静岡市内大会2日目~西ヶ谷球場
第10回静岡市高等学校野球大会が今月19日に開幕しました。センバツのかかった東海大会も気になったのですが、この大会は秋の公式戦で観戦できなかったチームを見る貴重な機会。今回は、2日目(10月27日)の西ヶ谷球場で気になった3選手を紹介します。
駿河総合7-0城南静岡(7回コールド)
静岡市立10-0静岡北(5回コールド)
静岡学園5-4清水桜が丘
第1試合は、城南静岡と駿河総合が対戦。この試合、駿河総合・前橋仙一(173cm74㎏、右投左打)のプレーに釘づけになりました。
まず、第1打席で強烈なショートゴロが相手の失策を誘って出塁します。圧巻は第2打席。ライトの横を破ると、50メートル6秒1の俊足を飛ばして一気にホームへ。ランニング本塁打を放ちます。さらに、第3打席でライト前安打。第4打席では右中間を破る三塁打という大活躍。軸がブレないフォームとスイングの速さ。走れば走るほど速さを感じる加速度抜群の走塁。近年の選手なら、中澤彰太(静岡高→現早稲田大)を彷彿とさせる好打と俊足の持ち主です。「ヒットならいつでもOK」、そんなスタンスが伺える凄みのある選手でした。
この前橋、実は本格的に野球を始めたのが中学生からと遅いのですが、父、祖父ともに名門・専修大で活躍したという野球サラブレッド。まさに今が伸び盛りの逸材です。
望月俊治監督、本人ともに課題に挙げるのが低めの速い変化球への対応です。ワンバウンドになるような変化球に対し、手を出してしまうこともあるとか。来春以降、この前橋に対しては、マークがきつくなるのは間違いなし。このオフにどこまで実力を高めてくるのか。県上位クラスをピッチャーを打ち崩すことができれば本物でしょう。
第2試合、第3試合では、今後に期待したい右の本格派投手を見つけました。
静岡北・平馬知哉(179cm67㎏、右投右打)は小さなテークバックから腕を大きく使って投げていきます。3回途中から登板し、4回は相手打者を力をねじ伏せる強気なピッチングを展開します。オッと思い、パンフレットを見ると、まだ1年生でビックリ。背番号は18です。全体的なバランスがよく、フォームがまとまっているだけに、ゆっくりと育ってほしいと感じました。
清水桜が丘のエースナンバーを背負う内藤椋介(182cm79㎏、右投右打)はきれいなフォームに惹かれました。スローカーブで緩急を使えるのも大きな持ち味。こちらも長身で、時折見せる右打者へのインローは思わず打者のバットが止まってしまう快速球。このオフに下半身を徹底的に鍛え上げ、体重が前に乗ってくるようになれば、もっと腕が振れてくるはず。来春、もう一度チェックしなければと思っています。(編集部・栗山)
<写真/上から前橋仙一(駿河総合)、平馬知哉(静岡北)、内藤椋介(清水桜が丘)>
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