【春季高校野球】藤枝東、「流れ」を科学した劇的勝利!
進学校旋風が吹き荒れている春の県予選。今日は藤枝東が常葉大橘に逆転勝ちしました(6対5)。
藤枝東は序盤に5点のリードを許すも、6回に1点を返すと7回には4安打を集中させ、打者一巡の猛攻で同点に追いつきます。投げては4回からマウンドに上がった鷲野太亮(新3年)が「強豪校相手に先制されるのは想定通りでした」と冷静に投球。キレのあるストレートに変化球を駆使して、9回まで無失点に抑えます。迎えた9回裏でした。2死三塁から8番・狩野拓真(3年)の打球はライト前へ。サヨナラ勝ちに、選手たちは喜びを爆発させました。 ここ数年、強豪校と互角に渡り合ってきた藤枝東。あと一歩で白星を逃してきましたが、ブラッシュアップを重ねた結果での今日の勝利。大石泰広監督は「様々な取り組みが実を結びました」と話します。
その一つとして、オフシーズンに数学が得意な主将・狩野が中心となり、「野球に流れは存在するのか?」というテーマを研究。昨夏の静岡県大会における全試合のデータを紐解き、大量得点が生まれる際に連打が続く理由を探り、最終的には2月に開催された「高校生野球科学研究会」で発表したそうです。「連打が続くときは、打者の気持ちがプラスになっているからです。それを今日の試合でも生かすことができました」と胸を張る狩野。春の目標としている県出場まであと1勝。次も頭を使った野球で流れを引き寄せます。(編集部・栗山)
<写真上/サヨナラ勝ちに喜ぶ藤枝東の選手たち>
<写真下/好投した鷲野太亮(左)とサヨナラ安打を放った狩野拓真(右)>