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2013年1月12日 (土)

静岡を巣立つ高校球児番外編~渡邉隆太郎(帝京)2

 オフシーズン企画として始まった「静岡を巣立つ高校球児」。編集部Hが、卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。
 前回に引き続き、「静岡高校野球」編集部による番外編です。「静岡を巣立つ高校球児番外編~渡邉隆太郎(帝京)1」はコチラ

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静岡を巣立つ高校球児番外編~渡邉隆太郎(帝京)2

★故郷で打ったすさまじい打球
Dsc_0102 2年春には、渡邉の入学が縁となり、帝京と富士宮北の練習試合が富士宮北のグランドで行われた。故郷・富士宮での試合に、多くの観客が押し寄せた。
 1試合目は、富士宮北のエース・佐野準哉(現東京国際大)の好投に苦しめられた帝京打線。しかし、2試合目は打線が爆発。渡邉も、ライトのネットに突き刺さるようなライナーのホームランを放った。観客も、グランドでプレーしている選手たちも唖然とした。「みんなに、あの打球は一番すごかったって言われましたね。落ちないって言われたんで」。高校通算15本の本塁打の中でも、とりわけすさまじい打球だったという。(当ブログの2011年5月22日 練習試合 富士宮北vs帝京の記事はコチラ

★甲子園に住む魔物
 念願の甲子園に出場できたのは2年夏だった。最初は実感がわかなかったが、甲子園に行って、練習をしてからようやく「ここが甲子園か」と気持ちが高ぶったという。
 帝京は初戦で花巻東との激戦を制し、2回戦で八幡商と対戦した。調子が悪く、1回戦でも登板機会がなかった渡邉だが、「次お前で行くぞ、投げれるかって監督に言われて。そう言われると、対抗心が出てきて、絶対投げてやるみたいなかんじで調整して」2回戦の先発マウンドに立った。それが公式戦初先発だった。
 「当日のブルペンでも全然だめ。変化球曲がらなくて、受けてた石川(亮)にも本当に大丈夫かな、監督さんに言おうかなって言われてたぐらいでした」と不安を抱えていたが、試合に入ると調子が戻る傾向にあるという渡邉。この日も、立ち上がりは緊張したが、8回まで二塁も踏ませない好投を見せた。
 しかし、3-0で迎えた9回に、八幡商がチャンスを作ると甲子園は異様な空気に包まれた。「一生味わうことがないと思うんですけど、球場全員が敵ってかんじで。帝京のアルプスの声は聞こえないんですよ。それ以外、全員、手拍子が鳴って、球場が唸るっていうか、そういう感覚で。応援ってこんなすごいんだなって思いましたね」。夏の大会はリリーフを務めていた渡邉にとって、後半は疲れもあった。1点を返され、なおも1死満塁から、5番・遠藤和哉が打った打球はライト方向に上がった。「最初、入るとは思わなかったんですけど、ライトの人がずっと追っていって、それで…ああって」。ポール際に吸い込まれた打球は、満塁本塁打となり、帝京は逆転負けを喫した。
 「3年生に申し訳なかった。勝っていたのに、一瞬で夏が終わってしまったので。自分の役目としては、拓郎さん(伊藤・現DeNA)をもう一回投げさせないといけなかったんで。そこが悔しかったですね」。落ち込む渡邉を、松本剛(現日本ハム)ら上級生も慰めてくれた。自分たちの代もすぐにやってくるので、切り替えて、甲子園に戻ってこようと考えた。

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★9回のトラウマ
 ただ、その夏の記憶はトラウマとなって、渡邉を襲った。
 「2年秋はそうでもなかったんですけど、春あたりから、9回になると投げられなくなったりすることが続いて。関東大会で健大高崎とやって、9回までいいピッチングして1-0で勝ってたのに、9回にいきなりストライクが入らなくなった。練習試合でもけっこう多くて」。9回になると出る力み。メンタルトレーニングをしてみたり、工夫は色々としてみたが、高校野球を終える時まで克服することができなかったという。
 選手も揃っていて、夏前の練習試合では、大阪桐蔭とも互角に渡り合っていたという帝京。しかし、最後の夏は打線の不調に苦しみ、東東京大会の準決勝で敗退。渡邉の高校野球も終わった。

★富士重工業からプロを目指す
 プロからも注目されていた渡邉だが、志望届を出すことはなかった。「甲子園に出て、なおかつ活躍するぐらいじゃないとプロに行くには力不足だと思ってたので。夏の調子を見て、プロは無理だなと思いました。プロ待ちをしても覚悟ができないと思って」。引退すると、すぐに富士重工業の練習に参加した。チームの雰囲気の良さに惹かれて、入りたいと感じていたところに、合格が告げられた。
 そうなると気になるのは、投手・打者、どちらで挑戦するのか。「わからなくて、自分も聞いたんですけど、どっちも見たいって。生きれる道でいきたいと思ってるので希望は特にないです。わがまま言ってられないので。プロに行けるなら、どっちでも。ただ、大学のレベルを経験せずに、飛び級で社会人なので、そこはちょっと不安です」。
 社会人でどちらかを選ぶのか、はたまた二刀流で魅力を見せてくれるのか。静岡県民としては大谷翔平(日本ハム)以上に気になる選択かもしれない。

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 「静岡を巣立つ高校球児番外編~渡邉隆太郎(帝京)3」はコチラ!! せっかくなので、ノーカット状態で書いているので、かなりのロングインタビューになっています。(「静岡高校野球」編集部)

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