静岡に根付く球児たち2013~露木雄太編・上
自称人気連載「静岡を巣立つ球児たち」の番外編として、編集部Hが静岡学生リーグの大学で野球を続ける選手に会ってきました。今年の静岡学生リーグは有名選手が多く進学するので大注目です! その中で今回紹介するのは東海大海洋学部に進学する露木雄太(下田3年)。183センチの長身がグランドに映える遊撃手です。2回に分けてインタビューを掲載します。
※この取材は1月半ばに行い、2月の早い時期にアップするはずが、雪で帰静できなくなったり色々あってアップが遅れてしまいました。すみません!
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静岡に根付く球児たち~露木雄太編・上
★伊東から最初の旅立ち
露木雄太は伊東で生まれ育ち、小学生の時に野球を始めた。父が地元の伊東商から神奈川大に進んでプレーしたほどの選手だったこともあり、露木にとって幼い頃から野球は身近な存在だった。その父が立ち上げからコーチとして関わっていたのが伊東シニア。その関係で伊東シニアに3期生として入団する。1学年上には竹安大知(伊東商→熊本ゴールデンラークス)が在籍していた。
中学入学時から175センチほどの長身だったという露木。小学生の頃は遊撃手を務めていたが、伊東シニアでは三塁を守った。そして高校ではさらに野球に邁進すべく、地元・伊東を出て、静岡学園に進学することを決めた。
★最後の春夏に懸けて下田高へ転校
静岡学園に進学後、想像以上に厳しい練習に驚かされた。同学年の選手も上手く、自分が少し遅れてると感じたこともあったという。勉強との両立が目標として掲げられていたため、練習だけでなく、勉強にも忙しかった。野球も勉強も一生懸命取り組んでいたが、両立は難しいと感じ始めていた。
思い悩んでいることは父に相談していた。「きついとか、けっこう色々話してましたね。その時に、転校っていう道も出してもらって」。また、シニアも中学も一緒で仲の良かった竹安も東京の高校から伊東商に転校してきていた。その竹安からは「転校するなら早くしないと試合にも出られなくなるよ」というアドバイスをもらった。「この時期にやめたら公式戦に少ししか出られなくなってしまうことに悩んだりもしたんですけど、こっちでやれることをやった方が自分のためになるかなと」。露木がその結論に辿りつき、下田高に転校してきたのは高1の2月のことだった。
★公式戦までの1年間
伊東から下田高に通学している生徒は少なく、知り合いや友達がいたわけではなかった。露木も最初は不安を感じていたという。ただ、その不安は杞憂に終わる。「学校には友達とかもできたりして、すぐに親しむことができました。野球部も先輩が色々声をかけてくれたりして、馴染むのは早かったですね」。下田高に入って戸惑ったのは、授業時間が65分だということぐらい。あっという間にクラスにも野球部にも溶け込んだ。
しかし、転校生ゆえ、1年間は公式戦に出ることはできない。それは露木にとってどんな時間だったのか。「練習試合にも出させてもらっていたので、そんなに辛くはなかったですね。最後の春と夏にためた分を出しきろうと思って、一生懸命練習していたので」。公式戦でもボールボーイなどでチームメイトと同じグランドに立っていたというが、試合に出られない歯がゆさは感じていた。その思いも、全て最後の春夏にぶつけるためのバネにした。練習後も家に帰れるぎりぎりの時間まで自主練に励み、休みの日にも自主練を重ねる日々だった。
★鈴木翔太に驚愕
ようやく公式戦出場が見えてきた3月、露木を驚かせた投手がいる。練習試合で対戦した聖隷クリストファーの鈴木翔太(現中日)だ。露木は代打で途中出場し、1打席だけの対戦だったが、そのストレートの速さも、伸びも、何もかも初めて目にするものだった。「やっぱり全然違いましたね」と振り返るが、伊東シニア時代に鈴木の在籍していた浜松シニアとは何回か対戦しているという。ただ、その頃は「今考えればいたのかも」という程度の印象。この時、打席の中で見た鈴木とはまるで違ったという。
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「静岡に根付く球児たち2013~露木雄太編・下」は近日公開予定です!(編集部H)
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