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2015年5月

2015年5月29日 (金)

都市対抗予選、真っ盛り!

 昨日は、都市対抗東海2次予選を見てきました。毎年、この時期は『静岡高校野球』の編集作業でバタバタとして足を運べないことが多いのですが、ヤマハが2連勝中。どうしても見たくなり、編集部を抜け出して、岡崎市民球場まで行ってきました。

 05281_2第1試合はヤマハ対JR東海。試合は都市対抗予選らしい、しびれる展開に。ヤマハは惜しくも、6対7で敗れましたが、3番手・大野健介(170cm73㎏、左投左打)の好投が光りました。
 6回二死からマウンドに上がると、8回まで7個のアウトのうち、4つが三振。しかも、ほぼ全球ストレート。球速も常時140キロ台前半をマークし、最速は144キロ。時に吠えながら、気持ちのいい投げっぷりでした。9回は、エラー、四球となったところで降板しましたが、今後の戦いでも貴重な中継ぎとして期待できるでしょう。

05282_2 野手では、「5番セカンド」で出場した河野拓郎(180cm80㎏、右投左打)が攻守で活躍。まず、2回に二遊間の緩い打球を素早くキャッチし、一塁へジャンピングスロー。間一髪で打者走者をアウトにします。そして、7回の第3打席、初球をとらえると打球はライトスタンドへ。しなやかにバットが振れていました。今年、大学卒2年目となり、プロ解禁年となる河野。「大型の打てるセカンド」を今後も注目していきたいと思います。

 第2試合のHonda鈴鹿対永和商事ウィング。Honda鈴鹿の2番手で登05283_2板したのは、飛龍出身の平井克典(180cm80㎏、右投右打)。約4年ぶりに見たのですが、以前よりも腕が下がり気味に出て、フォームにスピード感がありました。これは右打者にとって、かなり打ちづらいはず。球速は130キロ台後半ですが、それ以上に感じるキレがあります。今年は、飛龍時代に「Wエース」として切磋琢磨した山下大輝(西濃運輸)がドラフト候補に挙がっているだけに、平井も持ち味を生かして、どんどんアピールしてもらいたいです。(編集部・栗山)

<写真/上から大野健介、河野拓郎(ともにヤマハ)、平井克典(Honda鈴鹿)>

※平井投手の大学時代の記事はこちら→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2011/09/post-e904.html

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2015年5月22日 (金)

プロ注目・杉山一樹(駿河総合)の取材へ!

05221 昨日は、駿河総合のプロ注目・杉山一樹(191cm80㎏、右投右打)の取材を行いました。県大会以後、ノースローということでしたが、この日は運よく、ブルペンで投げる姿を見ることができました。

 久々のブルペンということで7割程度の投げ込み。それでも指にかかったときのストレートの威力には圧倒されました。目測で140キロ近くは出ていたと思います。腕が長く、実際にバッターボックス近くで見ると、体が覆いかぶさってくる感覚がありました。

 この春は最速145キロをマークした杉山。一躍、マスコミ、スカウトから注目を浴びる存在となり、本人はまだ戸惑っている様子。実際に、投げていても球速がそこまで出ている感覚はないそうです。そんな個人的なことより、チームとして絶対に甲子園に出たいという気持ちがすごく強く伝わってきました。

 もう一人、ブルペンで気になったのは右腕の吉田幸晟(170cm65㎏、右投右打)。低めにズバズバとキレのいいストレートがきていました。
 今春の地区大会はこの吉田がエースナンバーを背負い、県大会は杉山一が「1番」。さらに、昨秋の県大会で「1番」だったスライダーが武器の赤堀紳次(171cm67㎏、右投右打)も控えています。タイプの違う、「駿総強力3本柱」の動向は、夏の注目ポイントの一つになりそうです。(編集部・栗山)

<写真/杉山一樹(駿河総合)>

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2015年5月19日 (火)

九州共立大・岩本喜照を見てきました!

 九州共立大の岩本喜照が見たくて見たくて、ついに福岡に行ってきました! 一昨年の秋にも福岡に行ったのですが、その時にはあいにくの雨で試合中止。岩本が3年になった今春、ようやく念願が叶いました。

Dsc_0453 県内の方には説明不要かと思いますが、岩本といえば1年時から活躍した常葉菊川のエース右腕。甲子園には届かなかったものの、188センチの長身からキレのある球を低めに集める投球を覚えている方も多いでしょう。
 常葉菊川を卒業後は九州共立大へ。掛川市出身で常葉菊川にも自宅から通っていた岩本が強豪チームとはいえ、何でそんな遠方へ? と驚いたのは私だけじゃないはず。ただ、当時の九州共立大には大瀬良大地(現広島)も在学していたので、同じ大型右腕としてお手本にできるだろうし、いい選択かもしれないとも思っていました。
 入学後、岩本の名前が出てくるのは早く、1年春からベンチに入り、マウンドにも上がりました。ということで、早速チェックしに行ったところ、冒頭の空振り事件につながるのですが、2年秋には1戦目の先発として4勝をあげ、リーグ優勝に貢献し、ベストナインも獲得。早くもドラフト候補として取り沙汰される存在になってきました。

 今春は2戦目の先発として安定した投球を見せた岩本。私が見に行った16日も先発マウンドに上がりました。その前にブルペンを覗きに行ったのですが、とにかく体つきにびっくり。ずいぶんしっかりして、ボールにいっそう角度もついたようです。背が高い投手という印象が、「大きい」投手に変わり、球にもぐっと力強さが!
 ただこの試合、岩本は4回途中で5失点降板。「先週、優勝がなくなったので、モチベーションが上がらなくて…」と試合後に苦笑いで教えてくれましたが、本来の投球とはかけ離れていたようです。それでも直球のキレなど成長は十分に感じました。その要因として大きいのが、体が大きくなったことだそう。
「1年の時に、大瀬良さんが食トレにもつきあってくれて。食事も隣で見てて、「昨日これだけ食べられたんだから今日はこれぐらいな』って。一度に食べるんじゃなくて、何回にも分けて食べるとか色々教えてくれたんですが、毎日限界を越えさせられるというか、食事の時間が一番つらかったですね(笑)」
 高校時代は確かに小食だと言っていた記憶が…。大瀬良は在学期間がかぶっていた1年間、岩本を気にして面倒をずっと見てくれたそうで、食トレから練習時まで色々なエピソードが飛び出してきました。書ききれないので、そちらは6月下旬発売予定の『静岡高校野球2015夏直前号』でお伝えしたいと思います。ただ、静岡県野球ファンとしては大瀬良にお礼を言いたいぐらいです!

Dsc_0480 福岡という地ですばらしい先輩と出会い、ぐんぐん体も心も成長した岩本。遠方ゆえに練習試合などで常葉菊川時代のチームメイトとは顔を合わせることがほとんどなく、その分、全国大会への思いを強くしています。同世代や、元チームメイトたちの動向は気になるようで、専修大で今春好投を続けた後輩・堀田竜也のことも「何があったんですかね」と気にしていました。
 ただ、年末年始はもちろん常葉菊川のグランドに帰って、森下知幸監督やチームメイトたちと楽しむそう。
「静岡はもちろん、県外出身の奴らまで森下監督のノックが受けたくて卒業後もグランドに来る。そんな学校ないんですよね。みんな、監督とあのチームが大好きで。あんないい監督はいませんよ」
 現在の常葉菊川の現役選手たちとは入れ替わりのため、詳しくはないそうですが、「森下監督を甲子園に連れていってほしいです」と後輩たちに期待を寄せていました。
 上にも書きましたが、詳細はぜひ「静岡高校野球2015夏直前号」チェックして下さい! 今年も6月半ば発売予定です。
 岩本の世代は全国的には大谷・藤浪、アマチュアでは創価大の田中正義が有名ですが、県内出身でも早稲田大の中澤彰太、東海大海洋学部の今村亮、熊本ゴールデンラークスの竹安大知らプロが気にする選手たちがたくさんいる当たり年です! 今後、ブログでも随時この世代を追っていきたいと思います。(編集部H)

<写真/岩本喜照(九州共立大)>

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2015年5月11日 (月)

浜松シニアvs浜松ジュニアユースベースボールクラブヤング

  第2回静岡県中学生野球選手権大会は9日に開幕。初日は浜松シニアと浜松ジュニアユースベースボールクラブヤングの「浜松対決」を見てきました。 

05111_3 楽しみにしていたのは、浜松ジュニアユースベースボールクラブヤングの小柳祐哉。昨年から「体は小さいが、球の回転がいいピッチャーがいる」という評判を耳にしていました。

 この日の小柳は先発投手ではなく「3番センター」で出場。その第1打席、足下にきたボールに対し、足を高く上げてよけます。そのときに見せたジャンプ力に、豊かなバネを感じました。これだけ下半身に柔軟性があれば、フォームも安定するだろうと思っていると、4回からマウンドに上がってくれました。
 やはり上と下のバランスが良く、下半身で粘りながら、腕を鋭く振り抜いてきます。スピンのきいたストレートが低めにいくと、さすがの浜松シニアの強力打線も苦しんでいる様子。計4イニングを1失点に抑えました。
 試合後、樽井徹コーチも「ココに入ってきたときから、球の回転がいい子でした。将来が楽しみです」と期待。最終打席ではショートゴロの内野安打。浜松シニアの名手・望月勇哉が完ぺきなフィールディングを見せた中で、脚力も光りました。

05112_2 一方の浜松シニアではエースの夏目太陽がリリーフで登板して圧巻の投球。昨秋見たときよりも体のキレが増した印象で、フォーム全体に躍動感が出ていました。ストレートにスピードがある上に、高速スライダーは中学生では対応が難しいえぐいボール。翌日の小笠浜岡シニア戦では完封勝利。その安定感は見事です!(編集部・栗山)

<写真上/小柳祐哉(浜松ジュニアユースベースボールクラブヤング)>
<写真下/夏目太陽(浜松シニア)>

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2015年5月 7日 (木)

第2回静岡県中学生野球選手権大会が9日開幕!

05071_2 以前、ブログで紹介した「2015静岡県知事杯第2回静岡県中学生野球選手権大会」がいよいよ、9日に開幕します。シニアリーグ、ボーイズリーグ、ヤングリーグの全32チームが一挙に集まる大会になります。
 正式な組み合わせが決定したようなので、こちらをご覧ください。
「2015.pdf」をダウンロード

★今年の抽選会の様子はこちらを→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2015/03/post-5ad7.html

<写真は昨年度の開会式の様子です>

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2015年5月 6日 (水)

練習試合 浜松開誠館vs常葉菊川

★5月6日 練習試合 浜松開誠館総合グランド 晴   

 チーム
常葉菊川 3 1 1 1 0 0 0 0 0 6
浜松開誠館 0 0 1 1 0 0 0 1 3 6

 ゴールデンウィーク最終日は浜松開誠館と常葉菊川の練習試合を見てきました。
 春季大会以降、打線が好調の常葉菊川は初回に3点を奪うと、その後も小刻みに得点を重ね、5回までに6点を挙げます。投げては本格派右腕、松本圭生が角度のあるストレートを武器に、8回まで3失点に抑えます。しかし、浜松開誠館は9回に反撃。3安打を集中し、一挙に同点に追いつきました。

05061 この日の浜松開誠館は、8人が1、2年生という若いメンバー。試合前、磯部修三監督は「とても太刀打ちできせんよ」と語っていましたが、楽しみな選手が多くいました。
 なかでも先発の2年生左腕・小原光士郎は下半身の柔らかさが目を引きました。ステップ幅が広く、ボールを打者よりで離せるので球速以上の速さを感じるタイプです。インコース低めにスバッと来る球は分かっていても手が出ない球でした。ただ、簡単に四球与えてしまうことがあるので、そこを夏までにどう修正してくるのか。肩関節にも柔軟性があり、将来がすごく楽しみです。

05062 常葉菊川では、ここ数試合、ホームランを連発しているという、栗原健のスイングが別格でした。この日は4打数1安打に終わりましたが、アウトになっても、自分の形で打つことができているのがいいです。小柄でも、下半身主導の豪快なフルスイング。「菊川スイング」の伝統を継承しています。しかも、50メートルは6秒を切るという俊足。2打席目はファーストゴロを内野安打すると、すかさず二盗が相手のエラーを誘って三塁へ。さらにパスボールで本塁を踏みました。投手もできる強肩も魅力で、走攻守の三拍子が揃っている好選手。秋以降、プロ注目の存在になりそうです!(編集部・栗山)

<写真上/この夏にブレイクが期待される小原光士郎(浜松開誠館)
<写真下/2年生ながら打席での風格が漂う栗原健(常葉菊川)>

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2015年5月 4日 (月)

注目右腕・松本司(相良)が今季初登板!

 今日は相良のグランドに行ってきました。相良は日本学生野球協会から対外試合禁止の処分を受けていたため、今日が今季初試合。昨年から注目している本格派右腕・松本司(181cm68㎏、右投右打)が島田相手に先発するということで楽しみにしていました。   

05041_2 初回、マウンドに上がった松本の1球目を見た瞬間、鳥肌が立ちました。バランスのいいフォームから、ズドーンという重さのあるストレートが投げ込まれます。昨年の8月に見たときは華奢なイメージがあったのですが、明らかに下半身が大きくなっています。その分、高めに抜けていた球に抑えがきくようになり、低めに強い球がきていました。
 初回に2三振を奪うと、2回も2三振。9回までに3点を失いましたが、最終回になっても球威が落ちずに、最後の打者も三振に。気持ちの入った投球を見せてくれました。

 また打っても、第1打席にレフトへ柵越えホームランを放つと、第2打席でライト前安打、第3打席でライトオーバー二塁打と大活躍。松本が投げて打って、相良が6対3で勝利を飾りました。

05042_2 スピードは本人、「昨年の秋に130キロ台前半が出てそこから測っていません」と言っていましたが、おそらく130キロ中盤から後半まではきていると思います。 
 試合後、「今日はメッチャ緊張しました。この日に合わせてきましたので」と嬉しそうな表情を見せてくれました。昨年11月から今日まで練習試合ができない日々。春の大会も出場できませんでした。しかも、同地区の榛原が中部3位で県大会へ。自分がどこまで成長しているのか見えず、苦しい毎日が続いたそうです。しかし、夏を目標に、相良の街を毎日9キロ走り、とにかく下半身を鍛えてきたとのこと。その太ももを見れば、どれだけ追い込んできたのかが分かります。

 ゴールディンウィークといえば、一昨年を思い出します。故障明けだった島田樟誠・礒道覚浩(現神奈川大)が練習試合で21奪三振をマーク。そのときの衝撃度と似たもののを感じた今回の松本の投球。肩・ヒジの柔らかさも再確認。50メートル6秒3の俊足も魅力で、大学で伸びる可能性がすごく高いタイプだと感じました。投手でも、野手でも、どちらでもいけると思います。あらためて、高校生の成長度合いの凄さに驚きました!(編集部・栗山)

※松本司(相良)の過去の記事はこちら→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2014/08/post-b4b5.html 

<写真上/「夏は必ず勝利を挙げたい」という松本司(相良)>
<写真下/今季初勝利を挙げた相良ナインと松下雄彦監督)

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2015年5月 2日 (土)

練習試合 袋井商vs島田工

★5月2日 練習試合 袋井商グランド 晴   

 チーム
袋井商 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1
島田工 0 0 0 0 0 2 0 0 × 2

 
 春季県大会は佳境に入ってきましたが、このゴールディンウィークは、各地で楽しみな練習試合が目白押しです。まず、今日は袋井商と島田工の練習試合を見てきました。

 島田工は2年生右腕・孕石幸寛が先発しました。昨秋、掛川西の強力投手陣を打ち崩した袋井商。その打線が序盤から孕石の球に詰まります。球速は120キロ台中盤なのですが、180センチという長身から角度を生かし、ストレートが伸びてくるのです。2回に1点を失いましたが、それ以外は完ぺきな内容。9回を1失点に抑えました。素晴らしかったのは制球力。低めを丁寧につきながら、与えた四死球は0。いい意味で、まとまっている投手です。
 金谷中時代は、左腕の仲田英亮(現島田樟誠)とともに投げていた投手。3年春の県選抜大会では野手として活躍しました。右の本格派として今後の成長に注目していきたいです。

 05021袋井商でも2年生の黒田脩斗に注目しました。第1打席でセンター前安打を放つと、俊足を飛ばして迷わず二塁へ。センターのやや右側に飛んだ打球ですが、普通なら躊躇してもいい場面。そこをなりふり構わず、攻めていく積極性と判断力の見事さに驚かされました。6回からはマウンドにも上がった黒田。立ち上がりの6回に2点を失いましたが、7、8回はピシャリと抑えました。袋井商は昨秋の県選抜で台湾遠征を経験した石原勇太がエースとして期待されますが、黒田が好調なら、より心強いはずでしょう。(編集部・栗山)

<写真/黒田脩斗(袋井商)> 

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