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2016年10月

2016年10月31日 (月)

先輩・加藤に続く、磐田東の注目スラッガー

 昨日から中遠大会が始まりました。今年は菊川・掛川・袋井・磐田地区の計16チームが参加。シーズンオフが近づくこの時期、各校とも来年を見据えた戦いが繰り広げられます。

10311 昨日は磐田農グランドで磐田農と磐田東の1回戦を見てきました。注目したのは、磐田東のスラッガー・寺田祐貴(181cm76Kg、右投左打)です。県大会初戦では浜松球場のライトスタンドにぶち込んだという噂の強打者。その一発を目撃した方から、「絶対にこの選手だけは見た方がいい」と勧められていました。
 この日は第3打席でレフト線へライナー性の二塁打を放つと、同点で迎えた10回裏にはライトへサヨナラ本塁打を放ちました。磐田農のグランドはライト奥にフェンスにあり、そこにノーバウンドであたると本塁打というルールがあるのですが、まさにそこに向けて一直線の打球でした。
 スイングにスピードがあり、左右両方向への長打力が持ち味。バッティングフォームに癖がないのも長所です。
 先日のドラフト会議では先輩の加藤脩平が巨人から育成ドラフト2位で指名を受けました。寺田は加藤から「お前が本塁打を打っている時はフォームの力が抜けている」というアドバイスを受けて、それを意識しながら打席に向かっているそうです。
「今日は理想的なスイングができたと思います。まだ高校通算ホームランは10本ですが、来年の夏までに脩平さんの28本を超えて30本は打ちたい。ホームランにこだわっていきます」 
 将来は加藤に続き、プロを目指しているという寺田。50メートル6秒3の脚力に加え、この日は守備でもレフト線のスライスする難しい打球をスライディングキャッチ。打つだけでなく、守備への意識も高いです。
 そのほか、磐田東は県選抜に選ばれた大型捕手・後藤颯太(181cm82Kg、右投右打)、卓越としてグラブさばきの遊撃手・袴田駿太(165cm67Kg、右投右打)など、今年も好素材が揃っている印象を受けました。(編集部・栗山)

<写真/スケールの大きい打者に成長してほしい寺田祐貴(磐田東)>

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2016年10月29日 (土)

静岡高、センバツに大きく前進!

 今日の秋季東海大会準決勝で、静岡高が三重高をコールドで下し、2年ぶりのセンバツへ大きく前進しました。明日は決勝で至学館(愛知)と対戦。ここまできたら何とか勝って、明治神宮大会出場を決めてほしいです!

★10月29日 秋季東海大会準決勝 草薙球場 曇   

 チーム
静岡高 1 0 1 1 0 2 0 4 9
三重高 0 0 0 0 0 0 2 0 2

(8回コールド)

静岡高:池谷-森
三重高:堀内、山本、森本、定本、小幡-岡田啓

10291 静岡高は初回、2死二塁から4番・成瀬和人のレフト前安打で1点を先制。さらに、3回も成瀬がタイムリーを放つと、4回は1番・大石哲平のタイムリーでリードを広げた。投げては先発の池谷蒼大が130キロ台後半から140キロ台前半にかけての伸びるストレートに加え、緩いボールも巧みに使って、6回まで毎回三振を奪う快投を演じる。
 6回、静岡高は大石がライトオーバーの2点タイムリー三塁打を放つ。7回に2点を失うもの、8回に一挙4点を奪って試合を決めた。

静岡高・栗林俊輔監督
「ここまで勝ち上がってきた一番の要因は、キャプテンの小柳(廉)を中心としたチームワークの良さだと思います。池谷はいつも通りの投球をしてくれた。8割方は力を出してくれたでしょう。森(康太朗)が考えてリードしてくれたのも大きかったです。今は明日の決勝のことで頭がいっぱい。気持ちを切り替えて、東海大会優勝を目指していきます」

<写真/大一番で4安打5打点の大活躍を見せた大石哲平(静岡高)>

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2016年10月25日 (火)

静岡市内大会レポート<第2日目>

 静岡市内大会2日目は2試合が行われ、静岡北と清水西がそれぞれ準々決勝に駒を進めました。

<2回戦>
静岡北12-10静岡東
清水西8-1静岡農(8回コールド)

10251_2 第1試合は静岡北が接戦をものにしました。気になったのは「4番キャッチャー」の中村琉也。182センチの大型捕手です。左右両方向に打ち分けて3安打。タイミングの取り方が上手く、バッティングフォームに余分な動きがないです。最終の第6打席はセンターフライに終わりましたが、滞空時間の長さを見る限り、パワーもありそうです。
 一方、静岡東はエースの水野太郎が故障のため、代打で出場したのみ。来春はぜひ投げる姿をチェックしたいと思います。

10252 第2試合はエース・原和也、強肩捕手・倉木隆佑のバッテリーを中心に安定感のある清水西が圧勝しました。
 目立っていたのは、この日、3番に入った堀池広都。第1打席でレフトオーバーの二塁打を放つと、その後、ライト前安打、レフト前安打、センター前安打と大当たり。そして、第5打席にはきっちりスクイズも決めました。また、二塁の守備は動きにスピードがあり、打球への寄りが速いです。164センチと小柄ですが、大きく見える選手。決しては派手さはありませんが、好プレーヤーです。試合後、安井信太郎監督に話を伺うと、これまで堀池は2番や9番といった繋ぎの打順が多かったとのこと。この活躍に、安井監督も驚いていました。
10253 静岡農では、先発の1年生左腕・望月賢吾が面白いと感じました。フォームに癖がなく、腕がスリークオーター気味に出てくるのが特徴。右打者の外に流れるシュート回転のボールに清水西打線が苦しんでいました。おそらく、本人はナチュラルで投げていると思いますが、このボールは今後、大きな武器になるはずです。
 こういう選手を新たに発見できるから、静岡市内大会は毎年、欠かせません。(編集部・栗山)

<写真上/シュアな打撃を見せる中村琉也(静岡北)>
<写真中/攻守でチームに貢献した堀池広都(清水西)>
<写真下/来年以降、成長を見守りたい望月賢吾(静岡農)>

★試合結果は静岡市のホームページからご覧になれます。
http://www.city.shizuoka.jp/000729944.pdf

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2016年10月24日 (月)

静岡市内大会レポート<第1日目>

 秋季東海大会では静岡高が2回戦で勝利。選抜当確まであと1勝、期待したいです!
 そんな秋季東海大会も気になるのですが、22日から第13回静岡市内大会が始まりました。静岡市内の計16チームが参加(静岡高は東海大会出場のため辞退)。来年のために、絶対に見逃せない重要な大会です。まず、初日のレポートをお届けします。

<1回戦>
静岡市立11-4東海大静岡翔洋(延長10回タイブレーク)

<2回戦>
清水東12-0科学技術(6回コールド)
清水桜が丘6-5静岡大成

 第1試合、東海大静岡翔洋対静岡市立は夏の再戦となりました。夏の大会では東海大静岡翔洋がサヨナラ勝利。何としてもリベンジしたい静岡市立は序盤に4点のリードを奪い、試合を有利に進めます。一方の東海大静岡翔洋は、まさに夏の大会を再現するかのように、ジワリジワリと得点差を詰めていきます。そして、1点差で迎えた9回裏に、2死二塁から代打・堀翔多の左中間を破るタイムリーでついに同点に追いつきます。 しかし、タイブレークとなった延長10回、先行の静岡市立は一挙8点を奪い、試合を決めました。
10241 試合後、静岡市立・森崇監督は「やっぱり、翔洋さんは力がありました。秋は県で一番早く、大会が終わっているし、ここで勝てたことは凄く大きいです」とホッとした表情を見せていました。一方の東海大静岡翔洋は、3番手で登板した眞城敬朋に注目。184センチの長身右腕で、今年5月にB戦の試合で見た時から楽しみにしていた期待の投手です(その時の様子はこちら→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2016/05/post-27bc.html)。この日は右足がマウンドに引っかかってしまっていたようで、思うような投球ができませんでした。ただ、素材はいいです。この投手が一冬が化ければ、東海大静岡翔洋は「右の眞城、左の飯澤(万里)」と揃い、甲子園も視界にとらえることができると思います。

 10242第2試合は清水東の先発・望月航平が6回を無失点に抑えました。腕の振りが速く、球威のあるボールを投げ込むパワー型投手。打者が思わず振ってしまう、高めのストレートには力がありました。秋の大会が終わってから本格的に投げ始めた投手。大代茂雄監督は「今の球速は130キロそこそこですが、まだまだ伸びるピッチャー。来夏までに140キロを投げさせたい」と期待している様子。肩関節が柔らかいだけに十分に可能性があると感じました。

 第3試合は清水桜が丘と静岡大成が対戦。静岡大成は注目の左腕・若生裕也が5回を投げて2失点も、6三振を奪いました。指にかかった時のストレートと、右打者の内角に食い込むスライダーに魅力があります。試合は清水桜が丘が8回に2点を挙げて逆転勝ち。今秋、県大会出場チームとしての意地を見せました。(編集部・栗山)

★試合結果は静岡市のホームページからご覧になれます。
http://www.city.shizuoka.jp/000729943.pdf

<写真上/184センチの長身右腕・眞城敬朋(東海大静岡翔洋)>
<写真下/腕を振り下ろし、力強いストレートを投げ込む望月航平(清水東)>

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2016年10月20日 (木)

ドラフト会議で県勢、4選手が指名されました!

 本日のドラフト会議、県勢からは以下の4選手が指名を受けました。おめでとうございます。指名直後、鈴木と加藤に話を伺ってきました!

★西武4位/鈴木将平(静岡)
★巨人4位/池田駿(ヤマハ)
★西武5位/平井克典(ホンダ鈴鹿)※飛龍出身
★巨人育成2位/加藤脩平(磐田東)

10201_2鈴木将平(静岡)
「本当にどこに指名されるのかが分からない状況だったので、今日一日、楽しみにしていました。指名されて、安心しました。西武は勝ちにこだわる球団という印象があるので、そのチームの一員として活躍できればと思います。自分の武器は足をバットコントロールです。それを生かし、できれば来年のうちに1軍に上がって、多くの舞台を経験したいです」

10202加藤脩平(磐田東)
「今日は絶対に指名があると信じて待っていました。指名された時は、ちょうどテレビがCMに入ったところで…。みんなから『おめでとう』と言われ、ようやく実感がわいてきました。プロでは、バッティングと肩を生かして外野手として勝負していきます。1日でも早く支配下選手になり、巨人という伝統のある球団の名に恥じないような活躍がしたいです」

 

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2016年10月17日 (月)

リトルシニア関東秋季大会&クラストカップレポート

 昨日は、愛鷹球場でリトルシニアの公式戦3試合が開催されました。関東秋季大会の2試合だけだと思って球場に向かったのですが、雨で試合日程がずれていたことで、3試合目にクラストカップが組み込まれていました。おかげで、楽しみな投手を発見できました!

<関東秋季大会(全国選抜大会予選)2回戦>
静岡裾野シニア 8-4 瑞穂シニア
世田谷西シニア 5-1 静岡蒲原シニア

<クラストカップ準々決勝>
沼津シニア 1対0 静岡裾野シニア 

10171_2

10172 第1試合は瑞穂シニア(東京)と静岡裾野シニアが対戦。勝てば全国大会への道が開けるという大一番です。静岡裾野シニアは序盤に守備エラーなどで失点を重ねます。
 そんな重苦しい雰囲気を破ったのが4番の加藤祐作でした。1点を追う4回、1死満塁から左中間へタイムリー二塁打を放ちます。ボールの待ち方に雰囲気があり、パワーも十分。試合後、松川良監督も「期待している選手。あのくらいはやってくれると思っていた」と、主砲を一撃を喜んでいました。
 投げてはエースの藤井輝が尻上がりに調子を上げて、4回から7回まで無失点に抑える好投。右のパワーピッチャーの藤井は、上半身と下半身のバランスが決まった時の低めのストレートに光るものがありました。

 10173続く第2試合は注目の左腕・高田琢登を擁する静岡蒲原シニアが登場。しかし、強豪・世田谷西(東京)に1対5で敗れ、2年連続の関東秋季大会優勝はなりませんでした。
 高田は2回にバッテリーミスなどが絡んで一挙5失点。それ以外のイニングは無失点に抑えただけに、悔やまれる1イニングとなりました。ただ、素材の良さは間違いなし。腕が体に巻き付つきながらムチようにしなり、下半身にも粘りがあります。ホップするようなストレートが低めに決まれば、さすがの世田谷西打線も手が出ませんでした。

10174_3 そして、大会は変わり、第3試合。沼津シニアの右腕・大村善将が静岡裾野シニア打線を完封しました。リリース時のみに力が入る理想的なフォームで、腕の振りが速いのが特徴。打たせて取る投球で凡打の山を築きました。第1試合とはメンバーを入れ替えたとはいえ、静岡裾野シニア打線を抑えたのは立派。将来性のある投手をまた一人、発見できました!(編集部・栗山)

<写真/上から全国大会出場に近づいた静岡裾野シニアナイン、逆転タイムリーを放った加藤祐作(静岡裾野シニア)、打っても2安打とセンス抜群の高田琢登(静岡蒲原シニア)、安定感のある大村善将(沼津シニア)>

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2016年10月13日 (木)

オープン戦 東海理化vs三菱自動車岡崎

 昨日は御殿場西出身・佐藤圭生(東海理化)を取材してきました。

10131 高校卒2年目の佐藤。高校時代に比べ、体が一回り大きくなり、フォームにダイナミックさが増した印象です。JABA静岡大会や都市対抗予選で登板するなど、少しずつ経験も積んできました。
 ところが、この日は三菱自動車岡崎相手に2回2/3を投げて6失点。4連打を含む計7安打を浴びました。試合後は「コースが甘くなってしまいました。気持ち的な部分で相手に負けていたのかもしれません。今日のようなピッチングをしていたら、ダメだと思います」と悔しそうな表情を浮かべていました。
 久能正人監督によると、どうしても、今はいい時と悪い時の差が激しいとのこと。この壁を破って、ドラフト解禁となる来年、一気にブレイクしてもらいたいです。

10132 相手の三菱自動車岡崎では、浜松商出身・伊藤大地がセカンドで先発出場。シートノックから声を張り上げ、誰よりも元気がありました。今季、チームは三菱自動車による燃費データの改ざん問題を受け、都市対抗予選を辞退。それだけに、来季にかける思いは強いはずです。また、来年は弟の伊藤翼咲(藤枝明誠)が新日鐵住金東海REXに入ります。兄弟で東海地区の社会人を盛り上げてくれることでしょう。(編集部・栗山)

<写真上/佐藤圭生(東海理化)>
<写真下/伊藤大地(三菱自動車岡崎)>
 

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2016年10月11日 (火)

浜名出身・池之谷(四日市大)が3季連続優勝に導く!

 昨日は三重リーグを見るために松阪へ。四日市大と皇学館大の試合は勝った方が優勝という大一番となりました。

10111 四日市大の主将は浜名出身の池之谷脩介。2年秋から主将を任され、抜群のリーダーシップを発揮。ここまで2季連続でチームをリーグ優勝に導いています。
 この日の池之谷は「5番ファースト」で出場。2打数無安打も、4回に四球を選び、6回には送りバントを決めました。試合は延長の末、5対4で四日市大がサヨナラ勝ち。3季連続の優勝を決め、池之谷は「今日は全部、出し切るつもりで戦いました。嬉しいです」と安心した表情を浮かべていました。ただ、春は東海大会で敗れて全国を逃しているだけに浮かれる様子は全くなく、「ここから、もう一回引き締めていきたい」と、すでに今月21日に開幕する東海大会(三重県・倉田山公園野球場)に気持ちを切り替えているあたりはさすがでした。
 ちなみに、池之谷の高校時代のチームメート、藤本大輝(亜細亜大)とは、今でも頻繁に連絡をとっているそうです。
「藤本も、もう少しでベンチ入りと聞いています。全国に出て、藤本と対決してみたいです」
 全国の舞台で「藤本対池之谷」が実現することを願っています!

 一方、皇學館大では今秋、1年生ながら2勝を挙げた袋井出身・藤城拡貴が初回からブルペンで肩を作っていました。登板こそ見ることができませんでしたが、ブルペンでは、いい球を投げていました。皇學館大・森本進監督も「マウンドさばきや、打者に向かっていく姿勢が良くて、これから楽しみな投手の一人」と高い評価。この日の結果、皇学館大は2位で東海大会に進みます。勝っていけば、1日2試合の日程になるので、藤城にも期待がかかります。(編集部・栗山)

<写真/閉会式で優勝旗を受け取る池之谷脩介(四日市大)>

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2016年10月 8日 (土)

練習試合 常葉菊川vs浜松商

★10月8日 練習試合 常葉菊川グランド 雨のち晴   

 チーム
浜松商 0 0 0 2 0 1 0 5 0 8
常葉菊川 0 0 1 2 0 0 0 0 × 3

(浜)増田-鈴木悠
(常)安井-油井

 今日は西部地区の強豪同士、常葉菊川と浜松商の練習試合を見てきました。

10081 浜松商の先発は今夏、静岡高相手に好投を見せた左腕・増田理人でした。        
 増田は立ち上がり、少し高めに浮くボールもあって3点を失いましたが、中盤以降、右打者にも左打者にも内角を強気に攻める投球を見せます。さらに、静岡高打線を苦しめたカーブもストライクゾーンに決まりだし、5回から9回は無失点に抑えました。
 試合後、球審を務めた常葉菊川の前キャプテン・赤井啓輔も「左ピッチャーらしい、いい球筋ですね」と称賛。低めを中心に狙ったコースにビシビシと決まっている印象でした。
10082 また、浜松商の野手陣では「1番ショート」の1年生・望月勇哉の守備が良かったです。軽やかな身のこなしと、柔らかいグラブさばき。ボールがグラブに吸い込まれます。浜松シニア時代から何度も見てきていますが、あらためて「うまい!」と唸ってしまいました。打ってもコンパクトなスイングで2安打をマーク。鈴木祥充監督は「身長150センチ台のプロ野球選手という、誰も考えつかないものに挑戦して欲しい」と、これからの成長に期待していました。
 同じく1年生では「5番ライト」の梅澤龍正が4回にライトフェンス超えの2ラン本塁打を放つ活躍。バッターバックスで雰囲気が良く、スラッガータイプの選手として大きく育ってほしいです。

 この夏、県ベスト4入りを果たし、復活を兆しを伺わせた浜松商。鈴木監督によると、「今は選手間の競争が激しく、誰が出ても同じくらいの力を持っている」とのこと。秋は西部大会で敗退も、じっくりとチームを作っているだけに、来春、躍進の予感がしました。(編集部・栗山)

<写真上/バランスのいいフォームからキレのある球を投げる増田理人(浜松商)>
<写真下/小柄ながら、抜群の野球センスが魅力的な望月勇哉(浜松商)>

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2016年10月 7日 (金)

科学技術出身・増田友輔(愛知工業大)の大学4年間

  今年8月、愛知工業大・奥田好弘監督から一本の電話をもらいました。
「増田が内定をもらいましたよ!」
 2013年、このブログのオフ企画、「静岡を巣立つ高校球児」で取り上げた増田友輔。科学技術時代、最速141キロ左腕として注目した選手でした。大学に進学した増田は4年間、どんな感じで過ごしたのか。奥田監督の電話から2か月後、その様子が気になり、愛知工業大に行ってきました。

10071_2 大学入学後、3年間はリーグ戦での登板がなかった増田。試合に出ることができない苦しさがあったと振り返ります。
「高校の時は1年から試合に使ってもらったので、試合に出られない期間ってほとんどなかったんです。でも、ここでは社会人に進む先輩とかもいて層が厚くて…。少しくらい練習で抑えたくらいでは簡単に出番が回ってこなかったです」
 また、増田は他の部員とは違い、実習や課題が多い、土木工学を専攻していたため、練習を途中で抜けることもあったと言います。
 そんな中でも増田は、「いつか出番がやってくる」と黙々とトレーニングを重ね、ようやく最終学年となった今年の春のリーグ戦でマウンドに上がります。4試合で先発を任されて2勝をマークする活躍を見せました。
「スピードは高校の時とはほとんど変わっていませんが、変化球でストライクを取ることができるようになったのが大きかったです。ストライクさえ入れば、自信を持って投げることができますので」
 ただ、入学の時から目標にしていた1部昇格は果たすことができませんでした。

 リーグ戦終了後、増田は猛勉強の末に公務員試験に合格します。そして、中学時代から憧れだった国土交通省の中部地方整備局への就職を決めました。
「勉強面では充実した4年間でした。監督さんをはじめ、周りの理解があったからこそ、やり遂げることができました」
 
10072 一方、野球面では夏に熱中症にかかった影響で調整が遅れ、秋はここまでリーグ戦での登板はありません。増田は「このままでは絶対に終われない」と力強く話します。
「春は、ここ一番の重要な試合で不甲斐ない投球をしてしまいました。その悔しさは今も残っています。これで、硬式の野球は最後だし、いい結果を残して終わりたいです」
 4年前に誓ってくれた通り、大学でも文武両道を貫いた増田。一つだけ、やり残した1部昇格に向かって、最後の登板にすべてをかけます。(編集部・栗山)

※高校時代の増田の記事です。こちらも一緒に読んで頂けると嬉しいです。

★静岡を巣立つ高校球児~増田友輔編・上
http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2013/01/post-4b2b.html

★静岡を巣立つ高校球児~増田友輔編・下
http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2013/01/post-944e.html

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2016年10月 6日 (木)

独立リーグを目指す大型右腕・寺本悠眞(東海大海洋学部)

 いよいよ、10月20日に迫ったドラフト会議。本日、プロ志望届が締め切られました。静岡関連選手の提出者は以下の5名となりました。

★鈴木将平(静岡)
★加藤脩平(磐田東)
★今村亮(市立沼津→東海大海洋学部)
★小林弘郁(市立沼津→愛知東邦大)
★岩本喜照(常葉菊川→九州共立大)

10061 じつはもう一人、静岡リーグに独立リーグを目指す投手がいます。東海大海洋学部の寺本悠眞(大阪・興国高出身)です。身長186センチから140キロ台前半のストレートを投げ込む大型右腕。しかし、これだけのスペックがありながら、全くの無名です。というのも大学入学後、故障に苦しみ、リーグで登板したのはわずか数試合。同学年の今村亮に隠れ、ほとんどその存在は知られていませんでした。
 それでも、4年夏のオープン戦では愛知工業大相手に完封。結局、ここまで立ち上がりの制球に不安があり、公式戦での登板数は少なかったのですが、手塚慎太郎監督が「どんなピッチャーになるのか楽しみ」と期待する逸材です。

 僕も自分の目で一度見たいと思っていたところ、10月4日の常葉大浜松キャンパス戦の6回2死からマウンドに上がってくれました。いきなり四球を出すも、前の打席で満塁本塁打を放った絶好調の4番・上野亮一を三振に切ってとります。さらに、続く7回も無安打に抑え、役割を果たしました。
 フォームは粗削りですが、真上から投げ下ろすので角度があり、フォークという決め球を持っているのが長所。もう少しスピードが上がってくれば、少々、制球が乱れても、力で抑え込める投手になることも可能でしょう。
 上のレベルにいって、何かのきっかけで大化けの可能性もある有望株。ぜひ、独立リーグに入団し、ゆくゆくは夢のNBP入りと果たしてもらいたいと思います。(編集部・栗山)

※寺本悠眞投手の動画をアップしました。1球のみですが、ご覧ください!

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2016年10月 5日 (水)

クラストカップが開幕しました!

 クラストカップ争奪第17回リトルシニア南関東支部野球大会が開幕しました。今年は県内の14チームが参加(藤枝明誠シニアと掛川シニアは合同チーム)。静岡を勝ち抜いた1チームが11月12日(予定)に神奈川代表と決勝戦を行います。

10041 早速、10月2日に浜松シニアと小笠浜岡シニアの試合を取材してきました。
 試合は全国クラスとも言われる浜松シニアの打線が4回に爆発。1番・杉浦蓮久の1イニング2長打(三塁打1本、二塁打1本)など、打者一巡の猛攻で一挙10点を奪いました。
 打線の迫力に圧倒される一方で、僕がこの日、一目惚れしたのは浜松シニアの先発投手・杉田蒼希です。しなかなフォームからキレのあるストレートを投げ込み、4回を1失点に抑えました。浜松シニアは、前チームから登板経験のある大手晴が有名ですが、こんな投手もいたとは驚きでした。
 「コントロールが良く、コーナーを投げ分けるピッチャーを目指している」という杉田。現時点で、すでに細かな制球力を持ち、ストライクを取りたい時に取ることができるセンスがあります。
 体のサイズは174センチ59キロ。とにかく、まだまだ体は華奢ですが、それもまた魅力の一つ。浜松シニアの先輩・鈴木翔太(聖隷クリストファー→現中日)の高校1年時とダブって見えました。
 10042_2一方、小笠浜岡シニアでは、4番・杉浦秀が第1打席でライト前安打。体の軸がブレず、右方向に打ち返す強打者でした。第2打席は四球。この日は4回コールドとなり、2打席しか見ることができなかったので、来春、もう一度チェックしたいと思います。(編集部・栗山)

<写真上/理想の投手に岩隈久志(現マリナーズ)を挙げる杉田蒼希(浜松シニア)>
<写真下/パンチ力のある打撃が光る杉浦秀(小笠浜岡シニア)>

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2016年10月 3日 (月)

愛知大学リーグ2部 名古屋商科大vs愛知工業大

 昨日は愛知大学リーグ2部、名古屋商科大と愛知工業大の試合を見てきました。

10031 愛知工業大では、静清出身・柘植亮佑(4年)が大学ラストシーズンを迎えました。
 今季、柘植はチーム事情から、本来のショートからサードに回っていました。この日は「2番サード」で先発出場。打撃面では安打こそ出ませんでしたが、初回に四球で出塁して得点に絡むと、守りでは慣れないサードでも打球を華麗にさばく場面が何度もありました。

 柘植は社会人野球の永和商事に入社が内定しています。
 2014年、2015年に都市対抗本大会出場の強豪チームへの就職が決まりましたが、「その前に主将としてチームを1部に上げたい」と言います。愛知工業大は、現在2部Bリーグの2位で1部昇格を狙える位置にいます。自身は大学入学後、1度も1部でプレーしたことがないだけに、「何とかは後輩には…」という思いの強さが伝わってきました。

10032 また、名古屋商科大では9回に代走として、伊東商出身・井端颯樹(3年)が登場しました。
 井端は高校3年夏、その年、甲子園に出場した常葉菊川相手に2安打を放つ活躍。さらに、その試合でホームスチールを決めたほどの俊足です。昨日は、その走塁の様子を一瞬しか見ることができませんでしたが、リードしている雰囲気がすごく良かったです。
 部員が111名と多く、選手層の厚い名古屋商科大ですが、その中で持ち味を生かし、勝負してほしいと思いました。(編集部・栗山)

<写真上/明るい雰囲気でチームをまとめる柘植亮佑(愛知工業大)>
<写真下/脚力が光る井端颯樹(伊東商)>

※柘植亮佑(愛知工業大)の過去の記事はこちらから!→http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2014/02/post-fc40.html

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2016年10月 1日 (土)

秋季県大会準決勝~草薙球場レポート

 秋季県大会は準決勝2試合が行われ、聖隷クリストファーと藤枝明誠が東海大会出場を決めました。敗れた静岡高と東海大静岡翔洋は、東海大会への残り1枚の切符をかけて、明日、3位決定戦で戦うことになりました。

★第1試合 聖隷クリストファー 1-0 静岡高

10013_2 聖隷クリストファーが創部初となる東海大会出場を決めた。                    
 4回、3番・安井琢真のショートゴロが間一髪で内野安打となると、続く4番・水谷優稀がライト前安打で続き、チャンスを拡大する。ここで、5番・山田恭太郎がセンターへ犠飛を放ち、1点を先制する。先発の河合竜誠は準々決勝の駿河総合戦と同様、緩急を巧みに使う投球を展開。再三、ランナーを許しながらも、得点を与えなかった。そして9回も、一死からライト前安打を浴びたものの、最後はダブルプレーに仕留めた。 
 静岡高はエースの池谷蒼大が12奪三振の快投も、打線が嚙み合わなかった。
 
聖隷クリストファー・植竹和人監督

「奇跡です。勝てるとしたら、こういうパターンかなと考えていた。イメージ通りだった。佐野(大輔)部長が守備のポジショニングを指示していたが、それがピタリとはまってくれた。河合も頑張ったが、野手が守ってくれたことが大きかった」

<写真/初の東海大会出場を決めた聖隷クリストファー>

★第2試合 藤枝明誠 4-1 東海大静岡翔洋

10012 藤枝明誠は4回、1死二三塁から1番・常盤勇汰のライト前タイムリーで2点を先制する。
 さらに、7回には6番・一戸輝彦のライト前タイムリーなどで2点を追加し、リードを4点に広げた。投げては先発の久保田蒼布が丁寧に低めを突き、8回までわずか2安打に抑える好投を見せる。
 東海大静岡翔洋は9回、2死から3番・奥村光一のタイムリー二塁打で1点を返すも、反撃はそこまで。藤枝明誠が2年連続の東海大会出場を決めた。

藤枝明誠・光岡孝監督
「選手には『相手のピッチャーもいいので、ミスした方が負けるよ』と、試合前に言った。結果的に、得点は相手のミスが絡んだものになった。(東海大会に向けて)気持ち的に昨年は参加するだけだったが、今年は勝負しにいきたい。試合後のミーティングでは『県で1位にならないとセンバツは難しい』と選手に話した。明日の決勝も勝ちにいきます」

<写真/ストレート、変化球ともにキレがあった久保田蒼布(藤枝明誠)>

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