« 2024年7月 | トップページ | 2024年9月 »

2024年8月

2024年8月26日 (月)

【秋季県予選】浜松西の柿澤が6回9奪三振!

 昨日の磐田球場。第3試合では浜松西が3対0で浜松大平台を下して県大会出場を決めました。

08261_20240826083901  注目したのは浜松西の先発・柿澤匡人(2年)。イタリア人の父を持ち、身長180センチから最速136キロのストレートを投げ込む逸材です。
 ショートアームで腕を鋭く振るフォーム。初速と終速の差のないストレートで内角に切り込み、鋭く変化するパワーカーブも決まり、6回9奪三振。試合後は「チーム目標の甲子園1勝のために貪欲にやっていきたい」と冷静に語ってくれました。
 浜松西は7回から登板の田川竜之介(2年)も3回を無失点と好投を見せ、さらに捕手の中村莞大(2年)は県トップクラスの肩を持つだけに、県でどんな戦いを見せてくれるのか楽しみです。

 第1試合は浜松日体、第2試合は浜名が勝利し、それぞれ県大会へ。浜松日体はスタメンのうち、6人が1年生という若いチームで、杉田享監督は「毎回、新たな発見がある」と話します。水窪中時代から気になっていた「4番キャッチャー」の遠見石侑平(1年)が2安打を放てば、野球センスに溢れる「5番ショート」の堀越慶司(1年)は5回に右中間を破る2点タイムリー三塁打。勢いと伸びしろのあるチームです。
 浜名は期待の189センチ右腕・松下紘也(2年)が3点ビハインドの4回からマウンドへ。今夏は同じリリーフで登板するも、「チームを勢いづける投球ができなかった」との反省から、この日は気持ちを前面に出していき、味方の逆転勝利につなげました。投げれば投げるほど、球威が増していく印象があり、覚醒間近を感じました。(編集部・栗山)

<写真/柿澤匡人(浜松西)> 

| | コメント (0)

2024年8月24日 (土)

【秋季県予選】知徳の長身1年生左腕・渡邉が公式戦初先発で好投!

 知徳の「ネクスト小船翼」が公式戦初先発で好投を見せました。
08251_20240825065701  身長187センチの大型左腕・渡邊大地(知徳)が6回を無失点。打っても3安打で県出場に貢献しました。
 3回までパーフェクトに抑えると、最終的に許した安打は2本のみ。「緊張することなく、球が走っていた」と球速は120キロ台が最速というものの、躍動感のあるフォームからキレのあるストレートを投げ込みました。
 「静岡裾野シニア」時代はトップチームのベンチに入ることはできず、控え選手で構成される「静岡裾野シニアBC」で公式戦に出場。最後の大会で「東練馬シニア」相手に好投したことが初鹿文彦監督の目に留まって知徳へ。すると、高校入学後、身長が5センチ近く伸び、急成長中。夏の大会でも1試合に登板しました。長身投手だと、どうしても制球が乱れがちですが、渡邉の場合は腕を振った上で、しっかり捕手が構えたミット通りに投げることができるのが魅力。左打者の外角に決まった際のラインがきれいです。
 先輩の小船に続けとばかりに「将来はプロを目指している」と力強く話す大器。県大会でどんな投球を見せてくれるのか注目です。

 また、この日、裾野球場では三島北が3年ぶり、伊豆中央が4年ぶりの県大会出場を決めました。
 三島北は飛龍相手に12得点を奪って勝利。伊豆中央は持ち味の粘り強さを発揮して接戦をものにしました。(編集部・栗山)

<写真/渡邉大地(知徳)>

| | コメント (0)

2024年8月21日 (水)

【秋季県予選】駿河総合の大型右腕・一ノ瀬が粘投で県切符獲得!

08211_20240821191801  身長186センチ体重90キロ。駿河総合の大型右腕・一ノ瀬太一が県切符をかけて今日の代表決定戦に先発しました。
 8回を投げた初戦から中2日。その疲れもあるのか、立ち上がりから苦しい投球が続きます。相手の静岡学園の粘り強い打撃の前に6回まで毎回のように走者を背負います。それでもギリギリのところで無失点に切り抜けると、7回には自らのタイムリーで先制。しかし、「大丈夫だと安心してしまった部分があった」と、今度は直後の8回に4失点で同点に。そして、味方打線が2点を勝ち越して迎えた9回は2死満塁のピンチを迎えます。ここで2ストライクに追い込むと、最後はこの日最速となる139キロのストレートが打者の内角にビシッと決まりました。苦しい場面になると、一段階、ギアを上げてきます。
 被安打12、失点4の内容に試合後は「全然ダメだった。点数で言えば100点満点で40点くらい」と厳しい表情も、望月俊治監督は「悪い中でも少しずつ大人のピッチングができるようになってきている」と最後まで一人で投げ切った点を評価していました。
 本格的にデビューした今夏は4回戦の東海大静岡翔洋戦で2失点完投。ただ、次の掛川西戦は2回途中まで投げて7失点。「どこに投げても打たれる感じがあった」と振り返ります。その悔しさを原点に投げれば投げるほど進化していく一ノ瀬。「この秋はもう一度、掛西と対戦したい」と最後は力強い言葉が聞けました。
 スケール感があり、将来的にはプロを狙ってほしい逸材。県大会でのブレークを期待したいです!(編集部・栗山)

<写真/完投で県出場に貢献した一ノ瀬太一(駿河総合)>

| | コメント (0)

2024年8月18日 (日)

【秋季県予選】星陵・川島がマダックス達成で加藤学園を撃破!

08181_20240818191701

 08182_20240818192801 愛鷹球場の第1試合。星陵対加藤学園の一戦は息詰まる投手戦となりました。星陵・川島陽斗(2年)、加藤学園・島田航佑(2年)。両先発の投げ合いで中盤に突入します。試合が動いたのは7回。星陵は3番・曽我賢伸(2年)のセンター前安打から1死二三塁のチャンスを作ると、6番・佐々木翔太(1年)の犠飛で1点をもぎとります。このリードを川島が最後まで守り切って6安打完封勝利。投じた球数は94球。今夏ベスト4の加藤学園相手にマダックス(100球未満で完封)を達成しました。
 「低めに集めることを課題にして投げた」と話す川島。最速138キロのストレートは力強さがあり、カーブ、スライダーも含め、ほぼ投げミスがありませんでした。
 夏の大会は初戦に先発するも、6回4失点で降板。独特の緊張感の中で思うようなパフォーマンスを発揮できず、チームも敗れました。その経験を生かし、今日は平常心で淡々と投げ切りました。相手の加藤学園には「静岡蒲原シニア」時代のチームメートがいましたが、「必要以上に意識しなかった」と安打を許しませんでした。
 試合後、星陵の齋藤肇監督は「まだ実感がわかない。これしかないという勝ち方だった」と興奮気味。「この1勝を無駄にすることなく、次もしっかり戦いたい」と気持ちを込めていました。その齋藤監督が「大きかった」と称賛するのが大木仁(2年)の三塁守備です。5本の三塁ゴロをさばいたのですが、特に初回の三塁強襲は抜けていれば長打となる打球。試合の流れを左右した好守備でした。(編集部・栗山)

<写真上/完封を飾って捕手の前林悠斗と喜ぶ川島陽斗(星陵)>
<写真下/決勝点のホームを踏んだ曽我賢伸(星陵)>

| | コメント (0)

2024年8月17日 (土)

【秋季県予選】浜松湖北・吉川監督が初勝利&磐田西・大隅が活躍!

 秋季高校野球静岡県大会県予選が開幕しました。来春の選抜に向けての長い戦いのスタートです。

08171_20240817200201  浜岡球場では浜松湖北が藤枝北相手に逆転勝利。1点を追いかける6回に長短6安打を集中して一挙4点を奪います。4点リードで迎えた9回は2点を許し、なおも一打同点のピンチを迎えたものの、最後は3番手でマウンドに上がった水野稜太(1年)がしのぎ切りました。
 2023年4月から指揮をとる吉川勇海監督にとって公式戦初白星。試合後、「ここまで長かった。この勝利は一生忘れない」と目を潤ませていた姿が印象的でした。
 掛川西出身の吉川監督。森脇一樹とバッテリーを組み、高校3年夏は県決勝戦に進出するも、あと一歩で甲子園出場は叶いませんでした。母校は今年、26年ぶりの聖地で1勝。その波に乗って、この秋はどんな戦いを見せてくれるのか注目です。

08172_20240817200501  今夏の県大会で2勝を挙げた磐田西は14得点を奪ってコールド発進。チームを引っ張ったのは「4番センター」の大隅陽斗(2年)です。第2打席でタイムリー三塁打を放つと、第3打席もタイムリー、そして第4打席もサヨナラを決める一打。3安打はすべてライト方向でした。     
 ボールに逆らわずにコンパクトに打ち返し、「今日はやろうとしていることができた」と納得の表情。今大会前の関東遠征で強豪の前橋育英(群馬)と対戦。試合には敗れたものの、「相手の打者はバットが内側が出て、強いスイングをしている」と刺激を受け、今日の結果につなげました。
 高校入学後の苦しんだ時期がパワーの源になっています。1年生のとき、練習中に打球が顔面に直撃して眼窩底骨折。鼻も手術する大怪我を負った過去を持つ大隅。その後、1カ月間、学校に行くことができず、一度はどん底の状態を味わったそうです。「先生や周りの人たちが優しい声をかけてくれて、もう一度頑張ることができました」。
 チーム目標の東海大会出場に向け、恩返しの秋が始まりました。(編集部・栗山)

<写真上/就任後、公式戦初勝利を挙げた吉川勇海監督(浜松湖北)>
<写真下/コールドを決める安打を放った大隅陽斗(磐田西)>

| | コメント (0)

2024年8月14日 (水)

母校の快進撃を刺激に! 掛川西出身・上村知哉(静岡硬式野球倶楽部)の挑戦

 甲子園で初戦を突破した掛川西。明日15日、2回戦は岡山学芸館と対戦します。
 そんな母校の頑張りに刺激を受けているOBの一人が静岡硬式野球倶楽部でプレーする上村知哉さんです。

1s8a5324 「3番ライト」で活躍した高校3年の夏。初戦の藤枝明誠戦で2安打を放つと、その後もコンスタントに安打を重ねて決勝進出に貢献します。
 しかし、決勝戦は静岡高に1点差で敗退。甲子園の土を踏むことは叶いませんでした。
 「今年の甲子園出場は素直に嬉しい」と話す上村さん。県大会の決勝戦は草薙球場で応援して、歓喜の瞬間を味わったそうです。
 自らは現在、静岡朝日テレビに勤務。その傍ら、入社2年目に大学の先輩に誘われたことがきっかけで静岡硬式野球倶楽部に入団しました。
 5年目となる今年は初めて都市対抗2次予選を経験。王子戦では1安打を記録しました。「企業チームはレベルが違いました。でもそこを経験して来年、もう一度挑戦したいという気持ちが出てきました」。平日はスポーツジムで体を動かす程度。それでも、シャープで力強いスイングは高校時代と変わりません。「同級生で本格的に野球をやっているのは自分だけですかね…」と笑う上村さん。純粋に野球を楽しむ姿が眩しかったです。(編集部・栗山)

◆上村知哉(うえむら・ともや)
1997年3月26日生まれ、静岡県掛川市出身。城東中から掛川西へ。高校3年夏は県決勝進出。卒業後は立教大でプレーした。現在は静岡朝日テレビに勤務。176cm90kg、左投左打。

| | コメント (0)

2024年8月12日 (月)

【静岡県知事杯】ヤマハが3年連続V!

 第6回静岡県知事杯社会人・大学野球対抗戦が10日、11日に開催され、ヤマハが3年連続5回目の優勝を飾りました。

<1回戦>
静岡硬式野球倶楽部 5ー2 静岡大
山岸ロジスターズ 6ー3 東海大静岡キャンパス

<準決勝>
静岡産業大 5ー2 静岡硬式野球倶楽部
ヤマハ 13ー1 山岸ロジスターズ(6回コールド)

<決勝>
ヤマハ 18ー1 静岡産業大(5回コールド)

Pxl_20240811_073821094  都市対抗の本大会では初戦敗退を喫したヤマハ。秋の日本選手権に向けて若手の台頭が期待される中、小林寛弥が最優秀選手賞をしました。
 専修大出身のルーキーは準決勝で2安打を放つと、決勝戦は二塁打1本を含む4安打の活躍。持ち味の堅実な守備と確実性のある打撃に加え、都市対抗後から「長打が打てるように」と振り込んできた成果を発揮して、左右両方向へ強い打球を放って安打を稼ぎました。この日は特に「右の股関節を意識」して打席に立ったとのこと。打撃で一瞬のタメがあり、球種・コースに関係なく対応ができていました。

1s8a5408  準優勝は静岡産業大。2試合ともに「3番ライト」で出場の後藤維吹(4年)が実力を発揮しました。準決勝の第1打席。右中間を破ると、俊足を飛ばして一気に三塁に到達。その後もライト前、レフト前と安打を重ねます。続く決勝戦では、ヤマハのベテラン左腕・九谷青孝に対応。ストレートをセンター前にもっていきました。「タイミングをとることが難しかったのですが、レベルの高いピッチャーから一本打てて自信になりました」。
 静岡リーグ屈指の走攻守の三拍子が揃う外野手。しかし、この春は右足の太ももの肉離れの影響で不調に終わり、チームもリーグ優勝を逃しました。夏のオープン戦でもなかなか状態が上がってきていなかったそうですが、「タイミングの取り方を練習してきて、自分の間合いで打つことができた」と、今回の県知事杯できっかけを掴んだ様子でした。「チームとしては明治神宮大会を目指し、個人的にはキャリアハイの成績を残したい」と試合後は明るい表情を浮かべていた後藤。秋は東海大静岡キャンパスの宮原駿介とともに静岡リーグを沸かせてほしいです。(編集部・栗山)

<写真上/最優秀選手賞を獲得した小林寛弥(ヤマハ)>
<写真下/状態が上がってきた後藤維吹(静岡産業大)>

| | コメント (0)

2024年8月 9日 (金)

【静岡県中学親善大会】藤枝選抜が優勝!

★8月7日 第41回静岡県中学親善野球大会 決勝戦 草薙球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7
藤枝 0 0 0 0 0 2 0 2
島田 0 0 1 0 0 0 0 1

(藤)大橋、青島-伊東
(島)今村-山内

08091_20240809113801

 第41回静岡県中学親善野球大会が6日と7日に開催されました。参加20チームの頂点に立ったのは藤枝選抜。2003年以来16年ぶりの優勝を飾りました。
08092_20240809114301  決勝戦で好投を見せたのは先発の大橋拳聖(葉梨中)。ボールを前で離せるタイプの右腕で、打者のタイミングを微妙にズラして抑えていきます。7回途中まで投げて1失点の好投でした。大橋が球数制限の関係でマウンドを降りたあと、7回2死満塁のピンチからリリーフした青島悠斗(西益津中)も見事。ファーストゴロに抑えると歓喜の輪が広がりました。
 今大会の藤枝選抜はタフなチームでした。前日の予選ブロックは天候の関係で富士球場から草薙球場に移動。試合終了は20時過ぎ。翌日の決勝トーナメントは9時プレーボールという中で、1日3試合を勢いに乗って勝ち抜きました。

 ここからは2日間取材した中で、個人的に気になった選手をピックアップしたいと思います。
08093_20240809115001  まず身体能力の高さに目を奪われたのは伊東選抜の飯田隼仁(対島中)です。中学入学後、ここまでの期間は野手としてプレーしてきたそうですが、この親善大会に向けて投手の練習をこなしたところ、直前の練習試合で133キロを連発(富士球場のスピードガン)したと聞き、興味がわきました。初戦は途中からマウンドへ。とにかく体が強さとバネが際立ち、178センチの長身を生かして思い切って腕を振り抜きます。この試合では打ち込まれ、まだまだ粗削りな部分がありますが、高校で145キロ以上を狙うことができる原石だと感じました。打席に立てばライト方向に打ち返して三塁打。足が長く、アスリート体型で走る姿も絵になっていました。
08094  静岡B選抜の市川菖太(城山中)も今後、追いかけていきたい逸材です。「1番センター」で出場すると、「中学生でこれだけバットが振れるのか」と思わせるほど豪快にスイング。その馬力に圧倒されます。しかも足が速く、ベースの手前では勢いそのままにヘッドスライディング。アグレッシブなプレースタイルが奥村光一(西武)とかぶりました。
 また、ダイナミックなフォームから力強いストレートを投げ込んだ剛腕の岡村俊紀(浜岡中)、滞空時間の長いフライを放ったスケール型の太田凌雅(附属浜松中)、打っても守っても野球センスが溢れていた遊撃手の森島輝友(天城中)も高校でどんな活躍をしてくれるのか注目していきたいと思います。(編集部・栗山)

<写真上/優勝を飾って喜ぶ藤枝選抜の選手たち、大橋拳聖(葉梨中)、飯田隼仁(対島中)、市川菖太(城山中) >

| | コメント (0)

2024年8月 8日 (木)

プロ注目・宮原駿介(東海大静岡キャンパス)がハヤテ戦で登板!

 昨日は今季よりプロ2軍に参入したくふうハヤテと東海大静岡キャンパスのオープン戦を取材しました。

08081_20240808085801 東海大静岡キャンパスはドラフト候補に上がる最速153キロ左腕の宮原駿介(4年/静岡学園出身)が先発。6月の侍ジャパン代表合宿では選考には漏れたものの、2回1安打無失点の好投で評価を上げています。昨日はその合宿以来となる登板。「選ばれなかったことは悔しいですが、その分、しっかりと練習を積むことができたので」とプラスにとらえている様子でした。
 
 プロ相手に投げるのは初。「ゾーンでどれだけ勝負できるか」をテーマに上げた中で立ち上がりの初回と2回は無失点。両イニングで三振を奪い、武器のストレートが通用することを示します。3回こそ、長短4安打を浴びて4失点を喫するも、4回と5回は得点を与えませんでした。この日の最速は148キロ。予定の5イニングを投げ、「内容的には良くなかったかもしれないが、試したいことを試せたし、ボール自体も悪くはなかったと思う」と秋のシーズンに向けて順調な調整ぶりをアピールしました。

 これまで宮原を見続けてきて、もっとも成長を感じたのは点数を取られた後のイニング。4回は味方の2つのミスがありながらも粘り切り、5回も2死1塁から最後の打者に対して、追い込んでから臆することなく右打者の内角にクロスファイヤーを投げ込んで三振を奪いました。ズルズルといくのでなく、立て直したところは、これまでの経験が生きていると思います。「秋のシーズンは全部勝つつもり。圧倒していきたい」と目をぎらつかせる宮原。向上心もプロ向きで今後の動向次第では上位指名も狙えると見ました。(編集部・栗山)

<写真/くふうハヤテ相手に投げる宮原駿介(東海大静岡キャンパス)>

| | コメント (0)

2024年8月 3日 (土)

【オープン戦】亜細亜大vs静岡大

 昨日は静岡大が東都大学リーグの強豪・亜細亜大とオープンを行うとのことで東京都西多摩郡にある亜細亜大グランドに向かいました。

1s8a4327  静岡大は0対5で敗退。その中で収穫もありました。先発の瀬古雄大(2年)が5回を投げて2安打無失点の好投を見せます。四日市南時代はエースを務めて3年夏に三重県大会ベスト8に進出。「自分たちが高3のときに静大が全国に出ていて、国公立でも全国に行けるんだと知って目指したいと思いました」。
   大学入学後は1年秋からリーグ戦に登板。この春は初勝利も手にしていました。もともと高校時代はスリークオター気味の角度で投げていたそうですが、昨年から少し腕を下げたことによって変化球のキレが上がったとのこと。昨日は横滑りのスライダーが冴え、本人も「自信になりました」と手応えを掴んだ様子でした。

 100_0246 その瀬古の良さを引き出していたのが捕手の安竹俊喜(4年)。巧みなリードと柔らかいキャッチングは安心感がありました。昨年から今年にかけ一番の武器である肩の故障に苦しんできましたが、昨日は2度相手が試みた盗塁を阻止。捕球から送球までがスピーディな上に、二塁ベースに向かって低く伸びる球筋。「この春に比べたらだいぶ良くなっています。ああいう送球ができたのは久しぶりです」と試合後は表情が明るかったです。4年春で引退する選手もいる中で秋もプレーを継続する安竹。上のレベルに向かってアピールすることはもちろん、ある決意を滲ませて、夏のオープン戦に臨んでいます。一昨年、昨年ともに静岡高出身選手が秋の明治神宮大会で頂点に(2022年=明治大・村松開人、2023年=慶應義塾大・齋藤來音)。安竹は2年練続、現地で優勝の瞬間を目にし、「今度は自分が」と気持ちをたかぶらせていました。
 主将を静岡高の後輩・永島周(3年)にバトンタッチ。「春は自分が引っ張ることができませんでしたが、永島をサポートして、神宮に行って勝ちたいです」。大学ラストシーズン。肩の荷が降りた強肩捕手のブレークが楽しみです。

1s8a4418  一方の亜細亜大は浜松工出身の近藤爽太(2年)が「5番センター」でフル出場。6回に無死一二塁のチャンスの場面で打席が回ってくると、ライト線に目の覚めるような鋭い打球を放ちます。タイムリー二塁打に「一本打てて良かったです」でホッとした表情を浮かべていました。
 高校時代は「浜工のゴジラ」と呼ばれプロのスカウトも注目。しかし、昨年は大学のレベルの高さに苦しんだ1年だったそうです。「紅白戦でも150キロの球が当たり前で、まずボールに当たらないです。守備も全然違いました」。心が折れそうになったこともありながら、地道にトレーニングして体重が高校時代よりも8キロアップ(現在93キロ)。ようやく勝負できる土台が出来上がった感じです。「3年生になったらベンチ入りして、リーグ戦に出場できるようにしたいです」。
 今度は「東都のゴジラ」呼ばれるように、成長を続け欲しいです。(編集部・栗山)

<写真上/亜細亜大打線を5回無失点に抑えた瀬古雄大(静岡大)>
<写真中/前主将の安竹俊喜と現主将の永島周(ともに静岡大)。静岡高出身コンビが力を合わせて明治神宮大会出場を目指す>
<写真下/力強いスイングを見せる近藤爽太(亜細亜大)>

| | コメント (0)

2024年8月 1日 (木)

夏の中体連で見た注目選手!

 静岡県中学校総合体育大会は東海大静岡翔洋中が優勝。準優勝の栄川中とともに東海大会(8月7日開幕/三重開催)に出場します。

 -----------------------------------------

 今回は高校野球の静岡大会の合間でチェックした選手を紹介したいと思います。
08011_20240801185501  初日は浜岡球場へ。まず第1試合の初回でした。細江中の4番打者・坂田憲信が左中間スタンドに一発を放り込みます。3打席目も左中間を破る二塁打。身長177センチのパワーヒッターでした。
 その細江中に敗れはしましたが、3回から登板した富士宮一中の右腕・後藤謙仁も印象に残りました。春に一度見ていますが、当時と比べて力強くなり、横滑りのスライダーもキレていました。
 第2試合はシートノックで菊川西中の遊撃手・井伊谷悠太の動きに目を奪われました。打球に寄っていくスピード感があり、それでいて捕球が正確。肩の強さも光りました。高校でどんな選手になるのか楽しみです。
 菊川西中は井伊谷を筆頭に洗練された選手が揃っていましたが、安倍川・豊田中が撃破。左腕の押切晋太朗が緩急を使いながらの投球術が冴え渡りました。
08012_20240801185601  2回戦は焼津球場へ。第1試合で登場した三方原中の右腕・一木瑛哉に一目惚れ。本格派らしい本格派で腕が柔らかくしなり、角度があります。遠目から見ると、ユニフォームが似ていることから、常葉大橘の木下瑞貴を連想してしまいました。同じ三方原中の「1番ショート」の大石真杜もインパクトがありました。シャープなスイングで右に左に4安打を記録。しかも、塁に出たらすかさず盗塁。守備も一歩目が早く三塁後方の難しい打球をキャッチします。まさに野球小僧という魅力溢れる選手でした。
08013  第2試合はこの日のお目当て、積志中の田原青空に注目しました。相手の北駿ベースボー ル クラブの江藤旭典監督が試合前に「打たれるイメージしかない。県内ではトップクラスの打者」と称賛していた逸材。「1番ピッチャー」で出場しました。驚いたのは第1打席。平凡な二塁ゴロですが、間一髪でアウト。足の回転が速く、中学生レベルで、これだけの俊足はなかなか見かけません。途中からマスクをかぶると視野の広さを発揮。野球センスの塊でした。
08014  試合は北駿ベースボールクラブが圧倒します。県ナンバーワン左腕との呼び声高い志村祥太が力強いストレートで三振の山を築き、打線も上位から下位までソツなく猛攻撃。なかでも「6番サード」の河谷碧生の身体能力がえげつなかったです。第2打席、左翼方向へのあわや本塁打の大ファウルを2球続けたあと、左翼前へ。続く打席は左中間を破って三塁打。高校で追いかけていきたい原石です。(編集部・栗山)

<写真/上から井伊谷悠太(菊川西中)、一木瑛哉(三方原中)、田原青空(積志中)、河谷碧生(北駿ベースボールクラブ)>

| | コメント (0)

« 2024年7月 | トップページ | 2024年9月 »