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2017年1月20日 (金)

静岡を巣立つ球児たち2016~北川裕登編・下

 オフシーズン企画「静岡を巣立つ球児たち」。今年も「静岡高校野球」編集部が、卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。
 前回に引き続き、北川裕登(島田商3年)編です。 「静岡を巣立つ球児たち2016~北川裕登編・上」はコチラ

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★夏は2回戦で敗退
 春の大会で自己最速の135キロを記録し、1試合14奪三振をマークした北川。ところが大会後、突如の不調に苦しむ。原因が分からずに時間だけが過ぎ、夏の大会は刻一刻と迫っていった。
「何がきっかけでこうなったのか、まったく自分でもわからなくて。これまで野球をやってきた中で一番悩んだ時期でした」
 6月の岐阜遠征では四球を連発し、スピードも出ない。下位のバッターにも本塁打を浴び、大量失点でマウンドを降りた。「どん底だった」と表情をゆがめながら振り返る。
「夏の大会のベンチから外れてしまうって思いました。このまま、どうなってしまうんだろうっていうくらい不安で…」
01201 それでも「最後は必ず戻ってくる」と信じていた池田監督に相談し、大会まで数週間というところで思い切ってフォームを一から見直すことにした。
「監督さんにブルペンで付きっ切りで見てもらいました。フォームを少しずつですが修正していったら、今度は急に良くなってきたんです」 
 それは本人にしかわからない、フォームの微妙なズレだった。
 開幕まであと一週間。大会前、最後の練習試合となった清水桜が丘戦で快投を見せ、ようやく周囲を安心させた。
「やっと、自分の感覚が戻ってきた感じでした。球速も135キロが出て、ボールも決まるところに決まって。ホッとしました」
 迎えた夏の大会、初戦は静岡農と対戦し、8回を2失点に抑える。続く相手は最速145キロ右腕・横尾蓮太を擁する静清。好投手対決に注目が集まった。
 2回、静清打線が北川に襲いかかり、本塁打などで一挙4点を先制する。その裏、島田商は3点を返すも、北川は5回と7回にも失点。4対7で敗退した。
「調子は戻ってきていたのですが、点がどんどん入ってしまう感覚でした。自分の力不足だったと思います」
   
★大学で頂点に立ちたい!
 北川は首都大学リーグに所属する城西大へ進学する。もともと高校に入学したときは就職希望だった。
「ずっと高校を卒業したら就職しようと考えていました。でも、2年の時から声をかけていただいて、『自分のできるところまで挑戦したい』っていう思いが日に日に強くなっていきました。両親にも『大学でどうしてもプレーしたい』って言い続けました」
 城西大は過去にリーグ優勝3回、明治神宮大会準優勝1回という成績を収めている強豪だ。しかし、昨秋は東海大相手に0対22という大敗と喫するなど精彩を欠き、2部に降格した。
01202 チームが新しく生まれ変わろうとする中、北川にもチャンスがあるはず。目標は1部に上がることは当然とし、その先も見据えている。
「去年は同じリーグの桜美林大が全国優勝しました。自分も全国の舞台で、最後はあそこに立っているようなピッチャーになりたいです」
 大学に進学するにあたり、心強い味方もいる。今年は静岡県内から5人以上、同大に進む予定だ。その中には、同じ投手の大橋建斗(浜松商)も含まれている。
「大橋君とは、一度、キャッチボールをしました。球がすごい重いなという印象で。今度は同じチームのライバルとして、負けないように努力していきたいです」
 北川は大橋との「静岡コンビ」で活躍したいと誓った。

★北川裕登からのメッセージ 
 最後に現役球児へのメッセージを聞いた。
「ピッチャーは走ることが大事だと思います。自分はポール間を1日10本は必ず走っていました。あと、食事はとることは大切ですが、食べすぎると、自分のパフォーマンスにリスクを与えることもあるので、そこはほどほどに…」
 3年夏は思うような力を発揮できなかった。その悔しさを胸に秘め、大学では1年時から登板したいと、今は必死にトレーニングを積んでいる。春のキャンプからアピールするつもりだ。

池田新之介監督からの贈る言葉

負けん気があって、地道に継続できる才能を持っています。一気に成長することはないのですが、少しずつ、少しずつ、伸びていく選手です。大学では先発として投げられるピッチャーになってもらいたいと思います。


■北川裕登[きたがわ・ゆうと]投手/島田商3年/174cm74Kg/左投左打
9歳から野球を始め、「初倉ファイターズ」に入団。初倉中ではエースで島田市内で優勝はあるものの、県大会は出場なし。島田商では2年春からエース。3年春の県大会では1試合14奪三振をマークし、ベスト16入り。卒業後は城西大に進学する。

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 上編で紹介しましたが、北川の母校・初倉中が今春の全国大会に出場します。初倉中のエース・曽根神威は小学生の時から知っているそうで、「アイツは自分より身長が高くなって、角度もあるし、すごいですよ」と後輩を絶賛。数年後、上のレベルで北川と曽根が投げ合う日が来ればいいなと思いました。次回は遠江総合・道田洸人編、お楽しみに!

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