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2016年3月

2016年3月30日 (水)

東京六大学でも県内出身選手が頑張っています!

<東京六大学・社会人野球対抗戦>
法政大 5-4 新日鐵住金かずさマジック
慶應大 6ー5 セガサミー
 
 県内では地区大会が真っ盛りですが、県内出身選手たちの活躍が見たくて、27日に神宮球場で行われている東京六大学・社会人野球対抗戦に行ってきました。
Dsc_0065 第1試合は法政大vs新日鐵住金かずさマジック。法政大のベンチには森脇一樹(2年・掛川西出身)と安本竜二(1年・静岡高出身)の名が。森脇はリーグ戦でもベンチに入るのではと聞いていたので、出番を楽しみにしていました。しかし試合は進み、法政大が4点のリードで9回へ。ブルペンに森脇らしい姿もありましたが、マウンドには主力投手の熊谷拓也(3年)が上がったので、次の機会を待とうと思ったところ、熊谷が意外な乱調で新日鐵かずさマジックが追い上げます。5-4と1点差となり、2死二塁の状況でマウンドに上がったのは森脇。一打同点の場面でしたが、落ち着いた様子で打者をセンターフライに仕留めゲームセット。緊迫した展開でも、マウンドを外して間を取ったり、冷静さが垣間見えたところがよかったです。リーグ戦でも期待したいですね。
 ちなみに最後のセンターフライはセンター・船曳海(1年)の好捕だったのですが、他にも法政大の1年生打者には好選手がずらり。安本も彼らと切磋琢磨して頑張ってほしいです!

Dsc_0099 第2試合は慶應大vsセガサミー。慶應大の倉田直幸(3年・浜松西出身)がどうしても見たかったんです。倉田は浜松西時代から三拍子揃った大型二塁手としてこのブログでもよく取り上げた注目選手。浜松西を卒業してから浪人という雌伏の2年間を過ごした後に慶應大に入学しました。2年間のブランクを埋めるのは大変だったと思いますが、持ち前のセンスで昨年からベンチ入りし、リーグ戦にも出場。今春は二塁のレギュラーとして大きな期待を受けています。
 この試合は1番セカンドとして出場。初回はショートゴロに倒れますが、その裏にセンターに抜けるかという当たりをスマートにセカンドゴロにする好プレー。守備は安定感があり、周囲からも信頼されている様子がありました。高校時代もこのそつのない守備と、シャープな打撃が魅力だったんですよね。第3打席にはセンター前安打を放ち、得点の足掛かりとなりました。今年は経験を積んで、さらに成長してくれそうな予感がします。

Dsc_0115 慶應大は昨年まで岐阜リーグ・朝日大の監督を務めていた林卓史氏が助監督として復帰。朝日大は県内出身選手が多かったので、よくお邪魔させてもらいました。恐らく朝日大の選手たちも慶應大と神宮で戦うために気合が入っていることでしょう。

 セガサミーでは今春社会人に復帰した赤堀大智(掛川西出身)が5番センターで出場。レフト前安打はさすがに球足が速かったです!

 東京六大学リーグでは早稲田大の中澤彰太(4年・静岡高出身)や明治大の水野匡貴(3年・静岡高出身)など例年以上に県内出身選手が目立っています。今春も開幕が楽しみです。(編集部H)
 
<写真>上から森脇一樹(法政大)、倉田直幸(慶應大)、林卓史助監督(慶應大)

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2016年3月29日 (火)

春季中部地区大会3日目(3月29日)~焼津球場レポート

<焼津球場>
東海大翔洋8-1清水桜が丘(8回コールド)
駿河総合9-2清流館(8回コールド)

03291 第1試合、先制したのは清水桜が丘でした。5回、2死一二塁から3番・花田卓がレフト線を破るタイムリーを放ちます。投げては先発の池ヶ谷祐希が緩いカーブをうまく操り、5回まで1安打に抑える快投を見せます。しかし、東海大静岡翔洋は6回、3番・奥村光一が左中間へ豪快な2ラン本塁打を放つと、さらにこの回、3点を追加。続く8回にも4点を挙げてコールド勝ちを決めました。
03292 試合終了後、この日が最後の指揮となった弓桁義雄監督に対して、スタンドから「監督、ありがとう」と、熱い声援が飛びました。その後の取材では「いい形で次に繋ぐことができたかな…。今日の試合が5年間で一番思い出に残ると思うよ」と、ウイニングボールを片手にしみじみと話してくれました。
 一方、スタンドで観戦した原俊介新監督は「みんな、いいものを持っている。その子供達にプラスになればいいなと思って、一生懸命やります」と、爽やかなコメントを残し、球場を後にしました。新生・翔洋の船出は4月2日。原新監督がどんなチームを作っていくのか注目していきたいです。

 第2試合は駿河総合がコールド勝ちで3回戦進出を決めました。俊足の好打者・老川漱を故障で欠く中、上位から下位までムラなくバットが振れていました。また、8回には伸び盛りの本格派・安本新が1イニングを無失点に抑えました。
03293_2 清流館は、大石泰広監督が4月1日より筑波大の研究センターに派遣されるため、今日が選手と監督が一緒にできる最後の試合でした。大石監督は「そのことで逆に硬くなってしまったかな」と言っていましたが、選手達は最後まで楽しそうにプレーしていた姿が印象に残りました。その中で、ショートの勝山柊の守備が目立っていました。ピンチの場面で二塁間のゴロをダイビングキャッチするなど、グラブさばきと球際の強さはピカイチ。大石監督が教え込んだポジショニングも的確で、今後が楽しみです。(編集部・栗山)

<写真上/独特の緩いカーブを武器に中盤まで東海大静岡翔洋打線を抑えた池ヶ谷祐希(清水桜が丘)>
<写真中/先制2ランで勝利を呼び寄せた奥村光一(東海大翔洋)>
<写真下/今日が清流館での最後の指揮となった大石泰広監督>

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2016年3月28日 (月)

春季西部地区大会3日目(3月28日)~浜北球場レポート

 今日は西部地区の2回戦9試合が行われました。昨秋、県大会に出場した磐田東、浜名、浜松西が初戦で敗退。今春も西部地区は激戦です。

<浜北球場>
浜松学院9-5磐田南
天竜7-3浜松城北工

03281 浜松学院は「5番ファースト」で手嶋航平が先発出場しました。少年野球時代はドラゴンズジュニアに選ばれ、常葉橘中では1年時から主力で活躍。2年夏に県優勝に貢献し、3年春には県選抜(静岡中央クラブ)の一員として、全国大会に出場しました。
 常葉橘入学後、1年時の11月に浜松学院に編入。その後、左ヒジを手術し、今年1月に復帰を果たしました。
 ようやく辿りついた高校に入ってから初めての公式戦。第1打席はきっちり送りバントを決めてチャンスメークをすると、第3打席にはレフト前安打を放ちました。この日は2打数1安打。バットさばきが巧みで、軽くあてて、レフト前にもっていくあたりはさすがでした。
 試合後、「今日は楽しかったです」と、野球ができたことの喜びを噛みしめていた姿が印象的でした。
 吉田道監督は手嶋について、「ファーストの彼に一つの指示を出すと、他の選手にも伝えてくれるし、心強い」と、存在感の大きさを認めていました。
 浜松学院にとって、この手嶋が5番に座ることで、打線の厚みが増しました。また、守備面でも、ファーストにいるだけで安心感があります。楽しみな選手が一人、戻ってきました!(編集部・栗山)

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2016年3月27日 (日)

春季東部地区大会2日目(3月27日)~富士宮北グランドレポート

 今春の東部大会は、愛鷹球場がスコアボードの改修工事、富士球場が中学の全国大会で使用されている関係で、富士宮北と富士市立のグランドも会場となっています。

<富士宮北グランド>
富岳館8-1沼津高専(7回コールド)
富士宮北11-2吉原工(7回コールド)

 昨秋あたりから、富岳館にスラッガーがいるという噂を耳にしていました。ずっと気になっていたのですが、ようやく今日、自分の目で見ることができました。
03271 グランドにつくと、すでに富岳館のシートノックが始まっていました。外野ですごくバランスのいいフォームでスローイングしている選手がいました。それが、お目当ての佐野幸賀でした。178センチ75キロという均整のとれた体格で、胸板も厚い。これはいい選手に間違いないと思い、試合前からワクワクしていました。
 第1打席のセンターフライのあと、第2打席にレフトオーバーの二塁打を放ちます。スイングに無駄な動きが一切なく、フォロースルーが大きいのが特徴。ボール球に対しての見逃し方も良く、球種にかかわらず、体が突っ込まないのも長所です。その後、第3打席、第4打席ともに、レフトフライ。快音が聞かれず、試合後、本人は「差し込まれてしまって、いまひとつでした」と悔しい表情を浮かべていました。
 現在、高校通算本塁打は8本ながら、50メートル6秒2の俊足で、二塁打や三塁打も稼げる選手です。次は、県大会をかけて強豪・加藤学園との大一番。初戦でノーヒット・ノーラン(5回参考)を達成した井岡直樹に対し、どんなバッティングをするのか注目していきたいです。

03272 一方の沼津高専では「こんな選手いたの?」という、驚いた逸材を発見しました。「1番ショート」で出場した林茂樹です。まず、球際に強い守備力に惹かれました。二遊間のゴロを軽くさばいて、一塁アウトに。普段、慣れていないグランドにも関わらず、正面の強烈な打球に対しても、柔らかいグラブさばきで弾きません。グラブに吸い込まれるような捕球技術。おそらく、幼少時から徹底して鍛えられてきたんだろうなと想像しました。ミート力のあるバッティング、二塁牽制に入るスピードなど、いたるところで野球センスを感じる好選手でした。(編集部・栗山)

<写真上/東部地区では名の知れた強打者・佐野幸賀(富岳館)>
<写真下/部員9人の沼津高専をトップバッターとして牽引する林茂樹>

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2016年3月25日 (金)

春季中部地区大会2日目(3月24日)~西ケ谷球場レポート

 昨日も中部大会へ。眠っている逸材を探しに西ケ谷球場に向かいました。

<西ケ谷球場>
島田工3-1相良
島田樟誠11-2城南静岡

 第1試合は島田工の孕石幸寛が好投を見せました。孕石は昨年の練習試合で一度見ているのですが、その時から目をつけてきた投手です。(→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2015/05/vs-4227.html
03251 全体的なフォームのバランスが良く、テークバックからリリースにかけての力強さが、この1年でかなり増したと思います。昨日は高めのストレートで空振りを取る場面も多く、それだけ打者の手元で伸びていた印象です。
 ただ、増田融司監督は「今日は良くなったですね。本来はもっとキレがあるのですが…」と渋い表情。その増田監督によると、昨秋時点で130キロ台中盤をマークしているとのこと。おそらく、一冬を越してもう少し速くなっているはず。スライダーのコントロールも良く、悪い状態でも失点が計算できる頼もしいピッチャーです。
 もう一人、島田工で期待しているのは「4番ショート」で出場した加藤廉。昨日は4打数1安打。ヘッドスピードの速さは群を抜いています。特に、引っ張って右方向に長打を打てるのが長所です。ショートの守備は、粗い部分はありますが、肩の強さは魅力。ファーストに向かってグングンと加速していく送球です。
 島田工は次戦、昨秋東海大会出場の藤枝明誠と対戦します。加藤にとっては小笠浜岡シニア時代の同期、伊藤翼咲との対決となりました。加藤は「翼咲とは一度も対戦したことがないので楽しみです。絶対に打ちます」と、プロ注目投手との対戦を待ちわびている様子でした。

 第2試合は島田樟誠がコールド勝ちを収めました。上記の島田工・孕石と金谷中時代にエースの座を争った仲田英亮が先発。一時の不調から脱し、フォームに力強さが戻ってきました。ただ、僕が興味を持ったのは4番に座った打撃面。堂々した佇まいから、ゆったりとトップを作り、そこからボールを待つ「間」ができています。どんな球種でも崩されることなく、広角に打ち分けてきます。先日の練習試合では1日で2本塁打を放ったという話も聞きました。ツボにはまった時は一発もあります。

03252 また、島田樟誠は新2年生の1番打者・本村一起が3打数2安打の活躍。ポイントが近く、ボールをギリギリまで引きつけて、逆方向に打ち返す巧打者です。足も速く、この日は2打席で相手のエラーを誘って出塁。内野にゴロを転がすだけで、野手が焦ってしまうほどの、いい足です。
 一方、城南静岡は、4月から名将・船川誠氏が監督を務めます。「船川マジック」でチームがどう生まれ変わるのか、注目していきたいです!(編集部・栗山)

<写真上/安定感のある投球を見せる孕石幸寛(島田工)>
<写真下/リードオフマンとして高い出塁率を誇る本村一起(島田樟誠)>

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2016年3月23日 (水)

春季中部地区大会開幕!(3月23日)~焼津球場レポート

 いよいよ、春季大会が開幕しました。果たして、一冬の間に力をつけたのはどのチームでしょうか。まずは中部大会が行われた焼津球場で3試合を見てきました。

<焼津球場>

焼津水産 7-2 藤枝西
静岡農 1-0 静岡西
島田 5-1 榛原

03231_3  第1試合では地元の焼津水産が登場。今日の焼津水産は、いつも以上に試合前のノックから気合いが入りまくりでした。というのも、高田晋松監督が4月から静岡商へ異動となり、この日が焼津水産でのラストゲーム。「なんとしても勝ちたい」というオーラが前面に出ていました。
 そんな焼津水産は初回に1点を先制すると、3回には5番・矢部太一の2点タイムリーなどで3点を追加。さらに、7回には3番・冨岡皇太がレフトスタンドへ本塁打を放ち、試合を決定づけました。
 高田監督は、「序盤はみんな気持ちが入りすぎて空回りしていた」と苦笑いしつつも、「何とか形を作って、チームを引き渡すことができました」と、安心した様子でした。
 また、高田監督を慕って入学した捕手の成澤桂佑は「最初に聞いた時は悲しかったけど、高田先生に教わってことを忘れずにやっていくだけです」と前を向いていました。
 焼津水産は3回戦、準々決勝と勝ち上がることができれば、準決勝で静岡商と対戦する可能性もあります。高田監督は「そうなったらやりづらいですね」と言っていましたが、その対決もぜひ見たいなと思いました。

03232 第2試合は、静岡農・﨑田翔太、静岡西・西ヶ谷瑞樹の投げ合いに。﨑田はキレのあるストレートとカーブを武器に最後まで粘り強く投げ、完封を飾りました。
 一方、昨秋から注目している西ヶ谷は立ち上がりこそ高めに浮くことがありましたが、徐々に角度のあるストレートが低めにビシッと決まっていきました。腕が鋭く振れてくると、持ち味のカーブも生きていきます。ストレートの球速は130キロ前後ですが、肩・ヒジの柔らかさがあって180センチの長身。将来が楽しみです!(編集部・栗山)

<写真上/焼津水産は高田晋松監督のラストゲームを勝利で飾る>
<写真下/オフに体重が8キロアップしたという西ヶ谷瑞樹(静岡西)>

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2016年3月21日 (月)

東海大九州キャンパスの武安に会ってきました!

 第4回東海大学硬式野球部3キャンパス交流戦が21日から3日間に渡り、松前球場で開催されました。順位、各賞は以下のようになりました。

★優勝…東海大北海道キャンパス
★2位…東海大海洋学部
★3位…東海大九州キャンパス

★最優秀選手賞…長田雅輝(東海大北海道キャンパス)
★最優秀投手賞…山根大幸(東海大北海道キャンパス)
★首位打者賞…長田雅輝(東海大北海道キャンパス)
★敢闘賞…平野将太(東海大海洋学部)、猪口雄大(東海大九州キャンパス)
★新人賞…松永遼介(東海大北海道キャンパス)、和田浩太朗(東海大海洋学部)、吉田光輝(東海大九州キャンパス)

 『静岡高校野球2016早春号』で紹介した東海大翔洋出身・武安雄暉(東海大九州キャンパス)も1年ぶりに松前球場にやってきました。
03211 3日目の今日は「7番ライト」で先発出場。2試合を通じ4打数無安打に終わりましたが、昨日、一昨日は二塁打を1本ずつ放ったとのこと。昨日は、このオフに課題として取り組んできた逆方向への強い打球が出て、手ごたえを感じている様子でした。
 武安の素晴らしいのはゲームに出ている時だけではありません。ベンチにいる時は、イニング間に外野手のキャッチボールの相手になったり、一塁ベースコーチャーに出たりと、プレー以外でもチームに貢献していました。さすが、南部正信監督から「試合に出ている選手で教えられるのはあなただけなんだから」と、新人監督も任されるだけのことはあります。自分の姿で後輩を引っ張っているように見えました。
 今年から東海大九州キャンパスの所属する九州地区大学野球連盟は、全日本大学選手権の出場枠が1から2に増えました。リーグが北部と南部に分かれ、それぞれ1チームが出場できます。今まで以上に、全国への道が近くなったと言えるでしょう。
 武安は「枠が増えたからって簡単にはいかないと思いますが、必ず出場権を獲得します」と誓ってくれました。

 また、同じく東海大翔洋から東海大九州キャンパスに進んだ古屋眞、青山一翔、首藤敬の3人も、今回の遠征に帯同。その中で古屋は今日の2試合に出場し、計2安打を放つ活躍を見せました。(編集部・栗山)

03212_3
<写真/今回の遠征に帯同した東海大翔洋出身の選手達。左から古屋眞、青山一翔、首藤敬、武安雄暉(東海大九州キャンパス)>

※現在発売中の「静岡高校野球2016新春号」でも武安雄暉(東海大九州キャンパス)を取り上げています。「まさか、こんなに大きく載るとは…」と、本人は驚いていました!
http://www.amazon.co.jp/%E9%9D%99%E5%B2%A1%E9%AB%98%E6%A0%A1%E9%87%8E%E7%90%832016%E6%97%A9%E6%98%A5%E5%8F%B7/dp/4990644670

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2016年3月19日 (土)

浜松ケイ・スポーツBCに星山広宣が加入!

 昨年の都市対抗予選で企業チームを撃破した浜松ケイ・スポーツBCに、また大きな戦力が加わりました。
 浜松大(現常葉大浜松キャンパス)時代に最速147キロの本格派として注目された、星山広宣です。(このブログでも大学時代に何回も取り上げてきた投手です!)

03191 星山は浜松大卒業後、シティライト岡山に入社。5年目の昨季は都市対抗中国予選で6連投の活躍を見せました。
 ツネイシ戦で完封すると、強豪・JR西日本相手に1失点の完投勝利。さらに、日本選手権予選でもエースとして快投の連続。都市対抗、日本選手権ともに、本大会出場まであと一歩と迫りました。
 そして、今春、6年ぶりに静岡に戻ってきました。肩書はコーチ兼任選手。本人は「企業チームにも負けない投手陣を作って、クラブ03192日本一を目指す」と、あくまでコーチとして投手陣全体のレベルアップに協力したいという考えのようです。それでも、星山の実力と経験は、他の企業チームやクラブチームの脅威となるはず。久々に静岡で星山の快速球を見ることができそうです。(編集部・栗山)

<写真上/シティライト岡山時代の星山。昨年はエースとして奮投した>
<写真下/現在、浜松ケイ・スポーツBCの施設でトレーニングを積む星山の様子>

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2016年3月18日 (金)

選抜直前企画②東海大甲府・栗田竣至(浜松ボーイズ出身)インタビュー

 昨日に続き、選抜に出場する県内出身選手のインタビューです。今日は浜松ボーイズ出身の栗田竣至(東海大甲府)です。

03171_3――中学時代はピッチャーとして注目していましたので、東海大甲府で野手になったと聞いて驚いていました。
栗田 高校に入ってからもピッチャーでしたが、途中から野手一本で勝負することにしました。

――今はサードとファーストを守っていますが、最初は苦労したと思います。
栗田 そうなんです。中学の時、ずっとピッチャーだったので、守備っていうのは本当に自信がなくて。でも、数やっていくうちに、どんどん自信がついていきました。

――打撃面ではクリーンナップとして期待されていますね。
栗田 はい。去年の秋までは長打よりも、単打という感じだったんですが、一冬で力もついて、上位を任されるようになってきました。

03172――確かに、かなり体は大きくなりました。
栗田 体重は中学の時に69キロだったのが、今は83キロです。自分からたくさん食べて、増やしていきました。

――最後に甲子園ではどんな活躍を見せたいですか?
栗田 親やお世話になった方も見にくるので、そういう方を自分が打って喜ばせたいです。

 栗田はベンチ入りする選手の中でもっとも身長が高く、どこにもいても「あっ、栗田だ」とわかります。ただ、バッティングは小さく構え、コンパクトに振り抜くスタイル。長打は少ないのですが、打球スピードが速く、低い弾道の打球が野手の間を抜いていきます。甲子園では5番を任される可能性もあるとのことで、川上とともに活躍が楽しみです!(編集部・栗山)

◆栗田竣至[くりた・しゅんと]
1998年8月20日生まれ、静岡県浜松市出身。 小学生時代は「光明ユニオンクラブ」でプレー。浜松ボーイズでは3年春に全国ベスト16入りを果たす。高校入学後、2年秋からレギュラーとなり、関東大会準々決勝では4安打2打点の活躍を見せた。188cm83Kg、右投右打。

<写真上/浜松ボーイズ時代の栗田竣至(東海大甲府)>

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2016年3月17日 (木)

選抜直前企画①東海大甲府・川上和輝(静岡蒲原シニア出身)インタビュー

 いよいよ、選抜大会の開幕が迫ってきました。今年は県勢の出場は叶いませんでしたが、他県の高校に進学した県出身選手が4名、登録されています。

・木更津総合 前田和希(新2年/積志中出身)
・東海大甲府 川上和輝(新3年/静岡蒲原シニア出身)
・東海大甲府 栗田竣至(新3年/浜松ボーイズ出身)
・敦賀気比   山本雅也(新3年/浜松ボーイズ出身)

 その中でレギュラーとして出場が期待される、東海大甲府の2人に話を伺ってきました。まず、今日は静岡蒲原シニア出身・川上和輝のインタビューをお届けします。

03171――選抜出場、おめでとうございます。
川上 ありがとうございます。

――東海大甲府に入学したきっかけから教えて下さい。
川上 2012年の夏の甲子園でベスト4にいったチームを見て憧れました。守備が堅いところがいいなと思いました。それで蒲原シニアの先輩の篠田(晃佑)さんが東海大甲府に行っていたので、自分も考えました。

――実際に入学して、試合に出場したのは去年の秋からと聞きました。
川上 はい。それまではBチームで出場して、秋の新チームからは「6番セカンド」で出ていました。

――高校に入ってもっとも成長したのはどこでしょうか?
川上 守りですね。中学の時は、守備が苦手だったのですが、今は打撃よりも守備の方が得意になったくらいです。

03172――でも、この選抜では打撃面でも期待したいです。          
川上 もう時間がないんですけど、限られた時間の中でバットを振って、打撃でもチームに貢献できるように頑張ります。

――最後に、甲子園での目標はもちろん全国制覇ですよね!
川上 当然、全国制覇なんですけど、全国制覇ばかり見ていると足元を救われると思うので、目の前の試合を1戦必勝という形でしっかりと戦っていきたいです。

――初戦は、今大会注目投手の一人、髙田萌生(創志学園)が相手。川上選手がどんな活躍をするのか、楽しみにしています。
川上 150キロを出すと聞いているので、僕も対戦するのが楽しみです。

 中学時代は打撃の選手のイメージが強かった川上。ですが、高校入学後、同学年だけで47人もいる大所帯の中で生き残るために、守備力に磨きをかけていったそうです。それでも、憧れの甲子園では「守備だけでなく、打撃でも貢献したい」と力強く語ってくれました。先日の静岡遠征では、若干、打撃の状態を落としている様子でしたが、初戦が大会5日目ということで、まだ時間はあります。守備だけでなく、持ち前のシュアな打撃と勝負強さでも甲子園を沸かせてほしいです。(編集部・栗山)

◆川上和輝[かわかみ・かずき]
1998年6月16日生まれ、静岡県焼津市出身。小学生時代は「港エンゼルス」に所属。「静岡蒲原シニア」では3年春に全国ベスト8入りを果たす。高校入学後、2年秋からセカンドのレギュラーを掴み、関東大会ではベスト4進出に貢献した。176cm74kg、右投右打。

<写真上/静岡蒲原シニア時代の川上和輝(東海大甲府)>

※明日は、同じく東海大甲府の栗田竣至のインタビューを紹介します。

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2016年3月16日 (水)

オープン戦 静岡産業大vs中京学院大

★3月15日 オープン戦 磐田城山球場 晴   

  チーム
中京学院大 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
静岡産業大 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1

(中)栁川、市川-山崎
(静)直井、牧野、熊川-富山、綾部
▽二塁打=石坂(中)

03161_2 静岡産業大・直井大将(新4年)がリーグ戦開幕に向けて、順調な仕上がりをアピールしました。昨秋、「東海・北陸・愛知三連盟王座決定戦」まで進出した中京学院大(岐阜)相手に7回を投げて、被安打3で無失点。7三振を奪いました。
 圧巻だったのが、ドラフト上位候補として注目される吉川尚輝(新4年)に対しての投球。第1打席は高めのストレートで空振り三振に、第3打席目は縦のスライダーで同じく空振り三振に斬りました。
 試合後に話を伺うと、直井は吉川のことを意識していたそうです。
「2年生の時、一緒に東海選抜でプレーしてから、いい選手だと思っていました。プロが注目する選手から三振を奪って自信になりました」
 この日の直井は130キロ台後半のストレートが走り、打者の手元で変化するスライダーのキレ味も抜群でした。大学2年の頃から何回も見てきているのですが、ここまで躍動感のある直井は初めて。打たれる雰囲気が全くありませんでした。
 今季、オープン戦はすでに6試合に登板。ヤマハ戦は途中、雨の影響で中止になってしまいましたが、岐阜経済大との試合でも7回無失点の好投を見せたそうです。
 新化している要因は、オフに取り組んだ体作りにあるのではないでしょうか。昨年12月に取材した際は体重が66キロということでしたが、現在は70キロにアップ。さらに人生初めてウエイトトレーニングを取り入れたそうです。その効果もあり、この日は試合後半になっても球威が衰えるどころか増していった印象がありました。
「春は静岡リーグで勝って、もう一回、中京学院大をやってみたいです」という直井。4月2日の開幕が待ち遠しいという表情でした。

03162 また、2試合目の8回には昨夏、飛龍を決勝戦まで導いたルーキーの伊藤塁が登板しました。三振、センターフライで簡単に2死まで取りましたが、その後、四球にエラーが絡み3失点。それでも、右サイドから打者のタイミングを崩す持ち味は発揮。1年目から十分に戦力となりそうです。(編集部・栗山)

<写真上/プロのスカウト陣の前で快投を見せた直井大将(静岡産業大)>
<写真下/将来の投手陣の柱として期待される伊藤塁(静岡産業大)>

※現在発売中の「静岡高校野球2016新春号」でも直井大将(静岡産業大)を取り上げています!
http://www.amazon.co.jp/%E9%9D%99%E5%B2%A1%E9%AB%98%E6%A0%A1%E9%87%8E%E7%90%832016%E6%97%A9%E6%98%A5%E5%8F%B7/dp/4990644670

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2016年3月13日 (日)

静岡を巣立つ球児たち2015<番外編>~久郷太雅(沼津東)

 先日、「静岡高校野球」編集部が中学時代から追いかけてきた久郷太雅(沼津東)が早稲田大に進学が決まったということで急遽、会いにいってきました。

03122 3年夏は初戦で敗退しましたが、抜群のヒジのしなりを持つ長身左腕なだけに、その進路先が注目されていました。当初、久郷は「静岡高校野球2015夏直前号」のインタビュー通り、東京大を本気で目指していました。夏休みには、東京大野球部が主催する勉強合宿にも参加。全国各地から集まる東京大志望者に刺激を受け、久郷の学力も上がっていったそうです。

 ただ、最終的に東京大のレベルまでは難しく、早稲田大の創造理工学部に合格。そこで、準硬式野球部に入部することを決めたようです。久郷の素材の良さを考えれば、硬式を握ってほしいと思ってしまうのですが、本人もそこは悩んだと言います。
「最近、会う人、会う人、みんなに『なんで硬式をやらないんだ』って言われます(笑)。でも、この学部だと、かなり勉強が大変で、その03121中で硬式をやるとなると、どうしても中途半端になってしまうと思うんです。最初は準硬式でも、どうかなと思っていたくらいでしたので…」
 聞けば、同じ学部で硬式野球部は4学年で1人くらい、準硬式でも1学年1人いるかいないか、そのくらい両立が難しいとのことです。

 準硬式といえど、甲子園経験者も含まれ、試合に出るのは簡単ではないです。その中で久郷は「受験勉強で体重が増えてしまったので、まずは体を作り直さないといけませんが、早い段階でリーグ戦に登板したいです」と力強く話してくれました。
 今度は準硬式で、久郷のクロスファイヤーを見たいと思います!

■久郷太雅[くごう・たいが] 投手/沼津東3年/182cm71kg/左投左打
小学1年時に「金岡野球少年団」で野球を始める。「裾野シニア」では2年秋からエースとなり、小澤怜史(日大三島→ソフトバンク)との2枚看板で3年春は全国ベスト4。沼津東入学後、1年夏からベンチ入り。2年春はチームを県大会2回戦まで導いた。3年夏は初戦敗退。卒業後は早稲田大に進学する。

 

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2016年3月10日 (木)

練習試合 常葉菊川vs飛龍

★3月10日 練習試合 常葉菊川グランド 曇   

 チーム
飛龍 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
常葉菊川 0 0 0 0 0 0 3 2 × 5

(飛)杉山、佐藤蓮-速水
(常)瀬沼、木野、鈴木-米澤

▽本塁打=若松(常)
▽二塁打=秋葉(飛)、坂本(常)

 いよいよ、待ちに待った高校野球の対外試合が解禁となりました。
 早速、今日は常葉菊川と飛龍の練習試合を見てきました。

03101_2 まず、飛龍は左腕の杉山京吾(2年)が素晴らしい投球を披露してくれました。6回を無安打に抑える快投。打者の手元で伸びるストレートに緩い変化球を交えて、強打の常葉菊川打線を翻弄しました。独特の投球リズム感を持ち、狙ったところに完ぺきにコントロール。そのままセンバツで投げていたとしても不思議ではないと感じたほどの完成度でした。
 打線では、5番の佐藤蓮(2年)が1打席目にレフト前安打を放つと、3打席目はレフトフェンス際ギリギリまで持っていくレフトフライ。あらためて、飛距離を出せるスラッガーとして魅力を感じました。
03102 一方、常葉菊川は2番手で登板した木野拓馬(2年)が任された4イニングをピシャリと抑えました。180センチを超える長身の右サイド投手。先日、練習に伺った時から気になっていました。昨秋までオーバーで投げていたそうですが、腕を下げてから急成長したとのこと。ヒジが柔らかく使え、リリースからフィニッシュまでが凄く大きく見えます。ストレートは浮き上がってくる感じで、初対戦だと、ちょっと打ち崩すのは困難なタイプ。打者が、どうしても一瞬、タイミングが遅れ、差し込まれるケースが多くありました。この春から夏にかけて、常葉菊川の秘密兵器になりそうです。
 また、プロ注目の栗原健(2年)は「1番センター」で出場。4打数無安打に終わりましたが、今日は守備で魅せてくれました。5回、左中間に上がった打球に対し、一直線に走ってキャッチ。一歩目の速さと、打球に入るまでの猛烈なスピードはやはり別格です。
 なお、試合は常葉菊川が7回に代打・坂本章善(2年)の3点タイムリー二塁打で先制。さらに、8回には5番・若松弘樹(2年)がライトフェンス越えの2ラン本塁打を放ち、練習試合初戦を勝利で飾りました。(編集部・栗山)

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2016年3月 9日 (水)

軟式の151キロ右腕・畠山高弥(静岡ガス)が今季初登板!

  昨年、軟式で151キロをマークした静岡ガス・畠山高弥(178cm77Kg、右投右打)が5日、今季初登板しました。
 今年に入ってから、プロのスカウトの間でにわかに注目され始めた畠山。すでに、数球団のスカウトが視察したと聞きます。

 03091_2この日は強化試合ということで、群馬の強豪・関東西濃運輸と対戦しました。
 畠山がマウンドに立ったのは7回~9回までの3イニング。とにかく、最初から最後まで球のスピードに圧倒されました。軟式でここまで速いボール、初めて見ました!
 7回は2死二塁というピンチを迎えますが、ストレートで押しまくり、最後は低めいっぱいのコースで三振に。これが、この日、最速の144キロのボール。その後もコンスタントに140キロ台前半をマーク。3イニングを無失点に抑えました。
 簡単に「144キロ」と書いてしまいましたが、あくまでスピードが出にくいと言われる「軟式」での数字。さらに、この畠山、ただスピードが速いというだけではありません。躍動感と、しなやかな腕の振り。その美しいフォームは岸孝之(西武)を彷彿とさせます。
 1年目は制球に若干の不安がありましたが、最後の3試合は3試合連続完封。ここにきて安定感もついてきました。
 試合後、本人から「今日は目いっぱいの力で投げるのではなく、7割くらいの力で投げました」というコメントを聞いて、さらにビックリ。もう少し暖かくなれば、どこまで良くなっていくのか。球速も、まだまだ上がってくるのは必至です。引き続き、動向をチェックしていこうと思います。(編集部・栗山)

★過去の畠山高弥(静岡ガス)の記事はこちら→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2015/12/151-d021.html

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2016年3月 8日 (火)

中学選抜大会レポート<準決勝>

 県中学選抜大会は6日に準決勝2試合が行われました。準決勝に残ったのは掛川東中、御前崎中、都田中、豊田南・磐田一中の西部勢4チームでした。

03083 第1試合は掛川東中と御前崎中の対戦。今大会ナンバーワン投手との呼び声が高い、 御前崎中・山本麻南斗(175cm67Kg、左投左打)を見ることができました。昨年12月に一度レポートしているのですが(こちら→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2015/12/post-e718.html)、その時よりも全体的に体が少し大きくなり、スケールも増していました。
 ただ、この日は連投の疲れのせいか、高めに抜けてしまうケースが見受けられました。それでも、2回、3回以外は無失点に。「ここ」という時にはインコースにズバッと気持ちのいいストレートがきていました。惜しくも、準決勝で敗退しましたが、今大会は初戦で完全試合、2回戦ではノーヒットノーランを達成。十分過ぎるほどのインパクトを残してくれました。疲れを癒して、今度は25日からの全国大会に備えてほしいと思います。
03081 一方、掛川東中はエース・小池晏志(165cm53Kg、右投右打)の投球術の上手さが光りました。釣り球として高めを見せながら、最後は低めにスッと落ちる変化球で淡々と打ち取っていきます。制球の狂いも少なく、勝てる要素をたっぷりと持ったピッチャーです。
 野手では、山本から2打席連続で三塁打を放った4番・山本稀智(163cm54Kg、右投左打)に注目しました。2回に内角をきれいにさばいてライトオーバーまでもっていくと、続く3回はシャープなスイングから一塁線を抜く三塁打。体は小柄ですがバッターボックスに入ると大きく見えるのも、この選手の特徴です。

 03082第2試合は都田中が後藤祐杜(164cm57Kg、左投左打)の活躍で初の決勝進出を果たしました。投げては、安定感のあるフォームから、右打者の内角にコントロールするなど制球力が抜群。打っては先制の二塁打など2安打2打点。「いい選手だな」という印象を抱いていると、近くで観戦していた人から「昨日の方がもっと球にキレがあった」という話が聞こえてきました。決勝戦では強打の掛川東中打線とどう対峙するのか楽しみです!(編集部・栗山)

<写真上/今大会で一気に注目度がアップした山本麻南斗(御前崎中)>
<写真中/無駄のないスイングに将来性を感じる山本稀智(掛川東中)>
<写真下/安定感のある投球でチームを決勝まで導いた後藤祐杜(都田中)>

★アットエス 静岡新聞SBSオフィシャルサイトhttp://www.at-s.com/sports/article/flashnews/shizuoka/217164.html
※6日の試合結果はこちらからご覧になれます。

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2016年3月 7日 (月)

ジャイアンツカップ・静岡予選の組み合わせ抽選会が行われました!

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 昨日は草薙球場会議室にて、全日本中学硬式野球選手権大会(通称ジャイアンツカップ)中日本ブロック静岡地域予選の組み合わせ抽選会が行われました。
 今年度からジャイアンツカップが中学硬式野球日本一決定戦という位置づけになり、それにともない、各地で地区大会が開催されます。
 静岡県の場合は、まずシニア、ボーイズ、ヤングの計29チームで5月14日から予選を行います。その優勝チームが7月9日に天竜球場にて愛知2位チームと対戦。そこで勝利すると、ジャイアンツカップ出場となります。

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選手宣誓を務める仲田来弥主将(小笠浜岡シニア)

 この日の抽選会では、全チームの主将が一堂に集まり、対戦相手が決定しました。1回戦屈指の好カードとなったのが、静岡蒲原シニア対島田ボーイズ。シニア、ボーイズのトップレベルのチームがいきなり激突することになりました。
 抽選後、リトルシニア関東連盟理事の大賀哲也氏が「みなさんの憧れのジャイアンツカップ。狭き門ですが、ぜひ静岡から出られるように頑張って下さい」と激励。全国までの道のりは長いのですが、どのチームにもチャンスがあるだけに、熱い戦いが繰り広げられるでしょう。
 なお、選手宣誓は、小笠浜岡シニアの仲田来弥主将が務めます。仲田主将は「県内のチームを代表して堂々とした選手宣誓を行いたい」と人生初の大役に意気込み十分でした。(編集部・栗山)
 
◆大会日程
 開会式 5月14日 富士球場8時~
  5月14(土)、15(日)、21(土)、22(日)
 ※準決勝、決勝は22日に草薙球場で開催される予定となっています。

 

 

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2016年3月 5日 (土)

静岡を巣立つ球児たち2015~佐藤大揮編・下

 オフシーズン企画「静岡を巣立つ球児たち」。今年も「静岡高校野球」編集部が、卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。
 前回に引き続き、佐藤大揮(清水東3年)編です。 「静岡を巣立つ球児たち2015~佐藤大揮・上」はこちら

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★不完全燃焼の夏
 佐藤は2回戦でも、まともに勝負してもらえなかった。伊東相手に10対8で勝利したものの、2つの敬遠。徐々に佐藤の打撃フォームは狂っていった。
「2回戦でもかっていう感じで…。夏の大会に入っているんですけど、本当の意味で自分だけ入っていないというか。少々、ボール気味でも無理に打ちにいくようになっていました」
 続く相手は聖隷クリストファー。序盤に6点を失い、その後、追い上げたものの、5対10で敗退。佐藤は9回、先頭打者として打席に立ったが、見逃しの三振。普段なら手を出していくボールも、体が反応しなかった。
「最後の打席も、待っていた球をとらえきれなくて、ファウルになって後での見逃し三振。『あっ、これがストライクか』っていう感じで終わってしまいました」
 結局、夏の大会は、3試合で7打数2安打。不完全燃焼で高校野球が終わった。 

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杉山一樹(駿河総合→三菱重工広島入社予定)

★駿河総合・杉山のボールを受けにいく
  夏の大会が終わり、進路を小学生時代から憧れていた東京六大学一本に絞った。特に、惹かれていたのは立教大だった。
「あの縦じまのユニフォームが凄くかっこよくて。監督さんに相談し、8月の練習会に参加させてもらいました」
 その練習会には全国から逸材が集まってきていた。報徳学園、興南…。そんな中で、佐藤は夏の大会から気持ちを切り替え、そして味わった悔しさをパワーに変え、持っている最大限の力を猛アピールした。そして、12月8日、指定校推薦での合格が決まった。 
 ただ、佐藤は入学が決まっただけで、決して満足しなかった。大学に向けて練習する中で、どうしてもやっておきたいことがあった。それは140キロを超えるボールを受けることだった。
 立教大にはドラフト候補の澤田圭佑を始め、140キロ台を投げる投手がゴロゴロといる。同学年では田中誠也(大阪桐蔭)、江口奨理(浦和学院)など、プロが注目した選手も入部する。何としても、今の時点で、そのクラスの球を体感しておきたかったのだ。
 佐藤は2月上旬、駿河総合に向かった。三菱重工広島へ入社が決まっている杉山一樹のボールを受けるためだった。
 杉山一樹は最速145キロ右腕として注目されたが、夏の大会はまさかの初戦敗退。しかし、そこから秋、冬と練習を積み、スピードはなんと153キロまで伸びていた。
 佐藤は最初の1球で衝撃を受けた――。
「想像以上でした。杉山君は一ケ月ぶりにボールを触ったらしいのですが、キレというか、伸びというか、キャッチボールだけでも、こんなに違うんだって。あと、身長があるので、ホームまで凄く近くて。変化球もワンバウンドすると、そこからまた加速してくる感じでヤバかったです。プロが注目するピッチャーはこういうピッチャーなんだと思いました。大学に入る前に、見ることができて本当に良かったです」
 たった数球だったが、佐藤にとってこれ以上ない財産となった。
 
★新人戦出場を目指す
 今、佐藤がまず目指しているのは新人戦出場だ。東京六大学の場合、春、秋のリーグ戦が終わった直後に、1、2年生が中心となり、神宮球場を舞台に新人戦が開催される。
「そこに出られるか、出られないかって、凄く大きいと思うんです。自分は身長がないので、正直なところ、他の選手よりも期待値が低いかもしれないですが、チームが欲しいところを補えるようになれば、少しはチャンスは巡ってくるのかなと。足とか、バントとか、何でもいいので、食い込んでいきたいです」
 立教大は4学年合わせれば200人を超える大所帯。それでも佐藤は新人戦でチャンスを掴み、最終的にはレギュラー奪取を目標に掲げる。

03041★佐藤大揮からのメッセージ  
 最後に現役球児へのメッセージを聞いた。
「自分は何か特別なことをやってきたわけじゃなくて、ただひたすら練習してきただけです。努力しても結果が出ないと悔しいと思うのですが、それが必ず次に生きてきます。あとから自分が後悔しないように、皆さんも野球に真っすぐ向き合って欲しいです」
 期待された3年夏、佐藤は決して満足のいく結果を残することができなかった。だからこそ、秋から冬にかけて黙々とバットを振りこんだ。佐藤の右手の親指の関節部分には、大きなマメができ、周辺の皮が痛々しくむけている。振りに行く際に右手と左手がこすれるから、どうしても、その部分にマメができてしまうという。
 できる限りの準備をした佐藤は2月中旬、東京に向かった。神宮でプレーする日を夢見て――。

八木道政監督からの贈る言葉

探求心が旺盛で、何事も一生懸命に取り組む子。立教大では「4番キャッチャー」を目指して欲しいですね。大揮ならやってくれると思っています。

■佐藤大揮[さとう・だいき] 捕手/清水東3年/171cm74kg/右投左打
小学1年時に「西益津小野球スポーツ少年団」で野球を始める。西益津中では投手として活躍。高校入学後、1年秋から捕手でレギュラー。強肩強打を武器に、2年冬には県選抜で台湾遠征を経験する。3年夏は3回戦敗退。卒業後は立教大に進学する。

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 2月中旬、富士市内の喫茶店で、ある取材を行う予定になっていました。店内に入ろうとすると、入り口で偶然にも清水東・八木監督と遭遇。そこで八木監督から佐藤の近況を伺うと、あと数日で東京に行ってしまうとのことでした。どうしても本人に会いたくなり、急遽、その足で清水東へ。すると、テスト週間ということで誰もいないグランドでしたが、佐藤は一人、ベンチ前で黙々とバットを振っていました。真面目で何事も一生懸命に取り組む佐藤。きっと、この努力はいつか報われると思います。神宮球場で再会できることを楽しみにしています!
 2015年は今回が最終回です。取材に協力していただいた皆さま、本当にありがとうございました。今後、進学先、就職先での活躍をまたこのブログで紹介します!

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2016年3月 3日 (木)

オープン戦 常葉大浜松vs駒澤大

★3月3日 オープン戦 ヤマハ豊岡グランド 晴(強風)   

   チーム
駒澤大 1 0 4 1 0 0 0 0 2 8
常葉大浜松 0 2 1 0 0 0 0 3 0 6

<投手リレー>
(駒)東野-中山-辻本-高橋
(常)米村-山崎-藤井

 今日は常葉大浜松キャンパスと駒澤大のオープン戦が行われました。

03031 駒澤大は「2番ファースト」で巴山颯太郎(知徳出身/2年)が先発出場。5打数3安打4打点の活躍を見せました。
 まず初回にセンター前安打を放つと、2打席目はセンターのフェンスのギリギリまで飛んでいく二塁打を放ちます。
 さらに6対6の同点で迎えた9回。2死二三塁のチャンスで打席が回ってきます。強いスイングから放たれた打球はセンターの頭上を越えていきました。走者2人を還す三塁打。本人は「風のおかげで飛んでいっただけです」と謙遜していましたが、レギュラー獲りへ、大きなアピールとなりました。
 昨年は1年生ながらベンチ入り。秋の東洋大との入れ替え戦では代打で出場しました。東都大学リーグの名門チームでベンチ入りするだけでも凄いことなのに、ゲームにも出場。「1年生なのによくやったな」と思っていましたが、本人は悔しさしか残らなかった1年だったと言います。
「公式戦で結果が出ず、完全に自分を見失っていました。チームも2部に落ちてしまって。そこで自分の持ち味はなんだって考えたときに、『声』が一番だと思ったんです。そこは、高校時代に初鹿(文彦)先生から教えてもらった一番大切なことでもあるので。だから、この浜松キャンプでは技術云々より、とにかく『声』を出すこと。それだけを意識していました」 
 今日もチームの誰よりも、ベンチで「声」を張り上げていた巴山。そして、駒澤大の選手らしく、どんなプレーにも絶対に手を抜かず、常に全力。見ているこちらにも熱い気持ちが伝わってきました。今春はチームの1部昇格に貢献してくれると思います。

03032 一方、常葉大浜松キャンパスでは、『静岡高校野球2014』で取り上げた藤井裕太(下田高出身/2年))がトミー・ジョン手術から復帰して、すごいボールを投げているという噂を耳にしていたので、楽しみでした。
 藤井がマウンドに上がったのは9回でした。エラー、四球が絡み、巴山にタイムリーを浴びて2失点。それでも、ときおり決まる低めのストレートは高校時代の藤井のボールそのもの。暖かくなり、もう少し腕が振れてくれば、球速も上がってきそうです。
 高校3年夏の大会が終わってから手術し、本格的な投球は昨年の9月から。実戦のマウンドは昨日の鈴鹿大戦に続き、この日が2試合目でした。
 まだ故障明けで心配な面はありますが、本人はこの春からバンバン投げたいと意気込んでいます。
「高校の時よりも、キレとかコントロールは戻っているというか、あの頃よりレベルアップしていると思います。チームの力になりたいです」
 フォームもインステップ気味だったものを修正し、体重移動がスムーズに。下半身も高校時代に比べれば、格段に大きくなっています。
 静岡リーグにまた一人、期待の新星が登場しそうです。
 その他、常葉大浜松キャンパスでは2番手の山崎倫(3年)が3回を無失点の好投。打線も、駒澤大のエース格の東野龍二から5回で6点を奪うなど、全体的にバットが振れている印象を受けました。昨年の岡田圭市(西濃運輸入社予定)のような絶対的な選手こそいませんが、いろいろなタイプが揃い、全国でも戦える戦力だと感じました。(編集部・栗山)

<写真上/知徳時代はキャプテンとしてチームを引っ張った巴山颯太郎(駒澤大)>
<写真下/高校2年夏の1試合16奪三振の快投が印象に残る藤井裕太(常葉大浜松キャンパス)>

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2016年3月 2日 (水)

ボーイズ春季大会は浜松ボーイズがV!

★2月28日 日本少年野球春季全国大会静岡県支部予選決勝戦 富士球場 晴   

  チーム
浜松ボーイズ 1 4 2 0 0 7
磐田ボーイズ 0 0 0 0 0 0

※5回コールド

(浜)植田、河合-木村
(磐)西川弘、倉島-山本将

0302_4
03022_3 ボーイズリーグの春季大会静岡県支部予選は浜松ボーイズが優勝を飾り、3年ぶりの全国大会出場を決めました。

 初回に4番・狩野良威央のレフト前タイムリーで先制すると、2回には5安打を集中し、一挙4点を奪います。投げては左腕の植田結喜が安定感のある投球。4回をわずか1安打に抑え、5奪三振。重いストレートに加え、縦のスライダーでストライクを取ることができていました。植田については、昨年9月のブログでも書いているのですが、バランスのいいフォームで伸びしろが十分。この冬で一回り下半身が大きくなった印象で、それだけ低めに強い球が増えてきていました。
 試合後、内野雄二郎監督は「これだけ選手が揃う年もなかなかない。全国では上位を目指したい」とコメント。準決勝で完封した狩野、植田の2枚看板に加え、速球派の1年生・河合圭聖も控えるだけに、大いに期待が持てます。

03023 一方、磐田ボーイズでは、1年ながら5番に座る大型スラッガー・山本陸来の雰囲気の良さ、スイングスピードの速さに目を奪われました。また先発した西川健斗も将来が楽しみな左腕。この日は相手のバント攻撃に揺さぶられましたが、ヒジのしなりは魅力です。(編集部・栗山)

<写真上/全国大会でも上位進出が期待される浜松ボーイズ>
<写真中/準決勝では完封し、決勝では先制タイムリーを放った狩野良威央(浜松ボーイズ)>
<写真下/1年生とは思えない風格が漂う山本陸来(磐田ボーイズ)>

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