夏の甲子園予選 御殿場西vs浜松城北工
聖隷クリストファーと飛龍の激闘、韮山と浜松北の息詰まる投手戦のあとに行われた、昨日の愛鷹球場第3試合。前日は延長15回引き分け。迎えた再試合です。
試合前、浜松城北工のベンチ前で一際、長身の右腕の投手がピッチング練習を行っていました。もしかしてと思い、パンフレットを見ると、背番号11、山田浩大(186cm80㎏、右投左打)という名前が。実は、今年2月に竹下裕和監督にお会いした際、「1年生(当時)でまだまだ素材だけですが、面白い投手がいますよ。時間はかかると思いますが」と教えてもらっていた選手でした。まさか、いきなり夏の大会の公式戦で登板するとは…。驚きと同時に、どこまで成長しているんだろうという楽しみで、プレイボールを待ちました。
長身から投げ下ろす本格派タイプの山田。まず、マウンドでの見栄えがする投手です。大柄でも指先感覚がよく、制球が安定しているのが特徴。初回こそ、1点を失うものの、2回から4回は走者を許しながらも無失点。角度のあるストレートで、打者は逆方向へのポップフライが目立ちます。おそらく、スピードガンの数字以上に、打者の手元で伸びてきているのだろうと感じました。しかし、5回に2安打で1点を与えると、7回には岩間勇平(169cm93㎏、右投右打)に特大本塁打を浴び、降板。6回2/3、被安打7、4失点という結果でした。
山田は現在2年生ですが、1年時には右足の甲を3度骨折。当時は走ることもままならず、まともに練習ができたのは今年の春からだそうです。それだけに、今後の伸び幅に期待ができます。下半身を作って腕の振りが増してくれば、必然的に球速がアップするでしょう。秋に再度チェックしたい選手です。
浜松城北工ではもう一人、今年の『静岡高校野球2013』では紹介できませんでしたが、注目の選手がいました。「4番ショート」で出場した井上翔太(171cm71㎏、右投右打)です。
この選手、横浜国立大で内野手として活躍した竹下監督が「2年半をかけて作り上げてきたショート」というだけあります。前の打球に対する処理スピードは抜群。しかも捕ってから投げるまでが速い。まるで社会人野球のショートを見ているようです。今年の静岡には、いいショートは多くいますが、守備だけなら県トップクラスではないでしょうか。
一方、再試合を勝利し、3回戦進出を決めた御殿場西は、主砲・岩間の活躍に尽きます。この日は3安打4打点1本塁打の活躍。圧倒的な存在感では、スタンドをも味方にできる選手です。今夏、どこまで打ち続けるのか見届けたいです。
<写真上/長身右腕として秋が楽しみな山田浩大(浜松城北工)>
<写真中/守備範囲が広い井上将太(浜松城北工)>
<写真下/高校通算34本塁打目を放った岩間勇平(御殿場西)>
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コメント
城北にこんな投手がいたとは、驚きです。これから楽しみですね。
エースの野末君 痛みに耐えながらシード相手にナイスピッチでした。
聖隷クリストファは、昨年からの課題を克服して、まだまだ進化の過程にあると思います。鈴木翔君、大石君の伸びしろも充分あり、これからの戦い方次第でチーム力もますます増しそうです。
今年こそ頂点を期待します
投稿: あーちゃん | 2013年7月23日 (火) 12時16分