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2018年3月 1日 (木)

静岡を巣立つ球児たち2018~日高純平編・下

 オフシーズン企画「静岡を巣立つ球児たち」。今年も「静岡高校野球」編集部が、卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。  
 前回に引き続き、日高純平(天竜3年)編です。 「静岡を巣立つ球児たち2018~日高純平編・上」はコチラ

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★夏のやりきった感はゼロ
 「ベスト8に入り、そこから甲子園を狙いにいくぞ」。
 そんな目標を立てて挑んだ3年夏。しかし、たった2打席で終わりを迎える。
 初戦の相手は富士宮北だった。好左腕・神橋欣太郎に対し、第1打席はレフトフライ、第2打席はライトフライ。快音は聞かれなかった。投手陣が崩れ、3回途中からマウンドに上がったが、流れを止めることができず。0対17。5回コールド負けで、試合時間は1時間26分という短さだった。
「やりきった感はゼロでした。悔しさしか残らない夏でした」
 この瞬間、日高は一つの決断を下した。
<このまま野球人生を終わらせるわけにはいかない>
 もともとは就職希望だった。社会人やプロといった高いレベルでプレーしたい意向があったが、現実的な職業として高校の実習で興味を持った林業を考えていた。
「ここで腹をくくりました。(野球を)続けなきゃダメだって」 

★求めていた野球を見つける                                     
 8月、日高が向かった先は群馬県の上武大だった。上武大といえば、プロ選手を多数輩出し、2013年の全日本大学野球選手権で初優勝を飾っている全国屈指の強豪だ。とにかく自分の実力をセレクションで見てもらいたかった。
 日高がグランドにつくと、選手たちのランニングが始まった。
「ただのランニングなんですけど、突然声かけが始まって、それからエンジン全開で。誰一人、叫んでいる人のことを笑っていないし、先輩方の姿に胸を打たれました」

03012

練習メニューをノートに記入し、トレーニングに励む日高

 200人を超える部員が一体となり、まとまりで勝負するのが上武大のスタイル。その姿に、日高は圧倒された。同時に「絶対にここでやりたい」と強く感じた。セレクションでは必死にアピールして、合格をもらう。
「自分の野球に対する情熱は間違ってなかったんだと。今まで、自分は周りから浮いているような気がして、『俺っておかしいのかも』って思った時期もあります。でも、上武大では、全然そんなことはなくて、逆に『もっとやっていいじゃん』って思いました」  
 その後、谷口英規監督との面談でも衝撃を受ける。谷口監督から「なんでウチに来たいんだ」と質問を受け、日高はこう答える。
「プロ野球選手になりたいからです」
 すぐに谷口監督は「それだけなら、別にウチではなくてもいいと思うよ」と語りかけ、広い視野を持つ大切さを説いたという。
「それまでの自分には谷口監督のような考えはなくて。感動しました」
 その上で、谷口監督は「君は面白い能力を持っている。でも、それは他の新入生も同じこと。自分の能力を伸ばすのか、止めるのか。入学するまでが大事だ」と、成長に期待をかけた。

03011★1年時からアピールする
 秋から冬にかけて、日高は後輩に混ざって毎日練習をこなした。その日、その日で、自分なりにメニューを考え、体を管理していった。すべては、大学でブレイクするために。
「大口を叩くことになるんですけど、1年からベンチに入り、レギュラーを目指していかないとダメだと思っています。監督やコーチにアピールして使ってもらって、上級生になったら、大学日本代表に選ばれて、ドラフト1位でプロに行くのが目標です」
 最後に現役球児へのメッセージを聞いた。
「野球ができることは当たり前ではないので、その当たり前のことに感謝できた瞬間、本当に力が出てきます。例えば、お母さんが弁当を作ってくれたりすることにも、感謝してほしいと思います」
 チームメート、監督やコーチ、そして家族に対して感謝の言葉を口にする日高。天竜のスラッガーは今日卒業式を迎え、明日2日、大きな夢に向かって浜松を発つ。

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中道誠監督からの贈る言葉

高校3年間、一生懸命にチームを引っ張ってくれて、自分としては感謝しかないです。上武大さんは全国トップクラスのチームですが、日高の性格なら、這い上がっていく力があると思っています。本人は大学から先も目指しているようですので、その夢を叶えてほしいです。

■日高純平[ひだか・じゅんぺい]外野手/天竜3年/171cm80Kg/右投左打
1999年9月9日生まれ、静岡県浜松市出身。小学4年時に「浜北スモールジャイアンツ」に入団。北浜中では3年春に県大会出場。浜松選抜に選ばれる。高校入学後、1年秋からレギュラー。鋭いスイングから高校通算23本塁打を放った。卒業後は上武大に進学する。

 取材に伺ったのは1月中旬。まず、目に飛び込んできたのが髪の毛の長さでした。「いつ来いと言われてもいいように年始に五厘にしました」と、極端に短い頭髪。実はネットで調べ、「上武は五厘」だと思い込んでいたそうです。「普段はみんな五厘にしているわけでないんだよ」と教えてあげると、驚いていた日高。でも、気持ちは十分に伝わってきました。次回は静岡大成・若生裕也編、お楽しみ!

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