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2025年3月

2025年3月23日 (日)

【春季高校野球】藤枝東、「流れ」を科学した劇的勝利!

 進学校旋風が吹き荒れている春の県予選。今日は藤枝東が常葉大橘に逆転勝ちしました(6対5)。

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  藤枝東は序盤に5点のリードを許すも、6回に1点を返すと7回には4安打を集中させ、打者一巡の猛攻で同点に追いつきます。投げては4回からマウンドに上がった鷲野太亮(新3年)が「強豪校相手に先制されるのは想定通りでした」と冷静に投球。キレのあるストレートに変化球を駆使して、9回まで無失点に抑えます。迎えた9回裏でした。2死三塁から8番・狩野拓真(3年)の打球はライト前へ。サヨナラ勝ちに、選手たちは喜びを爆発させました。
03232  ここ数年、強豪校と互角に渡り合ってきた藤枝東。あと一歩で白星を逃してきましたが、ブラッシュアップを重ねた結果での今日の勝利。大石泰広監督は「様々な取り組みが実を結びました」と話します。
 その一つとして、オフシーズンに数学が得意な主将・狩野が中心となり、「野球に流れは存在するのか?」というテーマを研究。昨夏の静岡県大会における全試合のデータを紐解き、大量得点が生まれる際に連打が続く理由を探り、最終的には2月に開催された「高校生野球科学研究会」で発表したそうです。「連打が続くときは、打者の気持ちがプラスになっているからです。それを今日の試合でも生かすことができました」と胸を張る狩野。春の目標としている県出場まであと1勝。次も頭を使った野球で流れを引き寄せます。(編集部・栗山)

<写真上/サヨナラ勝ちに喜ぶ藤枝東の選手たち>
<写真下/好投した鷲野太亮(左)とサヨナラ安打を放った狩野拓真(右)>

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2025年3月22日 (土)

【春季高校野球】富士&沼津商の新2年生投手が好投!

 春季高校野球の静岡県大会予選2日目。昨秋は初戦敗退で県出場を逃した富士高と沼津商が初戦を突破しました。

03221_20250322200101  両チームともに活躍を見せたのは新2年生投手。富士高は1点ビハインドの流れが悪い中、4回途中から左腕の渡邉伸哉(新2年)がマウンドに上がります。「とにかくストライク先行でいこうと思った」と渡邉。
球の出どころが見づらいフォームから低めをつく投球で5回2/3を無失点(被安打2)に抑えました。
 冬の期間のトレーニングで体重が5キロ増加。それに伴い、球速も120キロ台の中盤まで伸び、武器のカーブやスライダーが生きてきている様子。県出場切符がかかる次戦もカギを握る選手になりそうです。

03222_20250322200701  沼津商は最速137キロ右腕・秋津奏空(新2年) が市立沼津を完封しました。「ストレートが今ひとつだった」と、今日の愛鷹球場のスピードガンでは120キロ台止まりだったものの、身長177センチを生かして角度があり、スライダーとのコンビネーションで相手打線を封じていきました。
 「静岡裾野シニア」出身で、当時はBチームがメインだったそうですが、沼津商入学後は1年秋から登板。しかし、昨秋の県予選では中盤まで好投するも、終盤に自らのバント処理のミスなどがあって失点。チームも敗れて悔しさを味わいました。その反省から冬は投げること以外の練習も徹底的にこなし、今日の快投につなげました。
 次戦の相手は加藤学園。「自分の持ち味のコースをつく投球で絶対に勝ちたいです」。肩回りが柔らかく、本格派らしい投球スタイル。さらに球速を上げ、県を代表する投手になってほしいと思います。(編集部・栗山)

<写真/上から渡邉伸哉(富士高)、秋津奏空(沼津商)>

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2025年3月20日 (木)

【春季高校野球】磐田南が浜松開誠館を撃破!

 春季高校野球の静岡県大会予選が本日開幕しました。浜岡球場では磐田南が浜松開誠館を7対0(7回コールド)で下しました。
 
03201_20250320171201 磐田南を勝利に導いたのはエース右腕の山田堅正です。初回から三振の山を築き7回で10奪三振をマーク。今年に入って140キロ台に乗せてきたストレートに、キレのあるスライダーで相手の強力打線を封じていきます。圧巻だったのは5回の投球。味方の2失策がありながらも、アウトはすべて三振で奪い、ピンチを切り抜けました。本人は試合後、こう振り返ってくれました。「1巡目は自分のいいボールを投げようとして、2巡目以降はバッターの反応を見ながら投げ分けることができました。ただまだ改善の余地があるので、この試合の反省をもとに頑張っていきたいと思います」。
 成長の証を見せた投球でした。昨秋の県予選は初戦で敗退。浜松工相手に、中盤まで無失点に抑えていたものの、体調不良の影響もあって足がつって降板。その後、チームは延長10回タイブレークの末に敗れました。その悔しさから、冬場はトレーニングで体を作り、体重は昨秋から約10キロアップ。土台が安定したことで、出力が上がってきたそうです。「目標は夏に152キロを出して、甲子園に出場することです」。そう力強く宣言してくれた山田。打っては第3打席に右中間への二塁打。外角の球を逆らわずに逆方向に持っていきました。将来はプロも見据える逸材から今後も目が離せません。

 今日の磐田南は打線も活発でした。4回には2死走者なしから、4連打で一挙3点を奪うなど、バットが振れていました。「冬にやってきたことをしっかりと出してくれた」と磯部祐監督。大会前には近江(滋賀)や花巻東(岩手)と練習試合をこなしてきたとのこと。強豪校との対戦で得た経験も、今回の金星につながりました。春はもちろん、夏も楽しみなチームです。(編集部・栗山)

<写真/投打で活躍した山田堅正(磐田南)>

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2025年3月13日 (木)

注目左腕・内藤優央(静清)が昨春甲子園出場校相手に登板!

 今日は豊川対静清の練習試合を取材。『静岡高校野球2025春号』でピックアッププレーヤーとして紹介した長身左腕・内藤優央が、昨春の甲子園出場校を相手にどんな投球を見せるのか楽しみに、豊川のグラウンドまで足を運びました。

03131_20250313202701  相手の先発はプロ注目の中西浩平。この対決を見届けようと、4球団5人のスカウトが集結しました。その中で内藤は5回4失点と苦しい内容ながら、4回と5回は無失点に抑えてマウンドを降りました。試合後、「今のままでは全然通用しないことがわかった」と悔しさを滲ませつつ、今月22日の初戦(対島田商)に向けて「もう一度冬にやってきたメニューをこなし、状態を上げていきたい」と前を向いていました。

 昨年と比べると、下半身と上半身の連動性が高まり、フォームのバランスが向上した印象。一言でいえば、よりスムーズな投球動作になっています。この日の最速はプロのスピードガンで138キロでしたが、暖かくなればさらなる球速アップが期待できそうです。特に、右打者の内角低めに決まるクロスファイヤーは角度があり、分かっていても手が出ないボールでした。

 静清の野手陣では、シートノックから気になったのが遊撃手・植田青空。一連の動きが軽やかで、肩の強さも際立っていました。打撃でも4回に中西から右方向へクリーンヒット。もう一段階、体全体にパワーがつけば、さらに面白い存在になりそうです。(編集部・栗山)

<写真/豊川相手に登板した内藤優央(静清)>

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2025年3月10日 (月)

【静岡県知事杯】ヤマハが4連覇&プロ注目・林京平(日大国際)が好投!

★3月9日 第7回静岡県知事杯社会人・大学野球対抗戦 決勝戦 ヤマハ豊岡球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7
日大国際 0 0 0 0 0 0 0 0
ヤマハ 1 0 0 0 0 0 0 1

(日)林、石黒、野村-土橋
(ヤ)吉山、寺沢、佐藤廉-清水
▽二塁打=木嶋(日)

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 第7回静岡県知事杯社会人・大学野球対抗戦。今年はヤマハと日大国際関係部の決勝戦になりました。
03102  先制したのはヤマハ。初回、ドラフト候補の西村進之介がセンター前安打で出塁すると、すかさず二塁へ盗塁を決めます。その後、1死三塁から4番・清水智裕の犠飛で得点を奪いました。投げては2年目コンビの吉山朝陽寺沢孝多が6回までを無失点。最後はエースの佐藤廉が締めました。「最後まで集中力を持ってやってくれた」と申原直樹監督。4回のピンチの場面ではセンター前に落ちそうな打球を西村が俊足を飛ばしてキャッチ。状況判断と球際の強さはさすがでした。
  ヤマハは最優秀選手賞を獲得した清水などルーキーも台頭し、今月22日から始まるJABA東海地区春季大会に向けて順調に仕上がってきています。
03103 一方、日大国際関係学部はプロ注目の林京平が5回1失点の好投を見せました。最速148キロの力強いストレートに加え、キレのあるスライダーを駆使。決して本調子ではなく、試合後には「ボールが走らず、内容的には良くなかった」と振り返りましたが、悪いなりにもゲームメークできるところも長所。「ヤマハさん相手にこういうピッチングができたことは次につながります」と手応えを掴んだ様子でした。
 今月2日のトヨタ自動車東日本とのオープン戦では3回を無安打に抑えました。この冬のトレーニングの成果で球速も上がってきているだけに、春のリーグ戦でさらに注目度が上がりそうです!(編集部・栗山)

<写真上/優勝したヤマハの選手たち>
<写真中/最優秀選手賞を獲得した清水智裕(ヤマハ)>
<写真下/社会人相手に好投を見せた林京平(日大国際関係学部)>

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2025年3月 4日 (火)

『静岡高校野球2025春号』の取り扱い書店についてのご案内

 『静岡高校野球2025春号』が明日(5日)、県内書店で発売となります(一部書店では数日遅れる可能性があります)。今回は、以下の計94店舗の書店さんで扱っていただけることになりました。ぜひ書店で手に取って、シーズン到来のワクワク感を一緒に味わいましょう!

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📖 目次はこちらからご覧いただけます 👇
👉 目次を見る

<西部地区>

谷島屋医大病院売店/谷島屋連尺店/ぶっくす三峰下石田本店/ブックセンター豊文堂豊岡店/天竜谷島屋(二俣)/ブックスかわむら/豊文堂(三ケ日)/明屋書店イケヤ高丘店/ アマノ書店高丘店/アマノ布橋店/精文館書店領家店/えみたすアピタ浜北店/未来屋書店浜松市野店/JACK/谷島屋浜松本店/谷島屋/イオンモール浜松店/ジャンボTSUTAYA浜松中央店/アマノ入野店/谷島屋サンストリート浜北店/明屋書店渡瀬店/TSUTAYA佐鳴台店/アマノ有玉店/谷島屋三方原店/アマノ三方原店/谷島屋本沢合店/三原屋書店中央店/菊川佐塚書店/明屋書店イケヤ磐田東店/谷島屋アピタ磐田店/精文館書店豊田町店/高久書店/谷島屋ららぽーと磐田店/宮脇書店磐田浅羽店/TSUTAYA袋井国本店/江崎書店袋井店/明屋書店掛川西郷店/谷島屋磐田店/宮脇書店掛川店/戸田書店リブレ菊川店

<中部地区>

藤枝江崎書店BIVI店/TSUTAYA藤枝瀬戸新屋店/未来屋書店焼津店/TSUTAYAグランリバー大井川店/焼津谷島屋書店アピタ島田店/焼津谷島屋書店吉田店/藤枝江崎書店駅南店/戸田書店藤枝東店/えみたす焼津店/焼津谷島屋登呂田店/島田書店花みずき店/えみたすアピタ静岡店/TSUTAYA静岡西脇店/谷島屋マークイズ静岡店/江崎書店イトーヨーカドー静岡店/TSUTAYAすみや静岡本店/MARUZEN/ジュンク堂新静岡店/谷島屋書店パルシェ店/静岡谷島屋書店新流通店/吉見書店長田店/万栄堂本店/大和文庫本店/大和文庫不二見店/江崎書店ベイドリーム清水店/未来屋書店/戸田書店江尻台店/TSUTAYA清水辻店

<東部地区>

未来屋書店富士南店/TSUTAYA本吉原店/えみたすアピタ富士吉原店/あおい書店富士店/ 大垣書店イオンモール富士宮店/富士江崎書店/谷島屋富士宮店/谷島屋富士店/TSUTAYA函南店/文盛堂書店/くまざわ書店沼津アントレ店/マルサン書店サントムーン店/長倉書店サントムーン店/えみたすピアゴ香貫店/焼津谷島屋アピタ大仁店/くまざわ書店三島店/谷島屋ららぽーと沼津店/TSUTAYA三島店/文教堂大仁店/三島ブックセンター/TSUTAYA御殿場店/マルサン書店駅北店/ひまわりBOOKS函南店/ひまわりBOOKS御殿場店/岩上書店/サガミヤ広野店/芹沢百貨堂

<関東地区>

書泉グランデ(東京都千代田区神田神保町1丁目3−2)
https://www.shosen.co.jp/grande/

👉 Amazon販売ページはこちら
※3月11日発売予定となります。

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2025年3月 3日 (月)

【シニア】富士宮シニア&裾野シニアが関東大会出場へ!

 昨日はシニアリーグの「2025南関東支部春季大会静岡ブロック予選」の準決勝が行われました。関東大会への出場枠は4つ。富士宮シニアと裾野シニアがまず出場権を獲得しました。

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03032  第1試合は富士宮シニアが沼津シニアを7対0(6回コールド)で下しました。注目したのは身長180センチの大型捕手・平野幸。3回にセンターオーバーのタイムリー三塁打を放ちます。圧倒的なパワーを誇り、打球の滞空時間の長さに驚かされました。「自分が決めてやろうと思っていました。嬉しかったです」。投げては先発の中村慈樹が5回まで無安打に抑える快投。柔軟性を生かしたフォームから、勢いのあるストレート、さらには同じ腕の振りからのチェンジアップで打者を翻弄していきます。6回に初安打を許し、悔しそうな表情を浮かべていましたが、見事な完封でした。
 今年の富士宮シニアは2年生が9人、1年生1人と部員数が苦しい状況。入倉紀之監督は「人数が少ない分、豊富な練習量で力をつけてくれた」と選手の成長ぶりに目を細めていました。
03033_20250303104501  続く第2試合は静岡裾野シニアが5対1で勝利しました。存在感を見せたのが5番・三井陽輔。2回、先頭打者としてライト前安打を放って、その後2点目のホームを踏みます。さらに6回、1死一塁の場面では右翼線を破るタイムリー三塁打。持ち味のシャープなスイングが光りました。昨秋の関東大会は初戦で新宿シニアに1点差負け。その試合、三井は無安打に終わり、「自分が打っていれば」と、冬の間は悔しさを胸に必死でバットを振り続けてきたそうです。「関東大会も自分が打って勝ちたいです」と、気を引き締めていました。
 一方、浜松シニアは最終回に1点を返す粘りを見せました。終盤は一気に引き離されてもおかしくない展開でしたが、ベンチも一体となり、踏ん張って持ちこたえる精神的な強さがありました。昨年、チームを強豪に育て上げた前監督の佐野勝稔氏が亡くなり、その遺志を息子の大輔氏が継いだ浜松シニア。名門復活へ向け、今後どんな進化を遂げるのか楽しみです。(編集部・栗山)

<写真上/関東大会出場を決めて喜ぶ富士宮シニアの選手たち>
<写真中/1安打完封勝利の中村慈樹(富士宮シニア)>
<写真下/タイムリー三塁打を放ちガッツポーズの三井陽輔(静岡裾野シニア)>

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2025年3月 1日 (土)

【県中学選抜野球大会】葵ウエストが高久の好リリーフでベスト8進出!

03011_20250301182301  しんきんカップ第55回県中学選抜野球大会の3日目。焼津球場の第1試合は掛川西中が3対1で浜松東部中を下しました。浜松東部中の先発は左腕の脇田虎太。コンパクトなテークバックから、リリースにかけて腕を大きく使うフォーム。勢いのあるストレートと鋭い縦の変化球で三振を奪っていました。狙ったコースに投げ込める制球もあり、今後が楽しみな逸材です。
 一方の掛川西は3回にチャンスを作ると、4番・枝村泰志がライト前にタイムリー。構えから雰囲気が良く、力強いスイングを見せました。
03012_20250301182301  続く第2試合は葵ウエストが岳陽中に勝利(8対2)。流れを引き寄せたのは4回途中からマウンドに上がった髙久康平です。先頭打者には四球を許すも後続を打ち取ると、その裏に味方打線が3点を奪って逆転。安定感のある投球で7回2死まで投げて無安打に封じ、勝利に貢献しました。
 岳陽中の先発・渡邉涼介もポテンシャルが高く、今後注目していきたい存在。粗削りなフォームですが、リリース時の爆発力があり、指にかかったときのストレートは魅力たっぷり。4回のピンチの場面では一段階ギアを上げ、低めにいっぱいのコースに決めたボールは唸りました。しっかりと鍛えていけば、将来的に140キロを計測する可能性を秘めています。(編集部・栗山)

<写真上/タイムリーを放った枝村泰志(掛川西中)>
<写真下/好リリーフを見せた髙久康平(葵ウエスト)>

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