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2014年4月 4日 (金)

静岡に根付く球児たち2013~露木雄太編・下

 自称人気連載「静岡を巣立つ球児たち」の番外編として、編集部Hが静岡学生リーグの大学で野球を続ける選手に会ってきました。すでに開幕している静岡学生リーグですが、今年は有名選手が多く進学したので大注目です! 前回に引き続き露木雄太(下田3年)編をお届けします。
※この取材は1月半ばに行いました。アップが遅れてすみません!

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静岡に根付く球児たち~露木雄太編・下

★印象に残った掛川西戦
 念願の公式戦出場が叶ったのは3月の東部地区大会だった。最後の夏は初戦で湖西と対戦。2年生エース藤井裕太の好投に、露木も3打数2安打と活躍し、勝利を収めた。次戦では強豪・掛川西と対戦し、1ー6で敗戦。しかし、露木はこの試合を一番印象に残った試合に挙げる。試合当日、第1試合の常葉菊川vs伊東商は接戦で、球場全体が盛り上がった。その異様な雰囲気が残る中、地元・掛川球場での掛川西の応援にも圧倒された。今までにない緊張感に焦りを感じながら試合に入ったという。「やっぱりちょっとレベルが違いました。悔いが残るプレーしかできなかったので」。この試合ではエラーもあったものの、「あんなプレー初めてかもしれない」という美技も見せた。
 「もう少し勝ちたかったんですけど、それに向けてキャプテンの高野(翼)とかと一生懸命練習やってたんで、よかったです」。敗退しても、それまでにしてきた努力の価値がゼロになるわけではない。悔いこそあれど、納得はして、露木は高校野球を終えた。

Img_9687★東海大海洋学部に進学
 最初は大学で野球を続けようとは思っていなかったが、夏が近づくにつれてもっとやりたいという思いが高まっていった。そして、4試合の公式戦を戦い終えた後、「自分のプレーができなかったので、このまま悔いが残ったまま終わりたくない」と感じたという。進路として、父のプレーした神奈川大学リーグにも興味があったが、最終的に選んだのは静岡学生リーグの東海大海洋学部。大村晴男前監督(現総監督)に誘われたこともあったが、のんびりしすぎず、だけど厳しすぎず、熱心に練習している雰囲気にも惹かれたそう。
 引退してからも、共に練習を続けた捕手の高野は浜松大で野球を続ける予定。いつか、リーグ戦で対戦できたらと互いに楽しみにしている。

★課題の多さは伸びしろの大きさ!
 大学野球に向けて今後の課題は多いと笑ったが、特に強化していきたいことには守備を挙げた。「守備はあまり自信がなくて…。でも大学でもショートをやる予定なので、行くまでに何とかもっと上手くなろうと。外野もちょっとやりたいなと思ったんですけど、やっぱりこの身長でショートをやっていれば目立てると思うので」。心がけているのは、簡単なボールを簡単に捕りにいかないことなど、基本の動作を大切にすること。肩は強い方で、ケガの経験もほとんどない。柔軟性を上げるために、ストレッチにも積極的に取り組んでいる。課題ばかりの状態も、逆に伸びしろの大きさとして見たくなる、そんな雰囲気も露木の魅力の一つだろう。
 逆に、アピールしていきたいことは打撃。身長はあるが、飛距離で勝負するタイプではなくつなぐ打撃が得意だそう。露木の打球には低いライナー性のものが多く、木のバットになっても期待が持てそうだが、「木にはまだ馴染んでないです。木は難しい…」と、悩みながらも努力を重ねている。

★露木雄太からのメッセージ
Img_9903 「僕は体が細かったり、硬かったり、そういう面で苦労しました。高校の時にご飯をいっぱい食べて、柔軟をしたりした方が打球も全然違うと思うので、そういうことを心がけてやってほしいと思います」。
 細身で太りづらい露木だが、最終的には80キロを目指している。ほぼ原石のまま大学野球に挑戦するが、手応えは掴みつつあった。「大学で野球をやって、通用するところまで野球をやっていきたいと思っています。社会人とかでもできるなら、やってみたいです。まずは、できるだけ早く試合に出たいですね」。
 決して器用な選手ではない露木だが、グランドでは誰よりも大きな声で周囲に声をかけ、今やれることを精一杯こなす。その真摯で真っすぐな姿勢で、大輪を開花させてほしい。

松本剛監督からの贈る言葉
転校してきて試合に出られない時期もこつこつやってきた選手です。素材はいいと思いますが、まだまだこれから。大学でも一生懸命頑張って、将来は社会人などでプレーすることを目指してほしいですね。

■露木雄太[つゆき・ゆうた]
内野手/下田→東海大海洋学部1年/182センチ73キロ/右投右打
伊東シニアではサードとしてプレー。静岡学園に進学するも、下田に転校。公式戦出場は4試合ながら、大型遊撃手として注目を集めた。大学ではつなぐ打撃をアピールしながら、デビューを待つ。

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 写真を見てもわかる通り、イケメン選手な露木ですが、温厚で、伊東出身ながら「海は怖くて好きじゃない」というほんわかした性格。野球ではガツガツいくところも必要になると思いますが、のんびりした部分もなくさないで頑張ってほしいです!
 すでに開幕している静岡学生リーグですが、今年は例年以上に有名選手が進学しました。特に静岡産業大には青島勢奈&綾部隼也の常葉橘バッテリーや、常葉菊川の変則左腕・渡邊竜正らが入学。丸山航平(富士市立)や遠藤幸之助(東海大翔洋)が東海大海洋学部、今村拓(日大三島)が日大国際関係学部、宮澤信太郎(沼津東)が静岡大に進みます。露木以外にも注目選手が多いので、ぜひ球場に見に行って下さい。(編集部H)

★東海地区大学野球連盟公式HP
http://tokaibbl.com/
試合結果等は↑公式HPがお勧めです。非常に充実していて、静岡出身選手が多い岐阜学生リーグ、三重学生リーグも一気にチェックできます。

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