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2016年9月

2016年9月27日 (火)

日大国際関係学部・今村弟が完全復活!

 昨日は富士球場で行われた静岡リーグへ。第3試合は優勝争いを繰り広げる静岡大と日大国際関係学部が対戦しました。

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 試合は、静岡大・鳥越大地、日大国際関係学部・日下部啓太の投げ合いで、両チーム無得点のまま、進んでいきました。

 均衡を破ったのは日大国際関係学部でした。8回裏、1死一三塁から6番・森井康二のレフト前タイムリーで1点を奪います。そして、9回、日下部が2死までとり、最後を任されたのが日大三島出身・今村拓でした。

 今村は大学入学早々の1年春にリーグ戦で登板するも、徐々に悪化したヒジの痛みから、その年の11月にトミー・ジョン手術を行います。復帰したのは2年秋の新人戦。その試合で、いきなり高校時代のマックスを1キロを上回る144キロのスピードが出たそうです。
 「手術とリハビリを経て今は全く痛みはなくなった」といい、今年はリーグ戦のマウンドに戻り、主にリリーフとして大事な場面を任されています。
09272 この日は四球を許すものの、次打者をきっちりと抑え、1点差を守り抜きました。

 日大三島時代、エースとして迎えた3年夏は初戦で掛川西と対戦。8回まで無失点に抑えるも、サヨナラ負けという悔しい思いをした今村。あれから、3年。手術を経て、持ち味のキレのあるストレートに一段と磨きがかかり、和泉貴樹監督の指導で投球術も身についてきました。
 今村の兄・亮(東海大海洋学部)は先週、プロ志望届けを提出したばかり。弟の拓は「兄を追って自分も同じ舞台に行きたい」と、プロを目指す気持ちを持っています。同じ右腕でもタイプは違う2人ですが、ぜひ兄弟でのプロ入りを実現してほしいです。(編集部・栗山)

※静岡大と日大国際関係学部の直接対決は1勝1敗1分となり、第4戦がきょう27日12時から富士球場で行われます。http://tokaibbl.com/

<写真上/先制点を挙げ、喜ぶ日大国際関係学部のベンチ>
<写真下/復活した今村拓(日大国際関係学部)>

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2016年9月25日 (日)

秋季県大会準々決勝~清水庵原球場レポート

 雨で順延していた秋季県大会準々決勝行われました。清水庵原球場は2試合とも好ゲームとなりました。

★第1試合 聖隷クリストファー 4-2 駿河総合

09251 聖隷クリストファーは初回、2死から3番・安井琢真が四球で出塁。続く4番・水谷優稀のタイムリー二塁打で1点を先制する。2回には8番・河合竜誠のタイムリーで1点を加えた。
 一方の駿河総合は5回に9番・増井千晃のタイムリーで1点を返すも、聖隷クリストファーは6回、7回にも1点ずつ加えて、駿河総合を突き放した。投げては先発の河合が相手打者の懐を果敢に攻める投球が功を奏し、2失点に抑える好投。聖隷クリストファーが2008年以来のベスト4進出を決めた。

聖隷クリストファー・植竹和人監督
「河合は相手打者のインコースをうまくついていた。打つ方は寺坂(優哉)君はフォークが抜群にいいので、低めを捨てて、ゾーンを上げさせた。東海大会に行けるチャンスなので、次も頑張りたい」

駿河総合・望月俊治監督
「負けるときは、こういうパターンかなと思っていたが、その通りになってしまった。ツーアウトから、出塁を許すなど、ミスが多かった。夏を経験している選手が少なく、このチームとしては、よくやったと思うが、もうワンランクを上を目指すには、まだまだ課題は多い」

<写真/エースとして風格も出てきた河合竜誠(聖隷クリストファー)>

★第2試合 藤枝明誠 5-4 常葉橘

09252 藤枝明誠・久保田蒼布、常葉橘・鈴木楓の両先発がお互い、5回まで無失点に抑える。先制したのは藤枝明誠。5回、1番・常盤勇汰のセンターオーバーのタイムリー二塁打などで2点を奪った。しかし、直後の6回、常葉橘は3番・紅林史也の2点タイムリーで同点とすると、8回には紅林の二塁打からチャンスを作り、相手のエラーで2点を勝ち越した。
 それでも、藤枝明誠はその裏、8回に7番・一戸輝彦のタイムリーと相手のワイルドピッチなどで3点を挙げて逆転に成功した。そして、9回は久保田に代わり、遠藤大支がマウンドへ。遠藤はキレのあるストレートを武器に、無失点に抑えた。藤枝明誠は2年連続のベスト4進出。

藤枝明誠・光岡孝監督
「中部大会でコールド勝ちしていただけに、非常に戦いにくい相手だった。ただ、最初から最後まで選手が一生懸命やってくれた。ここまで1番の常盤の状態があまり良くなかったが、今日で吹っ切れてくれたと思う。準決勝も向かっていく姿勢を見せていきたい」

常葉橘・八木道政監督
「1点差の勝負になると考えていたが…。中部大会で2対10でコールド負けしたあと、打倒・久保田君を掲げてきた。やってきたことは出せたと思うが、まだ足りたいことが多い。来年の夏に向けて、1からチームを作っていきたい」

<写真/先制タイムリーを放ち、ガッツポーズを見せる常盤勇汰(藤枝明誠)。2打数2安打1打点の活躍>

※草薙球場では静岡高、東海大静岡翔洋が準決勝に駒を進めました。

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2016年9月19日 (月)

秋季県大会2回戦~草薙球場レポート

 今日の秋季県大会は2回戦8試合が行われました。草薙球場では静岡高、藤枝明誠の中部勢がベスト8進出を決めました。

★第1試合 静岡高 8-2 飛龍

09191 飛龍は初回、3番・比屋根彰人のセンターオーバーのタイムリー二塁打、4番・秋葉奏太のレフト前タイムリーで2点を先制する。しかし、静岡高は3回、3番・稲角塁のタイムリー二塁打で1点を返すと、5回には一死満塁から2番・村松開人の投手ゴロが相手のミスを誘い、2点を奪った。
 さらに、静岡高は6回に1点、8回に3点、9回に1点と効果的に得点を加える。投げては左腕の池谷蒼大が2回から完全に立ち直り、9回まで無安打に抑える快投。130キロ台中盤から後半のストレートを低めに集めた。

静岡高・栗林俊輔監督
「今日の池谷は力むことなく、バランスが良かった。反省点はまた練習して、次の試合に臨みたい」

飛龍・濱野洋監督
「初回の集中力が、その後も続かなかった。そのあたりを今後の課題にしていきたい。比屋根はよく投げたが、まだまだ、こんなものではない。来年に向けて、投手に専念させることも考えていきたい」

<写真/丁寧な投球で2回から9回を無安打に抑えた池谷蒼大(静岡高)>

★第2試合 藤枝明誠 3-2 掛川東

09192 掛川東は初回、先頭打者の此本拓斗がレフト前安打を放ち、すさかず二盗に成功。その後、一塁ゴロ、犠飛で1点を先制する。藤枝明誠は4回、6番・河合郁拓のレフト前タイムリー、6回には犠飛で1点を勝ち越すが、掛川東は7回に1点を挙げて再び同点とする。
 8回裏、藤枝明誠の3番・中田悠斗がセーフティバントを成功させた直後、雷と雨のため、試合が1時間56分中断となる。試合開始直後、藤枝明誠は中田を3塁に進め、7番・一戸輝彦の犠飛で勝ち越すと、9回表を先発の久保田蒼布が無失点に抑え、接戦をものにした。

藤枝明誠・光岡孝監督
「試合は相手のペースで、決していい内容ではなかった。ただ、中断の時、選手たちはキレることなく、自分たちで考えて準備をしていた。それを見て、この試合、行けると感じた。次の常葉橘戦はウチにとって最大の山場。もう一度、引き締めていきたい」

掛川東・鴨藤忠博監督
「終わったあと、みんな凄く悔しそうな顔をしていた。これを忘れずに、これからの練習試合、冬の練習に取り組みたい。今大会を通じて、選手達が粘ることの大切さを学んだことは大きいと思う」

<写真/2失点完投の久保田蒼布(藤枝明誠)>

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2016年9月17日 (土)

秋季県大会1回戦~清水庵原球場レポート

 今日から秋季静岡県大会が始まりました。清水庵原球場は2試合とも好ゲーム。9回、最後のアウトまで目が離せませんでした!

★第1試合 聖隷クリストファー 5-4 清水桜が丘

09171 聖隷クリストファーは初回、1番・鈴木瞳冴のライトオーバーの二塁打から始まり、5本の安打を集中して一挙4点を先制。さらに、2回にも1点を追加し、リードを5点に広げる。
 一方の清水桜が丘は、4回に2点、7回に1点を挙げて、2点差まで詰め寄る。そして、9回にも1点を返すが、反撃はそこまで。聖隷クリストファーは、左腕・河合竜哉が最後は踏ん張り、2回戦進出を決めた。

聖隷クリストファー・植竹和人監督
「まず一つ勝つことができて良かった。初回の4点が大きかったです。(次戦について)常葉菊川とは対戦したかった。精いっぱいやりたいと思います」

<写真/好守で活躍を見せた鈴木瞳冴(聖隷クリストファー)>

★第2試合 常葉橘 3-1 小笠

09172_2 第2試合は常葉橘・八木道政監督、小笠・赤堀真也監督のベテラン指導者対決となった。
 常葉橘は1点を追う7回、5番・新士育之介の本塁打で同点に。さらに、8番・夏目大のタイムリー二塁打で1点を勝ち越す。投げてはエース・鈴木楓がランナーを出しながらも、要所を締める投球。8回には鈴木楓が自らタイムリーを放ち、リードを広げた。
 小笠は3回にホームスチールで先制するなど、再三、足で揺さぶる。左腕の岩瀬も相手打線を苦しめたが、終盤に力尽きた。

常葉橘・八木道政監督
「やはり県大会、簡単にはいきません。(鈴木)楓は地区大会で調子を落としていたが、この2週間、一生懸命に練習をやった成果が出た。粘り強く、よく投げてくれました。それにしても、相手の岩瀬君はいいピッチャーでしたね」

<写真/7回に同点となる本塁打をライトスタンドに放った新士育之介(常葉橘)>

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2016年9月16日 (金)

秋の県大会、注目はこの選手③~塩谷空知(日大三島)

 いよいよ明日、秋季高校野球県大会が開幕します。「秋の県大会、注目はこの選手」の第3回は日大三島・塩谷空知(174㎝64㎏、右投右打)です。

 3年連続の東海大会出場を狙う日大三島。今年は最速143キロ左腕・海野陽日という絶対的なエースを擁し、優勝候補に挙がっています。当然、海野も楽しみですが、そのボールを受ける塩谷も見逃せません。

09161 大仁中時代は伊豆野球少年団でもプレーしてきた塩谷。その時から、海野とはバッテリーを組んでいます。伊豆野球少年団で塩谷を指導した長倉春生氏は当時をこう振り返ります。
「非常に賢い子でしたね。『間』の使い方が上手くて、ゲームの流れを読み力を持っていました。私がこれまで、このチームで見てきた選手の中では3本の指に入るキャッチャーだと思いますよ」

 日大三島・川口剛監督も同様のことを口にします。
「1つ上の代の土屋(大樹)も肩が強くていいキャッチャーでしたが、塩谷は違った良さを持っています。パっとみ、派手はないんだけど、野球勘のいい選手です。捕ってから投げるまでが速いし、こちらがオッと思う、リードもしてくれる。海野も投げやすいんじゃないでしょうか」

 守備面ではなく、東部大会ではバットでも活躍を見せました。
 「2番キャッチャー」で出場し、決勝では1対1で迎えた延長10回、2死二塁からセンターオーバーのサヨナラ打。その前日の準決勝では4回に頭部に死球を受けるも、直後の6回の打席でレフト前安打。気持ちが強く、勝負強い打者という印象を抱きました。

 3年連続で東海大会に出場し、今年こそセンバツの切符を獲得できるか。玄人好みのキャッチャー・塩谷にかかる期待は大きいです。(編集部・栗山)

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2016年9月15日 (木)

韮山出身・工藤祐二朗(専修大)がリーグ戦で初スタメン!

 昨日は東都大学リーグへ。韮山出身・工藤祐二朗(専修大2年)が「2番ショート」でリーグ戦初先発を果たしました。

09151_2 まず、1回表の守備でショートライナーをキャッチすると、その裏、無死一塁の場面で打席が回ってきました。しかし、送りバントを決めることができず、追い込まれから、打ちにいってショートゴロ併殺。続く、第2打席はサードライナーと、なかなか工藤の良さが発揮できません。
 守備でも4回、無死一塁からショートゴロを焦って二塁へ悪送球。「大丈夫かな」と心配になりかけましたが、続く正面の打球には前に出て難しいバウンドを好捕。打者走者をアウトにします。
 その後、5回の第3打席では、今度はきっちりと送りバントを決めて、チームの先制点につなげました。
 僕が工藤を見るのは約2年ぶり。高校時代より、体重が10キロアップしたとのことで、大人の体に変身していました。これまでは代走など途中出場が多かったのですが、東都大学リーグという大学最高峰の舞台でスタメン出場したことは今後への糧になるはず。これをステップに大きく飛躍してほしいです。

09152_2 また、同じ専修大では、常葉菊川出身の堀田竜也(3年)が7回1死一二塁のピンチの場面でマウンドに上がりました。ここで堀田は相手打者をキャッチャーフライ、レフトレフトに仕留めると、8回、9回も無失点に抑えます。打者9人に対して3奪三振で、打たれたヒットは9回の1本のみ。ストレートは130キロ台後半ですが、打者が詰まり、変化球にもキレがありました。今後は先発としても期待したくなる好投でした。(編集部・栗山)

専修大・工藤祐二朗選手
「今日は緊張していて、持ち味の向かっていくプレーができなかった。明日以降は、もう緊張なんて言っていられません。まずは、リーグ戦で初安打を打てるように頑張ります」

<写真/専修大で活躍する工藤祐二朗(上)と堀田竜也(下)>

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2016年9月13日 (火)

秋の県大会、注目はこの選手②~野村裕樹(清水桜が丘)

 第2回は初の県大会出場を果たした清水桜が丘の主砲・野村裕樹(181cm74Kg、右投右打)です。
 
09131 野村が一躍注目を浴びたのは中部地区大会3位決定戦でした。
 6回に島田商の好投手・堀野祐司のスライダーをとらえると、打球はレフト方向にグングンと伸びていきます。フェンスを楽に越え、なんと草薙球場のスタンド中段へ。「プロ野球選手並みの打球だった」と、周囲も驚く大飛球でした。

 地区大会後、野村のことが気になり、先日グランドにお邪魔してフリーバッティングを見てきました。何といってもリストが柔らさが目を引きます。無理なくトップを作り、バットをしならせてミート。軽く振っても打球は外野を越えていきます。

 大里中時代は「静岡ジュニアユースベースボール」に所属。中学1年から3年までの間で身長が1年ごとに10センチずつアップしたそうです。ただ、この年の同チームは、深澤天、矢野新(ともに静岡商)、稲角塁、丸田拓実(ともに静岡高)などタレント揃い。トップチームのレギュラーを奪うことができませんでした。それでも、清水桜が丘の花崎昌史部長は中学時代の野村を見た瞬間、「この選手だ!」とピンと来るものがあったそうです。
「教えてできるものではない天性の柔らかさがありましたね。何とか高校3年間でモノにしたいと思いました」

09132 野村は「新しくグランドができるし、環境面に惹かれた」と、清水桜が丘に入学。当初は、ピッチャーとして期待されていました。ところが、今年に入り、ヒジの靭帯を故障。新チームでは打撃力を買われて、4番を任されています。
「ピッチャーを諦めたわけではないのですが、まず秋は野手に専念しています。チームのために得点力を上げる打撃を心がけています」

 現在、高校通算10本塁打ながら、飛ばす能力に長けた右のスラッガー。そのバットでチームの目標である「県ベスト4以上」に導けば、さらに注目度が高まるでしょう。(編集部・栗山)

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2016年9月12日 (月)

県大会の組み合わせが決定!

 秋季東海地区高等学校野球静岡県大会の組合せ抽選会が本日、静岡市内で行われました。
09121_3 抽選の結果、1回戦から好カードが目白押しとなりました。なかでも、掛川西対飛龍は屈指の注目カード。昨秋の県優勝の掛川西は西部5位ながら、実力十分。投打ともに状態が上がってきているという情報もあります。一方の飛龍も、主砲の比屋根彰人を中心に潜在能力を秘めた選手が揃っています。しかも、この勝者が中部1位の静岡と対戦する組み合わせに。どちらが勝ち上がっても好ゲームが期待できそうです。
 そのほか、今夏の覇者・常葉菊川は好投手の須藤翔太を擁する富士宮西と激突。大型右腕・佐々木健が楽しみな小笠は、常葉橘との対戦が決まりました。(編集部・栗山)

★組み合わせは以下より、ご覧ください。

http://shizuoka-hbf.com/wordpress/shbf/Databox/Game_autumn.pdf

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2016年9月11日 (日)

プロ注目の小林(愛知東邦大)&夏目(至学館大)を見てきました!

 昨日と今日、2日連続で愛知大学リーグ2部の試合を見てきました。
 お目当ては、高校時代から追いかけ続けてきた愛知東邦大・小林弘郁(市立沼津出身)、至学館大・夏目旭(浜北西出身)の2人です。
 2日間ともに、会場となった愛知東邦大のグランドには、多くのプロのスカウトが訪れました。そんな中、プロ志望の2人がどんな投球を見せてくれるのか注目しました。

09111_2 まず、この日(10日)、プロ志望届けを提出したばかりという小林は同じくドラフト候補の中尾輝(名古屋経済大)と投げ合いました。    
 その立ち上がり、初回に一死満塁のピンチを迎えます。ここで、小林は相手打者のスクイズを察知して咄嗟にボールを大きく外したのですが、それが暴投になります。この回、安打1本で2点を失いました。
 その後、小林は2~6回まで無失点。スピードも最速142キロをマーク。ストライクとボールがはっきりする場面もありましたが、悪いなりにも試合を作っていきます。ところが7回、ランナーを三塁に背負うと、相手のスクイズの場面でまたも暴投。今度はワンバウンドで外したのですが、バックネットまでボールが転がっていきました。この日、小林は7回を投げて3失点という結果に終わりました。
 試合後、「自分の持ち味のコントロールとテンポの良さを出すことができなかった。もう、やるしかないです。残りの試合で結果を出していくだけです」と、悔しそうな表情を浮かべていました。

09112_3 そして、今日は夏目が先発。「ここにきて状態が上がってきている」との情報がありましたが、初回に4連続四球などコントロールを乱して3失点。その後、3回にも1失点。苦しい投球が続きました。ただ、小林同様、ストレートは142キロをマーク。時折、右打者のインコースにズバッと、いい球もあったのは事実です。
 プロのスカウトからは、「少しの感覚のズレだけ。制球が定まらない中でも本人が工夫して投げているのは見える。持っているものはいいので、今後も見守っていきたい」と前向きなコメントがありました。

 小林、夏目ともに、リーグ戦はまだ始まったばかり。この1週間で調整し、次週は快投を見せてくれると思います。期待しています!(編集部・栗山)

<写真/プロ入りを目指す小林弘郁(愛知東邦大)と夏目旭(至学館大)>

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2016年9月 9日 (金)

秋の県大会、注目はこの選手①~藤原駿(常葉菊川)

 秋季県大会に出場する25チームが決定しました。抽選会は12日に行われ、大会は17日に開幕します。そこで今日から数回に渡り、県大会で見て欲しい注目選手を紹介したいと思います!

★出場25チーム
<東部>
日大三島/桐陽/飛龍/韮山/三島南/富士宮西/伊東/市立沼津
<中部>
藤枝明誠/静岡/清水桜が丘/島田商/東海大静岡翔洋/駿河総合/静岡学園/常葉橘
<西部>
磐田東/袋井/浜松市立/常葉菊川/掛川東/小笠/聖隷クリストファー/浜松湖東/掛川西

09091_2 まず、第1回は夏春連続甲子園出場を目指す常葉菊川の新主将・藤原駿(173cm60Kg、右投左打)です。
 西部大会の3試合は「3番セカンド」で出場した藤原。とにかく、動きの良さが目に付きました。体全体を大きく使ったスイングでシャープに振り抜き、守備では華麗なグラブさばきで味方のピンチを何度も救いました。まさに「常葉菊川野球」を継承する選手です。

 中学時代は大阪寝屋川ボーイズに所属。練習見学にきた際に「一目惚れしてしまった」と、常葉菊川への入学を即決したそうです。 
 高校入学後、公式戦の出場は2年春の2試合(西部大会)のみ。夏はベンチに入ることができませんでした。
 それでも、秋の西部大会初戦では難しい打球を難なく処理。3位決定戦でも二遊間の打球をダビングキャッチするスーパープレーもあり、正直、「こんな選手がいたんだ」と衝撃を受けました。守備力の高さは歴代の先輩たちに近づきつつあると言っても過言ではないでしょう。本人は今夏、好守で沸かせた赤井啓輔(前主将)から学んだことが大きいと話します。
09092「赤井さんからは『絶対にショートバウンドに合わせてゴロを捕れ』って言われ続けていました。ショートバウンドだけを意識しているうちに、だんだんと感覚が分かってきました」
 オフの期間にはレギュラー組に入り、森下知幸前監督(現御殿場西監督)のノックを受け続け、精神的にも一回り大きくなったそうです。
 「あのノックのプレッシャーを乗り越えたので、自信になった部分はあります」

 新チームでは主将を任された藤原。もちろん甲子園に戻ることを目標にしています。
「夏はスタンドから甲子園を見て、自分もあそこでプレーしたいという気持ちが、これまで以上に強くなりました。そのために、まずは東海大会に出場します」
 新生・常葉菊川のカギを握るのは間違いなく、この選手でしょう。(編集部・栗山)

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2016年9月 7日 (水)

ヤマハが2大会ぶりに日本選手権へ!

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★9月7日 日本選手権東海地区予選 代表決定戦 岡崎市民球場 晴   

 チーム
永和商事 0 0 0 0 0 0 0 2 0 2
ヤマハ 0 1 1 3 0 0 0 3 × 8

(永)神谷、高橋、狩野、渡辺康-大川
(ヤ)伊藤、九谷-川邉
▽二塁打=渡邉耀、竹馬(永)佐藤、長谷川雄、池知(ヤ)
▽三塁打=矢幡(ヤ)

※殊勲選手賞=伊藤直輝(ヤマハ)

 ヤマハが2大会ぶり23回目の日本選手権出場を決めました。
 まず2回に4番・佐藤二朗が二塁打で出塁し、6番・河野拓郎のセンター前タイムリーで1点を先制。さらに、3回に相手のエラーで1点を加えると、4回には左手首骨折から復活した1番・長谷川雄一が1死満塁からレフト線を破る2点タイムリー放ちました。
09071_2 投げては右のエース・伊藤直輝が快投を見せます。初回に相手の先頭打者・渡邉耀介にライトオーバーの二塁打を浴びて心配になりましたが、そこから7回までわずか2安打に抑えます。140キロ前後の力強いストレートに加え、今日は変化球も冴えていました。高めに浮くボールがほとんどなく、「これぞ社会人のピッチャー」と唸るほど、素晴らしい内容でした。
 8回に3連打を浴びて降板も、その後は2番手の九谷青孝が打者5人をきっちりと仕留めてゲームセット。今年は2連勝という最高の形で東海地区予選を乗り切りました。(編集部・栗山)

ヤマハ・美甘将弘監督
「まずは代表権を獲得して良かったです。伊藤はゲームを作ってくれましたが、彼の本来の力からしたら、まだまだやれます。今日の投球を次への力にして欲しいと思います。本大会まで1ケ月半ありますので、もう一度、引き締めていきたいです」

<写真/入社3年目の伊藤直輝(ヤマハ)。7回1/3を2失点に抑える>

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2016年9月 5日 (月)

秋季西部地区大会最終日(9月5日)~浜岡球場レポート

<浜岡球場>
▼3位決定戦 常葉菊川 8-7 浜松市立
▼決勝戦 袋井 15- 5 磐田東(7回コールド)

 昨日は西部地区の3位決定戦と決勝戦を見てきました。
09051_3 まず、3位決定戦では、4回に一時逆転となる3ラン本塁打を放った3番・尾髙介紀の活躍が目を引きました。ライトスタンドへ豪快な一打。1打席目にもライト前安打を放ったのですが、その打席からタイミングの取り方が上手く、バットのヘッドが走っていました。体格、スイング、走り方…、どことなく、高校時代の桒原樹(広島)に似ている選手です。
 181センチの長身で、しかも左腕。水谷裕士監督は投手としても期待しています。この日は、6回からマウンドに上がりましたが、常葉菊川に再逆転を許し、結局チームは敗退。悔しさの残る結果となりました。それでも、右打者の内角低めにピンポイントで決まるクロスフファイヤーなど、いいボールも多くありました。県大会でのブレイクを期待したいと思います。

09052_2 続く決勝戦では袋井が15得点を奪い、31年ぶりとなる西部大会優勝を果たしました。
 袋井が初回に8点を挙げ、一方的な試合展開となってしまいましたが、試合途中から磐田東のベンチ横でキャッチボールする一人の1年生ピッチャーが気になっていました。
 身長183センチの大型右腕・森口千聡です。「磐田東の森口」といえば、2011年夏の県大会決勝で本塁打を打った森口壽樹(現国士舘大)を思い出す方も多いと思いますが、千聡は壽樹の弟になります。
 兄は左投手としても活躍しましたが、弟は右の本格派タイプ。この日は7回途中からマウンドに上がり、迫力あるフォームから力強いストレートを投げ込んでいました。
 磐田東は打線が活発なだけに、この森口が柱として一本立できれば、県大会で楽しみな存在になるでしょう。(編集部・栗山)

<写真上/都田中時代は2年春に、村木文哉(静岡)らとともに全国大会出場の経験を持つ尾髙介紀(浜松市立)>
<写真下/兄・壽樹が成し遂げられなかった甲子園出場を目指す森口千聡(磐田東)>

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2016年9月 3日 (土)

秋季東部地区大会10日目(9月3日)~愛鷹球場レポート

<愛鷹球場>

三島南 3 - 1 富士市立
伊東 11 - 6 富士宮北
日大三島 7 - 0 飛龍(7回コールド)

 第1試合と第2試合は、敗者復活代表決定戦が行われました。

09031 第1試合は三島南のエース・鈴木穂嵩が好投を見せました。2回に1点を失うも、徐々に腕が振れて3回以降は走者を出しながらも粘りの投球で無失点。すると、終盤に味方打線が援護します。7回に1死二三塁から1番・稲垣遼太のセンター前タイムリーで逆転。8回にはスクイズで1点を加えました。
 実はこの夏に、球威のアップを目指し、体重を3キロほど増やしたという鈴木。その影響からか、この秋の大会は少し体のキレを失っていたそうです。それが、ようやく、この県を決める大事な試合でベストピッチング。試合後、稲木恵介監督は「今日は(鈴木)穂嵩につきます。ここからは県大会に向けて上がっていくだけでしょう」と一安心した様子。投の柱が安定してきただけでなく、新チームも巧みな足を使った機動力があります。県大会では台風の目になる可能性を十分に秘めていると感じました。

09032_2 続く第2試合では、伊東が19年ぶりの県大会出場を決めました。   
 先発したのは背番号10の山口真寛。2回戦の桐陽との試合でも一度見ているのですが、その時から気になっていた投手でした。身長181センチと上背があり、バランスのいいフォームから130キロ台前半のストレートを投げ込む本格派です。今日は富士宮北打線を7回1失点に抑えますが、8回に逆転を許し、マウンドを降りました。中野智之監督によると、この地区大会を投げてきた中で、一番状態が悪かったとのこと。ただ、そんな悪いなりに、試合を作ったのは立派です。腕の振りも良く、来春には140キロ近く投げていてもおかしくはない素材。県大会でも注目していきたいと思います。(編集部・栗山)

<写真/県大会出場を決めた三島南・鈴木穂嵩(上)と伊東・山口真寛(下)>

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