E7%90%83/420297931329520

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2012年4月 4日 (水)

Hさんが中部地区大会(焼津)をチェック!

★4月4日 第59回 春季静岡県高校野球中部地区大会 2回戦 焼津球場 晴(強風)

 チーム
藤枝明誠 0 0 3 4 0 1 0 8
清水東 0 1 0 0 0 0 0 1

<7回コールド>

 チーム
静岡南 0 0 4 0 3 0 0 7
川根 0 0 0 0 0 0 0 0

<7回コールド>

 昨日、雨で順延した地区大会が各地で行われました。今日はHさんが焼津球場から中部大会2試合のレポートを送ってくれました。

*             *            *

Ohta_2

Syou

Yagisawa

Kodaira

 焼津球場は強風の吹き荒れる中、2試合が行われ、両試合ともコールドでした。昨日、両試合とも雨の中、後半イニングまで行われ、接戦だったそうなので、本来力の差はないと思うのですが。

 藤枝明誠vs清水東の試合では、藤枝明誠の先発・太田健一郎の好投が光りました。左のサイドスローで、カーブやスライダーが主体。スピードはありませんが、左打者が打ちづらそうにしていました。特に外角に投げてくるスライダーは、サイドということもあって、横の移動距離があり、左打者にとってはかなり遠く見えたのではないでしょうか。でも見逃すとストライクなんですよね。今日は7回2安打1失点と文句なしでしたが、右打者には内角を引っ張られていい当たりを飛ばされることもあったので、次戦以降の出来が気になります。
 注目の台湾人留学生・荘岳頴(藤枝明誠)は4番を打ち、4打数3安打2打点と活躍しました。低めのボールに強く、スイングも力強かったです。レフト、ライトに打ち分け、巧さも出てきましたね。チャンスに何かやってくれそうな雰囲気がいいです。

 2試合目の静岡南vs川根では、栗山さんの好きな八木澤雄大(静岡南)が二塁打を打ちましたよ。この選手、全部の打球がライナーのようなパンチ力が魅力ですが、打った二塁打は別格の打球音であっという間にライトの頭を越えました。
 7回を2安打完封した先発の杉山優斗を見たのは昨夏以来でしたが、ストレートに力があり、カーブとのコンビネーションがよかったです。身長が伸びたのか、フォームのせいか、低めのストレートには角度を感じました。
 実は、この試合で楽しみにしていたのは、川根のサウスポー・小平倫敬だったんですが、今日は最初にライトで出場しました。外野でキャッチボールや遠投をしているだけで、ヒジが柔らかいことがわかります。3回途中からマウンドに上がりましたが、ヒジの使い方はインパクト大。ヒジがバネのようでした。
 下半身をさらに鍛えて、フォームをしっかり作り込んだら、どんな投手になるんだろうとちょっと試合中に夢想してしまいました。

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 Hさん、今日もありがとうございました! 小平(川根)のヒジのしなり、かなり気になりますね。僕も、夏の大会で見たいと思います。

<写真/上から太田健一郎、荘岳頴(ともに藤枝明誠)、八木澤雄大(静岡南)、小平倫敬(川根)> 

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2012年4月 2日 (月)

春季大会 沼津商vs御殿場西

★4月1日 第59回 春季静岡県高校野球東部地区大会 2回戦 愛鷹球場 晴

 チーム
御殿場西 0 0 0 3 0 0 1 0 1 5
沼津商 0 0 0 0 0 0 0 0 × 0

 昨日は、愛鷹球場で、東部大会を3試合観戦しました。

1204011

 第2試合では、『野球小僧プロ野球&世界選手名鑑2012』の高校野球有望リストで紹介された沼津商・廣瀬和也(183cm79kg、右投左打)が登場しました。
 右の大型サイドということで以前から注目していたのですが、昨秋は故障の影響(今は問題ないそうです)で見る機会がありませんでした。ようやく、昨日、初めてチェックすることができました。
 立ち上がり、御殿場西打線を初回から3回まで1安打無失点に抑えます。オーソドックなサイドでフォームがきれい。ストレートの走りが良く、7、8分の力で投げるときは、打球の手元でスッと伸びていく軌道です。しかも、テンポの良さが抜群で、見ていると爽快でした。しかし4回、2本の安打と味方のエラーが絡み、3点を献上します。結局、この大量点が響き、初戦敗退となりました。
 試合後、本人は「今日は真っすぐの調子が良かったのですが…。夏に向けて、変化球の精度を上げて、昨年以上の成績を収めたいです」と悔しさから絞り出すような声でコメントしてくれました。
 最速135キロのストレートは魅力的なだけに、決め球となる変化球が欲しいところ。シンカーあたりを覚えることができれば、投球の幅は広がると思います。

1204012 その廣瀬を見事に攻略したのは、御殿場西の3番打者・平山修(172cm60kg、右投左打)です。初回の第1打席にレフトのフェンス直撃の二塁打を放つと、第2打席もレフト方向への安打。相手ピッチャーの代わった第3打席ではショートへの内野安打。すると、すかさず50m6秒3の快足を飛ばし盗塁を成功させました。
 打つ、走るだけでなく、守備面でも活躍。昨日の愛鷹球場は強風が吹いていたのですが、左中間よりの難しい打球をランニングキャッチを見せました。走攻守、すべてにおいて光るプレーを見せたくれた平山。1年夏からベンチ入りを果たしていましたが、もともとはキャッチャーで、昨秋の新チームからセンターにコンバートされたそうです。
 この春、廣瀬だけでなく、さらに県内の好投手を打ち込んでいけば、脚光を浴びる可能性がある逸材です。

<写真上/このオフに体重が6キロアップした廣瀬和也(沼津商)>
<写真下/逆方向への長打が持ち味の平山修(御殿場西)>

■御殿場西

■沼津商

1番 二塁 石井
2番 三塁 木村
3番 中堅 平山
4番 左翼 岩間
5番 一塁 勝間田
6番 遊撃 坂本
7番 右翼 長田
8番 投手 小澤
9番 捕手 白石
1番 遊撃 高木
2番 左翼 安藤
3番 一塁 井上
4番 右翼 遊佐
5番 捕手 大井
6番 遊撃 坂本
7番 三塁 岡林
8番 投手 廣瀬
9番 中堅 室伏
投手:小澤-新井 投手:廣瀬-勝俣

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