東海大翔洋中が5年ぶり5度目の全中出場!
今月6日、7日に全国中学校大会(8月17日から徳島にて開催)、いわゆる全中への切符を賭け、長良川球場にて東海大会が行われました。静岡からは県中学総体1位の掛川東中、2位の東海大翔洋中が出場。愛知と三重の1位、2位校を加え、6校の中から上位3校が全中に進めます。
6日に東海大翔洋中は岐阜1位の稲羽中に10-4で快勝しましたが、掛川東中は特別延長の末、愛知2位の高師台中に5-0で敗退。そして、7日は東海大翔洋中が愛知1位の南山中との対戦に挑みました。勝てば全中出場が決まるこの試合。マウンドには前日の試合に引き続き、エース・鈴木海世(3年)が上がりました。しかし、この日の鈴木海は制球がいまいち。最速136キロを誇る速球派ゆえ、ストライクゾーン周辺に投げられれば打者は振ってくれるのですが、明らかなボール球が目立ちます。前日には雨に苦しみながら完投しているだけに、初回の出来を見た時には多少の失点は覚悟しました。
しかし、そんな不安を吹き飛ばしてくれたのが170センチ台後半の大型打者が揃う東海大翔洋中打線。初回に1番センターの奥村光一(3年)が初球をレフト前安打にすると、3番大石哲平(3年)の犠牲フライで1点を先制。3回にはまたも先頭の奥村が内野安打で出塁し(初回も3回も直後に盗塁! 警戒されている中でさすが!)、望月航平(3年)の右中間を割る三塁打などで4点を追加します。5回には中田悠斗(3年)がセンターオーバーのランニング本塁打を放ち1点を加え、6回には望月航があわや柵越えのレフトオーバー二塁打を飛ばし、相手のミスに乗じて1点をさらに奪いました。
両翼97.6メートル、中堅122メートルと広い長良川球場なので、中学生がプレーしているとますます広く見えるのですが、この望月航の二塁打は中学軟式野球だということを忘れてしまいそうな打球でした。5番を打つ上原大和(3年)も飛ばす打者ですが、この望月航は乗せて運ぶような打撃をする打者。早くも高校野球でどんな打者に育つのか気になってしまうような選手です。
そんな大量援護を受けた鈴木海、2回には2死二、三塁のピンチを低めストレートの見逃し三振で切り抜けるなど要所は締め、周りもしっかり守ってくれました。7回にはライト・望月寛太(3年)の見事なダイビングキャッチもあり、終わってみれば1安打完封。7-0の快勝で全中出場を決めるという最高の結果でした。しかし、完封とはいえ、2死からの四死球が多く、6四死球の内容に鈴木海本人は恐らく納得していないでしょう。続く決勝では暴投も目立ちました。調整を続けて、全中では目の覚めるようなストレートを低めに突き刺す投球を見せてほしいですね。
南山中との試合は7-0で制し、全中出場を決めた東海大翔洋中ですが、決勝では三重1位の玉城中に5-0で完敗。東海大会優勝の勢いのまま全中に乗り込むことは叶いませんでしたが、開幕までの10日間ほどを、課題を見つめ直して全中に挑めることはむしろいいことかもしれません。
5年前の全中では超中学級左腕・渡邉隆太郎(現富士重工業)を擁し、前年に引き続いて準優勝を飾っています。今年の東海大翔洋中はどこまで勝ち進めるのか? 甲子園はもちろん、全中にも注目です!(編集部H)
<写真・上/中田悠斗(東海大翔洋中)>
<写真・下/望月航平(東海大翔洋中)>
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