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2018年2月 9日 (金)

静岡を巣立つ球児たち2018~森伊晃基編・下

 オフシーズン企画「静岡を巣立つ球児たち」。今年も「静岡高校野球」編集部が、卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。
 前回に引き続き、森伊晃基(知徳3年)編です。 「静岡を巣立つ球児たち2018~森伊晃基編・上」はコチラ

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★故障で苦しんだ2年秋
 2年夏の大会直前でヒジを故障した森伊。すぐに病院に行って検査すると、剥離骨折が見つかった。
「少し前から骨折していたようでした。でも、痛いかなという程度で我慢できていたので、それほど気にはしていなかったんです。それが、その時は折れた骨が神経にあたっていたようで…。痛くてヒジが曲がらなくなり、まともに箸も持てない状態になりました」
 夏の大会は、何とか間に合わせて3回戦の日大三島戦で3分の1イニングを投げたが、本来の球のキレを欠いていた。
 新チームとなると、本人曰く「何が何だか分からない状態」に陥る。
 球速は110キロ台まで落ち込んだ。ストレートが走らなくなると変化球も見極められて、投げても投げても相手打線につかまる。東部大会では3回戦の市立沼津戦で10失点。続く御殿場西戦は序盤につかまって敗退。県大会出場を逃した。ヒジを骨折した影響で、腕を強く振ることに対しての恐怖心が無意識に出ていた。
「自分ではビビッていないつもりですが、周りから見ると腕の振りが弱まっていたみたいでした」
 秋から冬にかけて、森伊はもがき苦しんだ。ときには、「このまま高校野球が終わってしまうのでは」というマイナス思考が頭をよぎることもあった。そんな森伊を救ったのは、初鹿文彦監督の言葉だった。
「初鹿先生から『お前は夏、活躍している姿だけを想像しろ。絶対活躍できるから』って言われて。それがすごく励みになりました」
 冬場はトレーニングと平行して黙々と一人でネットスローを繰り返した。リリースを強くすることだけをイメージした。

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3年春の東部大会準決勝で完封を飾る

★3年春に復活
 春は完全復活を果たす。準決勝の市立沼津戦ではストレートがコーナーにビシビシと決まり、10奪三振で完封。圧巻の投球を披露した。球速的にも決勝戦では最速となる136キロを表示した。 
「やっぱり、冬のトレーニングが大きかったです。土屋昇彦先生(部長)がメニューを考えてくれて、それをこなしたことで自信がつきました」
 手応えをつかんで迎えた夏の県大会、初戦の富士市立戦では「守備に助けられた」と、ベストピッチングではなかったものの、完封でスタートを切る。さらに2回戦は2失点、3回戦は1失点と、抜群の安定感で勝ち上がった。
 しかし、4回戦の掛川東戦では、初回に4連打を浴びて降板。2回以降は立ち直ったが、8回に3点を失った敗退した。
「課題としていた初回の入りがうまくできなくて。ここで終わるつもりではなかったので、悔いが残りました」

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星槎道都大に進学する右腕・渡邉匠太(左)と森伊。ともに4年後をプロ入りを狙う

★4年後のプロ入りを目指して                                          卒業後は東京国際大に進学する。2011年の大学選手権ではベスト4に進んだ東京新大学リーグの強豪だ。他の名門大学も考えたこともあったが、自分を必要してくれている熱意が決め手となった。
「一度練習会に参加したのですが、施設面が整っていて、自分の練習次第では大きく変わることができると感じ、ここで挑戦したいと思いました」
 今は1年時からの登板を目指して、投球術を磨いている。
「スピードよりは球の回転数を上げていきたいです。あと木製バットになるので、バットの芯を外していく、小さい変化球に取り組んでいます。チェンジアップとスプリットは持っているので、小さい変化があれば、球種に幅が出ると思います」
 目標は4年後にプロ入りすること。そのために、全国大会に出てアピールしたいと誓う。
 最後に現役球児へのメッセージを聞いた。
「自分はケガに苦しんだので、ケガをしない体を作ったり、ケアをしっかりとやってほしいです。悔いの残らないような日々を過ごして頑張って下さい」
 森伊は高校3年間で一番苦しかったのは2年秋から冬にかけての時期だったという。故障で苦しんだ森伊だからこそのメッセージだった。

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初鹿文彦監督からの贈る言葉

誰にも負けない心を持っている子です。どこに出しても恥ずかしくありません。試合で勝てなくて、苦しんだ時期もありました。そんな中でも腐らずにひたむきに取り組む姿を見て、「なんで野球の神様はコイツを勝たせてくれないんだろう」と思ったこともありました。この経験が必ず将来に生きると信じています。

■森伊晃基[もりい・こうき]投手/知徳3年/167cm70Kg/左投左打
1999年6月23日生まれ、大阪府寝屋川市出身。小学1年時に「神田スコーピオン」で野球を始める。中学時代は「大阪球道」に所属。知徳入学後、1年春からベンチ入り。2年秋からエースとなる。最速136キロのストレートにはキレ味があり、多彩な変化球も操る。卒業後は東京国際大に進学する。

 「知徳に来て、初鹿先生と『人柄野球』ができて本当に良かった」と語ってくれた森伊。大学でも、みんなから愛される人間になって下さい。次回は天竜・日高純平編、お楽しみに!

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