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2020年5月19日 (火)

球音を待つ静岡人⑦~山梨智也(立命館大)

 編集部が静岡の野球人を応援する企画。第7回は今秋のドラフト候補に挙がる山梨智也(立命館大)です。

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★高校から本格的に投手へ
 立命館大のリリーフ投手として最速149キロを誇る山梨智也。全日本大学選手権は中止、リーグ戦の開催も不透明だが、今は真っすぐに前を向いている。
「モチベーションは保てています。両親だったり、 高校時代の仲間だったり、周りで応援してくれる人がいるから頑張ることができています」
05191  静岡東では無名の存在だった。「 勉強面も一生懸命に取り組みたかった」と進学校に入学し、1年時は三塁を守っていた。ピッチャーへの転向を勧めた内藤文武監督(現榛原副部長)が当時を振り返る。
「三塁から投げるボールのスピンが良くて、他の選手よりも球が速かったのでピッチャーをやってみたらどうかなと。大学で、まさかここまで球速が出るとは思っていませんでしたが…」
 2年秋からエースとなり、最速は136キロをマーク。静岡市内大会では静岡高打線相手に好投して話題になった。迎えた3年夏。初戦(対清水桜が丘)は先発し、延長11回の末に勝利したものの、2回戦(対沼津商)では大敗を喫した。
 
★3年春に149キロをマーク!
 立命館大へは指定校推薦枠で入学。3年春にリーグ戦で初登板を飾ると、145キロを計測。そして、秋には149キロという驚きの数字を叩き出した。
 スピードが上がった要因について、「トレーニングの効果が大きい」と語る。
「大学に入って最初に感じたのは先輩たちとの体つきの差でした。このままの自分の体では追いつけないと思いました」
 ウエイトトレーニングで体重を約8キロ増やし、それに比例するように球速がついていった。
 プロを本格的に考えるようになったのは1年秋のこと。3学年先輩の東克樹(横浜DeNA)がドラフト1位で指名され、その盛り上がりを見て、「自分も同じようになりたい」と触発された。

05192 ★秋こそ全国の舞台で…
 
 プロのスカウトも注目し始めた大学ラストイヤー。キャンプ、オープン戦と順調に調整を進めていたが、新型コロナウイルスの影響で、チームは4月3日から活動停止。アピールの場となる全日本大学選手権の中止も決まった。また、リーグ戦の開催については、5月末もしくは6月初旬の臨時常任理事会で決定することになっている。
 山梨は今年の全日本大学選手権で戦ってみたい選手がいた。高校時代のチームメートで静岡大の主将を務める河本昌範だ。
「静岡東の同級生で硬式を続けているのは2人だけ。秋はお互いに勝ち上がって、明治神宮大会で対戦したいです」
 大台となる150キロ超え、そしてプロの世界へ。
先が見えない不安の中でも、ひたむきに努力を続ける。

<写真上/静岡東時代の山梨>
<写真下/立命館大ではリリーフで通算2勝を挙げている>

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■山梨智也[やまなし・ともや]
1998年9月4日生まれ、静岡県静岡市出身。学童時代は「静岡ツインズ野球スポーツ少年団」、中学は末広中でプレーする。高校入学後、2年秋から本格的に投手となり、3年夏は2回戦で敗退。立命館大では3年春にリーグ戦初登板を飾る。177cm84kg、右投右打。

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