準硬式で覚醒した男、杉浦浩介(掛川西出身)・上
昨年末、軟式で151キロを投げる畠山高弥(静岡ガス)を取り上げましたが、準硬式にも注目のピッチャーがいます!
掛川西出身の杉浦浩介(日本大2年)です。杉浦が所属するのは東都リーグ。準硬式の世界でも全国屈指と呼ばれるリーグです。その中で1年春からリーグ戦に登板し、秋には8勝で最多勝をマーク。さらに2年夏に全国大会で優勝に貢献すると、昨年11月には全関東選抜に選出され、全国9ブロック大会の準決勝でノーヒットノーランを達成しました。(ノーヒットノーランの記事はこちら→http://junkoh.jp/archives/3059)
先日、そんな杉浦が同じく準硬式で活躍する大井健都(立教大)と母校・掛川西で練習を行うということで話を伺ってきました。
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★故障に泣いた高校3年間
春野中ではエースとしてチームを初の西部大会出場に導いた杉浦。中学3年の夏以降は「浜松ケイスポーツBC」が主催するトレセンでプレーした。素材の良さが目につき、様々な高校が誘いを受けたが、最終的に選んだのは名門・掛川西だった。
「先のことを考えて、勉強と野球、両方頑張れる学校ということで掛西を選びました」
しかし、1年冬に腰椎分離症を患い、約半年間投げることができず。その後も故障の連続。ヒジ、肩甲骨の痛み…。2年冬までは満足に練習ができる状態ではなかった。
それでも、佐藤光監督(現浜松西監督)からの期待は高く、ようやく3年春に表舞台に立つ。
当時の掛川西と言えば、安定感のある杉森亮太(現龍谷大準硬式)、大型左腕の辻村亮介(現静岡大)、速球派の中野佑太朗(中京大)とタレントを揃えていたが、この春、杉浦は130キロ台中盤のストレートを武器に初めてエースナンバーを背負った。そして、西部地区大会2回戦(対菊川南陵)で杉浦は先発を任される。しかし、4回に得点を失い、降板。チームも6対7で敗れた。
その後も故障とプレッシャーに苦しみ、背番号18で夏の大会を迎えた。チームは初戦で日大三島、2回戦で下田を下すも、3回戦で東海大翔洋に敗退。杉浦は一度も登板することがなかった。
「東海大翔洋戦は自分がブルペンで肩を作っていたら、いつの間にか、コールドになっていました。学校に戻って、佐藤先生やみんなの言葉を聞いて、『投げたかった』という感情が徐々に沸いてきました」
★「準硬式」で勝負する!
右の本格派としてチームや周囲から常に期待を受けながらも不本意な結果に終わった高校3年間。そんな杉浦が大学進学にあたり、選んだ道は「準硬式」だった。
「現役の頃は佐藤先生と話して、『大学で硬式をやりたいです』って言っていたんですけど、故障も多かったですし、実績もないですし。結局、3年夏が終わったあと、自分の気持ちが硬式には向かいませんでした。でも、高校時代の悔しさを残したままでは野球人生が終われないと…」
もともと準硬式の存在は知っていた。毎年、年末になると、準硬式に進んだ先輩達がグランドに訪れ、準硬式のボールを使ってキャッチボールを行っていた。硬式でプレーする自信が持てなかった杉浦は、「やるなら準硬式」と決意し、指定校推薦で日本大への進学を決める。
この一つの選択が大学でのブレイクにつながった――。
<写真/掛川西時代は期待されながらも故障に苦しんだ杉浦浩介(日本大)>
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「準硬式で覚醒した男、杉浦浩介(掛川西出身)下」は近日中にアップします。(編集部・栗山)
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