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2015年7月

2015年7月23日 (木)

今大会、印象に残った投手たち!

 静岡大会は3回戦まで終了しました。まだ大会の途中ですが、今日は僕がここまで今大会を見てきた中で印象に残った3投手を紹介したいと思います。

07231 まず、小山・根岸大夢(182cm60㎏、左投左打)は正直、「こんないい左ピッチャーがいたんだ」と驚いた投手です。初戦の新居との試合では7回4安打2失点の好投。バランスのいいフォームに見とれました。ストレートにキレがあって、落ちるボールもしっかりコントロールできていました。

07232 磐田東の2年生コンビも魅力的でした。長身右腕・森口佳大(188cm81㎏、右投右打)は「球が速い」とは聞いていましたが、指にかかった時の球は、まさしく剛球でした。完成されていない、粗削りなフォームもノビシロを感じさせてくれました。左腕の定盛友紀(179cm74㎏、左投左打)も来年の注目投手に名前が挙がってくるでしょう。ストレートで空振りを奪うことができる力強さが光ります。昨年の磐田東は齋藤誠哉(現ソフトバンク)、鈴木博志(ヤマハ)を目当てにプロのスカウトが集まりましたが、今回もそれに匹敵する逸材が出てきたと思います。

07233 最後に、昨日常葉菊川に敗れましたが、掛川西・平尾直也(180cm78㎏、右投右打)の気持ちのこもった投球が頭から離れません。3塁側から見ていたのですが、腕がしなりがハンパではなかったです。1球1球に気持ちがこもり、どんな球種でも、全力で腕を振ってきます。2回途中から登板し、7回まで無失点。角度のあるストレートに、決め球として使えるフォークもキレていました。大学でどこまで伸びるのか。昨日の投球を見て、あらためて将来はプロを狙える投手だと確信しました。

 さて、明日は4回戦。いよいよ、大会も佳境も入っていきます。次はどんな選手と出会うことができるのか本当に楽しみです! (編集部・栗山)

<写真/上から根岸大夢(小山)、森口佳大(磐田東)、平尾直也(掛川西)>

 

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2015年7月14日 (火)

静岡大会が開幕しました!

 いよいよ、高校野球の静岡大会が開幕しました。11日は草薙球場で開幕戦、12日は愛鷹球場で1回戦を見てきました。

 07141まず、開幕戦、2年生左腕・飯田拓也(浜松開誠館)の素材の良さにほれ込みました。
 肩甲骨回りの柔らかさを感じる魅力的なフォームから、この日最速で135キロをマークしました。しかも、球速以上に速さを感じるタイプです。開幕戦独特の緊張感からか、序盤はストライクとボールがはっきりしていましたが、球にパワーが感じられるところにも将来性を感じました。
 9回7失点。それでも計162球を投げることができたのは、今後への大きな財産になるでしょう。
 試合後、磯部修三監督は「自分の長い監督人生の中で、レギュラーが1、2年生8名というのは初めての経験でした。まだまだ可能性のあるチーム。特に飯田は伸びますよ」と、すでに秋を見据えていました。磯部監督は、浜松開誠館の指揮をとり2年半が経過しました。浜松商、常葉菊川でも3年目に結果を残してきた名将です。どんな新チームを作ってくるのか本当に楽しみです。

07142_4 12日は横須賀対市立沼津の試合を楽しみにしていました。市立沼津が5対1とリードして迎えた9回表、横須賀が二死から3点を加えて1点差に迫った場面はしびれました。
 代打・井口諒也の一塁ゴロが相手の失策を誘い、そこからチャンスを広げ、3番・鳥山和輝、4番・戸塚涼雅の連続タイムリー。さらに、あと一打で逆転というところまで追い上げました。
 試合後、横須賀・鈴木彰洋監督は「ここまでやってくれて選手に感謝しています。もう悔いがありません」と涙を浮かべながら話してくれた姿が印象的でした。
 一方の市立沼津は、厳しい試合をものにしたことでチームに勢いが出るはずです。今大会のダークホークス的な存在になる予感がします。(編集部・栗山)

<写真上/開幕戦で敗れたものの、高い将来性を感じさせた飯田拓也(浜松開誠館)>
<写真下/9回攻撃中、ベンチでの鈴木彰洋監督(横須賀)>

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2015年7月 7日 (火)

弟・怜史に負けない! 兄・小澤拓馬も大学で活躍

070702 6月24日、東海地区大学野球連盟のチャンピオンシップトーナメントに行ってきました。僕が見ることができたのは日大国際関係学部と静岡産業大の試合。日大国際関係学部の先発は今春のリーグ戦で新人王を獲得した日大三島出身・小澤拓馬(174cm93㎏、右投右打)でした。

 この日は序盤から小澤らしさ全開でした。140キロ台の低めに伸びるストレートを軸に、相手を見ながら大人のピッチングを展開。針の穴を通すような絶妙な内外角への制球力、打者の意表を突く場面で変化球をポッと投げる投球センスはさすがです。5回を投げ、無失点の好投を見せました。

 春のリーグ戦からここまで好調を維持。「大学生は当てるのがうまい」と最初は戸惑ったというものの、最終週の東海大海洋学部戦では、11回を無失点に抑えて完封勝利。抜群の安定感で秋は1年生ながら先発投手の一人として期待が高まります。そんな小澤が今、「超えたい」と目標にするのが、この春58イニングを投げ、防御率.000という記録を打ち立てた岡田圭市(常葉大浜松キャンパス)。今の静岡リーグでは一人突き抜けた存在の投手です。
「岡田さんを超える意味でも、全チーム(6チーム)から勝ち星を挙げたい。6勝0敗を目指しています。ハングリーに向かっていきます」
 さらに、球速的なこだわりも持っているとのこと。昨夏の県大会準々決勝では、兄の拓馬が先発として146キロをマークすると、リリーフ登板した弟の怜史が今度は148キロをマーク。球速がすべてではないと分かっていても、やはり弟に負けているのは悔しいようで、「148キロ以上というのは常に狙っている」と語ってくれました。

 070701「弟とはほとんど家で話しませんよ。たまに野球の話はしますが…。兄弟ってそんなもんじゃないですかね」
 最後に、そう言いながら、今年の日大三島についても熱く語ってくれました。
「静岡高に勝つならココに入るしかないと思っていました。初戦の相手も強いけど、アイツらなら絶対にやってくれると思う。信じています」
 実は昨秋の後輩の公式戦、応援に足を運んだ試合はすべて勝っているそうです。ただ見に行けなかった静岡高戦2試合のみ負けてしまったとのこと。だからこそ、今夏はできる限り、球場で声援を送ろうと決めているようです。

 昨年、準決勝で負け、兄の前で悔し涙を流した怜史が、どんな形で夏を戦うのか。一方で兄は、静岡リーグで岡田を超える無敵状態の投手になることができるのか。夏から秋にかけて、「小澤兄弟」から目が離せません。(編集部・栗山)

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2015年7月 5日 (日)

『ベースボール神奈川』の最新号で相川天河(横浜)が表紙に!

 今日は大会前最後の練習試合を予定しているチームが多かったと思いますが、残念ながら雨の1日となりました。開幕前まであと6日。ここから悔いの残らない練習をしてもらいたいなと思います。

 Bkさて、楽しみにしていた神奈川唯一の野球専門情報誌『Baseball Kanagawa』の8号が昨日発売になったようです。今回、横浜元智監督、最速146キロ右腕・藤平尚真とともに表紙を飾っているのは静岡蒲原シニア出身の相川天河(横浜)です。
 かつて、このブログの取材で「静岡では知られていたかもしれないけど、神奈川では誰も知らない。そういう環境でやりたかった」と、県外の名門へ進んだ理由を語ってくれた相川。その後、未知の環境で着々を実力をつけ、昨秋からは主将を務めています。
 しかし、昨秋、今春ともに県3回戦敗退。最後の夏、名将・渡辺監督が勇退ということで、例年以上にチームが注目を浴びる中、巻き返しがなるのか。今年は神奈川県の戦いも目が離せません!

 ★『Baseball Kanagawa』についてはこちらをご覧ください。(相川の記事も掲載されています)→http://www.samurai-a.co.jp/baseball-kanagawa/

★相川天河(横浜)の記事はこちらをご覧ください。
http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2014/01/post-c2a1.html

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2015年7月 3日 (金)

常葉菊川出身・桒原凌が石川ミリオンスターズに入団!

  07031_2 昨日、常葉菊川出身・桒原凌の石川ミリオンスターズ(BCリーグ)への入団が決定しました。
 桒原は高校時代、通算45本塁打を放つなどスラッガーとして注目を浴びました。その後、三菱自動車岡崎に4年間在籍。今春退社後は、常葉菊川のグランドなどで地道にトレーニングを積み、入団にこぎつけました。

 石川ミリオンスターズといえば、独特の打撃フォームで日米を沸かしたフリオ・フランコが監督を務めるチーム。長打力が武器の桒原がフランコ監督の下で、どんな飛躍を見せてくれるのか楽しみです。

以下、本人からのコメントです。
「もう一度、野球をやれる喜びと、そこに至るまでに支えてくれた人達に心から感謝して、誰よりも泥臭く、元気よく、野球に対して体ごとぶつかっていきたいと思います。そして、さらに上のレベルを目指して1日を無駄にせずに頑張っていきます」

 今日から後期リーグが始まるBCリーグ。桒原は早速、チームに帯同しているとのことです。果たして、いきなり出番はあるのか!? 今月16日に開催されるフレッシュオールスターへの出場が決まった弟の桒原樹(広島)とともに、注目していきたいと思います。(編集部・栗山)

<写真/三菱自動車岡崎時代の桒原凌(三菱自動車岡崎)>

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2015年7月 1日 (水)

【緊急対談】栗山×H 今夏の静岡を制するのは!?

Shizuko_3 開幕まで、あと一週間少し。編集部も夏の大会モードに入ってきました。編集部内の会話では、やはり本命は静岡高で一致していますが、静岡の夏はそんなに甘くはないということで、今年も栗山とHが急遽対談することにしました!

Kugo
Ina
Goto
Takahashi
Ogata

栗山 いよいよ、組み合わせが決まりました。
 栗山さんは実際に抽選会場に行っていたようですが、どうでしたか?
栗山 日大三島の勝又魁主将がクジを引いた時の会場のどよめきは凄いものがありましたよ。しかも、相手は名将・磯部修三監督の浜松開誠館。
 さらに開幕戦で、勝った方は静岡高とやるっていう。
栗山 そうなんです。『静岡高校野球2015夏直前号』の取材で、御殿場西の鈴木久監督は「去年の開幕戦は独特の雰囲気にやられた」とおっしゃっていました。普段どおりの力はまず出ないと。そういう意味では、どちらが勝ってもおかしくはないと思っています。で、待ち受ける静岡高ですが、先日、島田商との練習試合で最終チェックしたのですが、けが人もなく、本当に順調にきている印象を受けましたね。その他にも今年は、1回戦から好カードが目白押しです。やはり、Hさんは、1年生の時から追いかけてきた久郷太雅(沼津東)が気になりますか?
 去年の春は今後の成長に大きな期待が持てる出来だったんですけど、昨秋はあまり良くなかった。一冬越えてどうかと思っていたんですが、かなりいいらしいですよね。ポテンシャルが高いし、夏号のインタビュー内容に惚れ直しましたね。根性がいいですよ。やっぱり見に行きたいです。
栗山 初戦は、いきなり静岡商と対決ですからね。本人は、草薙球場のスピードガンで140キロを出してみたいと言っていたので楽しみです。この沼津東と静岡商の勝者は浜松商と対戦します。浜松商は1番の伊奈堂が注目ですかね。Hさんは伊奈も下級生時から目をつけていましたよね。
H 打撃センスとか足とか以上に彼の打席での雰囲気が好きなんですよ。俺に打席回せ、打つのめちゃくちゃ楽しい!みたいな。ところで、栗山さんの1回戦の注目カードはどこですか?
栗山 いろいろあって、なかなか選べないんですけど…。
H そこはお互い様です。
栗山  左のブロックでは、横須賀対市立沼津ですね。横須賀の後藤直矢は、スピードは120キロ台ですが、打てそうで打てない不思議な投手です。
H 後藤って、去年のエース・後藤黛(現愛知学院大)の弟ではないんですよね。
栗山 いろいろな人に聞かれますが、兄弟ではないそうです(笑)。ピッチャーのタイプも全く違います。キャッチャーの鳥山和輝のリードも巧みです。
H 鳥山、打撃いいんだよなぁ。そういえば市立沼津もピッチャーがいいんですよね。
栗山 はい。高橋海人はフォームがきれいでストレートが伸びてきます。2年生の井出大貴も長身左腕で将来性があります。あと、市立沼津もキャッチャーがいいです。山之内一将は強肩で2年からマスクをかぶって経験もあります。1点を争う好ゲームが期待できそうです。あと、右ブロックに目を移すと、御殿場西対清水東が気になります。ベテラン監督の八木道政監督、鈴木久監督がどんな采配を見せるのか見どころですね。
 今年はシードに漏れても力のあるチームが多いですよね。
栗山 そうなんです。しかも、その有力校が同ブロックに固まっちゃったんですよ。静岡高のブロックに日大三島、浜松開誠館、清水西、浜松修学舎、藤枝明誠のブロックに常葉菊川、掛川西、桐陽、東海大翔洋のブロックには富士市立、飛龍。この組み合わせが優勝争いにどう影響をするのか注目していきたいです。特に楽しみなのは常葉菊川ですね。
 練習試合では県岐阜商を破ったとか。
栗山 はい。チーム力はかなり上がっています。しかも、相手が強ければ、強いほど力を発揮するチーム。そう考えるといい組み合わせになったのではないかと思っています。
 私も、「森下マジック」を見るのが楽しみです。ところで、ドラフト的には小澤怜史(日大三島)が中心になりますね。
栗山 そうですね。僕は昨秋の県大会の藤枝明誠戦で小澤の凄いピッチングを見たのですが、それを超えるような投球を期待したいですね。あの試合は本当に鳥肌が立ちました。
 その他はどうですか。
栗山 杉山一樹(駿河総合)、杉山賢佑(東海大静岡翔洋)、齋藤健(掛川西)、安間功太郎(浜松南)、野手では安本竜二、堀内謙伍、内山竣(静岡高)、三輪泰征(静岡学園)が注目されていますね。今年は他県と比べても人材が豊富だと思っています。
 掛川西の齋藤気になるな。1年の夏前に練習試合で見てから、気にしてるんですけどまだまだ力を出し切れてないと思う。
栗山 だからこそ、夏に一気に飛躍する可能性がありますよね。掛川西は齋藤以外にも、大村汐風、平尾直也、落合文太、亀山達矢、川合隼人と、他のチームにいけばエースになれる投手がゴロゴロいます。投手陣の豊富さは県屈指でしょう。しかも木村幸靖監督は、冬から春にかけて、かなりバットを振らして、各選手のスイングも速くなっている。ノーシードですが、不気味な存在だと見ています。
H 静清の投手陣もいいんですよね?
栗山 はい。エースの緒方彰一は安定感があるし、2年生の横尾蓮太は140キロ台の快速球が武器です。もう一人、1年生の時に静岡高相手に好投した山口勝大も控えていますからね。
H 左腕好きの私としてはまず久郷、練習試合で御殿場西相手に好投したって聞いてからますます気になってる田邊陸(御殿場)、カーブとストレートのコンビネーションが魅力の山川直人(菊川南陵)、あと下田南伊豆分校の大年直之が見たいです。新聞に130キロ台のストレートって書いてあったし、合同チームとか部員の増えた自分のチームで秋から春にかけて充実した時間を過ごせたと思うんですよ。あと…
栗山  ちょっと、すみません。その先はまた今度でお願いします。
 もっと喋りたいのに。

<写真上から静岡高ナイン、久郷太雅(沼津東)、伊奈堂(浜松商)、後藤直矢(横須賀)、高橋海人(市立沼津)、緒方彰一(静清)>

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