中学野球

2025年3月 3日 (月)

【シニア】富士宮シニア&裾野シニアが関東大会出場へ!

 昨日はシニアリーグの「2025南関東支部春季大会静岡ブロック予選」の準決勝が行われました。関東大会への出場枠は4つ。富士宮シニアと裾野シニアがまず出場権を獲得しました。

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03032  第1試合は富士宮シニアが沼津シニアを7対0(6回コールド)で下しました。注目したのは身長180センチの大型捕手・平野幸。3回にセンターオーバーのタイムリー三塁打を放ちます。圧倒的なパワーを誇り、打球の滞空時間の長さに驚かされました。「自分が決めてやろうと思っていました。嬉しかったです」。投げては先発の中村慈樹が5回まで無安打に抑える快投。柔軟性を生かしたフォームから、勢いのあるストレート、さらには同じ腕の振りからのチェンジアップで打者を翻弄していきます。6回に初安打を許し、悔しそうな表情を浮かべていましたが、見事な完封でした。
 今年の富士宮シニアは2年生が9人、1年生1人と部員数が苦しい状況。入倉紀之監督は「人数が少ない分、豊富な練習量で力をつけてくれた」と選手の成長ぶりに目を細めていました。
03033_20250303104501  続く第2試合は静岡裾野シニアが5対1で勝利しました。存在感を見せたのが5番・三井陽輔。2回、先頭打者としてライト前安打を放って、その後2点目のホームを踏みます。さらに6回、1死一塁の場面では右翼線を破るタイムリー三塁打。持ち味のシャープなスイングが光りました。昨秋の関東大会は初戦で新宿シニアに1点差負け。その試合、三井は無安打に終わり、「自分が打っていれば」と、冬の間は悔しさを胸に必死でバットを振り続けてきたそうです。「関東大会も自分が打って勝ちたいです」と、気を引き締めていました。
 一方、浜松シニアは最終回に1点を返す粘りを見せました。終盤は一気に引き離されてもおかしくない展開でしたが、ベンチも一体となり、踏ん張って持ちこたえる精神的な強さがありました。昨年、チームを強豪に育て上げた前監督の佐野勝稔氏が亡くなり、その遺志を息子の大輔氏が継いだ浜松シニア。名門復活へ向け、今後どんな進化を遂げるのか楽しみです。(編集部・栗山)

<写真上/関東大会出場を決めて喜ぶ富士宮シニアの選手たち>
<写真中/1安打完封勝利の中村慈樹(富士宮シニア)>
<写真下/タイムリー三塁打を放ちガッツポーズの三井陽輔(静岡裾野シニア)>

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2025年3月 1日 (土)

【県中学選抜野球大会】葵ウエストが高久の好リリーフでベスト8進出!

03011_20250301182301  しんきんカップ第55回県中学選抜野球大会の3日目。焼津球場の第1試合は掛川西中が3対1で浜松東部中を下しました。浜松東部中の先発は左腕の脇田虎太。コンパクトなテークバックから、リリースにかけて腕を大きく使うフォーム。勢いのあるストレートと鋭い縦の変化球で三振を奪っていました。狙ったコースに投げ込める制球もあり、今後が楽しみな逸材です。
 一方の掛川西は3回にチャンスを作ると、4番・枝村泰志がライト前にタイムリー。構えから雰囲気が良く、力強いスイングを見せました。
03012_20250301182301  続く第2試合は葵ウエストが岳陽中に勝利(8対2)。流れを引き寄せたのは4回途中からマウンドに上がった髙久康平です。先頭打者には四球を許すも後続を打ち取ると、その裏に味方打線が3点を奪って逆転。安定感のある投球で7回2死まで投げて無安打に封じ、勝利に貢献しました。
 岳陽中の先発・渡邉涼介もポテンシャルが高く、今後注目していきたい存在。粗削りなフォームですが、リリース時の爆発力があり、指にかかったときのストレートは魅力たっぷり。4回のピンチの場面では一段階ギアを上げ、低めにいっぱいのコースに決めたボールは唸りました。しっかりと鍛えていけば、将来的に140キロを計測する可能性を秘めています。(編集部・栗山)

<写真上/タイムリーを放った枝村泰志(掛川西中)>
<写真下/好リリーフを見せた髙久康平(葵ウエスト)>

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2025年2月23日 (日)

【県中学選抜野球大会】島田セントラル・牧野が完全復活!

02231_20250223171901  しんきんカップ第55回県中学選抜野球大会が昨日開幕。今日の島田球場第1試合は2連覇を狙う島田セントラルが登場しました。昨年、優勝の立役者となった技巧派左腕の牧野優月が先発。初回のピンチを切り抜けると、2回以降は持ち味の緩急自在の投球を展開し、完封勝利を飾りました。内外高低に投げ分け、ツーシームやチェンジアップも巧みに使って9奪三振をマーク。この1年間でストレートの球速が10キロほどアップしている分、変化球がより生きてきている印象でした。試合後、本人に話を聞いたところ、昨年秋に左ヒジを故障した影響で、7回を投げ切ったのは久しぶりだったとのこと。「去年、経験している分、いいイメージを持って楽しく投げることができた」と完全復活を喜んでいました。
 02232_20250223171901 続く第2試合、富士宮四中対葵ウエストの一戦は、両チーム無得点でタイブレークに突入。延長8回、9回と同じ点数を取り合って迎えた10回、表に富士宮四中が2点を勝ち越し。諦めない葵ウエストはその裏、2死から、走者2人を置いて1番・天野伊智がレフトオーバーの大飛球を放ち、一気に本塁まで還ってきました。持ち味の勝負強さを発揮した天野は「大事な場面で集中することができた」と、こちらも笑顔でした。一方、富士宮四中は捕手として先発出場した藤田隆希が7回途中からマウンドへ。ピッチャーらしい体型を持つ本格派タイプ。ストレートの質が良く、力強い球を投げていました。敗れはしましたが、8回の三者連続三振は圧巻。今後も注目していきたいと思います!(編集部・栗山)

<写真上/エースとしての役割を果たした牧野優月(島田セントラル)>
<写真下/逆転サヨナラランニング本塁打を放って喜ぶ天野伊智(葵ウエスト)>

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2025年2月11日 (火)

【ボーイズ】春季全国大会県支部予選が開幕しました!

 9日は草薙球場で行われたボーイズリーグの春季全国大会県支部予選の開幕戦も見てきました。
02111_20250211170701  浜松修学舎ボーイズと磐田ボーイズが対戦。1点を争う好ゲームとなりました。
 試合を決めたのは浜松修学舎ボーイズの4番打者・伊原幸汰。同点で迎えた5回、右翼前に値千金のタイムリーを放ちました。投げては先発の鈴木嬉音が粘りの投球を見せ、6回まで2失点に抑える好投。最終回の7回には伊原がマウンドに上がり、打者3人をきっちりと封じて試合を締めくくりました。
 この試合、気になったのは両チームの「1番ショート」。浜松修学舎の野末樹は、しなやかなスイングが光る好打者。5回には投手前のゴロにもかかわらず、果敢に走って内野安打をもぎ取り、守っては左翼の定位置近くまで追いかける俊足ぶりも印象に残りました。一方、磐田ボーイズの長谷川侑世は抜群の守備力が目を引く選手です。打球への一歩目が速く、送球も正確。一連の動作が華麗で、そのプレーを見るためだけに再びグラウンドへ足を運びたくなる、そんな魅力を持つショートストップでした。(編集部・栗山)

<写真/投打で勝利に貢献した伊原幸汰(浜松修学舎ボーイズ)>

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2025年2月10日 (月)

【富士山カップ】東海大静岡翔洋中が準V!

 8日、9日は中学軟式野球第1回富士山トーナメントカップ静岡大会を取材しました。県外の強豪10チームに加え、県内6チームが参加。大会開催の経緯について、事務局長を務める東海大静岡翔洋中の寺崎裕紀監督はこう語りました。「昨年まで15回に渡って静岡で全国大会が行われ、その繋がりもある中、暖かいこの静岡の地で冬の練習の成果を出せる場所があればと。富士山も見たいと、喜んで参加していただけて感謝しています」。選手たちは背番号をつけて真剣勝負に挑み、優勝旗も用意されました。

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 予選トーナメント、決勝トーナメントを経て、決勝に勝ち上がったのは東海大静岡翔洋中と作新学院中(栃木)。3月に開催される「文部科学大臣杯第16回全日本少年春季軟式野球大会ENEOSトーナメント」(岡山開催)に出場する両チーム。東海大静岡翔洋中が初戦を突破すれば、2回戦でこのカードが再現される可能性があります。
02102  試合は緊張感のある投手戦となりました。東海大静岡翔洋中の先発はエースの内田優。立ち上がり、7球目を投げたときに足がつってしまったそうですが、落ち着いた投球で尻上がりに調子を上げていきます。一方の打線は2回から登板した相手左腕・亀山季哉のキレのある球に苦しむと、6回に1点を失って0対1でゲームセット。主将の松下海真は「悔しさはありますが、強豪と対戦できたことは大きな経験になりました」と振り返り、内田は「全国大会までにさらに力をつけ、もう一度対戦したいです」と雪辱を誓いました。

02103  日本一を目指していく東海大静岡翔洋中。全国大会では1試合2試合をこなす日もある中、内田に次ぐ存在が大切になってきます。名乗りを挙げるかのように8日の初戦で好投を見せたのが中村皇志。先発で4回を無安打に抑えました。身長180センチの大型左腕。豪快に腕を振って、高めのストレートで空振りを奪っていました。寺崎監督によると、まだまだ伸びる要素を多く持っているとのこと。確かに積んでいるエンジンが大きく、いくらでも球速が上がっていきそうな雰囲気を持っていました。2月22日開幕のしんきんカップ第55回静岡県中学選抜野球大会、そして全国の舞台での成長に注目したいです。(編集部・栗山)

<写真上/準優勝の東海大静岡翔洋中の選手たち>
<写真中/敢闘賞を獲得した内田優(東海大静岡翔洋中)>
<写真下/将来が楽しみな中村皇志(東海大静岡翔洋中)>

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2024年12月22日 (日)

西武育成2位・佐藤太陽の激励会が開催されました!

 西武に育成2位で入団した佐藤太陽(浜松商出身)が本日、浜松南シニア主催の激励会に出席しました。浜松南リトル、浜松南シニアの団員を前に、「ここで培ったものが生きています。支配下を目指して頑張っていきます」と決意表明。会には一足早くプロ入りした同シニア出身の鈴木叶(ヤクルト)もサプライズで駆けつけました。

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 佐藤は小学1年時から浜松南リトルでプレー。浜松南シニアの3年夏は控えに回るなど、決して目立った選手ではありませんでした。リトル、シニアを通して9年間に渡って接した鈴木彰宏監督は「良いものがあったけど、今一つ優しさが出てしまう子。厳しいことばかり注文していた」と振り返ります。ときには涙を流すこともあったそうですが、当時の悔しさが高校から先の野球人生に繋がったとのこと。浜松商、神奈川大で飛躍的な成長を遂げ、プロ入りを実現しました。ただ、本当の勝負はここから。育成から支配下へ。まずは、武器の守備力を生かして這い上がってほしいです。(編集部・栗山)

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<写真上/現団員から花束を贈呈された佐藤太陽>
<写真下/左から鈴木彰宏監督、佐藤太陽、鈴木叶>

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2024年12月 9日 (月)

【オリエンタルフーズ旗】浜松北ボーイズが連覇!

 昨日はオリエンタルフーズ旗静岡県三年生交流大会を取材。浜松北ボーイズが昨年に続き、優勝を飾りました!

<準決勝>
静岡府中ボーイズ 11-7 御殿場ボーイズ
浜松北ボーイズ 16-7 下田ボーイズ

<決勝>
浜松北ボーイズ 4-0 静岡府中ボーイズ

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12092  浜松北ボーイズは準決勝で齋藤颯太郎が中学通算10本目となる本塁打を放ちました。「何も考えずに無心で打った」という一打がレフト方向にグングンと伸びていって柵越え。さらに決勝戦では3回と6回に走者を還す勝負強さを発揮しました。打席での佇まいが良く、高校での活躍が楽しみな身長176センチのスラッガー。持ち味のフルスイングを武器に、「甲子園に出てプロのスカウトの目に留まりたいです」と抱負を語ってくれました。
 その齋藤の前を打つ佐藤悠生のスイングも圧巻。本人は「コンパクトに振ることを意識していた」と言っていましたが、それでも豪快! ボールを潰すイメージで振って、フォロースルーでバットを高く突き上げる姿が絵になる強打者です。決勝戦はライトとセンターに大飛球を放ってそれぞれ三塁打でチャンスメーク。試合後は「最高の形で中学野球を終えることができて嬉しいです」と笑顔が印象的でした。
 タレント揃いの浜松北ボーイズ。個人的に気になったのは準決勝の3番手で登板した鈴木康和。細身の体型からしなやかに腕が振れ、フォームのバランスも◎。高校で体が出来上がっていけば、ブレイクしそうな雰囲気がありました。野手では山道伸之監督が「夏以降、一気に伸びてきている」と話す漆畑威吹が目に留まりました。とにかく身体能力が高い。準決勝では代打出場で三塁打。1番打者としてスタメンの決勝は2安打。インパクトの強さと足の速さに驚きました。
 
12093  また、静岡府中ボーイズは4番の森奏喜が準決勝で3安打をマーク。無駄のないスイングでセンター方法にきっちりと持っていく姿にセンスを感じました。体全体を使ったフォームで力強い球を投げ込む御殿場ボーイズの小長井悠希、体にバネがある下田ボーイズの鈴木拓斗も高校で注目したいです。(編集部・栗山)

<写真下/優勝してマウンド上で喜ぶ浜松北ボーイズの選手たち>
<写真中/長距離砲の齋藤颯太郎(浜松北ボーイズ)>
<写真下/シャープなスイングが魅力の森奏喜(静岡府中ボーイズ)>

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2024年11月24日 (日)

東海大静岡翔洋中、2年ぶりの春全国へ!

 東海大静岡翔洋中が2年ぶりの春全国切符を手にしました。

★11月24日 第16回全日本少年春季軟式野球大会ENEOSトーナメント静岡県予選大会兼第26回静岡県中学校新人野球大会 焼津球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7
積志・中郡中 0 1 0 0 0 0 0 1
東海大静岡翔洋中 0 0 4 0 0 0 × 4

(積)馬場-行原
(東)内田、山川-池ヶ谷
▽二塁打=馬場(積)、松下(東)

11241_20241124195201  東海大静岡翔洋中がワンチャンスをものにしました。
 1点を追いかける3回、同点に追いつき、なおも無死二三塁のチャンス。ここでトップバッターの山川陸翔(2年)が勝負強さを発揮します。3球目のスライダーを鋭く振り抜いてレフトへの2点タイムリー。3番・内田優(2年)が犠飛、4番・松下海真(2年)も二塁打と畳みかけ、この回一挙4点を奪いました。投げてはエース・内田のあとを受け、5回から「左投右打」の山川がマウンドへ。伸びのあるストレートで3イニングを無安打に抑えました。
 「相手を圧倒する」ことをテーマに新チームから打撃に力を入れてきたという東海大静岡翔洋。しかし、昨日の準決勝、浜松開誠館中戦では勝ったもののノーヒットに終わり、今日も3回以外は無安打に抑えられました。苦しい中でも勝ち切れたことに寺﨑祐紀監督は「まだまだ自分たちの理想とする野球ができていないが、成長するチャンスをいただいた」と前を向いていました。
 強力打線に加え、力のある投手も5人揃え、ポテンシャルの高い選手が揃っているだけに、全国では頂点を狙いにいってほしいと思います。
11242_20241124195201 一方、積志・中郡中は馬場祐輔(2年)の好投が光りました。「相手は強力打線。まともにいったら勝負にならない」と、あえて6、7割の力の入れ具合で抜いたストレートを投げるなど頭脳的な投球を見せてくれました。この自信を手に、来年に向かってさらなる飛躍を期待したいです。(編集部・栗山)

<写真上/優勝が決まって笑顔を見せる山川陸翔(東海大静岡翔洋中)>
<写真下/好投を見せた馬場祐輔(積志・中郡中)>

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2024年9月22日 (日)

【シニア南関東支部秋季大会】浜松南シニアが県勢対決を制す!

09221_20240922122801  シニアリーグの来春の全国大会につながる2024オリエンタルフーズカップ南関東支部秋季大会。昨日の敗者復活戦4回戦は静岡蒲原シニアと浜松南シニアの県勢同士の対決となりました。
 先制したのは浜松南シニア。初回、1死二塁から3番・白井勢那が甘く入ったスライダーを1球で仕留めます。打球は鋭いライナーでライト線へ。さらに、白井は3回に先頭打者としてレフト方向に二塁打を放ってチャンスメーク。浜松南シニアは追加点を奪い、この代では練習試合で一度も勝てなかったという静岡蒲原シニアに7対0(6回コールド)で勝利を収めました。
 新チームから3番打者を務める白井。しかし、「自分が打たないといけない」というプレッシャーから、ここまで結果を残すことができなかったそうです。「今日は思い切っていくことができた」と、ようやく強打者ぶりを発揮。勝てば関東大会出場決定の次戦に向け、「ランナーを還すバッティングをしたい」と意気込んでいました。
 一方の静岡蒲原シニアは上位打線の平尾武大畔柳逢旺渡邊太賀を筆頭に今年もバットが振れる選手が揃っている印象。迫力がありました。(編集部・栗山)

<写真/先制タイムリーを放つ白井勢那(浜松南シニア)>

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2024年8月 9日 (金)

【静岡県中学親善大会】藤枝選抜が優勝!

★8月7日 第41回静岡県中学親善野球大会 決勝戦 草薙球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7
藤枝 0 0 0 0 0 2 0 2
島田 0 0 1 0 0 0 0 1

(藤)大橋、青島-伊東
(島)今村-山内

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 第41回静岡県中学親善野球大会が6日と7日に開催されました。参加20チームの頂点に立ったのは藤枝選抜。2003年以来16年ぶりの優勝を飾りました。
08092_20240809114301  決勝戦で好投を見せたのは先発の大橋拳聖(葉梨中)。ボールを前で離せるタイプの右腕で、打者のタイミングを微妙にズラして抑えていきます。7回途中まで投げて1失点の好投でした。大橋が球数制限の関係でマウンドを降りたあと、7回2死満塁のピンチからリリーフした青島悠斗(西益津中)も見事。ファーストゴロに抑えると歓喜の輪が広がりました。
 今大会の藤枝選抜はタフなチームでした。前日の予選ブロックは天候の関係で富士球場から草薙球場に移動。試合終了は20時過ぎ。翌日の決勝トーナメントは9時プレーボールという中で、1日3試合を勢いに乗って勝ち抜きました。

 ここからは2日間取材した中で、個人的に気になった選手をピックアップしたいと思います。
08093_20240809115001  まず身体能力の高さに目を奪われたのは伊東選抜の飯田隼仁(対島中)です。中学入学後、ここまでの期間は野手としてプレーしてきたそうですが、この親善大会に向けて投手の練習をこなしたところ、直前の練習試合で133キロを連発(富士球場のスピードガン)したと聞き、興味がわきました。初戦は途中からマウンドへ。とにかく体が強さとバネが際立ち、178センチの長身を生かして思い切って腕を振り抜きます。この試合では打ち込まれ、まだまだ粗削りな部分がありますが、高校で145キロ以上を狙うことができる原石だと感じました。打席に立てばライト方向に打ち返して三塁打。足が長く、アスリート体型で走る姿も絵になっていました。
08094  静岡B選抜の市川菖太(城山中)も今後、追いかけていきたい逸材です。「1番センター」で出場すると、「中学生でこれだけバットが振れるのか」と思わせるほど豪快にスイング。その馬力に圧倒されます。しかも足が速く、ベースの手前では勢いそのままにヘッドスライディング。アグレッシブなプレースタイルが奥村光一(西武)とかぶりました。
 また、ダイナミックなフォームから力強いストレートを投げ込んだ剛腕の岡村俊紀(浜岡中)、滞空時間の長いフライを放ったスケール型の太田凌雅(附属浜松中)、打っても守っても野球センスが溢れていた遊撃手の森島輝友(天城中)も高校でどんな活躍をしてくれるのか注目していきたいと思います。(編集部・栗山)

<写真上/優勝を飾って喜ぶ藤枝選抜の選手たち、大橋拳聖(葉梨中)、飯田隼仁(対島中)、市川菖太(城山中) >

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