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2013年5月

2013年5月16日 (木)

常葉学園菊川&静岡高のミニレポート

 今月24日から始まる春季東海大会の組み合わせが決まりました。静岡1位の常葉学園菊川は愛知2位の栄徳、静岡2位の静岡高は岐阜1位の県岐阜商と対戦します。先週から今週にかけて、「静岡高校野球2013」の取材がてら常葉学園菊川、静岡高の練習を見てきました。

1305161_2 常葉学園菊川の練習で見ごたえがあるのはやっぱり守備・走塁練習。走者をつけてのノックでは、走者はアグレッシブに、大胆に次の塁を狙っていきます。指導陣から怒声が飛ぶのは、躊躇してスタートを切るのが遅れた時や、明らかなミスのみ。一見、暴走に見えるような走塁でも、練習で大胆に攻めることができなければ、気持ちが高ぶる試合で成功させることはできないのだなと実感します。
 ブルペンには県大会優勝の立役者・渡邊竜正の姿も。県大会で成り上がって、東海大会では背番号1をつけるという左腕。県大会で見た際には、「何でこの選手が今まで出てなかったんだろう」と思うほど、タイミングの取りづらそうな投手でした。
 甲子園を経験して明らかにチームの雰囲気が変わった常葉学園菊川。県大会で不調だった1番打者・登地慶輔も、調子が上向いているそう。東海大会でどんな戦いぶりを見せてくれるのか楽しみです。

1305162_2 静岡高は練習に対するモチベーションが非常に高かったです。近年、県内では結果を出しているものの、県外でなかなか勝てなかったこともあり、殻を打ち破るための勝利を求めているそう。
 バッティング練習では相変わらず力強い打球が飛び交っていました。中でも注目したいのが、県大会から好調の菊池啓太郎。12日に行われた静岡高と静岡商の定期戦でも4打数4安打の活躍を見せました。184センチ81キロの体格に、抜群の身体能力を持ちながらも安定して結果を出せなかった菊池ですが、栗林俊輔監督曰く、「県大会で何かつかんだんじゃないのかな」とのこと。30m走では中澤彰太(現早稲田大)を凌ぐという爆発的な加速力を生かしたプレーが今後多く見られそうです。
 エース左腕・鈴木亮もセンバツベスト8の県岐阜商が相手とあって、気合が入っていました。昨秋の悔しさを晴らしてほしいですね!

 両校の気合に負けず、「静岡高校野球」編集部も「静岡高校野球2013」の取材、編集に取り組んでいます。先日、色々な方に練習試合の日程を教えていただいたので、ギリギリまで観戦して本の作成に挑みたいと思います。ご連絡下さった皆様、本当にありがとうございました!(「静岡高校野球」編集部)

<写真上/東海大会ではエースナンバーを背負う渡邊竜正(常葉学園菊川>
<写真下/高い身体能力にプロもマークする菊池啓太郎(静岡高)>

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2013年5月 9日 (木)

《急募》吉原~富士宮、藤枝周辺、沼津周辺の練習試合日程を教えて下さい!

 現在、編集部では「静岡高校野球2013」の編集作業が進んでいます。今年も注目選手名鑑を作るべく、公式戦や、各校野球部のホームページに載ってる練習試合日程を参考に、1年をかけて静岡を回ってきました。しかし、編集部が少人数&練習試合日程が調べづらいこともあり、少し手薄なところが出てきまして…。
 具体的な地域としては吉原~富士宮、藤枝周辺、沼津周辺です。このあたりの5月の練習試合日程をご存知の方は是非教えてください! その他、お勧め試合がある方も、ぜひ教えて下さい! 

 この記事のコメント欄、あるいはfacebook「静岡高校野球」のコメント欄&メッセージ、Twitter「静岡高校野球」編集部、kuriyama@ai.tnc.ne.jpでもお待ちしております。

 6月中旬発売に向けて、ラストスパート頑張ります!

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2013年5月 7日 (火)

東都大学リーグ2部で静岡勢が頑張ってます!

Iwasaki 所用で東京にいたので、東都大学リーグの2部を観戦してきました。まず1試合目は国士館大vs日本大。国士館大の先発は岩崎優(4年・清水東出身)でした。県有数の進学校である清水東から野球を選んで、今秋のドラフト候補にまで登りつめた左腕です。昨秋までリリーフとして登板することが多かった岩崎ですが、今春は先発としてもリリーフとしても奮闘しています。
 岩崎は体の開きを抑え、ギリギリまで腕を体に隠し、一気にリリースするタイプ。しかも下半身を大きく踏み出して、前に進んでくる印象なので、打者はかなり打ちづらそう。184センチと長身ですが、低いフォームなので、角度はそれほど感じないのですが、長身ゆえの腕の長さがバッチリ生きてます。
 岩崎を見たのは1年半ぶりぐらいですが、球のキレも制球も全体的にレベルアップしていましたね。5回までを1安打1四球の無失点とほぼ完璧に抑えていたのですが、6回に捕まり4安打を浴びて3失点。しかし、立ち直って、7回、8回をきっちりゼロに抑えたのは安心しました。

Sakaue_2
Itakura

 日本大では、1年生の坂上泰斗(裾野シニア出身)が6番ライトで初のスタメン出場。残念ながら3打数無安打でしたが、今後がおおいに楽しみです。試合は、日本大が4-1で勝ちました。

 2試合目は拓殖大vs立正大。立正大の板倉健人(3年・静岡高出身)は2番ショートで出場。3回に得点の足がかりとなるライト前安打を放ちました。板倉は足を速く見せることが上手いです。全力疾走や大胆なリードで常に相手に緊張感を持たせます。状況もよく見ていて、判断もいいですね。終盤、代打で近藤駿(2年・常葉学園菊川出身)も登場し、四球を選びました。ちなみに、試合は拓殖大が8-4で勝ちました。

 スタンドで応援する部員たちの中には昨年静岡を湧かせた選手たちの姿も。秋以降はぜひその雄姿をグランドの中で見せてほしいですね!(編集部H)

<写真/上から岩崎優(国士舘大)、坂上泰斗(日本大)、板倉健人(立正大)>

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2013年5月 5日 (日)

礒道覚広(島田樟誠)の21奪三振を目撃!

 昨日は県大会準決勝も気になったのですが、どうしてもチェックしたいピッチャーが一人いました。
 

 1305041島田樟誠の礒道覚広。昨春の県大会、常葉学園菊川戦では7回を1失点の好投。その後、ヒジの故障に苦しみ、なかなか試合で投げることができませんでしたが、この春、見事に復活。4月中旬のセンバツ出場校、菰野(三重)との練習試合では、1失点完投。相手は、ほぼフルメンバーで、投げ勝ったのがドラフト候補の浦嶌颯太。その試合では142キロをマークしました。

 この日の相手は春の県大会出場校の浜松南。勢いのあるチーム相手にどんな投球を見せてくれるのか、1年ぶりに見る礒道に注目しました。結果的には僕の想像していた以上の、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。
 投球練習はゆったり投げているのですが、ゲームに入ると、スイッチが入ります。182センチの長身から、長い腕が体に巻きつきながらしなり、その勢いで、背中まで叩いてしまいそうな勢い。初回、浜松球場のスピードガンで138キロをマークします。
 2年春に見た時は、とにかく荒々しいピッチャーという印象でしたが、洗練されたフォームに。特に、テークバックで一塁側に大きく倒れ込んでいたのが、スッと真っすぐに立てるようになりました。体重も当時から比べると、5キロアップ。下半身が大きくなり、現在は68キロになりました。
 球速は初回以上に伸びなかったのですが、凄かったのが変化球。打者の胸あたりから膝下にかけて急激にストンと落ちます。見送ればボールの球を、相手打者を降らせてしまう猛烈なキレ。分かっていても振ってしまうのでしょう。キャッチャーも、後ろにそらせてしまうほどの変化量なのです。
 この球を武器に次々と三振を奪っていき、6回と8回は三者連続三振。最終的には「21」の三振を奪いました。右と左は違えど、まるで松井裕樹(桐光学園)の奪三振ショーを見ているよう。今年に入ってから、衝撃的にはナンバーワンでした。ただ、与えた得点は9回を完投して4点。振り逃げやパスボールが得点に絡んでしまいました。今年の島田樟誠はまだレギュラー捕手が確定していない状況。捕手陣が成長してくれば、さらに礒道の投球が生きてくるでしょう。

21305042 野手では初回、右打席から右方向にヒジを畳んで、きれいに打ち返している打者に目がいきました。7番サードで出場した前島朋幸です。
 実は2年春までレギュラーだった前島は昨春の県大会後、下校中に交通事故に遭い、一時は意識不明の重体。しかし、「もう一度野球をやりたい」という一心で、懸命にリハビリに励み、昨秋に復帰を果たしました。生駒基樹監督は言います。「彼が野球をやっているのは、もう奇跡以外の何物でもありません。あのとき(事故当時)は、とても考えられませんでしたから」。前島が戻ってきたことで、チームが一つにまとまりつつある島田樟誠。本格派右腕、礒道を擁し、今夏は台風の目になりそうな予感が大いにします。(編集部・栗山)

<写真上/最速142キロと独特の変化球を武器に21三振を奪った礒道覚広(島田樟誠)>
<写真下/奇跡の復帰を果たし、持ち前の野球センスに生かす前島朋幸(島田樟誠)>

 

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2013年5月 4日 (土)

飛龍が「東部対決」を制す!

 昨日は、春季静岡県大会の準々決勝8試合が行われました。僕は、愛鷹球場へ。第1試合は飛龍vs韮山の「東部対決」となりました。

 韮山は初回、4番・横山達哉のタイムリーで1点を先1205031制。しかし、飛龍は3回に同点とすると、4回に打者13人を送る猛攻撃。大本聖也の本塁打などで一挙9点を挙げました。試合は飛龍が韮山を10対1(7回コールド)で下しました。

 飛龍の先発は、この春主戦で投げている増井稔。身長175センチとそれほど上背があるわけではありませんが、とにかく腕が強く振ってきます。しかも球威があるので、制球が少しくらいバラついても、逆にそれが武器になるタイプです。飛龍にとって、この投手が一本立ちしたのは、この春の大きな収穫でしょう。速球派右腕、河村克城と二本柱を形成し、初の聖地を目指す準備が整ってきました。

 一方、敗れた韮山はエース左腕、佐野優介の不調が痛かったです。2回戦で左足のふくらはぎに打球が直撃し、軸足をかばいながらの投球。終始、球が浮き気味で、本来のキレも欠けていました。試合後、小雀浩一郎監督は「きのう投球練習を再開したばかり。走るもの厳しいほどでした。ただ、今年のウチが勝つ可能性があるのは佐野が投げているとき。夏までにもう一度、配球面も含め、修正していきたいと思います」とコメントしてくれました。(編集部・栗山)

<写真/7回を6奪三振1失点の好投を見せた増井稔(飛龍)>

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