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2015年11月

2015年11月27日 (金)

中学硬式3リーグ交流戦で見た注目選手!

 11月22日、23日に開催された静岡市長杯第3回静岡旗争奪中学生硬式野球大会(第2部3リーグ交流戦)。22日に旧静岡南グランドで行われた2試合を見てきました。

 球場に着くと、第2試合の静岡ジュニアユースベースボールクラブと、御殿場ボーイズの試合が行われていました。

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 御殿場ボーイズは、勢いのあるフォームが特徴的な和田聖生が先発。今年6月にも一度見ているのですが、その時はショート。2年生ながら肩の強い選手という印象を持っていました。当時のレポートはこちら→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2015/06/post-e1df.html
 腕の振りが鋭く、球速以上に速く感じるストレートを主体に、敗れはしたものの、相手打線を2失点に抑えました。また、打っては第2打席にセンター前、第3打席はライト線への二塁打。現在はチーム事情でピッチャーとセンターを兼任していますが、将来的には打撃を生かしてショートで勝負したいとのこと。どんな選手に成長するのか、楽しみです!

 この試合で、その和田から強烈な打球を放ったのが静岡ジュニアユースベースボールクラブの4番に座る藤好悠。飛び抜けたミートセンスの高さを持ち、軸がブレずに、逆方向に打ち返してきます。
 背番号1をつけていたので、本来はピッチャーなのかなと思っていると、次の焼津シニアとの試合では先発のマウンドに上がりました。
 これが素晴らしかったです。上半身と下半身がきれいに連動し、バランスがいい。しかも肩関節が柔らかい。力むと、まだ高めに抜けてしまうことが多いのですが、素材の良さに一目惚れしました。第1試合に続き、打っても2安打の活躍。何といってもフォロースルーが美しかったです。

 焼津シニアでは、キャッチャーの細越基に目がいきました。
 この試合、相手の試みた二盗を2度とも防止。特に2回には投げる際に、打者と重なってしまったのですが、冷静に正確なスローイングでアウトに。中学2年生の段階で、これだけ雰囲気のいいキャッチャーはなかなかお目にかかれません。

 なお、大会は島田ボーイズが優勝を飾りました。(編集部・栗山)

<写真/上から和田聖生(御殿場ボーイズ)、藤好悠(静岡ジュニアユースベースボールクラブ)、細越基(焼津シニア)>

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2015年11月24日 (火)

三村杯は三島南が初優勝!

 昨日は三村杯の準決勝、決勝戦が行われました。
 三村杯とは、監督として富士、富士宮西を甲子園出場に導いた三村喜代志氏が「この地区から再び甲子園へ」という強い思いで立ち上げた、1990年から開催されている大会。毎年、東部地区を中心に、30チーム前後が出場します。秋の大会終了後、この三村杯を目標にしているチームも多いと聞きます。そんな中、今年は粘り強い戦いぶりで三島南が初優勝を飾りました。

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 第26回となる今年、準決勝に勝ち残ったのは富士宮西、富士宮北、三島南、吉原工の4チームでした。明星山球場では、まず準決勝の一つ、富士宮西と富士宮北が対戦しました。
11241_2  富士宮西の先発は須藤翔太(172cm68㎏、右投右打)。富士宮シニア時代はエースとして活躍し、この夏、1年ながらベンチ入りした期待の本格派です。何といっても、魅力は投げっぷりの良さでしょう。体全体、目いっぱいに使ったフォーム。おそらく、小さい頃からしっかり教え込まれてきたのだと思います。テークバックでの胸の張り、大きなフォロースルー、いいものをいくつも持っています。キレ味鋭い縦の変化球は決め球として最高の武器。試合後、影山英伸監督から「とにかく野球が大好きな選手」という話を聞き、さらに僕の中で期待値が高まりました。この冬のトレーニング次第では来年、一気に飛躍する可能性もありそうです。

11242 一方の富士宮北・石川海斗(176cm74㎏、右投左打)は充実した下半身を生かし、力のあるストレートでグイグイと攻めていきます。6回、味方が1点を先制したあとも、球威が衰えることなく、見事、完封を飾りました。

 決勝戦は三島南と富士宮北が対戦。三島南は1点を追う5回、4番・橋本新大(180cm64㎏、右投右打)の右中間への二塁打を足掛かりに相手のミスに乗じて1点を先制。さらに4回に、スクイズと押し出しで2点を勝ち越します。投げては先発の鈴木穂嵩(176cm65㎏、右投左打)が力強いストレートを武器に、2回以降、富士宮打線を無失点に抑え込みます。すると、9回には集中打で2点を加えて、試合を決めました。
 三島南は10月の三島田方大会に続き、準公式戦、2大会連続で決勝進出。そして、今回は優勝。チームとして、最高の形でシーズンを終えることができました。
 三島南・稲木恵介監督は「夏のベスト8メンバーに比べれば、決して能力は高くありませんが、ここにきて、目指している野球ができるようになった」と、選手の成長ぶりに目を細めていました。
 機動力を使った緻密な野球を展開する三島南。来年も、台風の目となるのか。春の大会でも注目していきたいです。(編集部・栗山)

<写真上から優勝した三島南ナイン、須藤翔太(富士宮西)、石川海斗(富士宮北)>

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2015年11月21日 (土)

台湾高校野球交流試合 静岡商vs穀保家商

 今日から、台湾チームと県内チームの交流戦が始まりました。今回、もっとも楽しみにしていたのが穀保家商。現在、台湾最強チームと言われ、今年5月下旬に開催された「玉山盃」という全国大会で優勝。さらに、8月に開催されたU-18ワールドカップには4選手が台湾代表として出場しています。なかでも、最速146キロを誇る陳琥は将来が有望視されている投手と聞いていました。
 そんな穀保家商の最初の相手は静岡商。どんな試合になるのか注目しました!

★11月21日 台湾高校野球交流試合 清水庵原球場 晴   

 チーム
穀保家商 0 0 0 1 0 0 0 2 1 4
静岡商 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

11211  静岡商の先発はエース・河合優作(179cm66㎏、右投右打)。今日の河合は、右打者に対しての内角低めのストレートが良かったです。穀保家商の各打者はリーチが長く、外角にはメチャクチャ強い印象がありましたが、内角は窮屈に打っている様子。そこを河合は角度を生かして、豪快に投げ込みました。
 独特の緩いカーブは高めに浮くと、さすが持っていかれますが、低めにくると有効的。ストレートとカーブのコンビネーションで7回を1失点に抑えました。プロ予備軍相手の好投は自信にしてほしいと思います。
 打線は陳(8回)、胡(1回)の前に、3安打のみ。陳はパワー型の投手で、縦のスライダーはおそらく打者から見ると消えるはず。それほどのキレ味がありました。
 明日は静清と対戦。プロ注目・横尾蓮太との投げ合いは必見です!(編集部・栗山)

<写真/豪快なスイングを見せる穀保家商を7回1失点に抑えた河合優作>

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2015年11月18日 (水)

掛川西出身・森脇一樹(法政大)インタビュー

 先日、明治神宮大会の合間を縫って、法政大のグランドに行ってきました。
 この日、法政大では東京六大学リーグの新人戦で好投した1年生・森脇一樹(掛川西出身)が紅白戦で登板するということでしたが、残念ながら雨で中止。そこでトレーニングを終えた森脇に少し話を伺ってきました。

11181_2――新人戦の活躍は正直、驚きました。東京大戦で1安打完封、3位決定戦の明治大戦では6回2/3を投げて2失点で勝ち投手に。状態は良かったのでしょうか?
森脇 6月に右肩周辺の肉離れをやってしまったんですが、そこから調子を上げていきました。新人戦前の紅白戦やバッティングピッチャーでいい感じで投げることができ、使っていただきました。

――法政大と言えば、東京六大学リーグの名門。入学した時の印象を聞かせて下さい。
森脇 入った当初は周りのレベルが高すぎて、本当にやっていけるのか不安になりました。でも、いろいろな他のピッチャーを見て、自分でも勝負できることがあるんじゃないかと考えるようになりました。

――勝負できるところというと。
森脇 やっぱり、制球力ですね。そこを求められていると思います。

――高校時代から制球力は良かったですよね。
森脇 大学に入ってから、真っすぐだけでなく、変化球でカウントを取ることができるようになったことが大きいです。特にフォークの精度が上がって、ピッチングの幅が広がりました。

――ところで、新人戦の3位決定戦では打ってもライト前タイムリーを放つ活躍を見せました。森脇選手のバッティングも楽しみです。
森脇 あれはたまたまです(笑)。相手も、ピッチャーということで、楽に投げていた部分もあったでしょうし。振ったらところに、ただボールがきたという感じです。入学前はピッチャーでいくのか、野手でいくのか迷ったのですが、今はピッチャーしか考えていません。

――では、最後に来年の抱負を聞かせて下さい。
森脇 まずは春のシーズンでベンチ入りして、リーグ戦のマウンドに立ちたいです。

 高校時代、バッテリーを組んだ坂元勇海(現立命館大)とは、大学入学後も頻繁に連絡を取り合っていること。近い将来、全国の舞台で森脇と坂元の対決が実現すればいいなと思いました。(編集部・栗山)

◆森脇一樹(もりわき・かずき)
1996年4月14日生まれ、静岡県浜松市出身。細江中時代は浜松市選抜に選ばれる。掛川西では2年秋からエース。3年夏は2試合の完封を含む、5試合で登板。チームを県準優勝に導いた。最速は142キロ。177cm69㎏、右投左打。

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2015年11月17日 (火)

明治神宮大会レポート③

 明治神宮大会第4日目。昨日の第4試合は道都大と上武大が対戦しました。
 
 両チーム、合わせて6名の静岡県出身選手がベンチ入り。なかでも今大会、どうしても見たかったのが三島(現知徳)出身の柴崎哲治です。高校3年夏にはスプリットを武器にチームを県ベスト8に導いた本格派。大学入学後、順調に成長していると聞いていたので登板を期待していました。
11171 試合は1点を争う緊迫した展開で進みます。道都大は5回に1点を挙げると、エースの黒川雄太朗が上武大相手に気迫のこもった投球を見せ、8回まで無得点に抑えます。  
 迎えた9回、上武大は9回一死からタイムリーで同点とすると、なおも勝ち越しのチャンス。ここで打席に飛龍出身の小豆澤誠を迎えます。この日の小豆澤は第1打席で落ちる変化球をライト前にもっていくなど、バットが振れている印象がありました。しかし、ピッチャーが右から左に代わったことで、代打が起用されます。  
 アナウンスを聞いて驚きました。小豆澤に代わり、浜松学院出身の林祥隆が打席に向かいます。高校時代は好投手・山中隆平とバッテリーを組み、強肩強打のキャッチャーとして注目を集めましたが、3年夏は初戦敗退。大学ではその時の悔しさをバネに4年間、必死で頑張ってきた苦労人です。
 その初球、相手投手が投じたボールが暴投となり三塁走者が還ってきます。すると、今度は道都大ベンチが動きます。3番手で柴崎がついにマウンドへ。
 林は柴崎からサードゴロを放ち、三塁走者が生還。計2得点に絡む活躍でチームの逆転勝利に貢献しました。

11172 一方の柴崎は打者2人を内野ゴロに抑える上々の全国デビューを飾りました。高校時代よりも下半身が大きくなり、体全体を使った躍動感たっぷりのフォームから力強い球を投げ込みました。球速は初球に140キロをマークすると、その後もコンスタントに140キロ台前半のスピードを表示。また、得意のスプリットも織り交ぜるなど、大舞台で持ち味を発揮しました。 
 スタンドで観戦した知徳の初鹿勲前監督は「早稲田とも対戦させたかったけど、残念だったね。でも、柴崎は良かった。もう少し、球速が上がれば、プロも狙えるんじゃないかな」と褒めていました。  
 また、同じく三島出身の下田拓海は、大会前に足を捻挫した影響でベンチスタート。4回から出場しましたが、惜しくもサードゴロ、ファーストゴロに終わりました。
11173 道都大は、上記の2人以外にも知徳出身の平山泰聖森亘平がベンチ入り。さらに、来年は、夏の静岡を沸かせた村中克晃も入学します。
 来春、今度は全日本大学選手権で会えることを楽しみにしています。(編集部・栗山)

上武大・林のコメント
「部員211名の代表として出ているので恥ずかしいプレーができないという思いで打席に立ちました。この4年間はつらいことの方が多かったです。でも、最後にこういう舞台に立てて良かったなと思います。(相手投手が柴崎について)同じ静岡県出身選手として負けたくなかったです。」

<写真上/ 「自分が全国大会に出場することで浜松学院の名前を広めたかった」という林祥隆(上武大)>
<写真中/山本文博監督が「何としても全国の舞台を経験させてあげたかった」という柴崎哲治(道都大)>
<写真下/この秋はベストナインを獲得した下田拓海(道都大)>

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2015年11月15日 (日)

明治神宮大会レポート②

 明治神宮大会2日目、第3試合の愛知大対早稲田大の試合では静岡県出身選手が3人出場しました。早稲田大はおなじみの川原孝太(掛川西出身)、中澤彰太(静岡高出身)が先発出場しました。

★中澤彰太<7番センター>
①レフト前安打
②一塁ゴロ
③投手ライナー
④四球

★川原孝太<8番レフト>
①二塁ゴロ
②三振
③三振
④一犠

11141_2 中澤は初回、ライナー性のレフト前安打を放ちます。第2打席、第3打席はアウトになりましたが、きっちり球をとらえることができていました。守っても、小雨が振り続く難しい状況の中、初回にセンター前のフライを無難にキャッチしました。
 アクシデントが起きたのは8回でした。中澤が四球を選び、続く川原が送りバント。川原のバントがうまく決まり、二塁ベース手前でもスピードを緩めなかった中澤。猛スピードで二塁ベースを蹴り、このまま一気に三塁まで行くのかと思った瞬間でした。急ブレーキをかけると、足を引きずりながら二塁ベースに戻ります。その後、自分で歩くことができず、車イスで球場を後にしました。大事に至らなければいいのですが。故障の状態が気になるところです。

11142 一方の愛知大では、江間遼太郎(磐田東出身)が9回に代打として出場しました。カウント3-0からの4球目。強烈な打球を三塁方向に放ちます。しかし、惜しくも三塁正面に。それでも、江間らしい、力強いスイングを見ることができて嬉しかったです。
 高校時代は3年夏に決勝戦に進出しましたが、あと一歩で届かなかった甲子園。その悔しさを胸に、大学では4年間、野球をやり遂げ、最後に全国大会出場。神宮球場でも打席に立てたことは今後の人生の大きな財産になると思います。(編集部・栗山)

<写真上/1打席目にレフト前安打を放った中澤彰太(早稲田大)>
<写真下/9回に代打として出場した江間遼太郎(愛知大)>

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2015年11月13日 (金)

明治神宮大会レポート①

11132_2  今日から第46回明治神宮大会が始まりました。第3試合では飛龍出身の小豆澤誠(上武大)が「9番ショート」で先発出場。シートノックから、いつも通り動きが軽やか。小豆澤のプレーを見ていると、こちらも楽しくなってきます。
 打球に追いつくまでが速く、守備範囲が広いのはもちろん分かっていたことですが、驚いたのは外野手に対して、的確に守備位置を指示していたこと。まだ2年生ですが、ゲームリーダーのような選手になってきています。
 打撃は三振、三振、センターフライ、四球で3打数0安打。それでも、3打席目のセンターフライは、あと少しでフェンスオーバーの惜しい打球でした。チームは7対0で勝利。2回戦ではヒットも見たいです!

11131 続く第4試合は立命館大が東北福祉大を1対0で下しました。この日が大学生活最後の試合となった飛龍出身の澁谷謙太辻本一磨(ともに東北福祉大)。2人は試合に出場しませんでしたが、澁谷はブルペンでいつでもいけるように待機、辻本は副キャプテンとしてベンチを盛り上げていました。
 辻本は「大学ではやり残したことばかりだけど、本当にいい経験になりました。今日は何としても勝ちたかったのですが…。次のステージで頑張ります」と話してくれました。
 澁谷、辻本ともに社会人で野球を続けるとのこと。今後も追いかけていきたいと思います。(編集部・栗山)

<写真上/安定した守備でチームの勝利に貢献した小豆澤誠(上武大)>
<写真下/上のステージでの活躍を誓う、辻本一磨(左)と澁谷謙太(右)>

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2015年11月12日 (木)

明治神宮大会で県勢の活躍に期待!

 明日から第46回明治神宮大会が始まります。今年は残念ながら、県内の高校、大学チームの出場は叶いませんでしたが、全国で活躍する静岡出身選手が多く出場します。主な出場選手をまとめてみました。

11121_2 まず、2年ぶりに出場する道都大は知徳(三島)出身の選手が多いのが特徴。なかでも下田拓海はこの秋、ベストナインを獲得する活躍。高校時代からずば抜けた走塁センスを持っていただけに、全国の大舞台でも走りまくってほしいです。
 東北福祉大では、飛龍出身の澁谷謙太辻本一磨が大学生活最後の大会を迎えます。
 上武大の小豆澤誠も必見。関東地区大学野球選手権大会では遊撃手としてファインプレーを連発し、打撃も好調。秋の大学選手権に続き、小豆澤らしい、華麗なプレーが見たいです。
 また、今季4冠を狙う早稲田大では「早慶戦」で決勝のタイムリーを放った川原孝太、来年のドラフト候補に挙がって欲しい中澤彰太に注目していきたいと思います。

 『静岡高校野球』編集部では、県勢の活躍をこのブログやツイッターで随時アップしていきます!

<道都大>

柴﨑哲治(三島出身/2年)
下田拓海(三島出身/2年)
平山泰聖(知徳出身/1年)
森亘平(知徳出身/1年)

<東北福祉大>

澁谷謙太(飛龍出身/4年)
辻本一磨(飛龍出身/4年)

<早稲田大>

川原孝太(掛川西出身/4年)
中澤彰太(静岡高出身/3年)

<亜細亜大>

髙橋遥人(常葉橘出身/2年)

<上武大>

林祥隆(浜松学院/4年)
小豆澤誠(飛龍出身/2年)

<愛知大>

服部健太(浜名出身/4年)
江間遼太郎(磐田東出身/4年)
池田有汰(富士宮西出身/3年)

※三島は現知徳です。

<写真/「ここ」という大事なところで勝負強い打撃を見せる川原孝太(早稲田大)

 

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2015年11月11日 (水)

浜名に現れた怪物候補・石川寛太を直撃!

11111 今日は浜名のグランドへ。藤本大輝(現亜細亜大)の取材以来、ここに来るのは約2年ぶりでした。    

「あの代の藤本さん、池之谷脩介(現四日市大)さんを見て、身近にこんな凄い選手がいるんだと思い、入学を決めました」
 そう話すのは西部地区屈指のスラッガーとしてこの秋、大活躍を見せた石川寛太(185cm79㎏、右投右打)です。
 新チーム以後、打率は5割近くマーク。秋の西部大会では対戦した各チームが「あの選手の時は外野手をフェンス際まで下げさせた」という強打者です。
 パンチ力はもちろん、この体で50mを6秒2で駆け抜けるというからビックリ。実際、県大会2回戦でセンターオーバーのランニング本塁打を目撃したのですが、二塁を回ったあたりからの加速度は凄味がありました。

11112 グランドに着くと、一人だけ、体つきが違うので、すぐに石川の姿を発見。今日の練習では、まず肩の強さに目がいきました。浜名はサッカー部とグランドを共有しているため、シートノックでは全員がライトの守備位置につきます。おかげで本来はセンターですが、この日はライトでノックを受けたため、よりその肩の強さを確認できました。捕ってから矢のような送球が低く強く、三塁や本塁方向に伸びていきます。
 続いて打撃練習。ここ数日、あまり状態が良くないそうですが、それでもミートした時の打球スピードは圧巻。高校生の中に一人だけ、社会人の選手が混ざっているような、スバ抜けたパワーがあります。
 高校通算6本と本塁打数は少ないのですが、横山崇監督は11月上旬の成章(愛知)との練習試合で打った一発が忘れられないと言います。
「レフト方向に打った瞬間に分かるホームラン。何メートル飛んだのかも分からない、凄い打球でしたね。身体能力は飛び抜けたものがあります」

 この冬、本人が課題として挙げるのが守備と走塁。特に、走塁は盗塁技術といった細かい部分にこだわって取り組んでいきたいそうです。
 西部地区に登場した走攻守の三拍子がそろった大型外野手。春以降も、その成長を見つめていきたいと思います。(編集部・栗山)

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2015年11月10日 (火)

竹安大知が社会人で体を大きくした理由とは!?

11101_2 昨日、阪神3位でドラフト指名を受けた竹安大知(伊東商出身)が仮契約を結びました。

 実はドラフト直後、竹安を訪ねて、熊本に行ってきました。会った瞬間、「体がでかくなったな」という印象を受けました。聞けば、高校時代より、体重がなんと17キロもアップしたとのこと。筋肉をつけるよりも、柔らかさを求めているタイプだと思っていたので、正直、その変貌ぶりには驚かされました。竹安は社会人3年間で体を大きくした理由をこう明かしてくれました。

「単純に、高校野球の時は、ある程度、腕を振らなくて、変化球を真ん中にポンと投げても、そんなに打ってこないし、腕を振らなくて、ある程度、真っすぐでも散らしておけば打たれないっていうのはあって、全力投球っていうのはほぼ無かったんです。でも、社会人にきたら、ツーボールからでも変化球で腕を振っていかないといけない。全然レベルが違うんで。もちろん、真っすぐも腕を振って、全部いかないといけないってなった時に、結局、体もケガしましたし、1年間、持たなかったんですよね。1年目は都市対抗予選まで投げることができましたが、それ以降は全くだったんですよ。『これはいかんぞ』って思いまして。1年間、やり通すためにどうするのかってなった時に、やっぱり体を大きくしなければいけないっていうことで、意識的に変えましたね」

11102_2 また、竹安はフォームについても、熊本ゴールデンラークス入団後、試行錯誤を繰り返してきたようでした。
「だいぶ、フォームも変わりましたね。もともと、自分は柔らかさを持っているんですけど、その柔らかさをすごく前面に押し出したかったんですよ。で、社会人に入って気づいたのは、柔らかさは出すものじゃなくて、勝手に出るもんだと思ったんです。生まれもったものというか。柔らかさを出そうとしたら、自分の場合、ちょっと行き過ぎてしまうっていう感じで。柔らかさの取り方を間違えていました。社会人にきて、柔らかさは出すものじゃなくて、勝手に出るのもってとらるようになったら、フォームも全然変わってきました。無理して柔らかさを出すんじゃなくて、自然に。意識的な部分だけですけど」

 竹安は今年4月から「鮮ど市場」のフランチャイズとなった「ゴールドジム」でトレーナーとして働いています。トレーニング方法はもちろん、体の構造、栄養学などを勉強しつつ、自らも昨年12月に行ったトミー・ジョン手術のリハビリを行ってきたそうです。

 プロ1年目は「今は7、8割の状態」というヒジを完ぺきに治すことが優先ですが、この3年間で培ったノウハウが数年後にきっと生きるはずです!(編集部・栗山)

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2015年11月 6日 (金)

シニア 南関東選抜vs蒲原シニア

 少し前の話になりますが、10月31日に富士球場で行われたシニアの南関東選抜と蒲原シニアの試合を見てきました。
 この時期の中学3年生は受験勉強があり、体を動かす機会が少ないと聞きますが、その中でどんなプレーを見せてくれるのか楽しみでした。

★10月31日 練習試合 富士球場 晴 

 チーム
蒲原 0 0 0 0 0 0 0 0
南関東選抜 3 1 0 0 1 0 × 5

 11061蒲原シニアの先発は左腕・佐野宏斗。初回は四球やエラーが絡んで失点を重ねましたが、その後はまずまずの投球でした。
 肩周りの柔軟性が魅力的な投手で、しっかり腕を振り切って投げ切ることができていました。変化球で追い込み、最後はスバッとストレートで三振に。そんな場面もありました。

 その佐野宏斗の良さを引き出したのがマスクをぶった佐野隼大。佐野は南関東選抜に選ばれているのですが、この日は急遽、蒲11062原シニアのメンバーとして出場しました。佐野隼大の魅力はスローイングでしょう。ノーステップから二塁ベース手前で伸びるボール。足に自信のある南関東選抜の選手の盗塁をなんと3つも刺しました。

 また、この日は南関東選抜の「2番セカンド」で出場した高橋太志も蒲原シニアに所属する選手。噂に聞いていましたが、高橋の足はとにかく速いです。10011063メートルを11秒8で駆け抜けるという俊足で、初回の送りバントは一塁でアウトになるも間一髪。さらに第2打席は三塁内野安打。打球が前に転がりさえすればヒットになるのではないかというくらいの脚力に見とれました。(編集部・栗山)

<写真/上から佐野宏斗、佐野隼大、高橋太志(蒲原シニア)>

 

 

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2015年11月 4日 (水)

中遠大会は磐田東が優勝!

 昨日は中遠大会の準決勝、決勝を見てきました。結果は以下のようになりました。

<準決勝>
袋井 6-1 常葉菊川
磐田東 7-1 菊川南陵

<決勝>
磐田東 2-0 袋井

 決勝戦は磐田東と袋井の対決。秋の西部地区を制し、今大会も順当に勝ち上がった磐田東はプロ注目の加藤脩平(178cm82㎏、右投右打)が先発しました。一方、掛川西、常葉菊川と立て続けに強豪を破って勢いに乗る袋井は1年生左腕の加藤稜梧(180cm70㎏、左投左打)をマウンドに送ります。

11041 試合は初回、磐田東が1点を先制すると、その後は両加藤の投げ合いでイニングが進みます。

 磐田東の加藤は県大会でも見ているのですが、その時とはまるで別人の投げっぷりの良さ。腕が勢いよく振れて、最速141キロのストレートがコーナーに決まります。さらに、打者の手前でスッと沈むチェンジアップも有効。尻上がりに状態を上げ、6回から9回は一人のランナーを許しませんでした。「こんな投球を県大会で見たかった」と思わせる快投でした。
 一方、袋井の加藤は柔らかい腕とヒジをコンパクトに使い、実際の球速以上に速さを感じるタイプ。左打者の外角に逃げるようなスライダーの制球もよく、強打の磐田東打線もかなり苦労していました。9回を投げ切り、2失点は見事。一冬を越して、来年、どこまで成長するのか、すごく気になる選手を発見しました。

 11042_2試合は8回、磐田東が1死二塁から加藤のセンター前タイムリーで追加点。加藤の投打に渡っての活躍で磐田東が優勝を飾りました。

 実は先日、磐田東は来春の選抜大会出場が有力視されている、いなべ総合学園(三重)と練習試合を行ったそうです。試合は磐田東が勝利したものの、先発した加藤は納得する投球ができなかったと振り返ります。
「いなべ(総合学園)の時は球が高くなってしまって。今日はスピードを意識するのではなく、コントロールを重視しました。その結果が完封勝利につながったと思います」
 一方、打撃面では反省することが多かったとのこと。芯でとらえることができず、こすった感じの打ち上げる打球が目につきました。それでも、最後の最後で、きっちりセンター前に打ち返したのはさすが。
「来春は秋に負けた静清を破って、東海大会出場を目指しています」
 プロ入りを目標に掲げている加藤。そのためには、来年は必ず、大きな舞台で結果を残すことが求められるでしょう。(編集部・栗山)

<写真上/力強いストレートとパンチ力のある打撃でプロを目指す加藤脩平(磐田東)>
<写真下/流麗なフォームに将来性を感じる加藤稜梧(袋井)>

 

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