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2012年12月 1日 (土)

静岡を巣立つ高校球児~中澤彰太編・上

 ツイッターで予告していましたが、今日からオフシーズン企画として連載を始めます。題して「静岡を巣立つ高校球児」。編集部Hが、卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。
 第1回は今夏の静岡県ナンバーワン打者・中澤彰太(静岡3年)。卒業後は早稲田大に進学し、4年後のドラフト上位候補に成長することを期待されています。『静岡高校野球2012』でも取り上げた選手ですが、今回はさらに充実した内容を2回に分けてお届けします!

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静岡を巣立つ高校球児~中澤彰太編・上 

Nakazawa_2

★痩身の好打者が静高に入学
 中澤彰太は小学4年で原ブルーキッズに入り、本格的に野球を始めた。当時は少林寺拳法にも打ち込んでいて、国体で全国5位になるも、その後、野球に絞った。中学では富士ボーイズに所属し、全国ベスト16。強豪校からの誘いもあったが、子供の頃からの憧れもあり、静岡高に入学した。
 現在は、177センチ80キロと立派な体格の中澤だが、入学時は173センチ58キロとかなり細身だった。高校に入り、上級生の体の大きさに驚いた中澤は、食事やトレーニングで少しずつ体を変えることに取り組む。1カ月に3キロ増やすことを目標に、地道に肉体改造に励み、今の体を作り上げた。柔らかい筋肉をつけることを目指し、大きくなってもキレのある体を手に入れたことで、足も速くなったという。

★恩師の導きで手にした向上心
 入学した当初は大学やプロで野球を続けたいという意識もなく、甲子園に出ることが目標だったという中澤。1年夏からベンチ入りするも、自主練習もやっていなかったという。しかし、1年冬に、栗林俊輔監督と1対1の面談を重ねたことで、気持ちに変化が現れた。
 「一冬に5、6回話し合ったんです。“プロを目指せ”って、叱られるわけではなく、諭されました。それまでは、同級生に負けたくないって気持ちだったんですけど、それが、誰にも負けたくないって変わりました」。中澤の心に上を目指す気持ちが芽生えた。同級生と比べて満足してはいけない。それからは、練習への取り組みも全て変わったという。
 「監督に、本を渡されて読んだりして読書も好きになりました。人間のあり方であったり、色々教えられました。人間性自体を変えられましたね。恩師です」。その冬、中澤は技術面はもちろん、精神的にも大きな成長をした。

★松井裕樹に受けた衝撃
 2年春には春季大会で活躍し、夏には甲子園に出場。初戦で敗退したが、センターオーバーの二塁打を放ち、中澤彰太の名前を全国にアピールした。秋には東海大会に出場し、3年春には県大会を制覇。その頃、中澤は一人の投手に衝撃を受けた。春の練習試合で対戦した桐光学園の松井裕樹だ。
 以前の取材で中澤は「対戦した高校生投手ですごいと思った選手はいない」と言っていたはずだった。「いや、いましたね。あのスライダー、すごかったです。本当に消えるんですよ。上に来てボールだと思って見逃せばストライクに来るし、真ん中だと思ったら打つ瞬間に消えてるんです。全然対応できなくて、ずっと0点に抑えられて。9回に自分が内角のストレートを打ってホームランで1点入れたのみ。6対1で負けたんですけど、静高があんな抑えられ方をするのは初めてでした」。
 その後に、桐光学園が甲子園出場を決めた際にも、松井の投球を楽しみにしていたという。松井が奪三振記録を作り、大活躍しているのを見て、「対戦した頃は有名じゃなかったから、それであれだけのピッチングって何なんだって思ってたんです。でも、あいつ、やっぱりすごかったんだなって」と松井に改めて感心したそうだ。

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 「静岡を巣立つ高校球児~中澤彰太編・下」はコチラからどうぞ!(編集部H)

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