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2014年12月25日 (木)

静岡を巣立つ球児たち2014~後藤黛編・上

 3年目を迎えた人気連載(自称)「静岡を巣立つ球児たち」、今年も始めます! 編集部Hが、卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。 2014年一発目は横須賀の歴史を作ったエース・後藤黛。卒業後は愛知学院大に進学する後藤のインタビューを2回にわたってお届けします。

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静岡を巣立つ球児たち2014~後藤黛編・上

Img_9667★エースの座が遠かった少年時代
 磐田市福田に生まれた後藤黛は子供の頃からスポーツに親しむ生活をしていた。学生時代から色々なスポーツをしていた父・博道さんに勧められ、最初はテニスを経験。兄・隆さんが野球を始めてから、追うように野球を始めたのは小学4年の時だった。
「小学5年でピッチャー始めて、そこからピッチャー一本です。面白かったし、単に投げるのが好きで」
 その頃、近くのチームにいた辻本宙夢(現静岡高)が注目選手として新聞などに載り始めた。対戦することもよくあったが、辻本は小学6年の時には110キロを記録。「県内一の投手だったんじゃないですかね」と後藤が言う通り、遠い存在だった。
 その辻本は近くの磐田東中に進み、福田中に進んだ後藤には目下の目標があった。
「小学生の時には同じチームに山下慶人(現浜松修学舎)がいて、辻本と同じぐらいすごくて全然エース取れなくて。中学に入ったらエース取ろうと思ってたんですけど…」
 ただ、後藤が入学した時、3年生にも2年生にも好投手がいた。同学年の選手も手強く、実際に後藤がエースとなったのは2年秋の新人戦からだったという。
 エースの座にはついたものの、辻本や百鬼将太(現静岡商)のいた磐田東中が強く、中学で県大会には手が届かなかった。その後、磐周選抜で辻本らと共に戦い、冬には県選抜のトップレベル講習会に参加。その時に國松歩(現静岡商)を始め、木村聡司(現常葉橘)、鈴木博志(現磐田東)、斎藤力(現御殿場西)などのちに高校野球で主力となる選手たちとも知り合いになった。その選手たちとは高校に入っても練習試合で顔を合わせたり、交流が続いた。

★横須賀で富山武を発見
 とはいえ、後藤はスムーズに高校野球をやることを決めていたわけではなかった。
「中学で野球はもういいかなと思って、高校入るつもりもなくて。でも、中3の夏にお兄ちゃんがいた磐田東が県決勝まで行って。それをずっと最初から見てて、やっぱり野球しかないなって自分で思って。お兄ちゃんがこんだけ頑張ってるし、自分もやらないといけないなっていうか。野球は楽しかったんですけど、本気でやりたいって思ったのはそれが最初ですね」
 兄の姿に野球をやる決意を固めた後藤。県内の私学などから誘いもある中、高校を見て回っていた。そして横須賀のグランドを訪れた時に、ずっと気にしていた人を発見した。
「富山さん(武・現静岡産業大)がいたんですよ。中学の時から知ってて、いいキャッチャーだなって思ってて。どこの高校行ったのかわからなかったんですけど、たまたま横須賀で見つけました。やっぱりすごいキャッチャーだな、この人に捕ってもらいたいなと思って、それで横須賀に入ったかんじです」
 チームの明るさや厳しすぎない雰囲気も気に入り、横須賀に進むことを決めた。この時点ではプロを意識することもなければ、高校卒業後に野球を続けることも想像していなかった。

Img_9892★横須賀の歴史を塗り替える
 高校入学後、すぐに練習試合で投げ始め、1年夏には初戦・静岡西戦で完封デビュー。静岡県の高校1年生で一番最初にスポットライトを浴びた。
 1年秋には創部初の県大会出場に導く。1勝を目標に挑んだが、初戦で敗退。その冬は「一番頑張った」というほど練習に励んだ。とにかく走り込み、入学時に127キロだった球速が冬が明けると134キロに伸びた。
 ただ2年春には地区大会でコールド負けを喫する。その負けがチームに喝を入れ、夏の快進撃につながっていく。その夏、島田商、大井川を破り、3回戦の相手は春に県ベスト4の藤枝明誠。この試合の初回の投球は後藤にとって高校生活の中でも記憶に残るベストピッチングだったという。真っすぐとフォークが冴え、3者連続三振で終えた。
「特に1番の松井さん(和輝・現名古屋商科大)は富山さんと県選抜で一緒で、いい打者だと聞いていたので、三振に取れてよかった」
 その試合を延長戦の末に取り、準々決勝では東海大翔洋と対する。東海大翔洋は1年秋に県大会で負けている相手で、さらに投手は小学生の頃から知っているという中村駿之介。リベンジしたいという気持ちは強かったが9-0で敗北した。それでも横須賀にとってベスト8はもちろん最高成績。地元も盛り上がり、後藤も地元ファンに声をかけられたり、応援してくれる人たちがどっと増えた。
 2年秋には再び県大会に出場するも静清に敗退。静清がその後勝ち進んだこともあり、「悔いが残る負けだった」と振り返る。その冬はトレーナーと一緒にトレーニングに励み、春には142キロを記録。高校入学時に140キロを出すという目標を立て、色々なところに書き込んでいたという後藤にとって特別な数字だった。

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★しびれた浜商戦
 3年春には「一番しびれた」という一戦があった。地区大会の浜松商戦だ。対戦が決まってから1週間、練習の雰囲気が一変するほどチームも気合が入っていた。
「これなら絶対勝てるなって雰囲気は伝わってきて。監督からも『お前と内山頼人の勝負だぞ』って言われて、意識していました。絶対三振取るぞって。キャッチャーの鳥山(和輝)に『頼人から三振取ったら、俺、絶対吠えるから、ちょっと見とけや』って言ったんですよ(笑)」
 そう意気込んで迎えた浜松商戦、実際に内山を三振に斬って取った時にはもちろん吠えた。もう一人注意していた伊奈堂には手痛い長打もくらったものの、内山は完璧に封じ、横須賀が勝利をもぎとった。ただ、内山曰く「真っすぐしか狙ってなかったのに、1球しか真っすぐが来なかった」そうで、今後この再戦も楽しみにしたい。

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「静岡を巣立つ球児たち2014~後藤黛編・下」は近日中に更新します!(編集部H)

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