夏の静岡大会1回戦(7月9日)~浜岡球場レポート
夏の静岡大会、初日は浜岡球場へ。第1試合は延長13回、タイブレークの末に小笠が勝利しました。
投手・村上明来、捕手・榑松陽大の1年生バッテリーで臨んだ小笠。夏の大会において小笠の1年生投手が初戦で先発するのは32年前に一度あるそうで、投げた投手が現在指揮をとる榑松俊輝監督です。
その村上は立ち上がり、さすがに緊張からか、球が高めに上ずり、2回に4失点、4回と5回も失点し、マウンドを降りました。それでも、バランスのいい力感のないフォームから、打者の手元で伸びるストレートで詰まらせる場面が何度もあり、鈴木翔太(聖隷クリストファー→中日)の高校1年生の頃と姿がダブりました。一方の榑松は1年生とは思えない視野の広さに加え、盗塁を刺す場面も。打っては2安打を放ち、そのうち1本はライト線への三塁打となりました。
試合は小笠が土壇場の9回2死から7番・赤堀翔吾のタイムリーで同点。延長13回のタイブレークでは一挙6点を奪いました。勝利を引き寄せたのは4番手としてマウンドに上がって5回を1失点に抑えた杉村阿純です。「守りを信じて打たせる投球ができた」と粘り強く丁寧に投げていました。春の大会はヒジの故障で登板することができず。夏に向けて1年生の村上が台頭し、「自分もやらないといけない」と3年生の意地でエースナンバーを勝ち取りました。「彼の良さは芯が強く、大崩れしないところ」と榑松監督。延長13回には貴重なセーフティスクイズを決めるなど、投打で見事な活躍を見せました。
一方の富士宮北は最速141キロ右腕の遠藤玲空が7回からマウンドへ。フィニッシュで右足が大きく跳ね上がる躍動感たっぷりのフォームで力強い球を投げましたが、最後に力尽きました。まだまだ可能性を秘めるだけに、ぜひ上のレベルで野球を続けてほしいと思います。
続く第2試合も大激戦に。清水西の2点リードで迎えた9回。春県ベスト16の浜松城北工は2死満塁から2番・三室龍矢のセンター前タイムリーで同点に。その後、延長11回に3点を勝ち越しました。投げてはサイド右腕の鈴木七斗が力投。延長11回(161球)を一人で投げ切りました。(編集部・栗山)
<写真上/三塁打を放つガッツポーズを作る榑松陽大(小笠)>
<写真中/リリーフで好投を見せた杉村阿純(小笠)>
<写真下/延長11回を投げ切った鈴木七斗(浜松城北工)>
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