【春季高校野球】静岡学園・勝俣が病を乗り越えた執念の一打で県切符!
前日、ともに逆転負けを喫していた静岡市立と静岡学園の対決。敗者復活戦で県切符を勝ち取ったのは静岡学園でした。
6回にスクイズで先制。さらに7回には2死二塁のチャンス。ここで代打で起用された勝俣塁登(新3年)がセンター前タイムリーを放って貴重な2点目を叩き出します。
苦難を乗り越えた男の執念の一打でした。中学時代は「御殿場ボーイズ」でプレー。強打者として入学時から期待されていましたが、2年生の5月から手足が痺れ、力が入らなくなるという症状に悩みます。病名はギラン・バレー症候群。その後、約2カ月入院し、体重は12キロも落ちたものの、復帰することを諦めずに戦ってきました。4番打者で出場した前日の代表決定戦は無安打に終わり、チームも最終回に2点差をひっくり返されての敗戦。嫌な流れを引きずることなく、「今日はストレート一本に絞って強く振ることを意識しました。今まで支えてくれた方々に感謝したい」と、嬉しそうな表情を浮かべていました。
投げては先発の中山直央翔(新3年)が持ち味の緩急を使う投球で7回まで無失点に抑える好投。そして、8回から最速143キロ右腕の岩田葵(新3年)がマウンドへ。連投となり、疲れはあったそうですが、「静学のエースとして絶対に県に行く」と、強い気持ちを持って投球。1点差に詰め寄られた9回表。2死三塁の場面では、全球ストレート勝負で渾身の三振を奪いました。
この日は新設されたちゅ~るスタジアム清水のスピードガンで、142キロを連発。力みのないフォームから、ベース上で伸びるストレートが打者を差し込みます。プロ志望の右腕は「県大会では球速を145キロまで上げて、チームを勝ちに導きたい」と力強く語ってくれました。(編集部・栗山)
<写真上/代打でタイムリーを放った勝俣塁登(静岡学園)>
<写真下/力強いストレートを見せた岩田葵(静岡学園)>
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