静岡県の高校野球

2019年7月14日 (日)

夏の静岡大会1回戦(7月13日)~掛川球場レポート

★第1試合 磐田南 9-6 清水桜が丘

07141  磐田南が昨秋県準Vの清水桜が丘を撃破した。5点を追う3回に1年生の4番・加藤大喜が2点タイムリーを放つと、4回にも2点を返す。さらに5回には9番・鈴木啓司の2点タイムリーなど、打者一巡の猛攻で逆転に成功した。すると、先発の野澤康生が尻上がりに状態を上げ、強いストレートを低めに投げ込む。4回以降はわずか3安打に抑えて完投勝利を飾った。

磐田南・戸塚雄介監督
「いつもなら負けパターンの展開だったが、選手たちは気持ちがブレることなく戦ってくれた。初戦を乗り切ったので、次からは落ち着いて入っていけると思う」

<写真/5回に2点タイムリーを放った鈴木啓司 (磐田南)>

★第2試合 静岡市立 6-1 磐田農

07142  昨秋、今春と苦しんだ静岡市立が好スタートを切った。前半はランナーを出しながらも、相手左腕・相場蓮の巧みな投球術の前に無得点。そんな嫌な流れを打破したのは2番・今津圭一郎だった。5回、無死一塁からライト線に鋭い打球のタイムリー二塁打を放つと、8回にも貴重な追加点を叩き出した。大会2週間前の練習試合で左手首を故障。雨の影響で試合が1週間伸びたことでギリギリ間に合ったという。「怪我があったことで今は力むことなくいい形で打つことができています」。投げては先発の渡邉幹樹が1失点完投。勢いのあるストレートとスライダーが冴え渡った。

静岡市立・安井信太郎監督
「相羽君に丁寧な投球をされて苦しかったが、よく粘ってくれた。渡邉は成長の跡がうかがえるいい投球だった。今津が復帰したことも大きかった」

<写真/3安打3打点の活躍を見せた今津圭一郎(静岡市立)> 

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2019年7月 7日 (日)

開幕戦は東海大静岡翔洋が勝利!

07071  雨の影響で1日順延となった第101回全国高校野球選手権静岡大会が本日開幕しました!
   開幕戦は東海大静岡翔洋が8対1(7回コールド)で聖隷クリストファーを下しました。東海大静岡翔洋は左腕の久松一真が緩急を巧みに使って7回1失点の好投。打線は初回に4番・畑中大介のタイムリーで先制すると、2回以降も小刻みに得点を奪いました。
  一方の聖隷クリストファーは初回の無死一三塁のチャンスをものにできず。その後は最後まで流れをつかみきれませんでした。春夏通算8度甲子園出場の名将・上村敏正監督は「苦しい時期もあったが3年生はよく成長してくれた」と称えた上で「やりたいことができるチームを作り、来年は県内で一番長い夏にしたい」とチーム強化へ、強い覚悟を示していました。(編集部・栗山)

<写真/開幕戦で好投した久松一真(東海大静岡翔洋)>

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2019年6月22日 (土)

静岡大会の組み合わせが決定!

06221

 第101回全国高校野球選手権静岡大会の組み合わせ抽選会が本日開催されました。今年も1回戦から楽しみなカードが目白押しです。静清対富士宮東、静岡学園対知徳…。どの試合も目が離せません。開幕まであと2週間。選手のみなさんは、悔いが残らないように万全な調整をしてほしいです。
 なお、7月6日の開幕戦は東海大静岡翔洋対聖隷クリストファーに決定! 選手宣誓は伊豆総合の谷口悠主将が務めます。

★組み合わせの詳細はこちらから→ http://shizuoka-hbf.com/wordpress/shbf/Databox/Game_summer.pdf

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2019年5月 5日 (日)

春季県大会は浜松商が16年ぶりのV!

050501

 ★5月5日 春季高校野球静岡大会決勝 晴 草薙球場 

 チーム
浜松商 1 1 5 2 2 0 1 1 0 13
加藤学園 0 0 2 0 0 3 0 0 0 5

(浜)湖東、瀬戸口-山崎
(加)内田、肥沼、岩間-林口

▽二塁打=鈴木涼(浜)、藤原、林口(加)
▽三塁打=瀧本2(浜)
▽本塁打=小野田(浜)

05052   令和最初の春を制したのは浜松商でした。2点リードの3回に一挙5点追加。4回には5番・小野田昇平(3年)が2ラン本塁打を放ちます。その後も、6回と9回以外は毎回得点。計15安打で13得点を奪いました。投げては6回途中からマウンドに上がった瀬戸口優太(3年)が9回まで1安打に抑える好投。この日、最速の135キロのストレートを武器に流れを渡さなかった。
 なお、3位決定戦は常葉大橘が12対5(7回コールド)で浜松工を下しました。

浜松商・鈴木祥充監督
「練習の積み重ねが大会で発揮できた。さらに東海大会、夏に向けてパワーアップしていきたい」

<写真/2番手で好投した瀬戸口優太(浜松商)>

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2019年4月28日 (日)

春季高校野球県大会が始まりました!

 昨日から春季高校野球から県大会が始まりました。

04281  浜松球場の第1試合では藤枝明誠と浜松商が激突。浜松商が8対2で勝利しました。
 勝利に貢献したのは8回を2失点に抑えた先発投手の湖東遼馬(3年)です。昨秋まではベンチ外の野手でしたが、冬の間に鈴木祥充監督から「ピッチャーらしい」と勧められて投手に転向。この日のストレートの球速は最速130キロながら、チェンジアップなどの変化球を巧みに操り、相手打線に的を絞らせませんでした。
 「公式戦でここまで長いイニングは初めてだった」という湖東。軸となる投手の不在に苦しんでいた浜松商に、大きな光が差し込めた1勝となりました。
 一方の藤枝明誠は8回に登板した2年生・大石航が気になった存在。181センチの長身から低めに決まるいいボールを投げていました。この日は1イニングを投げて2奪三振。今年の2年生は好左腕が多いのですが、また一人楽しみな投手が出てきてくれました。(編集部・栗山)

<写真/8回を2失点に抑えた湖東遼馬(浜松商)>
 

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2019年4月 8日 (月)

駿河総合・紅林が日本代表合宿で躍動!

 昨日は、高校日本代表候補による国際大会対策研修合宿を取材しました。

04081  県内からは紅林弘太郎(駿河総合)が参加。この日のシート打撃では2打数無安打も、前日の実戦練習では奥川恭伸(星稜)から二塁打を放ちました。また、163キロをマークして話題となっている佐々木朗希(大船渡)のボールを打席で体感。「打っても守っても静岡では見たことのないボールでいい経験になった」と、収穫と口にしていました。さすがに、昨日は3日目ということで、少し疲れが見えていましたが、代表クラスの選手に混ざっても、平然とプレーしていたのがすごいです。『静岡高校野球2019夏直前号』(6月下旬発売予定)でも、この合宿の様子やインタビュー記事を掲載できればと思います。

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取材を受ける紅林(左)と森(右)

 もう一人、注目したのは島田ボーイズ出身の森敬斗(桐蔭学園)。「同じショートにもいい選手がたくさんいたので、負けていられないと思った」と抜群の存在感を発揮しました。昨日のシート打撃では神奈川のライバル・及川雅貴(横浜)からライト前安打。アグレッシブな守備も際立っていました。さらに、チームを代表し、次の練習の詳細をコーチ陣に聞きに行く場面も。チームリーダーとしても楽しみな存在です。(編集部・栗山)

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2019年3月13日 (水)

静岡を巣立つ球児たち2019~鈴木楓人・上

 7年目を迎えたオフ企画、「静岡を巣立つ球児たち」。「静岡高校野球」編集部が卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。第2回は柔らかいフォームを持つ本格派右腕・鈴木颯人(掛川東)。卒業後は創価大に進学する鈴木のインタビューを2回にわたってお届けします。 

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静岡を巣立つ球児たち2019~鈴木颯人編・上

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小中時代を振り返る鈴木

★漢人友也の存在
 鈴木が野球を始めたのは小学2年生のときだった。兄の影響で「桜木野球少年団」の「元旦マラソン」に参加し、そのまま入団。すると、同級生の顔が一人あった。
「友也がもう先に入っていて、僕が2番目でした」
 漢人友也(常葉大菊川→中京大)。のちに、甲子園に出場する投手だが、当時からその実力は群を抜いていた。
  漢人は4年時から試合に出場。最上級生になると当然のごとくエースとなる。一方の鈴木はショートやサードを守った。6年時には黒潮旗で県優勝、マクドナルド杯では県準優勝を果たした。
 練習で思い出に残っているのは50センチほどの竹の棒を使い、シャドーピッチングを繰り返したこと。「そこで投げ方の基礎教えてもらい、のちのち生きてきました」と振り返る。
 桜が丘中でも漢人がエースを務め、鈴木は主に「9番セカンド」で出場した。3年春に全国大会に出場。ベスト8に進出した。
「練習で友也が投げたときに、打席に立つのが嫌でした(笑)。すぐ三振してしまうんです。球は速いし、迫力もある。変化球も良かったですね」
 体格的にも、漢人の身長が172センチに対し、鈴木は157センチ。歯が立たない手だったが、そんな逸材と出会ったことを感謝する。
「友也がいたから全国に出場できたし、間近ですごいピッチャーを見ることができて、本当に良かったと思います」

★高校から本格的に投手へ
 高校は掛川東に入学。少しずつ身長も伸び、同学年に投手志望が少なかったことで、「ピッチャーをやってみたい」という気持ちが芽生えていく。学童や中学のときに、わずかながらマウンドに上がる機会があったが、「本格的」と言えるものではなかった。
「最初は『どうしてもピッチャーをやりたい』って、深く考えていたわけではありませんでした。監督から『ピッチャーをできるヤツがいるか』と聞かれ、思わず手を挙げてしまった感じでした」
 そんな鈴木を奮い立たせたのは左腕・野元優作の存在だった。
 03131毎年秋に開催される1年生大会。初戦で常葉大菊川と対戦して敗れた。野元は登板したものの、鈴木の登板機会はなかった。
「その頃、優作がどんどん成長していました。自分は体も技術も追いつかなくて、試合に出られないのは当然ですが、やっぱり悔しくて…。そのあたりから、意識が変わっていったと思います」
 野元に負けられない。自分もマウンドに立って投げたい。ライバル心を燃やし、1年冬は下半身を中心とした体作りと同時に、股関節を柔らかくするトレーニングにも取り組んだ。すると、2年春の県大会は背番号19でベンチ入り。準々決勝ではエース・及川遼のあとを受け、3回途中から登板。試合は7回コールドで敗れたものの、4イニングを投げて2安打1失点の好投を見せる。大きな自信と手応えを掴んだ鈴木は、さらなる高みを目指していく。
 ところが、夏の大会を前に、腰に痛みが走る。
「ちょうど、背番号の発表の日でした。18番をもらったのですが、急に痛くなりました」 
 結局、夏の大会はチームはベスト8に進出するも、1試合も投げずに終わった。一方で野元がブレイクする。準々決勝の日大三島戦でリリーフ登板すると、3回から8回を無失点に抑える快投。そのままの勢いで、秋も野元がエースでチームは勝ち進んだ。

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「静岡を巣立つ球児たち2019~鈴木颯人編・下」は近日中に更新します! 

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2019年3月 9日 (土)

高校野球の練習試合が解禁!

 高校野球の練習試合が解禁となりました。まず昨日は、静清のグランドへ。センバツに出場する札幌第一(北海道)との試合を見てきました。

 03091_2静清の先発投手は2月に145キロをマークした石田祐太郎。立ち上がりからエンジン全開で、ストレートが低めにビシビシと決まっていきます。低めに一個分だけ、ボールの判定となると、もう一度、同じコースへ。制球力とキレは先輩・野村亮介(元中日)を彷彿とさせるものでした。6イニングを投げて4安打1失点6奪三振。打たれた安打うち、半分は内野と外野の間に落ちるポテンヒット。ストレートでしっかりと押し込めていました。
 センバツに出場していたとしても、十分に通用したのではないか思わせる素晴らしい投球。本人も「今日はコースに決められた」と納得の表情でした。一冬の成長を感じることができて嬉しかったです。
 野手陣では1年時から期待している捕手・尾崎友哉が先制のタイムリー三塁打を含む3安打の活躍。逆方向へシャープに打ち返していました。

 そして、今日は駿河総合のグランドへ。プロ注目・紅林弘太郎の仕上がりをチェックしてきました。1試合目の第1打席はショートゴロも、四球を挟み、センター前安打、センター越えの二塁打。2試合目は右中間方向へ2本の二塁打を放ちました。攻守ともクオリティーが高いのはもちろん分かっているのですが、昨秋に比べて「存在感」が出てきた印象を受けました。グランド内、どこにいても「紅林だ」と分かり、「自分を見て欲しい」という無言のアピールがプレーからヒシヒシと伝わってきました。
 03092今年の駿河総合は紅林だけではありません。第1試合で4番に座った安本敬も2打席目に右中間方向に痛烈なライナー性の打球を飛ばしました。もう一人、途中からマスクをかぶった大石嵐士の強肩にビックリ。二塁送球の際に、低いライナーでベースに到達します。聞くところによると、紅林を見に来たプロのスカウトも「あのキャッチャーは誰?」と気にしていたとか。ぜひ、上のレベルに挑戦してほしい選手です!(編集部・栗山)

<写真上/センバツ出場校相手に快投した石田祐太郎(静清)>
<写真下/パンチ力のある安本敬(駿河総合)>

 

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2019年2月15日 (金)

静岡を巣立つ球児たち2019~菊地涼編・下

 オフシーズン企画「静岡を巣立つ球児たち」。今年も「静岡高校野球」編集部が、卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。
 前回に引き続き、菊地涼(島田商)編です。 「静岡を巣立つ球児たち2019~菊地涼編・上」はコチラ

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静岡を巣立つ球児たち2019~菊地涼編・下

★初戦の3日前に鼻を手術
 菊地涼は6月に入って練習試合で17打席連続ノーヒット。まさかの不振が続いた。それでも、社会人野球のヤオハンでプレーした経験を持つ父・浩二さんからの「打てなくても常にプラス志向でいろ」というアドバイスを貫き、決して下を向くことはなかった。
 すると、大会直前の練習試合で4安打をマーク。「これならいける」と感覚を掴んでいた。
 02151そんな矢先、初戦を4日後に控えた練習でアクシデントが起きる。
 打撃練習で自らの打った打球が顔面に直撃。すぐに病院で診察を受けると、鼻の骨折が判明した。翌日、手術を受けて初戦に間に合わせたが、フルスイングすると、顔面に痛みが走った。
 それでも、初戦(対富士)でタイムリー二塁打を放つと、続く3回戦(対浜松工)でも2安打。骨折の影響を感じさせない働きを見せる。
「夏の大会はどうしてもホームランを打ちたいと思って3回戦までは振り回していましたが、チーム打撃に徹することで結果もついてくると分かって、そこから冷静に打てるようになっていきました」
 4回戦(対浜松大平台)では4打数4安打。そして、準々決勝の静岡市立戦を迎える。
 
★静岡市立との死闘
「あの試合は本当にきつかったですね…」
 静岡市立との一戦は菊地にとって、これまでの野球人生最大と言ってもいいほどの過酷な試合となった。
 島田商が序盤に2点を先制。7回に1点を追加するも、静岡市立が終盤に反撃し、同点に追いつく。延長11回、ライト前安打で出塁した菊地は1死二塁の場面で盗塁を仕掛ける。それが相手のミスを誘い、勝ち越し点をもぎ取る。
「盗塁は単独でした。池田(新之介)監督から、『自分の行けると思ったときには自由にやってこい』と言われていましたので。あの場面は確信を持って走ることができました」
 しかし、試合はこれで終わらなかった。
 その裏、2死二三塁のピンチを迎える。打球はセカンドへ。菊地がさばき、一塁に送球。だが、一塁手・西村卓也のグラブからボールがこぼれる。すぐに、西村はホームへ送球。三塁ランナーは生還したが、二塁ランナーは間一髪で刺してサヨナラを許さなかった。
 ベンチに戻った菊地は、すぐに西村に駆け寄った。「大丈夫。気にするな。次は一番捕りやすいところに投げてやるから任せておけ」
 死闘は続く。
 タイブレークとなった延長13回は、両チームともに1点を奪う。そして14回、島田商は一挙に5点を挙げる。その裏、静岡市立に4点を奪われるも、紙一重で勝ち切った。
 試合終了の瞬間、菊地は嬉しくて、その場にかがんで何度も何度も地面を叩いた。
「なんとも言えない気持ちでした。最高でした」
 勢いにのった島田商は準決勝で掛川西を下す。菊地も4安打2打点の大活躍。夢の甲子園まであと一勝と迫った。

★菊川との実力差
 決勝の相手は常葉大菊川。1点を追う7回、菊地の2点タイムリーで逆転した。だが、常葉大菊川の壁は厚かった。5対6で敗退。菊地は「点差以上の差があった」と振り返る。
「菊川はやっぱり強かったです。試合をやっていて、一度も勝てるとは思いませんでした。こっちがどれだけ粘って逆転しても、あっさりと1点を取ってくる。これが甲子園常連チームの強さなのかなと思いました。積み上げてきた量が違いましたね」
 試合後、菊地の表情は清々しかった。そこには「やりきった」という充実感が漂っていた。

02152_2★プロ野球選手を目指す
 卒業後は熊本県で活動する社会人企業チーム「鮮度市場ゴールデンラークス」でプレーする。
 昨年、同チームの練習に参加した際に「レベルの高さ」に衝撃を受けたという。
「あの選手たちには勝てないなと思いました。でも、自分はそういう感覚が大好きなんです。絶対にそれを追い抜いてやろうと思うんです」
 メラメラと燃える菊地は数年後のプロ入りも狙っている。
「3年でプロに行けるのは理想ですが、あの舞台に立てるのなら、4年かかっても5年かかっても行きたいと思います」
 最後に現役球児へのメッセージを聞いた。
「どんなにすごい相手でも、思い切ってやってほしいです。『俺が上なんだ』と負けない気持ちを持って戦えば、それだけで自信になると思います」
 野性味溢れる走塁と守備、フルスイング、そして果敢に相手に向かう強い気持ちを武器に熊本で大暴れする。

池田新之介監督からの贈る言葉

独特な感性を持っている子で、プレーでの思い切りの良さが魅力です。なので、その良さを消さないように接してきました。体は小さいのですが、将来はプロ野球選手になり、子供たちに夢を与えられるような存在になってくれたら嬉しいです。まだまだ道のりは険しいと思いますが、期待しています。

■菊地涼[きくち・りょう]内野手/島田商/168cm70kg/右投右打
2001年1月31日生まれ、フィリピン・タバオ市出身。小学4年時に「自彊スポーツ少年団」で野球を始める。吉田中では3年時に県選抜大会、中体連で県優勝。島田商入学後、1年秋からレギュラー。3年夏は「1番セカンド」で県準優勝の成績を収める。50m5秒9。高校通算16本塁打。卒業後は「鮮ど市場ゴールデンラークス」に入社する。

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 「鮮度市場ゴールデンラークス」には湖西の最速145キロ右腕・水野喬日も入社します。2人には面識がなかったそうですが、入社が決まってからLINEでやり取りするようになったとか。水野が投げて、後ろで菊地が守る。そんなシーンを想像するだけでワクワクします。次回は掛川東・鈴木颯人編、お楽しみに!

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2019年2月 3日 (日)

静岡を巣立つ球児たち2019~菊地涼・上

 「静岡高校野球2019春号」の作業が佳境に入っていますが、編集部では卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちにも会いに行っています!
 第1回はアクロバティックな守備と勝負強い打撃で、昨夏の大会を沸かせた菊地涼(島田商)です。卒業後は社会人野球の「鮮ど市場ゴールデンラークス」でプレーする菊地のインタビューを2回にわたってお届けします。

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静岡を巣立つ球児たち2019~菊地涼編・上

★吉田中で基礎を学ぶ
 
菊地涼はとにかく明るい。初対面の相手でもすぐに打ち解け、仲良くなってしまう。
 その原点は幼少期にある。菊地は母の実家のあるフィリピン・ダバオ市で生まれた。3歳まではそのフィリピンで過ごした。
「さすがに小さかったので、よく覚えていませんが、フィリピンの方って、大人数で住んでいて、みんなものすごくハイテンションなんです。しかも、周りに振り回されず、自分を持っている人が多い。父は、そういう環境で育てば、『人見知りしない性格になる』って考えたみたいで、あえて、3歳までフィリピンで過ごさせたらしいんです」
 フィリピンから日本に移った菊地は、小学4年生から野球を始めた。友達の中村冠太(現清水桜が丘)から誘われたことがきっかけだった。「自彊スポーツ少年団」に入団すると、選手数が少なかったこともあり、すぐに外野手として試合に出場。徐々に「プロ野球選手になる」という夢を抱くようになる。

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「中学3年間で基本ができた」という菊地(島田商)

   中学は吉田中でプレー。硬式チームも選択肢にあったが、6年時に吉田中の練習を見学し、大きな衝撃を受けた。
「やっぱり、澤入(信也)先生の存在が大きかったです。厳しさもあり、自分が成長するならここしかないと感じました」
 吉田中といえば、無安打で1点奪う細かい野球を武器に、毎年県上位に顔を出す強豪だ。入学すると、菊地は澤入監督から基礎を叩き込まれた。
「まず、一番は足が速くなりました。守備もセカンドになり、確実にアウトにする堅実さが身につきました」
 一方で、澤入監督は他の選手とは違う独特の野球勘を持っている菊地のスタイルも尊重してくれた。
「僕は吉田中の野球には全然あっていなかったかもしれません。でも、それを理解してくれたのも澤入先生でした。バッティングも、レベルで入る打ち方だけ教えてもらい、あとは自分の打ちやすい方法でやらせてもらいました」
 菊地の個性と澤入監督の緻密な野球がマッチング。小柄の菊地に対し、「上のレベルで絶対に役立つから」と、小技のテクニックを教えてくれたのも澤入監督だった。
 3年春の選抜大会、夏の中体連で県優勝。菊地は1番打者として、核弾頭の役割を担った。春の決勝戦では漢人友也(現常葉大菊川)を擁する桜が丘中と対戦し、7回裏にサヨナラ安打を放つ活躍。夏の決勝戦ではマウンドに上がり、5回を無失点に抑え、エースの遠藤龍成(現清水桜が丘)につないだ。
 技術とともに、澤入監督の下でメンタル面も鍛えられた菊地。高校につながる勝負強さも、この時期に養われた。

★硬式の壁を乗り越えて
 高校は「公立で地元の選手だけで勝ったら、かっこいいな」と、島田商へ進学する。
 1年秋から三塁手のレギュラーとして出場。だが、順調なスタートではなかった。菊地は野球人生で初めてと言ってもいい、壁にぶち当たる。
 打撃では凡退の山を築き、守備でもエラーの連続。「このままどうなってしまうんだろう」と苦悩したという。
「打球が飛ばないし、守っていてもバウンドの合わせ方が分からないし…。監督さんが、『何でレギュラーで使ってくれているんだろう』って、自分でも不思議に思うくらいに本当にひどかったと思います」
 020321年の冬が過ぎた頃、ようやく一筋の光が見えた。バットを振り込んでいく中で、硬式ボールに対する怖さや痛さを払拭していった。菊地本来のフルスイングができるようになると、守備でのミスも減っていく。
「技術云々じゃなく、気持ち的にプラス思考になって自信を持てたことが大きかったです。僕、昔から何かを一回掴むと、一気にボ~ンっていけるタイプなんです。そのときは、まさにそんな感じでした」
 2年春からは二塁へ。池田新之介監督と当時二塁を守っていた海野英一に相談し、守備位置を変更した。
「サードは一瞬の動きを求められるのですが、僕はセカンドの方が守備範囲が広くて守りやすかったです」
 そして、2年秋からは不動の1番打者に。3年春には県ベスト4入りに貢献し、県屈指の二塁手としてあの夏を迎える。

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「静岡を巣立つ球児たち2019~菊地涼編・下」は近日中に更新します! 

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