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2014年9月

2014年9月29日 (月)

シニアリーグ「クラストカップ」が開幕しました!

 クラストカップ争奪第15回リトルシニア南関東支部野球大会が開幕しました。この大会は神奈川県と静岡県で開催。各県の優勝チームが、クラストカップをかけて、決勝戦を行います。決勝戦はテレビ中継(静岡朝日テレビにて11月22日10時~放送予定)もあるだけに、選手たちの力が自然と入る大会。ただ、県勢は過去7年、神奈川代表チームに敗退。今年こそ、その厚い壁を破るチームの出現を待ちたいです!

 昨日は、富士シニアグランドで2試合を見てきました。結果は以下のようになりました。

小笠浜岡シニア 5-4 富士シニア(7回サヨナラ)
伊豆市シニア 7-0 富士宮シニア(5回コールド)

1409291 第1試合は、富士シニアの1点リードで迎えた7回裏、小笠浜岡シニアは相手のミスで同点に追いつくと、3番・今口颯真がライトスタンドへの豪快な本塁打でサヨナラ勝ちを飾りました。
 今口は第1打席に差し込まれながらもセンター前にもっていくと、第2打席はライト前へのクリーンヒット。ミート力とパワーを兼ね備えた好打者です。もう一人、小笠浜岡シニアで惹かれたのは「1番キャッチャー」の奈良間大己。もともと内野手のようですが、チーム事情から捕手へ。とにかく元気がよく、野球センスの良さが魅力的。柔らかいバッティングフォームと体にバネを感じるランニング姿に「もう一度見たい」と思わせる何かを持っている選手です。今秋は兄・将甫も常葉菊川の外野手として県ベスト4進出に貢献。兄の背中を追って、大きく育ってほしいです。
 富士シニアは先発の駒谷一郎が最後まで投げ切りましたが、あと一歩及ばず。この悔しさをバネに来夏は全国を目指してほしいです。

 1409292_2第2試合は、伊豆市シニアがコールド勝ち。昨年から注目している本格派左腕・土屋幸太郎が5回を3安打無失点に抑えました。夏場に足首を捻挫し、まだ本調子ではないそうですが、それでも角度とキレが違います。3回には一死から四球を出しましたが、次打者のピッチャー前の送りバントを素早く処理して二塁へ送球。1-6-3のダブルプレーを完成させました。中学生のこの時期にこれだけのフィールディング力。体のバランス感覚の良さが伺えたシーンでした。 
 一方の富士宮シニアはこの日のスタメンに1年生が3人。そのほかにも、故障で出場していませんでしたが、楽しみな1年生がいるとのこと。今後に期待です!(編集部・栗山)

<写真上/サヨナラ本塁打を放ち、ダイヤモンドを一周する今口颯真(小笠浜岡シニア)>
<写真下/エースとして風格が増してきた土屋幸太郎(伊豆市シニア)>

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2014年9月22日 (月)

駿河総合の「W杉山」が必見!

 秋季高校野球静岡大会はベスト8が出揃いました。日大三島、静岡高、駿河総合、藤枝明誠、常葉菊川、袋井、磐田東、浜松修学舎。明日の準々決勝も楽しみですね。その中で注目したいのは創立2年目で初のベスト8進出を果たした駿河総合です。
 

09221 昨日は、西部1位の浜松南を撃破。先発したのはエース・赤堀紳次ではなく、190センチの長身右腕・杉山一樹(190cm78㎏、右投右打)でした。以前、駿河総合・望月俊治監督から「時間はかかるけど、ウチに大器がいるよ」と聞いていた期待の右腕。先日、このブログで紹介した東海大翔洋の最速142キロ右腕、杉山賢佑もマウンドでの立ち姿に惚れぼれとしますが、こちらの杉山も見栄えが抜群。これだけ身長があると、それだけで一つの武器になります。
 フォームでの特徴はテークバックで腕が背中方向にグッと入ってくるところ。おそらく、肩関節がそうとうに柔らかいのでしょう。ただ、この日は制球が荒れます。先発で3イニングを投げて5四球。計60球を費やしました。それでも、浜松南が誇る強力打線相手に的を絞らせず、無失点に。球に抑えがきかず、高めに抜けるケースが多々あるのですが、時折、指にかかったストレートが低めにビシッと決まります。試合後、望月監督は「四球を出すのはある程度、計算済み。守ってる選手も分かっていますからね」とコメント。
 荒削りですが、将来的には大いに期待できる素材。一冬の間に低めに決まる割合をどこまで増やすことができるのかがポイントになりそうです。 

09222_4 野手では「2番・ショート」の杉山征也(174cm67㎏、右投右打)のセンスの良さに目を奪われました。第2打席はレフト前安打、第3打席にはライト前安打。フォームに無駄がなく広角に打ち返すシュアな打撃に、どんな場面で落ち着いてプレーできる守備力。こういう選手がショートにいると、全体が引き締まって見えます。
 駿河総合は明日、ベスト4進出をかけ、県大会に入ってから急速に状態を上げている常葉菊川と対戦します。どんな試合展開となるのか、見ごたえがありそうです。(編集部・栗山)

<写真/杉山一樹と杉山征也(ともに駿河総合)>

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2014年9月15日 (月)

福井で頑張る静岡出身球児、篠原涼(敦賀気比)&中野翔太郎(啓新)

 昨日は、福井の県大会へ。富士宮シニア出身の敦賀気比・篠原涼を見るためです。篠原は今夏の甲子園で1番打者としてチームのベスト4進出に貢献。特に、初戦(対坂出商)では本塁打を含む4安打4打点の大活躍を見せました。

 09151_2この日、敦賀市総合運動公園野球場のスタンドから篠原を見つけると、ユニフォームの左下に「主」というワッペンが貼られていました。どうやら今秋の大会からキャプテンを務めているようです。
 「1番サード」で出場した篠原。初回の第1打席こそ、セカンドゴロに終わりますが、第2打席はライト前安打。5回の第3打席では1死二三塁で打席が周ってくると、鋭いスイングから右中間を破る二塁打を放ち、貴重な追加点を叩きだしました。
 プレーヤーとしても全国レベルですが、僕がいいなと思うのは彼の顔つきの良さです。目力が強く、雰囲気で相手にプレッシャーをかけることができる選手です。チームは8対2で勝利。センバツ出場に向けて好発進です。
 試合後、篠原に話を聞くと「もう一人、福井で頑張っている静岡県出身選手がいますよ」と教えてくれました。福井の新興勢力、啓新でレギュラーを掴んだという浜松フレイムズ出身の中野翔太郎です。

 そういう話を聞いたからにはどうしても見たくなり、敦賀で一泊して、翌日の啓新の試合を観戦することにしました。
 啓新は東海大甲府監督時代に春夏通算11度の甲子園出場を果たした名将・大八木治氏が2012年から指揮をとっています。創部3年目となった今夏の県大会は初のベスト4進出。準決勝では敦賀気比に5対6で敗れるも、下級生から出場している選手も多く、この秋注目のチームです。
 09152_4しかし、今日は初戦の固さからか、武生商相手に苦戦を強いられます。7回を終えて3対4と1点のビハインド。迎えた8回、啓新は相手のミスなどで逆転に成功すると、さらに2死一塁の場面で、背番号7をつけた中野が代打として登場します。
 中野は初球を見事にとらえます。打球は右中間を破ると、走者は一気にホームイン。チーム5点目となるタイムリー二塁打に。ベース上で見せたガッツポーズが印象的でした。
 9回に1点差に追い上げられるものの、5対4で勝利した啓新。試合後、中野は「練習試合であまり調子が良くなく、今日はスタメンではなかったのですが、一発で仕留めてやろうと。思い切りいきました」と嬉しそうに語ってくれました。

 敦賀気比と啓新の2チームは順調に勝ち上がると準決勝で対戦します。静岡大会も組わせが決まりワクワクしてきますが、この静岡県出身2人がしのぎを削る福井大会も目が離せません。(編集部・栗山)

<夏春連続甲子園出場を目指す篠原涼(敦賀気比)>
<試合を決めるタイムリー二塁打を放ちガッツポーズを見せる中野翔太郎(啓新)>

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2014年9月 9日 (火)

松前のダルビッシュ、杉山賢佑(東海大翔洋)に注目!

 日曜日は裾野球場で第1試合を観戦していましたが、試合途中、雨でノーゲームとなったため、急遽、草薙球場に向かいました。

090791_2 球場に着くと、中部大会決勝戦、東海大翔洋対静岡の3回表でした。マウンドに立っていたのは、注目の杉山賢佑(192cm74㎏、右投右打)。1年夏にベンチ入りし、準決勝の常葉菊川戦で登板した長身右腕です。その投球を僕はテレビで見たのですが、バランスのいいフォームと柔らかい腕の振りに高い将来性を感じ、2年後はドラフト候補に挙がる逸材だと思っていました。ところが、その後1年間、杉山の名前を聞くことがありませんでした。1学年上に中村駿之介、大津一輝といった好投手が揃っていたこともありますが、本人も腰の疲労骨折などで万全ではなかったようです。

 ようやく、今秋の中部大会準決勝の藤枝明誠戦で復帰。この日が、2試合目の登板となりました。
 初めて生で見る杉山は、一言でいうと、スケールの大きなピッチャーです。マウンドに立ってときの雰囲気は惚れ惚れします。
 この日は草薙球場のスピードガンで142キロをマーク。常時、130キロ台後半で攻めていきます。それでも、静岡高の強力打線に捉えられます。特に4回には内山竣にライトスタンド一直線の弾丸本塁打を浴びるなど6失点。静岡高の鋭い打球がこれでもかと次々と外野に飛んでいきます。しかし、弓桁義雄監督は、杉山を代えません。結局、その後、5回にも1点を失い、0対10でコールド負け。試合後、弓桁監督は今日の杉山についてこうコメントしてくれました。
 「今日の目標は最後まで投げ切ることと140キロ以上をマークすること。その2つがクリアできただけで満足ですよ。仮に9回までいったとしても、最後まで杉山を投げさせるつもりでした。それだけ彼には期待しているんです」
 1年夏に大会の雰囲気を味わい、その後、1年間は体を大きくし(実際に体重が6キロアップ!)、2年秋から本格的に登板。故障もありましたが、弓桁監督が入学時に描いたビジョン通りの成長曲線を描いているようです。

 投げれば投げるほど、スピードがアップし、フォームも安定しそうな伸びしろが大きな魅力。ついに県大会で眠っていた大器が目覚めるのか。秋の時点で、これだけ大型でフォームがきれいで、140キロ台をマークするピッチャーなんて、そうそう現れるものではありません。今後も追いかけていきます!(編集部・栗山)

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2014年9月 8日 (月)

朝日大・大西優輝に会ってきました&岐阜リーグ色々

 大学野球が各地で開幕し、盛り上がっています。東海地区連盟の各県リーグも先週開幕しました。岐阜リーグの2週目は、岐阜リーグに所属する全6チームが見られる3試合が組まれていたので、7日に大野レインボースタジアムで観戦してきました。

Dsc_0293 この日の第1試合では朝日大と岐阜経済大が対戦。1戦目に大西優輝(1年・常葉菊川出身)のタイムリー二塁打で奪った1点を守り抜き先勝した朝日大ですが、この日も大西が4回に先制タイムリー。打線がつながった朝日大が7-0で岐阜経済大を下し、連勝で勝ち点を取りました。
 春のリーグ戦では後半、セカンドとして出場を重ねていた大西ですが、今季からはサードを守っています。遠藤康平(現青山学院大)と大西の三遊間の印象が強い静岡の野球ファンとしては、やはりこの方がしっくりくる気がしますよね。試合後、大西に話を聞かせてもらいました。

―― 今季はセカンドからサードに移りましたが。
大西 高校時代はサードだったので、守りやすいですね。打撃に集中できます。
―― セカンドはやっぱり大変でしたか?
大西 難しかったです。慣れないポジションだったので、守備のことばかり考えてしまいました。上を目指すならショートやセカンドを守っていた方が、目に止まるかなとも思うんですけど、サードでもちゃんと守れればいいかなと。
―― 岐阜経済大戦では2試合連続タイムリー。打撃が好調?
大西 少し変えたんです。1週目であまりよくなくて、2日前ぐらいに。陽岱鋼(北海道日本ハム)のスイングがいいなとずっと思っていて、ああいうイメージで。もう少し打ちたいですけどね。3年生たちの打撃がすごいので、7番を打っていてもチャンスでどんどん回ってきます。プレッシャーもありますね。
―― 高校時代は森下知幸監督に鍛えられた、186センチの長身ながら柔らかな守備が評価されることが多かったですが、朝日大では打撃を期待されているそうですね。どちらをアピールしていきたいですか?
大西 打撃ももっと打ちたいし、守備もしっかり守りたいし。どっちも頑張っていきたいです。
―― チームには2年生に栗田都弘、同学年に稲垣吉紳ら常葉菊川で一緒にやってきた選手たちがいますね。
大西 栗田さんは…面白いです。楽しいですね(笑)
―― 常葉菊川の後輩たちも大逆転で県大会出場を決めました。
大西 昨日、ツイッターで見ました。自分たちも敗者復活戦からのセンバツ出場。頑張ってほしいです。

 大西や稲垣の他にも朝日大の1年生には、球速が上がり、夏のオープン戦でも好投をしたという松下周平(富士宮西出身)や、小柄ながらイキのいい球を投げる原田瞬矢(遠江総合出身)ら楽しみな静岡関連選手がいます。特に、原田を取り上げたのはこのブログの記事が初だと思うので( 春季西部地区大会が開幕しました! )、いい投手だということは自信を持って言えます! まずはケガをしっかり治してほしいです。

Kaneda また、この日の第3試合・岐阜聖徳学園大vs中京学院大では、岐阜聖徳学園大の先発として浜名出身の金田周也(2年)が登板。春から中継ぎとして登板を重ねていましたが、公式戦先発はおそらくこの日が初めて(聞いてくればよかった…)。初回はかなりボールが荒れて、四死球や安打でためた走者を満塁本塁打で還されるなどいきなり5失点。3回にも1点を失い、6回に1死満塁の場面で交代となりました。5回1/3を投げ7安打6四死球、自責点は7とまだまだ課題はあります。しかし、力のあるストレートには魅力がありましたし、4回に3番・山川隆介(3年)を3球三振に仕留めた時の3球目、低めいっぱいのストレートはこの日のベストボールだったと思います。死球は多かったですが、それでも逃げずに最後まで攻める姿勢を見せたところはこれからの伸びしろ。この経験も糧にして、成長を続けてほしいです!

 岐阜ばかり行っていますが、どこかでタイミングを見て、三重リーグにも行きたいです。四日市大は1年生に静岡関連選手が多く、聖隷クリストファー出身の大石一樹が登板していますし、元気なプレーぶりが好きだった加藤学園出身の下柳田悠斗や、浜名出身の好捕手・池之谷脩介も出ているんですよ! 今秋も忙しいです。体が3、4体欲しいです。(編集部H)

<写真/上が大西優輝(朝日大)、下が金田周也(岐阜聖徳学園大)>

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2014年9月 1日 (月)

静岡大学リーグで見つけた2人の注目2年生!

 昨日は雨で一日遅れで開幕した静岡学生野球の秋季リーグ戦へ。開会式から3試合目の最後まで、松前球場で一日大学野球を満喫しました。

日大国際関係学部 4-1 静岡大
常葉大浜松 4-0 常葉大富士
静岡産業大 4-1 東海大海洋学部

 第3試合では、東海大海洋学部と静岡産業大が対戦。両チームの2年生投手の好投が光りました。

08311 静岡産業大の3点リードで迎えた4回、東海大海洋学部は先発の保坂卓未(162cm62㎏、右投右打)に代わり、今村亮(178cm68㎏、右投右打)がマウンドに上がります。大学入学後、初めて見ることができたのですが、市立沼津時代よりもストレートの球威が格段にアップしている印象を受けました。一旦、上体が上を向く変則なフォームから、左打者の内角に狙ってコントロールできる制球力に、鋭くタテに落ちる変化球を操り、6イニングを被安打2、失点0に。特に、5回は先頭打者に二塁打を浴びながらも、3番からのクリーンナップを二塁ゴロ、三塁ゴロ、三塁ゴロと力でねじ伏せた投球は痺れました。
 手塚慎太郎監督によると、ここ数週間、状態が良く、第2戦の先発に考えていたとのこと。ところが、翌日から海洋実習が入っている関係で、第1戦のリリーフ登板になったそうです。
 実習から戻ってきたら今日の投球を自信にし、次は完投勝利を目指してほしいです。

0831_2 静岡産業大では先発の渡邊竜生(175cm69㎏、左投左打)が7イニングを5安打無失点の好投を見せます。その間で、僕はブルペンの様子がすごく気になっていました。バランスのいいフォームから、腕がぶっ飛びそうなくらい振っている右腕が投げていたからです。その投手がいよいよ8回からマウンドへ。アナウンスでは「直井」とコールされました。パンフレットを調べると瀬戸高出身の2年生。正直、全く知らない投手でした。
 腕が体に巻き付きながら投げる力強いフォームの直井大将(176cm69㎏、右投右打)。躍動感もたっぷり。ストレートは目測で140キロを超えていると思います。さらに、同じ腕の振りからのチェンジップも有効的。2イニングを無失点に抑えました。
 3試合目の最後の最後で、もう一度見たい怪腕を一人見つけることができました。(編集部・栗山)

<写真上/今村亮(東海大海洋学部)>
<写真下/直井大将(静岡産業大)>

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