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2016年5月

2016年5月30日 (月)

招待試合 静岡市立vs日大三

 昨日は『静岡高校野球2016直前号』(6月21日発売予定)の取材を兼ねて、静岡市立の創立70周年記念招待試合を見てきました。相手は名門・日大三(東京)です。
 前日も同じく招待試合で、春千葉ベスト8の松戸国際(千葉)相手を9回3失点に抑えたというエース・寺田敬太(171cm70Kg、右投右打)に注目。全国クラスの強力打線にどこまで通用するのか楽しみでした。

05301_2 立ち上がり、寺田はエラーでランナーを許すものの、2回を無失点に抑えます。力のあるストレートを低めに投げ込み、時折、チェンアップを混ぜ、日大三の各打者を詰まらせます。しかし、3回に1死二塁から死球を与えてしまい、そこから少しだけ球が高くなると、簡単に持っていかれます。連打を浴びて2失点。さらに4回にも2点を失い、5回からマウンドを2番手の牧野康平(168cm67Kg、右投右打)に譲ります。それでも、7回から再登板すると、8、9回は序盤のような球威が戻り、2回を無失点に抑えました。
 試合後、話を伺うと、連投ということで若干、疲れがあったようでした。ただ、最速137キロのストレートはこのレベルでもコースに決まれば、通用すると感じたはず。本人は夏に向けて、このストレートだけでなく、もう少し変化球の精度も上げていきたいとのこと。この貴重な経験を財産に、夏に大暴れして欲しいと思います。(編集部・栗山)

<写真/球持ちが良く、ボールを前で離せる寺田敬太(静岡市立)>

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2016年5月29日 (日)

日大国際関係学部、選手権出場ならず!

 昨日は浜松球場で東海地区大学野球春季選手権大会が開催されました。
 静岡、三重、岐阜の優勝チームが三つ巴で戦い、2勝を挙げたチームが大学選手権への出場権を獲得します。

 静岡の王者・日大国際関係学部は第2試合で四日市大と対戦し、4対3で勝利。第3試合は、同じく四日市大に勝利した中京学院大との決戦となりました。

05291 日大国際関係学部は1対1で迎えた4回に熊谷拓人のタイムリーで3点を勝ち越します。投げては先発の日下部啓太が5回まで変化球を巧みに使い、1失点にしのぎます。
 ところが6回、不運なエラーから始まり、日下部が押し出し四球を与えて降板。代わった小澤拓馬もタイムリーを浴びて、同点とされます。続く6回にはプロ注目の吉川尚輝に痛い一本を打たれて、ついに勝ち越しを許しました。その後、日大国際関係学部は状態を上げてきた栁川優太から得点を奪えず。4対5で敗戦。5年ぶりの全国大会出場をあと一歩で逃しました。

05292 試合後、主将の石川裕也は「僕達は何かが足りなかった。その何かを秋までに探していきます。絶対、このままでは終わりません、日大国際は…」と、悔しさを滲ませながらと話してくれました。
 また、小澤は「打たれた球は悪くなかったのですが…。相手が1枚も2枚も上でした。もうワンランク、ツーランク上げていかないと、こういう舞台で通用しないと分かりました」と力不足を痛感した様子。ただ、9回、吉川に対して、追い込んだあと、内角低めにズバッと142キロのストレートを投げ込み、空振りの三振を奪いました。これは今後に向けて、自信にしてもらいたいと思いました。(編集部・栗山)

<写真上/2試合で4安打を放った石川裕也(日大国際関係学部)>
<写真下/浜松球場のスピードガンで143キロをマークした小澤拓馬(日大国際関係学部)>

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2016年5月22日 (日)

練習試合 東海大静岡翔洋vs静岡商(B戦)

 今日は東海大静岡翔洋と静岡商のB戦の試合を見てきました。両チームともに下級生中心の編成。おそらく秋は、この選手達が中心になってくるはずです。

05221 静岡商の先発右腕、深澤天は立ち上がりから伸びのあるストレートが低めにビシビシと決まっていきます。キャッチャーミットに向かい、糸を引くような球筋。スライダー、チェンアップも効果的に使い、5回まで2安打無失点に抑える快投を見せます。これだけの投球ができれば、秋と言わず、短いイニングなら夏に登板してもおかしくはないと思ったほどの完成度。順調に伸びてきているようでした。
 一方、東海大静岡翔洋の先発、眞城敬朋は長身を生かして角度で勝負する右腕。3回、7回に2点ずつ失いましたが、それ以外はほぼ完ぺきに抑えました。
 静岡商は8回にピンチを迎えた場面で1年生の高田稔壽をマウンドに送ります。高田は度胸よく腕を振って、相手の3番、4番をショートゴロ、ファーストフライに仕留めます。昨年の10月に一度、高田の投球を見ているのですが、その時よりも少し体が大きくなっている印象。(その時の様子はこちら→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2015/10/post-7e1f.html)フォームに躍動感があり、投げっぷりがいいです。今後も注目していきたいと思います。(編集部・栗山)

<写真/秋は「静商のエース」として期待される深澤天>

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2016年5月14日 (土)

練習試合 富士市立vs前橋育英

 今日は、富士市立と前橋育英が練習試合を行うということで、富士市立のグランドに行ってきました。今春、群馬大会を制した前橋育英。シートノックを見る限り、甲子園ベスト8以上を狙えるのではないかと思うほどレベルが高く、目を奪われました。
05141 打線も1番から9番までとにかくバットが振れる選手ばかり。富士市立は2年生エースの長谷川隼杜(171cm71Kg、右投右打)が先発しますが、2回までに6点を失います。ただ、味方のエラーが無ければ、もう少し失点は減っていたはず。相手の3番打者に3ラン本塁打を浴びましたが、それ以外はほぼ抑えていました。
 3回からは、淡々と低めを突く投球で、前橋育英打線を封じます。凄みはないのですが、テンポ良く投げ込み、縦の変化を有効的に使っていました。3回から9回までは見事に無失点。先日は、東海大相模との練習試合で好投を見せたそうですが、それも納得の安定感でした。
 打線は、3番・野呂瀬航也(172cm73Kg、右投左打)が相手エースから第1打席にレフト前安打。打席での雰囲気が良く、コンパクトに打ち返す打撃が印象に残りました。
 この春、富士市立は県大会出場を逃しましたが、今年もチームとしてまとまりがあるだけに、ダークホースの一つになってもおかしくはないと思いました。(編集部・栗山)

<写真/富士市立の2年生エース、長谷川隼杜>

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2016年5月11日 (水)

練習試合 星陵・桐陽・誠恵

05111 日曜日は星陵グランドで、星陵、桐陽、誠恵の3チームによる練習試合を見てきました。春の東部大会ではチェックができなかった3チーム。貴重な機会となりました。
 第1試合は星陵対桐陽。星陵は先発左腕・斎藤享紀(181cm81Kg、左投左打)が9回を2失点に抑える好投を見せました。ドローンとした緩いカーブが持ち味。ストレートとのコンビネーションが良かったです。
 第2試合は誠恵対桐陽。実は、この日の目当ては誠恵の本格派右腕・竹越悠也(179cm75Kg、右投右打)でした。春の東部大会は初戦で市立沼津と対戦。敗れたものの、いいピッチングだったとの情報があり、どうしても見たいと思っていました。
 05112ただ、その前に先発した左腕・加藤佑斗(168cm65Kg、左投左打)に驚かされました。球持ちが良く、ストレートのキレが抜群。自分の右に飛んだピッチャーゴロに対してダイビングで飛び込む気迫にも惹きつけられました。6回2安打無失点とほぼ完ぺきな内容。また、打撃もスイングがきれいでシャープ。広角に安打を放ちました。
 7回からは竹越が登板。ストレートが走り、3イニングを無失点に抑えました。
05113 一方の桐陽でも面白そうな左腕を発見しました。3番手で登板した2年生の近藤蒼大(183cm70Kg、左投左打)。1年夏からベンチした期待の長身左腕です。
 今は上体だけで投げていますが、肩・ヒジが柔らかく、腕が鋭く振れます。少し時間はかかるかもしれませんが、これで体ができて、下半身を少しでも使えるようになれば、とんでもないピッチャーなる可能性を感じました。聞けば、座間ボーイズでは4番手ピッチャーだったそうです。本人はまだ自信を持てない様子でしたが、これからの努力次第では、いくらでも伸びていくと大器だと思いました。(編集部・栗山)

<上から斎藤享紀(星陵)、加藤佑斗(誠恵)、近藤蒼大(桐陽)。すべて左投手です!>

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2016年5月 7日 (土)

県大会決勝&3位決定戦~草薙球場レポート

 本日、春季県大会は決勝戦、3位決定戦が行われました。決勝戦では常葉橘が日大三島を下し、8年ぶり3度目の優勝を飾りました。

★3位決定戦 静岡10-3東海大静岡翔洋

05071静岡が小刻みに得点を重ねて快勝。第3シードとなった。1対1の同点で迎えた4回、1死満塁から大石哲平が走者一掃となるレフト方向へのタイムリーを放つ。さらに6回には古川のタイムリーで2点を追加し、リードを広げた。先発の竹内奎人は準々決勝に続き好投。7回を1失点に抑えた。一方の東海大静岡翔洋は、先発の田中健太が体全体を使ったバランスのいいフォームから130キロ台中盤をコンスタントにマーク。中盤に失点したが、夏に向けて収穫のある内容だった。

静岡・栗林俊輔監督
「竹内は落ち着いて、いつも通りに投げていました。夏まで競争して、チームとしての完成度を高めていきたいです」

<写真/3安打2盗塁の活躍を見せたトップバッターの藤田誠也(静岡)>

★決勝戦 常葉橘4-1日大三島

05072_3制したのは常葉橘。4回、1死二塁から長倉朋哉のレフト前タイムリーで1点を挙げる。6回には長打2本を含む、4連打で2点を追加した。投げてはエース・谷脇亮介が快調に飛ばす。141キロをマークするなどストレートが走り、スライダー、シンカーも冴える。7回までに12三振を奪う快投だった。そして、9回には自らのタイムリー三塁打でダメ押しとなる1点を加えた。日大三島は6回に今野勇斗のタイムリーで1点を返すも、谷脇をとらえきれなかった。この結果、第1シード・常葉橘、第2シード・日大三島と決まった。

常葉橘・小林正具監督

「谷脇は、まだ自分の思ったところに投げられないことがあります。今日は60点くらいでしょう。この世代は、中学、高校と勝ってきていない。どうすれば勝てるのかを体感できたことは大きいと思います。ただ、あくまで見据えているのは夏だけです」

<写真/先制タイムリーを放った長倉朋哉(常葉橘)>

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2016年5月 3日 (火)

県大会準々決勝~草薙球場レポート

 本日、春季県大会は準々決勝が行われました。静岡、東海大静岡翔洋、日大三島、常葉橘が勝ち上がり、準決勝進出を決めました。

★第1試合 静岡3-1三島南

05031静岡は先発の竹内奎人が17三振を奪う快投を見せた。130キロ台中盤から後半のストレートに加え、縦のスライダーが冴え渡った。打線も、初回に古川竣のタイムリー三塁打で1点を先制。3回にも古川のタイムリーで追加点を挙げると、6回にも1点を加えた。プロ注目の鈴木将平は4打数1安打2盗塁。一方、三島南は先発の蜂屋俊、2番点の鈴木穂嵩が好投を見せたが、持ち味の機動力を生かせず。あと一歩、及ばなかった。

静岡・栗林俊輔監督
「打線の調子自体は悪くはなかったのですが、こういう試合を積み重ねることが大切です。竹内はいい経験になったと思います。継投も私の頭にはありましたが、途中で本人に聞いたら、『最後まで行きます』ということだったので、任せました」

<写真/17三振を奪って1失点完投の竹内奎人(静岡)>

★第2試合 東海大静岡翔洋2-0浜松修学舎

05032_2東海大静岡翔洋・石倉康平、浜松修学舎・野崎有梧、両先発が無難に立ち上がり、4回まで無得点。均衡が破れたのは5回。東海大静岡翔洋が松浦大知のタイムリーで1点を先制する。さらに8回には平山健太のタイムリーで貴重な追加点を挙げた。浜松修学舎は9回裏、2死二三塁という一打同点のチャンスを掴む。しかし、石倉が踏ん張りを見せ、東海大静岡翔洋が2年連続ベスト4進出を決めた。

東海大静岡翔洋・原俊介監督
「僅差の試合をモノにできたのは大きいです。石倉は真っすぐが走っていました。最後、粘って投げ切ったのは自信になるはずです」

<写真/安定感のある投球を見せた石倉康平(東海大静岡翔洋)>

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