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2016年2月

2016年2月29日 (月)

オープン戦 日大国際関係学部vsJR東日本

★2月29日 オープン戦 日大御園グランド 雨   

   チーム
JR東日本 0 0 0 4 0 2 0 3 9
日大国際関係 0 0 0 0 0 0 0 0 0

※8回雨天コールド

<投手リレー>
(J)新藤-鈴木-大澤-吉永
(日)日下部-今村-続木-原田-小谷

 今日はJR東日本の静岡遠征最終日。御園グランドで日大国際関係学部と対戦しました。

02291 JR東日本は國松歩(静岡商出身)が「7番ショート」で先発出場。攻守で活躍を見せました。
 約1年半ぶりに國松の姿をパッと見て驚いたのは体型と顔つきの変化でした。写真を見てもらえば分かると思いますが、体全体がグッと引き締まってスリムに。また、宮古島キャンプが終わったばかりということもあり、真っ黒に日焼けし、精悍な顔つきに。「これが本当にあの國松?」って目を疑うほどでした。
 1打席目こそ三振に倒れますが、2打席目にライト前タイムリー。さらに、3打席目の四球を挟んで、4打席目はライナー性の強烈な打球が右中間を破ります。國松は迫力のある走塁で二塁を周って三塁へ。得意の右打ちで見事な三塁打でした。
 守っては軽快な動きで無難に打球をさばきます。一歩目の速さ、グラブさばきの確かさ、スナップスローの強さ、十分に「社会人のショート」という感じでした。
 8回には雨が強くなってきましたが、それでも正面のショートゴロを確実にアウトにするところなど、完全に内野手の動きが板についてきています。
 投手から野手に転向して、まだ数か月。少しずつ成長している國松と試合後、少し話すことができました。
 気になった体つきについて伺うと、昨年入社時、体重が87キロだったものが、現在は77キロまで落ちたとのこと。「落とそうしたわけではなく、自然とやっているうちに、こうなった感じです」。また、ショートを守ることについては、「今までやったことがなくて大変です」と言いながらも、すごくイキイキとした姿が印象的でした。堀井哲也監督も「肩と打つ方はいいからね」と、かなり期待している様子。次はスポニチ大会でアピールして欲しいと思います。
 また、同じ県内出身選手では江塚諭(掛川西出身)が「4番DH」で出場。2打席目にレフト前安打を放ちました。

02292_2 一方、日大国際関係学部は先発の日下部啓太が3回を無失点の好投。打者10人に対し、3奪三振で打たれた安打は1本のみ。キレのあるストレートが低めにバチバチに決まり、スライダーもキレまくり。勢いのあるフォームから、打者の胸元をクロスファイヤーで強気に攻めたかと思えば、次は膝元にこれ以上ないというコースにズバッときます。
 2回に影山潤二に唯一のヒットを浴びましたが、素早い一塁牽制でアウトに。日下部の持ち味が存分に発揮された圧巻の投球でした。(編集部・栗山)

<写真上/内野手としてレギュラー獲得を目指す國松歩(JR東日本)>
<写真下/強豪相手に好投を見せた日下部(日大国際関係学部)>

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2016年2月27日 (土)

中学選抜大会レポート<2日目>

 県中学選抜大会の2日目は大東総合球場で2試合を見てきました。2試合ともに、特別延長にもつれ込む熱戦。天竜中と長田西中がそれぞれ2回戦進出を決めました。

02271 天竜中はエース・鈴木理久(167cm54Kg、右投右打)の球が立ち上がりから走ります。初回の3者連続三振から始まり、中盤、そして終盤になっても球威が全く落ちず、計14奪三振(8回)の快投。球に角度があり、三振を奪ったのは、打者の膝元にピシャっと決まるストレート。ベース上から低めに伸びていく球を投げます。リリース後のシルエットもかっこよく、本格派らしい本格派でした。

 第2試合は長田西中・鈴木紗英(165cm54Kg、右投右打)、富塚中・杉山紀成(165cm55Kg、右投左打)の素晴らしい投げ合いでした。
 鈴木はフォーム全体のバランスがいい投手。下半身と左手をうまく使いこなせる、高い技術を持っています。しかも、試合状況を見ながら、「ここ」という時には気持ちのこもった球を低めに。投球センスもキラリと光りました。
02272 一方の杉山は右スリークオーターの角度から、ボールを前で離せる投手。変化球の制球も良かったです。その杉山のボールを受けた、キャッチャーの小岩和音(169cm65Kg、右投右打)も注目です。捕ってから投げるまでの速さ、ショートバウンド時の軽いミットさばき、一塁へバックアップに行くときの元気の良さ。こういう選手と出会えるから中学野球は面白いです。
 今週、来週と、また「静岡の宝」を探してこようと思います。(編集部・栗山)

<写真上/特別延長に入ってからの2者連続三振が圧巻だった鈴木理久(天竜中)>
<写真下/フォロースルーが大きい打撃も魅力的な小岩和音(富塚中)>

★アットエス 静岡新聞SBSオフィシャルサイト
http://www.at-s.com/sports/article/flashnews/shizuoka/214550.html
※本日の試合結果はこちらからご覧になれます。

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2016年2月24日 (水)

静岡を巣立つ球児たち2015~佐藤大揮編・上

 4年目を迎えたオフ企画、「静岡を巣立つ球児たち」。「静岡高校野球」編集部が卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。最終回は強肩強打の捕手、佐藤大揮(清水東)。卒業後は立教大に進学する佐藤のインタビューを2回にわたってお届けします。

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★小学生時代から練習の虫
  佐藤は6歳の時、兄の影響で野球を始める。それまでは、サッカーと水泳に夢中だったが、兄についていく形で「西益津小野球スポーツ少年団」に入ると徐々に野球の楽しさにはまっていった。
 とにかく小学生の頃から練習の虫だった。
 母が自宅でピアノ教室を開いていたため、夕食を食べるのはいつも20時を過ぎてから。遊びに行っても必ず17時に帰宅していた佐藤はそこから3時間、一人で黙々とバットを振り込んだ。素振りはもちろん、自宅の中に作っもらったバッティングゲージを使用して打ち込む毎日。気づけばいつも、手の平は豆だらけだった。
 西益津中では県大会出場こそ叶わなかったが、主にピッチャーとして活躍した。3年時に長田三郎監督が赴任し、野球に対する考え方が一変したという。
「それまでは、目いっぱい投げて、目いっぱい打てばいいと、ただそれだけで野球をやっていました。でも、長田先生は『速い球を投げたかったら力を抜け』『打球を飛ばしたかったら力を抜け』という教えで。自分にとってはすごく新鮮で、高校に入ってからも生きました」

02241_3★台湾遠征で高打率をマーク
 高校は迷わず、清水東に進学を決めた。2歳上の兄も清水東でプレーし、八木道政監督の話を自宅でよく耳にしていた。
「厳しい先生とは兄から聞いていたのですが、その中に愛情があると。楽しそうな兄を見て、自然に清水東に惹かれていきました」
 入学後、1年秋からキャッチャーのレギュラーを掴む。2年夏は初戦敗退も、秋には「4番キャッチャー」としてチームを3年ぶりの県大会出場に導いた。
 県大会は、その後、東海大会でベスト8に進出する浜松修学舎にサヨナラ負けを喫したものの、佐藤は二塁打を放つ活躍を見せ、12月の台湾遠征の県選抜に選出された。
 この台湾遠征で佐藤は大きな自信を掴む。主に「3番レフト」で出場して、打率.706をマーク。シャープなスイングから広角に打ち分けた。
「それまで、自分の力がどの程度なのか半信半疑だったのですが、県のトップレベルの選手が集まる中で、十分に戦えるということが分かりました」
 佐藤の後を打つ、4番・堀内謙伍(静岡高→楽天)の存在も大きかった。自チームではどうしても長打を狙おうと大振りになっていたが、県選抜では次の堀内に回そうと出塁だけを考えてコンパクトなスイングに徹した。すると、自然に安打が量産された。
「堀内みたいなバッターが後ろにいるだけで、自分のプレーがこんなにも変わるんだと驚きました。自分のチームでは、『自分がやらなきゃ』って視野が狭くなっていた部分もあったんですが、県選抜では周りが見えていたし、本当にいい経験になりました」

★「監督さん」からの褒め言葉
 迎えた3年夏、それは定年を迎える八木道政監督が指揮をとる最後の年でもあった。当然、選手達の中には「八木先生のために」という思いが強くなっていった。
「僕も含めて、みんな、その気持ちだけで夏に向かっていったと思います。でも、変なプレッシャーになるというよりも、逆に注目が集まるからいいなって。けっこうポジティブにとらえていました」
02243_2 初戦はいきなり強豪・御殿場西と激突した。
 佐藤は初回、一死2塁から打席に立つも、敬遠の四球。さらに、2打席目、3打席目、4打席目もすべて四球で歩いた。御殿場西は、強打者として名前が知れ渡っていた佐藤を徹底的に警戒した。
「ここまで勝負してもらえないとは正直、思っていなかったです…」
 それでも、佐藤は堂々と一塁ベースに向かった。
 試合は清水東が序盤にリードを奪い、2年生エースの杉山達哉が7回まで1失点に抑えていた。しかし、8回につかまる。打者9人の猛攻を浴び、一挙4点を失った。
 4対5。清水東は1点を追う形で、9回裏を迎えた。
 一死後、佐藤に打席が回ってきた。
<過去4打席目はすべて走者がいた時。今度は勝負してくれる――>
 佐藤は4打球目をとらえると、打球はサードへの強烈な打球に。これが相手のエラーを誘った。その後、打線がつながり、最後は途中出場の窪田朝希のサヨナラ安打で勝利を飾った。佐藤は初戦を突破し、ホッと胸を撫で下ろした。
<これで何とか、地に足をつけて試合ができる>
 そして試合後、八木監督からこんな言葉をかけられた。
「お前が、いくら敬遠されても、打席で『勝負しろ』とか、そういう感情を表に出さず打席に立っていたのは立派だった。嬉しかったよ」
 サヨナラ勝ちに嬉し涙を流していた「監督さん」からの最高の褒め言葉だった――。

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 「静岡を巣立つ球児たち2015~佐藤大揮編・下」は近日中に更新します!

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2016年2月21日 (日)

中学選抜大会レポート<1日目>

 静岡の野球の球春を告げる中学選抜大会が開幕しました。この大会が始まると、いよいよシーズンの到来を感じます!

 浜岡球場の第1試合では大浜中が優勝候補の東海大静岡翔洋中を撃破しました。目を奪われたのは大浜中のショート・古家風翔(164cm54Kg、右投右打)の能力の高さです。
02211 1打席目はショートフライに終わるのですが、ベンチに戻っていく時の脚力のバネに惹かれました。守備では、大浜中が1対0とリードして迎えた5回、2死二三塁の場面で、三遊間のゴロを好捕して打者走者を刺しました。この場面、もし、暴投なら逆転を許してしまうところ。試合を左右する究極の場面で、冷静かつ強い送球は見事でした。
 また、この日、大浜中は盗塁を4つ防止。東海大静岡翔洋中の足を完全に封じました。
 キャッチャー・赤堀仁俊(167cm55Kg、右投右打)の正確なスローイングに加え、古家の捕球してから走者にタッチに行くまでのスピーディーさも、この4つのアウトに大きく貢献したと思います。

 敗れた東海大静岡翔洋中は大会屈指の右腕・石田直孝(171cm56Kg、右投右打)が4者連続を含む、11奪三振。昨秋よりも、体が少し大きくなった感じで、その分、低めに伸びるストレートの威力が増していました。3月の全日本少年春季軟式野球大会では、今日の悔しさを胸に全国制覇を果たして欲しいです。

02212_3 第2試合では、磐田東中の「3番ショート」の齋藤來音(176cm67Kg、右投左打)に注目しました。「中泉クラブ」時代はドラゴンズジュニアに選出されて活躍。中学でも下級生の頃から、強打者として名前が知れ渡っていた選手です。
 今日は1打席目はセンターフライ、2打席目はレフトフライ。それでも、スイングスピードが違います。速い上にコンパクトです。
 3打席目は初球でした。パチンという大きな打球音を残して、センター後方にライナー性の打球が飛んでいきます。齋藤は大きなストライドで二塁も蹴って三塁ベースに到達。その後、先制のホームを踏みました。
 磐田東中は、この齋藤の前を打つ、1番・岩田巧(165cm56Kg、右投左打)、2番・尾崎弘季(177cm73Kg、右投左打)など全体的に力強いスイングが印象的でした。今日は、原里中の菊池一颯(175cm55Kg、右投右打)の左打者の外に逃げる絶妙な変化球に苦しめられましたが、本来の打撃力を発揮できれば、初優勝も見えてくるのではないでしょうか。(編集部・栗山)

<写真上/巧みなグラブさばきが印象的だった古家風翔(大浜中)>
<写真下/今大会、ナンバーワンスラッガーの呼び声が高い齋藤來音(磐田東中)>

★アットエス 静岡新聞SBSオフィシャルサイト
http://www.at-s.com/sports/article/flashnews/shizuoka/212524.html
※本日の試合結果はこちらからご覧になれます。

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2016年2月19日 (金)

明治大・水野匡貴(静岡高出身)インタビュー!

 現在、愛鷹球場で明治大のキャンプが行われています。高校時代、最速145キロのストレートを武器にドラフト候補として注目を集めた剛腕・水野匡貴(静岡高出身/新3年)も参加。この2年間で成長したことや、今年の抱負を聞きたくて、本人に直撃してきました!

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02191_2――去年の夏にヒジを痛めたという話を耳にしました。もう大丈夫でしょうか?  
水野 はい。実際に、去年の秋は最後の2カードはベンチに入って投げることもできましたし、今は問題はないです。

――ここまでは順調に仕上がってきているようですね。
水野 まだまだです。ここから、もう少し投げ込んで上げていきたいです。

――今日、久しぶりにピッチングを拝見しました。高校時代よりも少しフォームが変わった印象を持ちました。
水野 毎年、少しずつ変わってきています。

――具体的にどのあたりでしょうか?
水野 今、取り組んでいるのは左足を若干、セットの時にインステップ気味に入ることです。今まで、体重移動する時に、キャッチャーに対して真っすぐいかないで、右バッターの方に向かう癖があったんです。それが、クロスで入ることで解消されてきました。

――球自体にも変化が出てきているんでしょうか?
水野 一番はコントロールですかね。今まではけっこうアバウトで真ん中付近に集まってしまうことが多かったんです。でも、今のフォームを取り入れてから、外は外というふうに投げ分けができるようになってきました。

――ほかに、大学で成長したり、変わった部分はありますか?
水野 ストレートの質ですかね。

――高校時代の水野投手といえば、重く速いストレートが印象的でした。球速も大学に入って1年秋に147キロをマークしましたね。
水野 あの時は初登板でアドレナリンが出て、そのスピードが出たんじゃないですかね(笑)。ただ、高校の時は低めが垂れて伸びきらないっていうのがあったんですけど、低めに伸びる球が増えてきていると思います。

02192_2――でも、やっぱり150キロっていう数字は欲しいですよね。
水野 そうですね、僕みたいなタイプは特に…。

――2年後にプロに行きたいという気持ちは変わっていませんか?
水野 そこは変わりません。そのためにも、150キロという数字を出して結果も残さないと。今年の春が勝負だと思ってやっています。

――先輩には柳裕也投手、星知弥投手というドラフト候補もいて、さらに1年生にはJAPANで活躍した森下暢仁投手も入ってきました。チーム内の競争も大変です。
水野 柳さん、星さん、その先輩たちを脅かす存在のところまでは今年は必ずいきたいです。1年生もいいので、ウカウカしていられないです。

――今年は静岡高の1年先輩・中澤彰太選手(早稲田大)との対決も楽しみです。
水野 中澤さんには、2年春に一度だけ対戦して、内野安打を打たれているんです。だから、本当に次は抑えたいんです。法政大には安本竜二も入ってくるので、対戦してみたいです。

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 取材日、水野の恩師である静岡高・栗林俊輔監督も球場に訪れていました。水野は栗林監督から「善波(達也)監督の話をしっかり聞いて、頑張りなさい」と檄を飛ばされたとのこと。その言葉を聞き、「栗林監督の期待に応えられるように必死にやっていきます」と気を引き締め直していました。(編集部・栗山)

◆水野匡貴(みずの・まさき)
1995年10月2日生まれ、静岡県牧之原市出身。中学時代は「藤枝明誠シニア」で県優勝。静岡高では3年春からエースとなり、最速145キロをマーク。明治大進学後、1年秋からリーグ戦に登板。2年秋までに計12試合、神宮のマウンドを踏んだ。182cm82Kg、右投右打。

 

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2016年2月17日 (水)

ドラフト候補・今村亮(東海大海洋学部)が今年初登板!

★2月17日 オープン戦 志太スタジアム 晴   

   チーム
東海大海洋学部 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
明治安田生命 0 1 1 0 1 0 0 0 0 3

<投手リレー>
(東)今村-寺本-橋口-館山-土井
(明)鈴木-重信-三宮-上田

 プロ注目の東海大海洋学部・今村亮が今年初登板。しかも、相手は都市対抗5度出場の明治安田生命。これは絶対に見逃せないと思い、今日は中伊豆の志太スタジアムに行ってきました!

02171 今村は初回、打者3人をすべて内野ゴロに仕留めます。2回は明治安田生命のルーキー・小川拓真(静岡高出身)に左中間へ本塁打を浴びましたが、その後はランナーを出しながらも、「ココ」という時には重量感のあるストレートで打者を封じました。
 3イニングを投げて、被安打3、失点1、三振1、四死球1とまずまずの内容。強風が吹き荒れるなど、悪いコンディションの中でも最速141キロをマーク。プロ数球団のスカウトも見守る中で、十分なアピールになったでしょう。
 今後は4月2日の開幕に向け、さらに状態が上がってくることを期待したいです。

02172 今日の東海大海洋学部は今村を含めて、計5人の投手がマウンドに上がりました。手塚慎太郎監督が「社会人のレベルを肌で感じてほしかった」と期待する5人。その中で気になったのは8回の1イニングを無失点に抑えた2年生の土井駿です。
 土井の特徴はストレートの強さ。ベース上でもうひと伸びするイメージの球を投げます。実はリーグ戦では、これまで1試合に登板したのみ。当然、経験不足で、まだ球が引っかかる時もあるし、変化球の精度にも欠けます。ただ、指にかかった時は社会人選手も振り遅れるほど。この質の高いストレートは何よりの魅力です。
 飛騨神岡高(岐阜)出身。本人に話を聞くと、高校3年夏は県大会で初戦敗退と、全くの無名の存在だったそうです。それでも現在、ストレートの最速は138キロまで上がってきているとのこと。手首が強いだけに、あとは全体的にパワーアップできれば、まだまだ球速は伸びそうです。
 今年の東海大海洋学部は、今村、西田隼弥、館山毅一と3本柱がしっかりとしていますが、その間に割って入ってきてもらいたい楽しみな投手です。(編集部・栗山)

<写真上/順調な仕上がりを見せる今村亮(東海大海洋学部)>
<写真下/伸びしろが楽しみな土井駿(東海大海洋学部)>
 

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2016年2月14日 (日)

静岡を巣立つ球児たち2015~情家康平編・下

 オフシーズン企画「静岡を巣立つ球児たち」。今年も「静岡高校野球」編集部が、卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。
 前回に引き続き、情家康平(韮山3年)編です。 「静岡を巣立つ球児たち2015~情家康平・上」はコチラ

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★どん底からのスタート
  2年秋の新チームとなり、情家は小学校、中学校時代と同様にキャプテンとなった。
 しかし、あの頃のようにチームは勝てなかった。秋は「どん底からのスタートだった」と振り返る。沼津商、誠恵に2連敗で公式戦1勝もできなかった。春も東部大会3回戦で敗退。不完全燃焼のまま、時間が過ぎ去っていった。 チームのウィークポイントははっきりとしていた。いくら点を点を取っても取り返されてしまう。「このままではマズイ」と感じた情家はある時、小雀浩一郎監督に「自分がピッチャーをやりたい」と相談したこともある。故障明けということもあり、さすがに却下されたが、それほどピッチャー不足は深刻だった。
 ただ、4月になり、「三島シニア」のエースだった橋本雄樹が入学。左腕からキレのあるボールを投げる橋本が投げると、チームは少しずつ勝てるようになった。
 キャプテンとして韮山ならでは難しさもあった。野球と勉強の両立だ。
「やっぱり、ウチの野球部の場合は勉強もしたいっていう選手もいる中で、そこをいかにうまく野球の方に向かわせるか。自分は口で言えるタイプではないので、率先して動くことで何かを変えようって思いました」
 チームの状態は夏に向けて上がっていった。

02141_5

★署名運動まで起きた夏
 
夏の大会、初戦は誠恵を5回コールドで下し、前年秋のリベンジを果たすと、2回戦では好投手・安間功太郎を擁する浜松南と対戦した。試合は橋本と安間の投げ合いで両チーム無得点のまま、終盤に突入する。
 8回裏、韮山は1死二三塁のピンチを迎えるも、ライト・山田隼人の本塁への好返球で先制点を阻止。そして直後の9回表、集中打で一挙7点を挙げて、試合を決めた。
「山田はそれまで打球に対して、なかなか後ろから入ることができなくて、送球にも不安がありました。でも、あのプレーで一気に行けるという感じでした」
 この夏の韮山には一気に畳みかける勢いがあった。
 続く相手は強豪・静清に決まった。翌日、情家が学校に行くと周りが騒がしかった。
 なんと、浜松南戦を見て感動した生徒を中心に「明日も全員で野球部の応援に行きましょう」と署名運動が巻き起こっていた。翌日は平日。当然、学校の授業もある。それでも、一般生徒が「なんとか野球部の力になりたい」と学校側に懇願したという。
 結局、それは実現しなかったが、「次も勝って、必ずみんなで応援にきてもらおう」と情家は気持ちを高ぶらせた。
 しかし、静清の壁は厚かった。0対7の一方的な展開から、中盤に3点差まで追い詰めるも、その後、「裾野シニア」時代に二遊間を組んだ中村亮太に2本のタイムリーを浴びた。
 情家らしさを見せたのは5回だった。セカンドがほとんどが動けないほどの低いライナー性の打球を右中間へ放った。 
 4対9で敗戦。試合後、小雀監督は「苦しい時期もあったけど、よく頑張った」と情家をたたえ、2人は固い握手を交わした。
 
02142_2★関西の名門へ  
 昨年10月22日のドラフト会議では一緒にプレーした仲間の指名を間近で見て、「自分も負けていられない」という気持ちを強くしたという。
 情家は関西学院大に進学を決めた。
「野球だけやるのは、ちょっと違うかなと思って、勉強もできる大学を探したところ、小雀監督に関西学院大を勧めてもらいました」 
 関西学院大といえば、関西学生リーグで14度の優勝を誇る名門だ。そこで文武両道を貫こうと決めている。
 まず、情家がアピールしたいと考えているのが、50メートル6秒フラットで駆け抜ける脚力だ。
「5秒台を出せば目立ちますよね。最初はその足と守備を見てもらって、できるなら下級生から試合に出たいです」
 また勉強面でも現在、三島市内の英会話に通い、着々と準備を進めている。
 そして、その先の将来について、「できれば社会人までやってみたい」と抱負を語りつつ、もう一つ、胸に秘めた夢も教えてくれた。
「やっぱり、自分の原点は『リトルジャイアンツ』にあると思うんです。あそこで教わっていなかったら、今の自分はないと思いますし。だから、お世話になった長谷川(記一)監督に恩返しする意味でも、いつかどこかで少年野球を教えてみたいです」

★情家康平からのメッセージ
 最後に現役球児へのメッセージを聞いた。
「2年半という期間は本当に短いので、1日1日、目標を持って大切にしてほしいです」 
 情家は高校1年の1年間をケガのため、プレーすることができなかった。実質、野球ができたのは1年ちょっと。だからこそ、時間を大切する意味を誰よりも理解している。

小雀浩一郎監督からの贈る言葉

私の知っている限りでは、これまで韮山から関西学生リーグでプレーした選手はいません。情家には新しい道を作ってもらいたいと思います。まずは足と守備を生かして、レギュラーを獲ってほしいですね。

■情家康平[じょうけ・こうへい] 内野手/韮山3年/175cm70kg/右投右打
小学1年時に「リトルジャイアンツ」に入団し、6年時に県準優勝を経験。三島北中では「静岡裾野シニア」に在籍。2年夏は全国優勝、3年春は主将を務めてチームを全国ベスト4に導く。韮山では2年時から出場。3年夏は3回戦敗退。卒業後は関西学院大に進学する。

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 取材の最後になって衝撃的な話が飛び出しました。去年12月に「リトルジャイアンツ」の練習に参加した際、手首を骨折しまったと…。守備でノックを受けている時にダイビングキャッチを試みようとし、バキッといってしまったそうです。ただ、今はほぼ回復しているということで一安心。どんな時でも全力プレーをする情家にまた惹かれました。
 次回は清水東・佐藤大揮編、お楽しみに!

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2016年2月11日 (木)

静岡を巣立つ球児たち2015~情家康平編・上

 4年目を迎えたオフ企画、「静岡を巣立つ球児たち」。「静岡高校野球」編集部が卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。今回は堅実な守備とシュアな打撃に定評のあった情家康平(韮山)。卒業後は関西学院大に進学する情家のインタビューを2回にわたってお届けします。

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★「長谷川道場」で鍛錬
  昨年10月22日のドラフト当日。情家康平は日大三島の大会議室にいた。小学校から中学校まで一緒にプレーした小澤怜史の指名を待つためだった。  

 情家は同学年の誰よりも早く、小学1年時に「リトルジャイアンツ」に入団した。「リトルジャイアンツ」の活動場所が自宅周辺だったからだ。
 待っていたのは長谷川記一監督の熱い指導。「あそこで長谷川さんに教わったから高校までやってこれた」と今でも感謝する。単に技術だけでなく、礼儀、挨拶を重んじる長谷川野球に低学年の頃からどっぷりとつかる。
 小学3年生になると、6年生の試合にも度々と出場。抜群の野球センスで周囲を驚かせた。徐々に同学年の選手も増え、その中の一人に小澤怜史もいた。
 5年生になると、全体練習のない平日も、長谷川監督の自宅に通った。
 「長谷川さんの家の一部屋に練習する場所があって、そこで夜の7時くらいに入って10時くらいまでバッティング練習をこなしていました」
 その空間を情家たちは「長谷川道場」と呼んでいる。
 6年時には主将を務め、Z会期静岡県学童軟式野球大会では準優勝という好結果を残した。

02111★裾野シニアで全国ベスト4 
 中学は1学年上で憧れの存在だった小澤拓馬(現日大国際関係学部)の後を追い、当然のように「裾野シニア」に入団した。
 2年時には先輩の小澤拓馬、中泉圭祐(現日本大)らの活躍で全国優勝を成し遂げる。情家はその様子をベンチから見守った。そして新チームになると、やはりここでもリーダーシップを買われ主将となった。
 一番の思い出は3年春の日本リトルシニア全国選抜野球大会だ。2回戦の相手は「兵庫北藩シニア」。相手のエースは、のちに東海大相模で全国制覇を果たし、オリックスから5位指名を受ける吉田凌。その吉田の剛球を前に、裾野シニア打線は6回まで3安打に抑えられていた。
 0対3で迎えた7回だった。2死満塁から9番・情家に打席が回ってきた。初球を思い切り振り抜くと、打球はレフト後方へ。走者一掃となる三塁打となった。続く打線もつながり、この回一挙に9回。逆転で勝利を収めた。その後、準決勝で敗退したものの、「兵庫北藩シニア」での劇的勝利は今でも印象に残っているという。
 そんな当時の「裾野シニア」といえば、小澤怜史と久郷大雅(沼津東)の2枚看板。情家はその後ろで常に守ってきた。
「まさか、怜史がプロに行くとは思っていなかったです。僕だけでなく、誰も思っていなかったと思いますよ。久郷だって同じ、いやそれ以上に良かったですし」

02112★高校1年でヒジを手術
 
高校は「勉強も全力で取り組みたい」と名門・韮山に進学を決めた。
 しかし、入学早々、ヒジの故障が発覚する。中学の頃から違和感があったが、プレーに支障がなかったので、そこまで気にすることはなかった。高校入学にあたり、あらためて検査をすると「離断性骨軟骨炎」と診断とされた。手術が必要だった。
 そこから約1年、情家はプレーすることができなかった。野球ができないことが、ここまで苦しいことだとは思わなかったと振り返る。ただ、そんな中でも小雀浩一郎監督やトレーナーが「今は我慢の時だ、あきらめるな」と、声をかけ続けてくれた。情家はその言葉に何度も励まされたという。
 ようやく2年春に復帰。夏は「9番セカンド」で出場する。ところが、3回戦(対東海大翔洋)の初回、情家のエラー失点。チームは5対7で敗れ、大きな悔しさを味わった。

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 「静岡を巣立つ球児たち2015~情家康平編・下」は近日中に更新します!

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2016年2月 9日 (火)

清水東・八木道政監督の教え子による「球道会」が開催されました

02091_3 清水東・八木道政監督の教え子による「球道会」が6日、静岡市の清水テルサで行われました。

 この「球道会」は、島田商、静岡市商、静岡高、富士高、清水東時代の教え子が中心となり、毎年、この時期に開催。一年に一度、「人と心」を大事にする八木監督に一目会いたいと、全国各地から教え子が集まってきます。
 今年は約200人が参加。新潟から中越・本田仁哉監督もかけつけ、「昨年の甲子園出場は八木先生、そしてこの『球道会』のお力があってのもの」と挨拶し、会場から大きな拍手が沸き起こりました。(本田監督については、現在発売中の「静岡高校野球2016早春号」でも紹介しています。)

 会の終盤では3月で定年を迎える八木監督のために、島田商時代から清水東時代までの映像が用意されました。スライドを見ながら涙を浮かべる参加者もいたほど、八木監督の熱い思いが伝ってくる数々の写真でした。
 八木監督は「島田商に始まり、38年間に渡って、こんないい子たちに恵まれ、感謝の言葉しか見当たらない。ここにいる、みんなが頑張っている以上、自分もまだまだ負けられない」と、今後に向けて意欲を示してくれました。(編集部・栗山)

02092_2 <写真上/いくみ夫人と壇上で感謝の言葉を述べる八木監督>
<写真下/八木監督に、歴任した学校のユニフォームのレプリカがプレゼントされた>

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2016年2月 8日 (月)

ヤマハ、期待の新加入4選手!

 今日はヤマハの新加入予定選手の発表会見が行われました。美甘将弘監督が「将来、間違いなくチームの核になる逸材4名」という今年のルーキー。各選手の抱負、美甘監督からのコメントを紹介します!

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<写真/左から上田拓磨、三浦拓馬、辻本一磨、鈴木光>

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上田拓磨(投手、176cm73Kg、左投左打、浦和学院~桐蔭横浜大)

本人のコメント
「特徴は変則的なフォームです。そこを生かしてチームに貢献していきたいです」

美甘監督のコメント
「ウチのチームは左投手が多いのですが、その中でもいないタイプの左です。ゆくゆくは先発でも面白いと思います」

三浦拓馬(内野手、175cm70Kg、右投左打、札幌第一~専修大)

本人のコメント
「守備には自信があります。まずは守りで貢献していきたいです」

美甘監督のコメント
「二遊間はウチの補強ポイントでそこにピタリとはまる選手でした。守備力は買っています」

辻本一磨(内野手、180cm84Kg、右投右打、飛龍~東北福祉大)

本人のコメント
「ここ一番で打てる勝負強いバッターを目指します。静岡の野球を盛り上げます」

美甘監督のコメント
「内野ならどこでも守れるユーティリティープレーヤーです。右の大砲としても期待しています」

鈴木光(外野手、168cm68Kg、右投左打、会津~東北福祉大)

本人のコメント
「大事な場面で1点をもぎとる走塁をしたいです」

美甘監督のコメント
「脚力はプロも注目していた選手です。ウチには2人、足の速い選手がいますが、それに近いくらいの速さです。スタメン争いに入ってくると思います」

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 鈴木は昨日の練習で50メートルのタイムを計測し、5秒7を叩きだしたとのこと。「でも、池田(祥大)さんには負けてしまいました…」。なんと一緒に走った池田は“5秒5”という、とてつもない速さだったようです。もし、この2人が1、2番を組むことになれば、相手の脅威になるのは間違いないでしょう。
 この日、記者からもっとも多くの質問を浴びたのは4年ぶりに静岡に戻ってきた辻本。高校時代の恩師・濱野洋監督から「大学で日本一になれなかった分、社会人で日本一になれ!」と、ハッパをかけられたとのことです。
 また、高校時代、同じ注目遊撃手としてライバル関係を築いたJR東海・花嶋修平(磐田東出身)と再び戦うことについては、「社会人で戦うのが楽しみです。修平も喜んでいました」と嬉しそうでした。まずはレギュラー獲得を目指し、今月18日からの草薙キャンプでアピールして欲しいと思います。(編集部・栗山)

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2016年2月 5日 (金)

静岡を巣立つ球児たち2015~中川怜士編・下

 オフシーズン企画「静岡を巣立つ球児たち」。今年も「静岡高校野球」編集部が、卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。
 前回に引き続き、中川怜士(静岡市立3年)編です。 「静岡を巣立つ球児たち2015~中川怜士・上」はコチラ

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★小澤の復活!
 バッテリーがそのまま残り、期待された秋。しかし、エース・小澤大義が左肩を痛め、戦線を離脱する。
 秋は中部大会を勝ちあがったものの、県大会2回戦で磐田東にコールド負け。新チーム結成当初は東海大会も見据えていただけに落胆は大きかった。
02051 1学年下の寺田敬太がピッチャーとして成長してきたが、冬を越えて春になっても小澤が復活する気配はなかった。
「正直、もしかしてこのまま夏も(小澤)大義が無理なのかっていう不安がありました」
 その間、中川は自分のできることに集中した。磐田東戦で打ち込まれた配球面の見直し、キャッチングの精度を高める練習に取り組んだ。
 ようやく小澤の肩痛が癒え、試合で投げることができたのが、春が過ぎたゴールデンウイークの頃。小澤は2年夏と比べてもそん色のないキレ味鋭いボールを投げ込んだ。持ち味の鋭い腕の振りも健在だった。
「2年夏までの大義って、投げてみないと分からない怖さがあったんですけど、復帰してからは変化球を混ぜたり、安定感が出てきました。ピッチャーとして一回り成長したなって思いました」
  <これで夏はいける>
 中川はそう実感したという。
 
★まさかの初戦敗退
 夏の初戦、相手は聖隷クリストファーだった。初回、小澤・中川のバッテリーはいきなり2点を献上する。高めに浮いた球を狙われた。
「これは言い訳になってしまいますが、前の試合が伸びて、すごい待機していたんです。そのせいか、チーム全体、立ち上がりが変なふうに入ってしまって…」
 それでも2回以降、小澤は立ち直る。完ぺきに相手打線を抑えると、静岡市立は5回に2点を挙げて同点とする。その後、両チームともに得点を奪えず、2対2のまま、9回裏を迎えた。
 そして、静岡市立は2死満塁というピンチを作る。カウント3-1からの5球目。小澤の投じたストレートは無情にも外角にわずかに外れた。押し出し四球…。一瞬の夏だった。
「周りはストライクだと思ったようですが、自分は『あっ、ボールだ』って。もう頭の中が真っ白になってしまいました…」
 それから数秒、中川の記憶はない。気づいたら、泣きじゃくる小澤を「お前のせいじゃないよ」と抱きしめていた。その後、聖隷クリストファーは3回戦で清水東相手に10点、4回戦では常葉橘相手に9点を挙げている。この結果を見ると、いかに小澤が素晴らしい投球をしていたのかが分かる。
 だからこそ、「もっと自分達が先に打ってあげて大義を援護できていれば」と中川は悔やんだ。

Photo

左から望月理玖(東京経済大進学)、
中川、小澤大義(同志社大進学)

★関甲新の強豪・白鴎大へ 
 中川は白鴎大に進学を決めた。練習会に参加し、「ここでプレーしたい」と強く感じたという。充実した施設、選手のキビキビとした動き、レベルの高さ。すべてに圧倒された。
「最初は聞いたことのない大学で、全然分からなかったんです。でも調べると、上武大もいる凄いリーグの1部のチームだと知って。プロにも何人も出ているし。練習会にいって、自分もここならレベルアップできるなと思いました」
 中川には大学で活躍してどうしても4年後にプロ入りしたい理由がある。プロに行って、自分をここまで育ててくれた母・郁子さんに恩返ししたいと打ち明けてくれた。
「大学でお金もかかってしまうし、そこはもう絶対に半端なことはできないなって。この4年間、必死に打ち込みます」

★中川怜士からのメッセージ
 最後に現役球児へのメッセージを聞いた。
「自分は高校野球で勝つことの難しさを痛感しました。小学校、中学校と、どちらかというと勝ってきた方なので、余計に『なんで勝てないんだろう』って悩みました。だから、皆さんには勝つことに必死になってほしいです」 
 このメッセージは、これからの自分にもあてはまるという。中川が目指すのは、チームを勝たせるキャッチャーだ。
「キャッチャーっていうのは勝つことで認めてもらえるポジションだと思うんです。だから、自分も大学で一日も早く勝っているチームの原動力になりたいです」
 そう強く誓った中川。明日6日、大きな夢を抱き、白鴎大白水寮に入寮する。

森崇監督からの贈る言葉

2年春からキャッチャーをやり始め、イキイキとしていました。大学で経験を積んでいけば、まだまだ伸びる選手だと思います。レベルの高いチームですが、まずはレギュラーを掴んで欲しいですね。

■中川怜士[なかがわ・れいじ] 捕手/静岡市立3年/183cm83kg/右投右打
小学生時代は「伊宮ドジャース」でソフトボールをプレーする。籠上中では3年春の県選抜大会で主将としてチームを県準優勝に導く。静岡市立では1年秋からショートでレギュラー。2年春からキャッチャーを務め、夏は県ベスト16進出。3年夏は初戦敗退。卒業後は白鴎大でプレーする。

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 ボーリングが趣味だという中川。「投げ放題」を使い、20ゲームほど投じる日もあるとか。「前にテレビで前田健太(ドジャース)さんがボーリングで前腕が鍛えられるって話していて。それを理由に遊んでいます(笑)」。この成果が大学で発揮されるのか…。今後も追いかけていきたいと思います。
 次回は韮山・情家康平編、お楽しみに!

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2016年2月 2日 (火)

静岡を巣立つ球児たち2015~中川怜士編・上

 4年目を迎えたオフ企画、「静岡を巣立つ球児たち」。「静岡高校野球」編集部が卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。今回は大型捕手として将来性抜群の中川怜士(静岡市立)。卒業後は白鴎大に進学する中川のインタビューを2回にわたってお届けします。

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★中学は選抜大会で県準V
 中川怜士は小学生時代、6歳離れた兄の影響でソフトボールをプレーした。地元の「井宮ドジャーズ」に入団し、ピッチャーとして6年時にはSBSマイホーム杯で県優勝を果たす。
 籠上中では野球部に入部。サード、ショート、キャッチャーと様々なポジションをこなした。3年春の県選抜大会では酒井一樹(静岡商)、堤光太朗(静岡高)らとともに県準優勝。中川はキャプテンを務め、好守でチームを牽引した。
 籠上中の山城史人監督からは、細かな野球を教わったと振り返る。
「個々の能力は高くないけれど、山城先生から守備とか走塁を中心に基礎から応用まで教わって。チームとしてまとまっていたと思います」
 そんな活躍が認められ、中川の下には複数の市内の高校から誘いがあった。最終的には「自分のスタイルと合っている」という理由で静岡市立に決めた。
「市高の試合を見に行った時に、選手同士で話し合っていて雰囲気が良かったし、伸び伸びやっている感じがして。ここでプレーしてみたいなと思いました」

01301★キャッチャーへのコンバート
 
 高校はキャッチャーではなく、内野手一本で行こうと決めていた。もともとキャッチャーというポジションがあまり好きではなく、内野を守っている方が楽しかった。
 1年夏はベンチ入りできなかったものの、秋からショートのレギュラーとして公式戦に出場する。身長180センチを超える大型ショートとして見栄えが良かった。
  ところが、一冬を越して春を迎えると、今まで捕れていたボールが急に追いつかなくなったり、弾いてしまったりすることが増えた。
「もう自分の中でわけが分からなくなって。このままではヤバいなって…」
 あれから2年が経過する今でも、不調に陥った原因が分からないという。
 2年春は中部大会初戦で焼津水産に敗退。そこで、監督、コーチから、「ショートではなく、キャッチャーとして勝負しないか」と打診を受ける。
「ほんと、ショートで自信を無くしかけていたところでキャッチャーを勧められて、嫌とか何とか言ってられない。もうやるしかないと決めました」
 あらためて中川のキャッチャーとしての野球人生が始まった。

01302★掛川西・坂元のリードを学ぶ
 中学時代にキャッチャーの経験があるとはいえ、最初は苦労の連続だった。
「送球は何とかなかったのですが、配球面が大変でした。中学の時は、ベンチの監督からサインを出してもらっていたので考えることがありませんでした。でも、高校は自分で全部出すので。そこが大変でした」
 2年夏、静岡市立は2年生の本格派左腕・小澤大義の好投に加え、打撃にも勢いがあり、3試合連続でコールド勝ちを飾った。
 4回戦の相手は掛川西だった。小澤が3失点に抑えたが、打線が相手エース・森脇一樹(現法政大)を攻略できず。完封負けに終わる。
 中川は「キャッチャーの差が出た」と痛感した。相手は坂元勇海(現立命館大)。その後、決勝戦をテレビで観戦し、よりその思いが強くなった。坂元の動きに目が釘付けになったという。
「坂元さんは釣り球をうまく使って、外したり…。そんなの今まで考えたこともなかったし、勉強になりました」
 夏を経験し、キャッチャーとして一回り成長した。

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 「静岡を巣立つ球児たち2015~中川怜士編・下」は近日中に更新します!

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