東部地区大会準々決勝愛鷹レポート
昨日に引き続き、愛鷹球場で東部大会を観戦してきました。東部は今日から準々決勝ということで、入場券を買うと見ているこちらとしても気合が入ります!
まず第1試合は三島が接戦を制し、1-0で御殿場西に勝利。この試合の主役はなんといっても、三島のエース・柴崎哲治(3年)。初回にもらった1点を最後まで守り抜きました。柴崎は一昨年から何度となく見る機会が多い投手だったのですが、フォームも良くて、いい球を投げる割に、アウトを取ることに苦労している印象がありました。それが今日は、低め低めに変化球を投げて、楽に投げられるようになっていましたね。御殿場西も低めを見極めようとしていたのですが、柴崎のフォークのキレが勝りました。
試合後に初鹿文彦監督に話を聞くと、「柴崎は冬に腰を剥離骨折してしまったので、まだまだなんです。今日はスプリットが良かったですね。フォークで空振りが取れるんですが、警戒して低めは振ってくれない。でもスプリットは見逃すとストライクになるんですよ」と落ちる系の球が有効に使えていたことを教えてくれました。初鹿監督としては、スプリットを王建民(ヤンキース)のシンカーのように使ってほしいとか。王道の本格派右腕だった柴崎が面白い進化をしてきました。
第2試合では韮山打線が爆発し、14安打12得点。12-0(7回コールド)で市立沼津を下しました。昨日ご紹介した工藤祐二朗(2年)は3安打3打点の活躍。工藤が中学時代に所属していたスルガマリンボーイズの選手たちも観戦に訪れていたので、先輩としていいところを見せられたのではないでしょうか。
韮山先発の佐野優介(3年)は昨日、冷たい雨が降る中、7回を投げきりましたが、疲れた様子も見せず、いつもながら飄々としたマウンドさばきで2試合連続7回完封。細身の左腕で、力の抜けたフォームから淡々と投げ込みます。体があまり沈まず、上から腕が出てくるので、175センチの身長以上に角度あり。カーブも落差があり、ストレートと同じ腕の振りなので打ちづらそうです。
今日は4安打2死球でしたが、元からびしっと抑えるタイプというわけでもなく、単打も四死球もちょこちょこ出します。しかし、結果を見ればしっかり試合を作っているんですね。ピンチの時でも表情を変えず、気合を入れる様子もなし。フィールディングが良く、牽制も非常に上手いので、焦らないのでしょうか。打撃も良く、しらっとクリーンヒットを放ちます。独特の雰囲気に惹かれる選手です。
佐野と柴崎が県大会で中西部の強豪を相手にどんな投球をするのか、注目です。富士球場では第1試合に富士市立が伊豆総合に6-0で勝利し、第2試合は飛龍が沼津東を4-0で下したそうです。今春、まだ飛龍を見ていないので、早急にチェックしたくなってきました。飛龍の小豆澤誠が見たくてしょうがないです。(編集部H)
<写真上/昨日も1失点完投と、この春は安定して好結果を残している柴崎哲治(三島)>
<写真下/体型が変わった様子はないのにスタミナがついてきた佐野優介(韮山)>
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