秋季静岡県大会1回戦~清水庵原球場
昨日から第66回秋季東海地区高等学校野球大会静岡県大会が始まりました。第1日目は、清水庵原球場で2試合を観戦しました。東部勢がそれぞれ初戦を突破しました。
御殿場西 9-4 東海大翔洋
日大三島 8-1 浜松市立(7回コールド)
第1試合は、夏ベスト4の東海大翔洋と御殿場西が対戦しました。先制したのは、御殿場西。2回にスクイズで先制すると、3回には四球を挟み、相手エースの中村駿之介に5連打を浴びせて4点を追加します。東海大翔洋も、その裏に2点、4回にも2点を挙げて追い上げ、両チームの打ち合いで試合が進むのかと思われました。ところが、その流れを断ち切ったのが御殿場西が4回途中から送り込んだ右サイドスローの二見昇汰(2年)でした。
二見は、独特の腕の位置からストレートを低めいっぱいのコースへ投げ込みます。しかも適度にボールが荒れるので、打者は的を絞れない様子。二見は9回まで投げ、被安打3無失点の好投を見せました。
御殿場西・鈴木久監督によると、二見は小田原城南中時代、走り幅飛びで6メートル以上飛んだ実績を持ち、陸上界でも期待された逸材だったとのこと。入学後、同学年に平井恒也(2年)という速球派がいたため、腕を下げたところメキメキと頭角を現したそうです。強靭な下半身とバネがあるからこそ可能なフォーム。球速もまだまだ速くなりそうです。鈴木監督は「今の静岡県でいないタイプのピッチャーでしょう」と二見の存在を頼もしく感じている様子でした。
さらに、次の常葉学園菊川戦については「相手は3季連続甲子園を狙っているチーム。うちは、今日は投げた平井、二見に加えて左腕の斉藤力(2年)、佐藤圭生(2年)という投手陣を出し惜しみなく、存分に使っていきますよ」と話していました。鈴木監督が1992年センバツ以来の甲子園を狙う今回のチーム。次戦が楽しみです。
続く第2試合は、日大三島は7回コールドで浜松市立を下しました。日大三島は先制された1回裏、一死一二塁から主砲・中泉圭祐が右中間を破る2点タイムリー三塁打を放ちます。186センチ84キロという堂々とした体格を持つ中泉。好調時は長いリーチを存分に生かし、右方向への打球が多いのですが、まさに昨日の一撃は中泉の長所が存在にでたものでした。試合後、日大三島の川口剛監督も「あの一打が大きかったです」と目を細めていました。
日大三島の次戦の相手は強豪・静岡高。一昨年の県大会では1対8というスコアでコールド負けした相手。「あのときはピッチャーが今村拓しかおらず、その今村もケガをしていて苦しかった。球場も同じ草薙ですし、何とか静高さんにリベンジしたいです」。投手陣は、この日、好投した左腕の湯川大生(2年)をはじめ、小澤拓馬(2年)、小澤怜史(1年)、庄司朋矢(2年)とタレントを揃えています。強打の静岡高相手にどう立ち向かうのか、こちらも注目です。(編集部・栗山)
<写真上/キレのあるストレートが武器の二見昇汰(御殿場西)>
<写真下/4打数2安打3打点の活躍を見せた注目の中泉圭祐(日大三島)>
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