静岡県の高校野球

2019年3月13日 (水)

静岡を巣立つ球児たち2019~鈴木楓人・上

 7年目を迎えたオフ企画、「静岡を巣立つ球児たち」。「静岡高校野球」編集部が卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。第2回は柔らかいフォームを持つ本格派右腕・鈴木颯斗(掛川東)。卒業後は創価大に進学する鈴木のインタビューを2回にわたってお届けします。 

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静岡を巣立つ球児たち2019~鈴木颯人編・上

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小中時代を振り返る鈴木

★漢人友也の存在
 鈴木が野球を始めたのは小学2年生のときだった。兄の影響で「桜木野球少年団」の「元旦マラソン」に参加し、そのまま入団。すると、同級生の顔が一人あった。
「友也がもう先に入っていて、僕が2番目でした」
 漢人友也(常葉大菊川→中京大)。のちに、甲子園に出場する投手だが、当時からその実力は群を抜いていた。
  漢人は4年時から試合に出場。最上級生になると当然のごとくエースとなる。一方の鈴木はショートやサードを守った。6年時には黒潮旗で県優勝、マクドナルド杯では県準優勝を果たした。
 練習で思い出に残っているのは50センチほどの竹の棒を使い、シャドーピッチングを繰り返したこと。「そこで投げ方の基礎教えてもらい、のちのち生きてきました」と振り返る。
 桜が丘中でも漢人がエースを務め、鈴木は主に「9番セカンド」で出場した。3年春に全国大会に出場。ベスト8に進出した。
「練習で友也が投げたときに、打席に立つのが嫌でした(笑)。すぐ三振してしまうんです。球は速いし、迫力もある。変化球も良かったですね」
 体格的にも、漢人の身長が172センチに対し、鈴木は157センチ。歯が立たない手だったが、そんな逸材と出会ったことを感謝する。
「友也がいたから全国に出場できたし、間近ですごいピッチャーを見ることができて、本当に良かったと思います」

★高校から本格的に投手へ
 高校は掛川東に入学。少しずつ身長も伸び、同学年に投手志望が少なかったことで、「ピッチャーをやってみたい」という気持ちが芽生えていく。学童や中学のときに、わずかながらマウンドに上がる機会があったが、「本格的」と言えるものではなかった。
「最初は『どうしてもピッチャーをやりたい』って、深く考えていたわけではありませんでした。監督から『ピッチャーをできるヤツがいるか』と聞かれ、思わず手を挙げてしまった感じでした」
 そんな鈴木を奮い立たせたのは左腕・野元優作の存在だった。
 03131毎年秋に開催される1年生大会。初戦で常葉大菊川と対戦して敗れた。野元は登板したものの、鈴木の登板機会はなかった。
「その頃、優作がどんどん成長していました。自分は体も技術も追いつかなくて、試合に出られないのは当然ですが、やっぱり悔しくて…。そのあたりから、意識が変わっていったと思います」
 野元に負けられない。自分もマウンドに立って投げたい。ライバル心を燃やし、1年冬は下半身を中心とした体作りと同時に、股関節を柔らかくするトレーニングにも取り組んだ。すると、2年春の県大会は背番号19でベンチ入り。準々決勝ではエース・及川遼のあとを受け、3回途中から登板。試合は7回コールドで敗れたものの、4イニングを投げて2安打1失点の好投を見せる。大きな自信と手応えを掴んだ鈴木は、さらなる高みを目指していく。
 ところが、夏の大会を前に、腰に痛みが走る。
「ちょうど、背番号の発表の日でした。18番をもらったのですが、急に痛くなりました」 
 結局、夏の大会はチームはベスト8に進出するも、1試合も投げずに終わった。一方で野元がブレイクする。準々決勝の日大三島戦でリリーフ登板すると、3回から8回を無失点に抑える快投。そのままの勢いで、秋も野元がエースでチームは勝ち進んだ。

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「静岡を巣立つ球児たち2019~鈴木颯人編・下」は近日中に更新します! 

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2019年3月 9日 (土)

高校野球の練習試合が解禁!

 高校野球の練習試合が解禁となりました。まず昨日は、静清のグランドへ。センバツに出場する札幌第一(北海道)との試合を見てきました。

 03091_2静清の先発投手は2月に145キロをマークした石田祐太郎。立ち上がりからエンジン全開で、ストレートが低めにビシビシと決まっていきます。低めに一個分だけ、ボールの判定となると、もう一度、同じコースへ。制球力とキレは先輩・野村亮介(元中日)を彷彿とさせるものでした。6イニングを投げて4安打1失点6奪三振。打たれた安打うち、半分は内野と外野の間に落ちるポテンヒット。ストレートでしっかりと押し込めていました。
 センバツに出場していたとしても、十分に通用したのではないか思わせる素晴らしい投球。本人も「今日はコースに決められた」と納得の表情でした。一冬の成長を感じることができて嬉しかったです。
 野手陣では1年時から期待している捕手・尾崎友哉が先制のタイムリー三塁打を含む3安打の活躍。逆方向へシャープに打ち返していました。

 そして、今日は駿河総合のグランドへ。プロ注目・紅林弘太郎の仕上がりをチェックしてきました。1試合目の第1打席はショートゴロも、四球を挟み、センター前安打、センター越えの二塁打。2試合目は右中間方向へ2本の二塁打を放ちました。攻守ともクオリティーが高いのはもちろん分かっているのですが、昨秋に比べて「存在感」が出てきた印象を受けました。グランド内、どこにいても「紅林だ」と分かり、「自分を見て欲しい」という無言のアピールがプレーからヒシヒシと伝わってきました。
 03092今年の駿河総合は紅林だけではありません。第1試合で4番に座った安本敬も2打席目に右中間方向に痛烈なライナー性の打球を飛ばしました。もう一人、途中からマスクをかぶった大石嵐士の強肩にビックリ。二塁送球の際に、低いライナーでベースに到達します。聞くところによると、紅林を見に来たプロのスカウトも「あのキャッチャーは誰?」と気にしていたとか。ぜひ、上のレベルに挑戦してほしい選手です!(編集部・栗山)

<写真上/センバツ出場校相手に快投した石田祐太郎(静清)>
<写真下/パンチ力のある安本敬(駿河総合)>

 

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2019年2月15日 (金)

静岡を巣立つ球児たち2019~菊地涼編・下

 オフシーズン企画「静岡を巣立つ球児たち」。今年も「静岡高校野球」編集部が、卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。
 前回に引き続き、菊地涼(島田商)編です。 「静岡を巣立つ球児たち2019~菊地涼編・上」はコチラ

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★初戦の3日前に鼻を手術
 菊地涼は6月に入って練習試合で17打席連続ノーヒット。まさかの不振が続いた。それでも、社会人野球のヤオハンでプレーした経験を持つ父・浩二さんからの「打てなくても常にプラス志向でいろ」というアドバイスを貫き、決して下を向くことはなかった。
 すると、大会直前の練習試合で4安打をマーク。「これならいける」と感覚を掴んでいた。
 02151そんな矢先、初戦を4日後に控えた練習でアクシデントが起きる。
 打撃練習で自らの打った打球が顔面に直撃。すぐに病院で診察を受けると、鼻の骨折が判明した。翌日、手術を受けて初戦に間に合わせたが、フルスイングすると、顔面に痛みが走った。
 それでも、初戦(対富士)でタイムリー二塁打を放つと、続く3回戦(対浜松工)でも2安打。骨折の影響を感じさせない働きを見せる。
「夏の大会はどうしてもホームランを打ちたいと思って3回戦までは振り回していましたが、チーム打撃に徹することで結果もついてくると分かって、そこから冷静に打てるようになっていきました」
 4回戦(対浜松大平台)では4打数4安打。そして、準々決勝の静岡市立戦を迎える。
 
★静岡市立との死闘
「あの試合は本当にきつかったですね…」
 静岡市立との一戦は菊地にとって、これまでの野球人生最大と言ってもいいほどの過酷な試合となった。
 島田商が序盤に2点を先制。7回に1点を追加するも、静岡市立が終盤に反撃し、同点に追いつく。延長11回、ライト前安打で出塁した菊地は1死二塁の場面で盗塁を仕掛ける。それが相手のミスを誘い、勝ち越し点をもぎ取る。
「盗塁は単独でした。池田(新之介)監督から、『自分の行けると思ったときには自由にやってこい』と言われていましたので。あの場面は確信を持って走ることができました」
 しかし、試合はこれで終わらなかった。
 その裏、2死二三塁のピンチを迎える。打球はセカンドへ。菊地がさばき、一塁に送球。だが、一塁手・西村卓也のグラブからボールがこぼれる。すぐに、西村はホームへ送球。三塁ランナーは生還したが、二塁ランナーは間一髪で刺してサヨナラを許さなかった。
 ベンチに戻った菊地は、すぐに西村に駆け寄った。「大丈夫。気にするな。次は一番捕りやすいところに投げてやるから任せておけ」
 死闘は続く。
 タイブレークとなった延長13回は、両チームともに1点を奪う。そして14回、島田商は一挙に5点を挙げる。その裏、静岡市立に4点を奪われるも、紙一重で勝ち切った。
 試合終了の瞬間、菊地は嬉しくて、その場にかがんで何度も何度も地面を叩いた。
「なんとも言えない気持ちでした。最高でした」
 勢いにのった島田商は準決勝で掛川西を下す。菊地も4安打2打点の大活躍。夢の甲子園まであと一勝と迫った。

★菊川との実力差
 決勝の相手は常葉大菊川。1点を追う7回、菊地の2点タイムリーで逆転した。だが、常葉大菊川の壁は厚かった。5対6で敗退。菊地は「点差以上の差があった」と振り返る。
「菊川はやっぱり強かったです。試合をやっていて、一度も勝てるとは思いませんでした。こっちがどれだけ粘って逆転しても、あっさりと1点を取ってくる。これが甲子園常連チームの強さなのかなと思いました。積み上げてきた量が違いましたね」
 試合後、菊地の表情は清々しかった。そこには「やりきった」という充実感が漂っていた。

02152_2★プロ野球選手を目指す
 卒業後は熊本県で活動する社会人企業チーム「鮮度市場ゴールデンラークス」でプレーする。
 昨年、同チームの練習に参加した際に「レベルの高さ」に衝撃を受けたという。
「あの選手たちには勝てないなと思いました。でも、自分はそういう感覚が大好きなんです。絶対にそれを追い抜いてやろうと思うんです」
 メラメラと燃える菊地は数年後のプロ入りも狙っている。
「3年でプロに行けるのは理想ですが、あの舞台に立てるのなら、4年かかっても5年かかっても行きたいと思います」
 最後に現役球児へのメッセージを聞いた。
「どんなにすごい相手でも、思い切ってやってほしいです。『俺が上なんだ』と負けない気持ちを持って戦えば、それだけで自信になると思います」
 野性味溢れる走塁と守備、フルスイング、そして果敢に相手に向かう強い気持ちを武器に熊本で大暴れする。
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池田新之介監督からの贈る言葉

独特な感性を持っている子で、プレーでの思い切りの良さが魅力です。なので、その良さを消さないように接してきました。体は小さいのですが、将来はプロ野球選手になり、子供たちに夢を与えられるような存在になってくれたら嬉しいです。まだまだ道のりは険しいと思いますが、期待しています。

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■菊地涼[きくち・りょう]内野手/島田商/168cm70kg/右投右打
2001年1月31日生まれ、フィリピン・タバオ市出身。小学4年時に「自彊スポーツ少年団」で野球を始める。吉田中では3年時に県選抜大会、中体連で県優勝。島田商入学後、1年秋からレギュラー。3年夏は「1番セカンド」で県準優勝の成績を収める。50m5秒9。高校通算16本塁打。卒業後は「鮮ど市場ゴールデンラークス」に入社する。

 「鮮度市場ゴールデンラークス」には湖西の最速145キロ右腕・水野喬日も入社します。2人には面識がなかったそうですが、入社が決まってからLINEでやり取りするようになったとか。水野が投げて、後ろで菊地が守る。そんなシーンを想像するだけでワクワクします。次回は掛川東・鈴木颯人編、お楽しみに!

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2019年2月 3日 (日)

静岡を巣立つ球児たち2019~菊地涼・上

 「静岡高校野球2019春号」の作業が佳境に入っていますが、編集部では卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちにも会いに行っています!
 第1回はアクロバティックな守備と勝負強い打撃で、昨夏の大会を沸かせた菊地涼(島田商)です。卒業後は社会人野球の「鮮ど市場ゴールデンラークス」でプレーする菊地のインタビューを2回にわたってお届けします。

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静岡を巣立つ球児たち2019~菊地涼編・上

★吉田中で基礎を学ぶ
 
菊地涼はとにかく明るい。初対面の相手でもすぐに打ち解け、仲良くなってしまう。
 その原点は幼少期にある。菊地は母の実家のあるフィリピン・ダバオ市で生まれた。3歳まではそのフィリピンで過ごした。
「さすがに小さかったので、よく覚えていませんが、フィリピンの方って、大人数で住んでいて、みんなものすごくハイテンションなんです。しかも、周りに振り回されず、自分を持っている人が多い。父は、そういう環境で育てば、『人見知りしない性格になる』って考えたみたいで、あえて、3歳までフィリピンで過ごさせたらしいんです」
 フィリピンから日本に移った菊地は、小学4年生から野球を始めた。友達の中村冠太(現清水桜が丘)から誘われたことがきっかけだった。「自彊スポーツ少年団」に入団すると、選手数が少なかったこともあり、すぐに外野手として試合に出場。徐々に「プロ野球選手になる」という夢を抱くようになる。

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「中学3年間で基本ができた」という菊地(島田商)

   中学は吉田中でプレー。硬式チームも選択肢にあったが、6年時に吉田中の練習を見学し、大きな衝撃を受けた。
「やっぱり、澤入(信也)先生の存在が大きかったです。厳しさもあり、自分が成長するならここしかないと感じました」
 吉田中といえば、無安打で1点奪う細かい野球を武器に、毎年県上位に顔を出す強豪だ。入学すると、菊地は澤入監督から基礎を叩き込まれた。
「まず、一番は足が速くなりました。守備もセカンドになり、確実にアウトにする堅実さが身につきました」
 一方で、澤入監督は他の選手とは違う独特の野球勘を持っている菊地のスタイルも尊重してくれた。
「僕は吉田中の野球には全然あっていなかったかもしれません。でも、それを理解してくれたのも澤入先生でした。バッティングも、レベルで入る打ち方だけ教えてもらい、あとは自分の打ちやすい方法でやらせてもらいました」
 菊地の個性と澤入監督の緻密な野球がマッチング。小柄の菊地に対し、「上のレベルで絶対に役立つから」と、小技のテクニックを教えてくれたのも澤入監督だった。
 3年春の選抜大会、夏の中体連で県優勝。菊地は1番打者として、核弾頭の役割を担った。春の決勝戦では漢人友也(現常葉大菊川)を擁する桜が丘中と対戦し、7回裏にサヨナラ安打を放つ活躍。夏の決勝戦ではマウンドに上がり、5回を無失点に抑え、エースの遠藤龍成(現清水桜が丘)につないだ。
 技術とともに、澤入監督の下でメンタル面も鍛えられた菊地。高校につながる勝負強さも、この時期に養われた。

★硬式の壁を乗り越えて
 高校は「公立で地元の選手だけで勝ったら、かっこいいな」と、島田商へ進学する。
 1年秋から三塁手のレギュラーとして出場。だが、順調なスタートではなかった。菊地は野球人生で初めてと言ってもいい、壁にぶち当たる。
 打撃では凡退の山を築き、守備でもエラーの連続。「このままどうなってしまうんだろう」と苦悩したという。
「打球が飛ばないし、守っていてもバウンドの合わせ方が分からないし…。監督さんが、『何でレギュラーで使ってくれているんだろう』って、自分でも不思議に思うくらいに本当にひどかったと思います」
 020321年の冬が過ぎた頃、ようやく一筋の光が見えた。バットを振り込んでいく中で、硬式ボールに対する怖さや痛さを払拭していった。菊地本来のフルスイングができるようになると、守備でのミスも減っていく。
「技術云々じゃなく、気持ち的にプラス思考になって自信を持てたことが大きかったです。僕、昔から何かを一回掴むと、一気にボ~ンっていけるタイプなんです。そのときは、まさにそんな感じでした」
 2年春からは二塁へ。池田新之介監督と当時二塁を守っていた海野英一に相談し、守備位置を変更した。
「サードは一瞬の動きを求められるのですが、僕はセカンドの方が守備範囲が広くて守りやすかったです」
 そして、2年秋からは不動の1番打者に。3年春には県ベスト4入りに貢献し、県屈指の二塁手としてあの夏を迎える。

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「静岡を巣立つ球児たち2019~菊地涼編・下」は近日中に更新します! 

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2018年11月29日 (木)

3連休、印象に残った選手たち

 3連休は県内各地で野球イベントが目白押しでした。この3日間で印象に残った選手を紹介したいと思います。

 1129123日は「第29回三村旗争奪野球大会」へ。まず3位決定戦では、吉原工の渡邊浩季が清流館相手に5安打完封。ストレートと曲がり幅の大きいスライダーのコンビネーションが良かったです。 
 続く決勝戦は、富士宮北が富士宮西を4対3で下しました。富士宮北は2回に3番・渡邉陸斗が変化球をシャープに振り抜き、ライトスタンドへ3ラン本塁打。静岡蒲原シニア時代は目立った存在ではなかったのですが、これで高校通算11本塁打。内角のさばき方が上手いです。投げては右腕の小野崎泰翔が内外角を丁寧に投げ分けて、粘る富士宮西を振り切りました。

 翌日は浜松学院と豊川(愛知)の練習試合を見てきました。浜松学院は秋の県大会出場を逃しましたが、気になっている選手が何人もいて、今年最後にもう一度チェックしようと思いました。
 先発の河鰭智也は豊川打線相手に3回まで無失点に抑えます。球速は120台後半ですが、腕がしっかりと振れるので、手元でピッときて数字以上の速さを感じるタイプです。投げっぷりも良かったです。中盤に失点するも、「低めに投げれば打たれない」という自信をつけたと思います。
11292 そして、8回からマウンドに上がったのが吉田康佑。秋の西部大会では「あまり球が走っていなかった」という情報を耳にし、心配していました。それが、この日は驚きました。明らかにフォーム全体に力強さが増し、質のいいストレートが次々とキャッチャーミットに収まります。「秋の大会は調子が悪すぎて、どう投げたらいいのか分からなくなってしまった」と苦しんだそうですが、大会後、フォームの微調整に取り組んだ結果、「これだ」と掴んだものがあったと言います。そこから見違えるようなボールになり、スピード的にはマックスで140キロまで伸びているとのこと。この11293_3日も8回、9回の2イニングを無失点に抑えました。来春、一気に県トップクラスに名乗りを挙げる可能性もあると思います。
 野手では、「1番・センター」の神谷樹汰に注目しました。吉田道監督が「アイツの野球勘は素晴らしい」と絶賛する選手。確かに、守備の感覚に優れています。的確なポジショニングに、一歩目の速さ。「右中間、左中間の打球は、まず抜けないだろう」というくらいのスペシャリストです。打撃面はまだ課題が残りますが、「将来はプロへ」という高い意識を持っている選手なだけに、期待が膨らみます。

 112943連休最後は「大学野球オータムフレッシュリーグin静岡」へ。草薙球場で明治大対静岡市立、慶應義塾大対静岡商の2試合を取材しました。
 慶應義塾大は、大久保秀昭監督がベンチに入って采配。選手は来春への生き残りをかけて、本気モードで戦ってくれました。全力疾走、カバーリング、一球に対する姿勢…。高校生にとっては大いに参考になったと思います。
 県勢では、「5番DH」で小川慶太(浜松西出身)、「9番セカンド」で村田大輔(磐田南出身)が出場。小川が第3打席にライナーでレフトフェンスに直撃する猛烈な一打を放てば、村田も第3打席にセンター前へ。来春は2人の勇姿を神宮球場で見たいです!(栗山)

<写真/上から小野崎泰翔(富士宮北)、吉田康佑(浜松学院)、神谷樹汰(浜松学院)、小川慶太(慶応義塾大)>

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2018年10月21日 (日)

県勢3校、初戦で姿を消す

 秋季東海大会は昨日、清水桜が丘と静岡高が敗退。今日は1位校の御殿場西に期待がかかりましたが、残念ながら津田学園(三重)に敗れました。一冬で力をつけ、来春こそ県内のチームが東海で勝って欲しいです。

★10月21日 秋季東海大会2回戦 晴 津市営球場 

 チーム
御殿場西 1 0 0 0 0 0 0 0 1 2
津田学園 0 0 0 1 0 3 0 3 × 7

(御)高田、杉本-磯部
(津)前-阿萬田

▽二塁打=夏賀(御)小林、渡邉(津)
▽三塁打=阿萬田(津)
▽本塁打=新井(御)前川(津)

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10212 御殿場西は初回、トップバッター・夏賀貞伍の二塁打でチャンスをつかみ、4番・内海壮太の飛球が相手のエラーを誘い、1点を先制する。先発の高田翔太は安定した立ち上がり。ストレートと変化球が低めに決まり、3回まで1安打に抑える。しかし、津田学園は4回に同点とすると、6回には5安打を手中して3点を奪う。さらに、8回にもダメ押しに3点を追加した。御殿場西は9回に3番・新井七輝のレフトスタンドへの本塁打で一矢を報いるも、反撃はそこまで。津田学園のエース・前佑囲斗の前に10三振を喫し、打ち崩すことができなかった。

御殿場西・森下知幸監督
「この時期に、あれだけのピッチングされてしまったら、今のウチの力では厳しい。もっと、バットを振っても良かったと思うが、それをさせないだけのピッチングだった。この秋は彼らの力からしたらよく頑張ってくれたと思う」

<写真/敗れはしたものの、低めに集める持ち味を発揮した高田翔太(御殿場西)>

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2018年10月 6日 (土)

秋季県大会決勝&3位決定戦レポート

 決勝、3位決定戦ともに、最後の最後まで目の離せない展開に。御殿場西(1位)、清水桜が丘(2位)、静岡高(3位)が東海大会に出場します。

★決勝戦 御殿場西 6-5 清水桜が丘(延長11回)

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 御殿場西は1番・夏賀貞伍のセンター前タイムリーで1点を先制すると、3回、6回にも追加点を上げ、3点リードで終盤に突入する。清水桜が丘は8回に反撃。3番・小川允羅のセンターオーバーのタイムリーなどで一挙4点を奪って逆転に成功する。しかし、御殿場西は9回に同点とし、延長10回に1点を勝ち越す。そして、5対5となった延長11回、夏賀が再びタイムリー。これが決勝点となり、御殿場西が優勝を果たした。

<写真/27年ぶり2度の優勝を飾った御殿場西ナイン>

御殿場西・森下知幸監督
「1年前、2年前の先輩が作り上げてくれたものを土台に、成果を出してくれたと思う。東海大会ではまず1勝。目の前の試合を全力で戦いたい」

★3位決定戦 静岡高 6-5 加藤学園

10062_2 静岡高が3年連続となる東海大会出場を決めた。2回に5番・小岩和音のタイムリー二塁打で1点を先制。4回にも小岩の犠飛で1点を加えた。その後、逆転を許すも、6回、4番・夏目武尚、6番・片平吉信のタイムリーで同点に。そして、5対5で迎えた9回裏に2番・相羽寛太がサヨナラスクイズを決めた。一方の加藤学園はしぶとく攻め続けたが、あと一歩及ばなかった。

<写真/2回にタイムリーを放つなど3打点の活躍を見せた小岩和音(静岡高)>

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2018年9月22日 (土)

秋季県大会準々決勝(9月22日)~愛鷹球場レポート

 秋季高校野球県大会は準々決勝が行われました。愛鷹球場では加藤学園、静岡高が勝利しました。

★第1試合 加藤学園 5-2 清水東

 09221_3加藤学園は3回に2点を先制。さらに5回にもチャンスを作る。1死二三塁で迎えるのは3番・川上智己。その初球。内角のスライダーをとらえると打球はレフトスタンドの中段へ。「前の試合からいいイメージを持っていた」という川上の3ラン本塁打で加藤学園が一気にリードを広げた。清水東は8回に9番・望月海、3番・杉山勇征のタイムリーで2点を返すも、反撃はそこまで。加藤学園は先発・肥沼竣から2番手・櫻井龍星への継投がピタリと決まり、2001年以来となる秋のベスト4進出を果たした。

加藤学園・米山学監督
「5回の川上の本塁打が大きかった。本塁打は想像していなかったが、思い切りよく振ってくれた。選手たちが頑張ってくれている。明日もこれまで通り、自分達の野球をやっていきたい」

<写真/17年ぶりのベスト4入りを決めた加藤学園ナイン>

★第2試合 静岡高 12-2 知徳(6回コールド)

09222 先制したのは知徳。2回に二死満塁から9番・栗田和斗がレフトの頭上を越すタイムリーを放つ。しかし、静岡高の鮮やかな中継プレーで一塁走者が本塁打でアウトに。すると、その裏、静岡高は相手のミスに乗じて大量7点を奪う。投げては先発の斉藤颯斗が6回12奪三振。打者の手元で伸びるストレートが光った。

静岡高・栗林俊輔監督
「少しずつチームは成長している。斉藤も、前の試合あたりから手応えを掴んできた。1戦1戦、大事に戦っていきたい」

<写真/6回まで毎回の12三振を奪った斉藤颯斗(静岡)>

※なお、草薙球場では御殿場西、清水桜が丘がベスト4進出を決めました。

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2018年9月16日 (日)

秋季県大会2回戦(9月16日)~草薙球場レポート

 今日の草薙球場は御殿場西と清水桜が丘が勝利。それぞれベスト8進出を決めました!

★第1試合 御殿場西 7-1 駿河総合

09161 御殿場西は3回、1番・夏賀貞悟、2番・阿佐野風、3番・新井七輝の3連続タイムリーで3点を先制する。さらに、6、7回にも1点ずつ加えると、8回には夏賀の2点タイムリー三塁打でダメを押した。先発の高田翔太は、駿河総合の強力打線に対して、変化球を有効的に使って好投。尻上がりに調子を上げて1失点で完投した。一方の駿河総合は、6回にプロ注目・紅林弘太朗の二塁打で1点を返すも、最後まで高田に苦しめられた。

御殿場西・森下知幸監督
「公式戦でいかに力を発揮できるかがウチの課題だったが、ようやく出し切ることができた。選手は少しずつ成長してくれている。やっと一歩を踏み出せたかなと思う」

<写真/2安打3打点の活躍を見せた夏賀貞悟(御殿場西)>

★第2試合 清水桜が丘 5-1 伊豆中央

09162 伊豆中央の先発・片渕暖也はキレ味抜群のスライダーを武器に6回までわずか1安打に抑える快投。一方の清水桜が丘の先発・敦賀渉はランナーを背負いながらも粘りの投球を展開する。均衡が破れたのは7回。清水桜が丘は6番・小林亮太のスクイズなどで2点を先制。その裏、伊豆中央は1点を返すも、清水桜が丘は8回に3番・小川允羅のセンター前タイムリーなどで3点を加えた。終盤のピンチも無失点に切り抜けた敦賀。「チームが勝つために打たせて取ることを徹底した」と、独特のトルネード気味のフォームから最後まで丁寧に投げ込んだ。

清水桜が丘・曲田雄三監督
「守備で踏ん張ることができたのが大きかった。今日出た課題を、この一週間、取り組んでいきたい」

<写真/1失点完投の敦賀渉(清水桜が丘)>

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2018年9月15日 (土)

秋季県大会1回戦(9月15日)~浜松球場レポート

 秋季高校野球の県大会が本日開幕しました。浜松球場では2試合が行われ、星陵と静岡商が2回戦に駒を進めました。

★第1試合 星陵 9-4 浜松市立

 09151東部5位・星陵が西部3位・浜松市立を撃破した。星陵は2点を追う5回に、5番・和田悠矢のレフトタイムリーなどで4点を奪って逆転に成功。6回にも1点を加えると、8回には4安打で3点を奪った。投げては6回からマウンドに上がった2番手の和田が好投。ストレートと変化球のコンビネーションが冴えて4回1失点の好投を見せた。一方の浜松市立は前半にリードを奪って試合を優位に進めたが、相手に傾いた流れを引き戻すことができなかった。

星陵・加藤秀明監督
「今後に向けて大きな1勝を手にすることができた。目立った選手はいないが、一人ひとりが一生懸命にプレーしてくれた結果だと思う。今年のチームは波に乗ると一気に3点、4点をとることができる。今日もそれが出てくれた。明日は何としても勝って、ベスト8に入りたい」

<写真/投打で活躍した和田悠矢(星陵)>

★第2試合 静岡商 12-5 浜松開誠館(8回コールド)

09152 静岡商は初回、1番・松浦凛のセンター前安打からチャンスを作ると、3番・杉本蓮が「無理に引っ張るのではなく、逆方向にもっていこうと思った」と、初球のスライダーを左中間に弾き返す。これがタイムリー二塁打となり、1点を先制。5番・藤好悠もセンターオーバーのタイムリー三塁打で続く。静岡商は攻撃の手を緩めず、2回にも杉本のタイムリーなどで3点を追加する。一方の浜松開誠館は3回に3番・青木蓮太朗のタイムリーなどで3点を返すも、静岡商は中盤以降も着々と加点。8回コールド勝ちを決めた。 

静岡商・髙田晋松監督
「初回から畳みかける攻撃ができたことは自信にしていきたい。県大会前に3年生の古屋(悠翔)と髙田(稔壽)にシート打撃で投げてもらった。攻撃陣はそれが生きたと思う」

<写真/初回にタイムリーを放ち、塁上でガッツポーズを見せる杉本蓮(静岡商)>

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