Hさん

2017年1月 3日 (火)

編集部Hが栗山に聞く! 2017年静岡野球界<大学・社会人編>

 毎年恒例(?)の編集部対談企画、今年は編集部Hの知識不足により栗山へのインタビュー形式になりました。
 前回の高校生編(http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2017/01/2017-2a3c.html)に引き続き、今回は大学・社会人編をお届けします!

01031 大学生はどうですか? 日大国際関係学部の日下部啓太(新4年)には1年秋から注目してたのですが、いい投手になったようですね。1年ながらガンガン内を攻めて、ぶつけたって全然怖気付かない強気な投球をよく覚えています。
栗山 今、静岡リーグでは無敵状態じゃないですかね。珍しい腕の角度だし、ひょっとしたらプロもあるんじゃないかな~。 
 去年は常葉大浜松の藤井裕太(新3年・下田出身)がケガから復活したって聞いて、見に行こうとしたらやっぱり雨天中止だったんですよね。
栗山 …本当に静岡球児に呼ばれてるんですか? 藤井は、昨年、短いイニングでしたが、やっぱり球質はいいですよ。今年は長いイニングで見たいです。
 高校時代に一目惚れしたあのストレート、また見たくてたまらないです。その他の大学にも面白い選手いますよね。
栗山 静岡産業大の鈴木彩隼(浜北西出身)はビックリすると思います。
 そうそう、鈴木見たいんですよ!
栗山 打ちづらそうな球質で、高速スライダーがエグイです。あと、静岡大で期待しているのは、長身左腕の辻村亮介(新4年)です。
 辻村は掛川西出身の左ピッチャーですよね?
栗山 はい。高校時代から練習試合では凄いピッチングをしていて、佐藤光監督(現浜松西監督)もずっと期待していたピッチャーです。昨年は東海選手権でも先発を任されて、ようやく、一皮むけそうです。この辻村がエースで化ければ静岡大が一気に突っ走る可能性もあると思います。東海大海洋学部の館山毅一(新4年)もプロ注目の大型右腕です。
01034 新設の聖隷クリストファー大野球部も気になるな。県外だと亜細亜大の髙橋遥人(新4年・常葉橘出身)は昨秋見ましたが、本当に速かった。伸びもあるし。上手くいけば今秋の上位候補になってくるんじゃないですか。
栗山 あとは勝ち星ですね。本人も言っていましたが、簡単にフォアボールを出してしまうところが修正できれば、上位も十分にあると見ています。 
H 私の大好きな上武大の小豆澤誠(新4年・飛龍出身)も頑張ってる。ツイッターなんか見てると、彼のファンは多そうですね。攻守が魅力的だし、小柄なのに本当に目を引く選手。私は高2秋からファンなので、割と古参ファンだと思います。
栗山 ファン歴関係あるんですか?(笑) 同じ上武大に、春から飛龍の佐藤蓮が行きますよ。昨年の夏の大会が終わってから、140キロ台中盤が出たそうです。ピッチャーで勝負するようですが、4年後が楽しみです。
 体格ありますからね。そういえば、朝日大の原田瞬矢(新4年・遠江総合出身)が146キロ出したとか?
栗山 ブルペンでは147キロだと言っていましたね。春には150キロ出してしまいそうです。去年の夏に、名古屋経済大とオープン戦をやったそうで、その時、相手の中尾輝(東京ヤクルト)を見に来たプロのスカウトが原田を見て驚いたそうですよ。
H 高校時代に小柄だけど小気味いいストレート投げるなぁって感激してすぐにブログで紹介したけど、こんなに速くなるなんて。岐阜リーグは静岡関連選手多いし、今年は絶対行きますよ。
栗山 同じ朝日大では右サイドの松下周平(富士宮西出身)もいます。去年は故障もあって、厳しいシーズンでしたが、今年は復活してもらいたいです。
01032_2H 社会人は日本選手権優勝のヤマハ。とにかく鈴木博志(磐田東出身)。都市対抗で見たのですが、もう速かった。凄まじい球だった。今秋の上位候補ですね。最速は何キロですか?
栗山 154キロです。鈴木博に関しては、もう1年間ケガなく過ごして欲しい。それだけです。
 その他のヤマハ選手はどうですか?
栗山 社会人2年目だと、鈴木光の足はメチャクチャ速いです。鈴木光と同じ東北福祉大から今年入社する波多野陽介も楽しみ。最速152キロだと聞いています。鈴木博との150キロリレーは見たいですね!
 JR東日本の國松歩(静岡商出身)も野手として頑張ってますね。静岡県民にとっては思い入れが強い選手。
栗山 今年は勝負になってくると思います。まずは、しっかりレギュラーを確保してほしいです。  
H あと日本新薬に入る岩本喜照(常葉菊川→九州共立大)。京都なら九州よりは近くなるので見に行きやすいですよね。
01033栗山 僕は未だに、大学3年秋の明治神宮大会をかけた九州選手権の試合が忘れられません。ほぼ真っすぐ勝負で、低めにピタピタと決まって。高校、大学と全国に縁がなかっただけに、社会人ではまず都市対抗で投げたいですね。
 日本新薬といえば3年目を迎える板倉健人(静岡高→立正大)。走攻守で自分の持ち味を存分に活かしてるし、元気が良くてチームをすごく明るくしてくれます。日本選手権の初戦で活躍していましたが、二塁打を放った相手投手がホンダ熊本の菊江龍(下田南伊豆分校→朝日大)だったのはちょっと複雑な心境になりました…。
栗山 静岡関連選手がそういう舞台に立ってくれてるのは嬉しいですね。
 確かに。転職したてなので仕事優先ですが、今年は見まくりますよ! いい左腕にも出会いたいです。
栗山 その前に、『静岡高校野球2017早春号』の校正やら手伝って下さい。
 引っ越しで忙しいんですけどね…。でも今年は発売を例年より遅めにした分、ページ数増えて内容詰まってますよね! そのおかげで校正は大変ですが、頑張りましょう。
栗山 春からの静岡野球を楽しめる『静岡高校野球2017早春号』は1月31日発売予定です。そちらもよろしくお願いします!

<写真上から日下部啓太(日大国際関係学部)、髙橋遥人(亜細亜大)、鈴木光(ヤマハ)、岩本喜照(九州共立大)>

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2017年1月 2日 (月)

編集部Hが栗山に聞く! 2017年静岡野球界<高校生編>

 毎年恒例(?)の編集部対談企画、今年は編集部Hの知識不足により栗山へのインタビュー形式になりました。まずは、高校生編です。

栗山 あけましておめでとうございます。
 おめでとうございます。いよいよ2017年ですね!
栗山 ずいぶん張り切ってる様子ですね。
H ご存知の方もおられると思いますが、私、2年ほど東京に行っていたんですよ。でも、静岡の球児が私を呼んでいるような気がして、今年から転職して静岡に戻ることにしたんです。なので、今年からまた静岡球児がたっぷり見られるんですよ! そりゃ張り切りますよね。
栗山 すごい転職理由ですね…。でも、心強いです。
01021_2 ということで、今年の静岡を見るにあたって色々教えて下さい。まずセンバツ出場濃厚の静岡高、どうですか? 秋に県大会を見に行ったら、雨で中止になってしまって。エース左腕の池谷蒼大(新3年)を見たのは積志中の時以来でしたが、力強くなりましたね。
栗山 はい。高校に入ってから、腰痛で苦しんだ時期があったのですが、昨年の春くらいから復帰してきました。当然、センバツ出場が決まれば、注目ピッチャーの一人になると思います。
 神宮では、少し打たれたようですが…。
栗山 神宮球場の高くて固いマウンドに合わなかったようですが、甲子園では問題ないと思います。ただ、竹内奎人(新3年)だって、十分に全国で通用すると思いますよ。
 竹内って、中学の時、『侍ジャパンU-15』で活躍した伊東シニアのピッチャーですよね。中学2年の時、見たことがあります。最初、2年だって思わなかったんですよ。立ち居振る舞いとか体つきが大人っぽかったから。
栗山 あの縦の変化球はハマったら面白いと思います。ストレートも140キロ近く出ますし。
 打者のキーマンは誰ですか? 新2年生の成瀬和人が印象に残っているんですが。
栗山 2年前のチームと比べると、全体的にスケールは小さいのですが、その分、渋い働きをする選手が多いです。そのなかで、やっぱり打線は成瀬が中心になると思います。バッターボックスでの雰囲気がいいですね。左右、両方向への長打もあります。
 他の打者も教えて下さい。
栗山 実は先日、静岡高に伺ってきたのですが、かなりレギュラー争いが激しくなっていました。特に、昨秋は二ケタの背番号だった篠田和也(新3年)は、栗林(俊輔)監督が「クリーンナップを打ってもおかしくない力がある」と言っていました。あと新2年生では加茂翔太が良いですね。フォームに癖がなくて、きれいに打ち返しますよ。01022
 なるほど。選手層が厚くなって、夏もまた静高が本命になってきそうですね。他の学校はどうでしょう。東海大静岡翔洋の奥村光一(新3年)はやっぱりいいみたいですね。東海大翔洋中時代からあの野性的な走塁に惹かれました。
栗山 昨年秋からの成長は凄いものがありますよ。もともとのパワーに加えて、原俊介監督の打撃指導で率も上がってきています。先日のオーストラリア遠征でも、木製でホームランを打ったと聞いていますし、今年の県内の野手では別格になってきていると思います。ぜひHさんにも、この春、一度チェックしてほしいです。
 飛龍の比屋根彰一(新3年)も気になってます。すごい身体能力の持ち主だとか。
栗山 沖縄出身だけに、体のバネはハンパないです。スタンドまでライナーで一直線で飛んでいきます。同じ飛龍では、三浦ジェスヨコボ太颯(新2年)という選手がいるのですが、この選手もバットにあたったら凄いみたいです。
 その他におすすめの選手はいますか?
栗山 今年は新3年にHさんの好きな左ピッチャーが揃っている年だと思います。まず、日大三島の海野陽日は最速143キロのストレートとスライダーが武器ですね。秋の県大会で延長13回完封の東海大静岡翔洋の飯澤万里もストレートにキレがあります。安定感なら、秋の県も制した聖隷クリストファーの河合竜誠ですね。コントロールとキレは抜群で、秋の状態を維持したまま、冬に入っています。あとは、知徳の森伊晃基、袋井の加藤稜梧とか、挙げだしたらきりがありませんよ。それほど今年は左がいます。
 海野は三島南中2年の時に見ました! あの時、即写真撮り始めるぐらい気になってた投手です。あと、静岡大成に私好みのポテンシャル溢れる左腕がいると小耳に挟んだんですが。
栗山 それも新3年の若生裕也ですね。これは、まさに、しなやか系ですよ。球速とか球威はまだまだですが、指にかかった時はいいボールがきます。
 プロ注の高校生はどれくらいいるんですか?
01023栗山 今、名前の挙がった池谷、海野、奥村、比屋根に加えて、西部では小笠の189センチ右腕の佐々木健(新3年)も注目しているようです。あとは、掛川西の大本遼(新3年)も、木村(幸靖)監督が「将来はプロに行かせたい」って期待していました。
 大本って、弟ですか?
栗山 そうです。立命館大に進学した大本拓海の弟です。まだ、体の線は細いのですが、センスのあるショートです。この間の県選抜と島田商との練習試合では、代打で出て、レフトにきれいに打ち返しました。
 なんかワクワクしてきますね。森下知幸新監督率いる御殿場西の戦い方も気になるなぁ。
栗山 また森下監督のノックが見られるのが嬉しいですね。

<写真/上から池谷蒼大(静岡高)、奥村光一(東海大静岡翔洋)、大本遼(掛川西)>

※大学・社会人編は後日アップします!

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2015年2月13日 (金)

静岡を巣立つ球児たち2014~青島秀一郎編・下

 オフシーズン企画「静岡を巣立つ球児たち」。今年も編集部Hが、卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。
 前回に引き続き、青島秀一郎(島田商3年)編です。 「静岡を巣立つ球児たち2014~青島秀一郎編・上」はコチラ

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Dsc_0051_2★絶対的エースゆえの悔い
 3年春は県大会に出場し、最後の夏に臨んだ。ノーシードながら静岡北、静岡農を破ると、シード校の桐陽に9-2でコールド勝ち。沼津商にも4-2で快勝した。そして、青島が「高校時代、一番印象に残っている」という準々決勝・掛川西戦を迎える。
 3回に島田商が1点を先制。7回まで先発・青島が掛川西打線を封じ込め、1点のリードを守り続けた。しかし、8回に同点に追いつかれると、延長に突入した11回に2点の勝ち越しを許し、勝敗は決した。
「7回ぐらいから球が全然伸びないし、コントロールも全然つきませんでした。その時に、もうちょっと早くピッチャー交代を頭に入れてやれたなら、全員で野球することができたなら、勝ちという結果もあったかもしれなかったです。でも、自分がマウンド守りたいっていうのもあったし、みんな頼ってくれていたので言い出せなくて」
 青島で負けたらしょうがないとナインの誰もが思っていても、青島本人にはそんな悔いが残っていた。

★悩んで悩んで朝日大へ
 島田商に夏ベスト8の戦績を残し、青島の高校野球は終わった。その時、青島は本格的な野球も終わりすることを考えていた。
「夏大終わって、まだ就職希望だったんです。野球は草野球とかでやれればいいかなって。だけどやっぱり周りからの期待とかもあったし、父も大学でやることをすごく勧めてくれました。それで悩んで…」
 大学進学か、就職か。池田監督とも面談を重ね、就職指導課にいた増田前監督とも話をした。色々な人に支えてもらった時期だったという。「最後は自分で決めること」という池田監督の言葉を受け、青島は悩みに悩んだ。夏の大会が終わってから大学の練習会やセレクションが始まるまでには間がない。それでも青島は悩み続け、池田監督が「いつまで悩むんだろう」と心配をするほど悩んでいた。
 そんな時に、青島は池田監督に勧められ、岐阜リーグの朝日大の練習に参加した。
「行ってからすぐにここって決めました。林卓史監督の指導がすごくいいかんじで、施設も良かった。やっぱり、大学でこそは上にいってやろうって」
 朝日大に行くと決めてからは、他の大学にセレクションに行くこともなかった。すぐに青島の気持ちは大学野球へ切り替わった。

★理想はマエケンとポーカーフェイス
 日本代表も輩出し、高いレベルで競っている岐阜リーグ。中でも朝日大は昨秋リーグ優勝し、4年生の投手は3人が社会人に進んだ。青島も激しい競争は覚悟している。
「レベルの高い大学なので1年からっていうのは難しいと思うんですけど、練習試合とかでちょっとでも投げられたら、自分を売って、3年、4年にはエースの座をつかみたいと思っています」
 そんな青島が「負けない自信がある」とセールスポイントとして挙げたのがスライダー。そのスライダーを生かすために、最速142キロのストレートにさらなる磨きをかけていく。
 そして青島の理想形が前田健太(広島)だ。
「変化球でも幅が広いし、テンポが良くて三振も取れる。そういう投手になりたいです」
 総合的に優れた投手を目指す青島に課題を尋ねたところ、「メンタルです」という答えが返ってきた。
「喜怒哀楽が顔に出やすいタイプなんです。マウンドでは常にポーカーフェイスを目指して、何があっても動じないメンタルを身に付けたいです。いらっとするのも出ちゃうし、笑顔が出ちゃうのもある。笑顔だけならいいんですけど…」
 とちょっとはにかんだ表情も今後マウンドでは封印し、クレバーなピッチングを目指す。

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★青島秀一郎からのメッセージ
 最後に現役球児へのメッセージを聞いた。
「夏の大会が本番だと思うんで、とにかく頑張ってほしいです。後輩たちには自分たちができなかったベスト8以上の結果を出してもらいたいですね」
 青島自身は本番に全ての力を出し切ることができた。ただ甲子園までのあと3勝が近くて遠かった。全国への憧れは、大学でこそ叶えるつもりだ。
「将来は社会人なり、プロでやれることを目指していきたいです。最近ちょっと考え出してるのが、高校の先生。商業科の先生になって教えられたらなと」
 就職ではなく、大学進学を選んだ時点で青島の未来は大きく変わった。新しい夢を描いて、大学4年間は野球漬けになる。
 在学中に150キロを目指していきたいという青島が楽しみにしていることがある。それは投手出身の指導者に教えてもらうことだ。今まで、投手として本格的な指導は受けたことがなかった。
「そういう指導に頼るのもあれなんですけど、教えてもらってない分、まだまだ磨けるところがある。伸びしろはあると自分でも思っています」
 朝日大の林監督は慶應義塾大、日本生命で投手として活躍した指導者だ。自分の伸びしろをどこまで実力として身に付けることができるか。自分自身への期待と共に来月、岐阜に向かう。

池田新之介監督からの贈る言葉
 意外と器用な選手です。高校では全国を経験できなかったので、今後は全国を目指せるチームの力になれるよう、野球に集中してほしいです。あとは自立心を養うこと。精神的にも成長してくれれば、大学で活躍する力は十分にあると思います。

■青島秀一郎[あおしま・しゅういちろう]
投手/島田商3年/175cm85kg/右投右打
小学3年で野球を始める。六合中では主に一塁手を務め、3年夏に投手を兼任。島田商進学後、2年春からエース。3年夏には準々決勝まで勝ち進むも、掛川西を相手に涙を飲む。キレ味抜群のスライダーを武器に、朝日大で上を目指す。

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 寮がない朝日大で、初めての一人暮らしに挑む青島。高校時代も池田監督からダイエット指令を出され、苦労していたなんて話を聞くと、少し心配です。ただ、池田監督曰く、「スリムになりすぎても、スピードが出るわけでもなく、馬力が減っただけ」だそうなので、いっぱい食べていっぱい動くという大原則で頑張って下さい!
 最終回は御殿場西・佐藤圭生編です。お楽しみに!(編集部H)

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2015年1月16日 (金)

静岡を巣立つ球児たち2014~河守光王編・上

 3年目を迎えた人気連載(自称)「静岡を巣立つ球児たち」。編集部Hが、卒業後も野球を続けることが決まっている高校3年生たちに会いに行きます。今回は2013年夏の焼津水産準々決勝進出に貢献した強肩捕手・河守光王。卒業後は名古屋商科大に進学する河守のインタビューを2回にわたってお届けします。野球を始めたきっかけとなり、以降も河守の野球人生に深く関わる親友の名前に編集部Hはちょっと驚きました。

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静岡を巣立つ球児たち2014~河守光王編・上

★親友に誘われて野球を始める
Dsc_0176 空手少年だった河守光王は、小学5年の時に仲が良かった友達に誘われ野球を始めた。その友達が後に静岡商に進む左腕・末次健太だった。野球を始めるには少し遅いスタートになったが、チームに入ってから2か月がたつ頃には捕手のレギュラーとなった。
「お父さんが野球をやっていたので、練習が終わった後もけっこう教えてもらっていました。高校時代は焼津水産の野球部で、明治神宮にも行った代で。自分にも野球をやらせるつもりで、まず空手で筋力をつけてからと思っていたみたいですが、健太に誘われて始めちゃったので」
 父の育成計画は前倒しになったが、それまでにもキャッチボールをしてくれたり、野球の道具を買って応援してくれたという。
 榛原中に進むと、1年秋からレギュラーに座り、捕手一筋。高校への進学時には近隣の高校から声がかかった。しかし、河守には「お父さんのように焼津水産で神宮に行きたい」という思いがあった。また、父から「池田新之介先生(現島田商監督)というすごくいい指導者がいる」とも聞いていた。小中とバッテリーを組んだ末次は静岡商に進む。高校でもバッテリーを組みたいという気持ちをほのかに残しながら、別の進路を選んだ。

★元気がいい水高野球部
 中学時代は先輩とも友達の延長のような関係だったという河守。しかし、焼津水産に入り、上下関係がしっかりしていることに驚いたという。とはいえ、理不尽なものではなく、先輩に対する態度をしっかりする、敬語を使うというもの。1つ上の代はみんな仲が良く、入った時から驚くほどテンションが高かった。声を出して、元気よく盛り上がる焼津水産の野球に、河守もすぐ馴染んだ。
 缶詰などを作ることを学ぶ食品科の河守は船に乗ることもなく、普通科の学生とそれほど変わらない。野球に打ち込み、1年秋から早々にレギュラーとなると、敗者復活2回戦まで進む。父の踏んだ神宮への道はやはり遠かった。
 2年の5月には恒例の焼津水産と焼津中央の定期戦が行われた。全校生徒が来て、魚河岸シャツを着た地域の人も集まる。焼津が熱くなる一大イベントに、両校の選手たちは「絶対に負けられない」と闘志を燃やす。その年、焼津水産はエース・伊藤大智の好投で焼津中央に勝利。それから一気に焼津水産は上り調子となった。

Dsc_0195★2013年夏の快進撃
「定期戦の時、伊藤さんはめっちゃ力んでたんですけど、いい投球をして。そこから夏に向けてどんどん良くなって、チームもつられて良くなって。チーム全体がいつもより声が出てたのもあったし、バッティングも良かった。負ける気がしないというのがありましたね」
 最高の状態で幕を開けた夏。浜松江之島、伊豆総合をコールドで下し、3回戦では好選手が揃っていた清水西を撃破した。そして4回戦、鈴木翔太(現中日)擁する聖隷クリストファーとの一戦は延長10回までもつれる熱戦で、河守にとって今でも忘れられない試合だ。
「0-0できて、5回に1点を取られた時は、ここから崩れていくのかと思ったんです。でも伊藤さんが粘ってくれて。1点を追いかける8回に代打の長田(拓也)さんが同点打を打って。あれは本当に印象に残ってます。いい試合でした。その分、勝ちたかった。先輩っちの最後の夏を終わらせたくなかった」
 延長10回にサヨナラ負け。ただ、この試合は河守が好きだという『スラムダンク』の「あきらめたらそこで試合終了ですよ」というセリフを体感を持って知った試合だった。

★伊藤大智の強さ
 3年生たちが抜けた2年の秋。経験が少ない同学年や下級生の投手たちを引っ張っていかなければいけない立場となった。それまでは伊藤に引っ張っていってもらっている部分が大きかったという。
「伊藤さんは受けていても精神力の強さを感じました。ここぞという時、伊藤さんは必ずストレート。変化球は首を振られてしまう。どうしても変化球を投げてほしい時もあったけど、サインを出しまくっても、全部首を振られてしまうので。そこは自分が折れるしかなかったですね。でも打たれると怒られるのは自分なんですけど…」
 笑いながら投手・伊藤大智を振り返るが、試合前のブルペンから練習時まで、伊藤とはよく相談をした。投手とのコミュニケーションは進んで取る方だというが、「投手を気持ちよく投げさせてあげたい。今日はいいなと乗せてあげたい」という河守の捕手としてのスタイルには伊藤の影響も強いのかもしれない。

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「静岡を巣立つ球児たち2014~河守光王編・下」は近日中に更新します!(編集部H)

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2015年1月 4日 (日)

謹賀新年! 栗山×編集部H座談会②

 前回(http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/blog/2015/01/post-23a5.html)に引き続き、栗山×編集部Hの座談会をお届けします。前回は昨年2014年を夏まで振りかえりました。今回は2014年夏以降から、2015年注目選手まで語り合ってみました。

01042栗山:夏から秋にかけてはもう静高。凄すぎましたね。夏を制して、秋には東海大会優勝。圧倒的でした。
:私は内山竣が好きなのでケガで神宮大会欠場は残念でした。内山がいればと思う場面が攻守に何回もあって。でも鈴木将平は1年生ながらインパクトある全国デビューでしたよ。スピード感が最高です。
栗山:僕は東海大会初戦が印象に残っています。あの3連発見ましたからね。
:私、その時、大学の東海大会行ってましたね。
栗山:Hさん、いつも大学行ってましたよね。しかも静岡リーグより岐阜リーグの方が詳しいという(笑)
:まあ色々研究してたんですよ…。岐阜リーグは静岡の子も多いし、いいじゃないですか、もう。それより静高。センバツ出場濃厚です。
栗山:エースの村木文哉が冬にどれだけ上積みできるか、打線が力を発揮できるか。内山、堀内謙伍安本竜二と並ぶクリーンナップは全国クラスじゃないですか。甲子園ではベスト8以上は期待してしまいますね。
:1年生の古川竣も面白いですよね。投手としても、野手としても。
栗山:他の学校で注目してる選手は?
01041_2:まずいつも通り左腕から。山川直人(菊川南陵)はめちゃくちゃ腕が振れる。カーブとストレートのコンビネーションがいいですね。 私が大好きな久郷太雅(沼津東)は昨秋あまり良くなかった。でも、柔らかくて、中学時代、裾野シニアで切磋琢磨した小澤怜史(日大三島)にも負けないものを持っていると思いますし、春には一番にチェックしたい投手ではあります。大年直之(下田南伊豆分校)は打撃がいいなと思ってたんですけど、投球もこじんまりしてなくてよかったです。油井宏真(天竜)も復活してほしいですね。天竜はエース右腕・松坂駿もいいですし、他にもいい投手がいるんですけど。
栗山:左の話を始めると止まらないですね…。僕は投手なら杉山賢佑(東海大翔洋)。もちろん小澤。このあたりはドラフト候補ですね。
:私、齋藤健(掛川西)気になってるんですけどね。
栗山:掛川西は今年も投手陣は豊富ですよ。打者でドラフト候補で上がってくるのは堀内とか安本ら静高勢。でも僕が一番押したいのは池井戸智矢(清水西)ですね。飛ばすコツを知っている感じ。今はチーム事情でキャッチャーですが、ショート、センター、どこでもできそうな身体能力の高さは魅力です。 去年の11月に調子を落としていたらしいのですが、ちょうどプロのスカウトが見ている前でホームランを打ったらしく、何か持っているのもいい。
:私はやっぱり伊奈堂(浜松商)ですか。1年秋に見た時、打席に入るのが楽しそうというか、打つ気満々でプレーがすごくイキイキしてた。そしたら、この間、横須賀の後藤黛に話を聞いた時に、「伊奈は打ってやるぜーみたいな雰囲気めちゃくちゃ出してる」って言ってて、ピッチャーから見てもそうなんだなと(笑)
栗山:伊奈は相手がどんなにいい投手でも1本はちゃんとヒットを打てる。「浜商復活」のキーマンですね。
:今年は捕手にいい選手が多いんですよね。私はやっぱり光岡廉(藤枝明誠)がイチオシ。捕手としての能力がすごく高い。
01043_2栗山:捕手といえば、佐藤大揮(清水東)も注目です。打てる捕手で、去年12月の台湾遠征で、17打数12安打っていう凄い活躍をしたという情報が入ってきています。あと、今年は遊撃手もいいですよね。静岡商の望月翔太郎とか。
相津賢人(浜松工)、河合毅弥(聖隷クリストファー)あたりは、攻守に目立つ。相津は警戒されてる中、初球にさらっとバントを決めたり、カッコイイ選手。あとは、今は捕手に戻っているみたいですが、鳥山和輝(横須賀)も打撃がいい。
栗山:静岡大学リーグでは今村亮(東海大海洋学部)が必見です。去年秋の新人戦で140キロ台後半をマークしたらしいですから。あの変則フォーム、一回見てほしい。
:今年は弟の今村拓(日大国際関係学部)も出てきてくれるかな。日大国際関係学部でいえば、エース左腕の青山和樹も最終学年ですよ。左腕と言えば、ヤマハの長谷川亮佑も日本選手権で東芝を完封。ヤマハも今年はやってくれますよ!
01044栗山:こんな話をしていると、ほんと春が待ちきれませんね。『静岡高校野球』も今年で4年目になります。今までにない、斬新な特集をやりたいなって考えているんです。
:これ以上斬新って、もはや高校野球じゃないとか、静岡じゃないとか? 野球じゃないとか。駅伝なんかいいですよ。青山学院大、強かったですね。2部落ちの野球部も負けてられないですよ。遠藤康平、やってくれますよ!
栗山:…無理やり野球に戻しましたね。楽しみに待っていて下さい!

<写真/上から内山竣(静岡高)、小澤怜史(日大三島)、河合毅弥(聖隷クリストファー)、遠藤康平(青山学院大)>

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2015年1月 2日 (金)

謹賀新年! 栗山×編集部H座談会①

 あけましておめでとうございます! 今年も「静岡高校野球」並びに当ブログをよろしくお願いいたします。新年一発目は、編集部内で昨年の静岡野球界を振り返りつつ、今年の展望を2回に渡り語りあってみました。

01014:本の売れ行き好調みたいですね。                                 栗山:今回は浜商特集。僕は本当に念願の特集でした。
:私は東京出身ですし、正直ぴんとこなかった。自費出版だから自分の好きなことをやろうとは言ったけど、さすがに好き放題しすぎなんじゃないかと(笑)でも森下知幸監督(常葉菊川)に話を聞いた時に、母校に対する愛情や期待、憧れをものすごく感じて。その時にこの特集は意義があると思いましたね。
栗山:昔の話が少ないのが気になってたんですが、色々な方に喜んでいただけて嬉しかった。「一校にこんなに偏った内容を出すのはいかがなものか」というお叱りもいただきましたが。
:半分以上浜商でしたからね。
栗山:でもそれだけこの本に期待してもらっているのかと思うと励みになりましたね。所詮自費出版とは思われなくなったんだなって。
:今年は東部に片寄ってみたり、挑戦の年でしたね。じゃあそんな一年振り返りましょう。
栗山
:前半は正直あまり話すことないですね。センバツ出られなかったし、ヤマハは都市対抗を逃してしまった。あ、静岡大が大学選手権に出ました。
01011_2:リーグ優勝して東海地区も勝ち抜いた。正直、他の大学がだらしないと思ってしまう部分もありました。でも静岡大は選手がよかったし、他の大学の監督が「静大の選手は間違えない。悪い展開になりそうな時でも、その中で最善の道を選べる」というようなことを言っていたのが印象的でした。加藤大智のクレバーなピッチングはまさにそんなかんじ。
栗山:僕、 稲葉瞬には静岡東の時からずっと注目してたから嬉しかったな。外野の間を抜くバッティングに俊足、本当にいい選手だった。その後に、夏の高校野球が開幕。Hさん、去年、まず下田って言ってたけど今年も下田優先でしたね(笑)
01013:エースの藤井裕太気になりましたもん。ケガの影響で満足いく投球はできなかったと思いますが、進学先の常葉大浜松ではしっかり治してあのすごいストレートを取り戻してほしいです。下田は今2年生の佐藤駿って遊撃手もいいんですよ。
栗山後藤黛(横須賀)、中村駿之介(東海大翔洋)は残念だった。2人とも、夏が終わってから故障が判明して、やっぱり状態は良くなかったんだなと。その分、大学に向けて万全で挑んでほしいですね。ちなみにこの2人、凄く仲が良いらしく、この間、中村の地元の森でキャッチボールやったらしいですよ。
01012:そうなんですか? 見たかったですね。掛川東の快進撃にも驚きましたね。エースの太田光俊だけじゃなくて、此本達彦とかいい選手が揃ってましたね。
栗山:同じ掛川でいえば、掛川西が久々に決勝までいきました。決勝戦を球場で見ていたのですが、あの応援の盛り上がりは、さすが掛西だな思いました。僕、鳥肌立ちましたもん。ドラフト的にいえば、桒原樹(常葉菊川)が苦しみましたね。Hさんは、最後の試合を球場で見ていたんですよね?
:敗色濃厚になったあと、引っ張って凄いファウルを打ったんですよ。球場全体が静まり返って。やっと力が抜けて、これが本来の桒原なんだなと思いましたね。
栗山:桒原は広島に指名されて本当に良かったです。2、3年後に1軍に出てきてもらいたいですね。
木村聡司(常葉橘)、齋藤誠哉(磐田東)は育成でそれぞれ広島、ソフトバンクに指名されました。
栗山:はい。育成から支配下に上がっている選手って、1~2年で出てきていますよね。2人とも、体作りも重要ですが、とにかくキャンプから自分の持ち味を首脳陣にガンガンとアピールして欲しいと思っています。
<写真/上から稲葉瞬(静岡大)、藤井裕太(下田)、此本達彦(掛川東>

 
※次回は秋以降を振り返り、2015年を展望してみようと思います。

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2014年8月17日 (日)

秋季東部地区大会3日目(8月16日)~愛鷹球場レポート

<愛鷹球場>
飛龍 6-5 沼津東(9回サヨナラ)
沼津城北 4-3 下田・南伊豆(延長12回)
沼津商 7-2 韮山

Dsc_0363 1試合目は注目の好カードでしたが、両チームとも課題が見えた試合でした。沼津東の5得点のうち、タイムリーとスクイズで奪った得点は2点。つまり飛龍の守備の乱れからの点数が残りの3点です。飛龍は守備力を高めていかなければいけないでしょうし、沼津東は上位に並ぶ打者を生かせるよう、下位打線の奮起が必須です。
 そんな中でも気になったのは両校の1年生。飛龍先発の佐藤蓮(186cm80kg、右投右打)は三島シニア時代から注目されていた大型投手。公式戦初登板初先発でしたが、7安打完投と大器の片鱗は見せました。
 沼津東では2番キャッチャーの山田裕介(172cm74kg、右投右打)。伊豆市シニアの時から声のかけ方や、捕手としての佇まいがよく、気になっていました。走者がいる場面では全く後ろにそらさないキャッチングも魅力ですが、バントや走塁も上手く器用です。エース・久郷太雅(2年・182cm68kg、左投左打)のいい女房役になりそうです。

Dsc_0443 2試合目は下田と下田高校南伊豆分校の合同チームが登場。合同チームの要件を満たしてはいませんが、両校は元は同じ学校で、校長先生も同じということで許可が出たそう。出場した南伊豆分校の選手は五番ライトの大年直之(2年・174cm72kg、左投左打)のみでしたが、大年は打っては変化球にもストレートにも対応して3安打、延長12回にはマウンドに上がるなど完全にチームの中心選手。昨夏の県大会で見て、打撃がよかったので名前を覚えていたのですが、なかなか見に行く機会がないうちに今夏、静岡朝日テレビの南伊豆分校特集で有名に。ただ、演技より野球の方が上手いですよ! 肘がしなって、きれいに上から出てくるサウスポーです。球威は今後に期待ですが、キレはありましたし、カーブとのコンビネーションがいいですね。
 お兄さんは下田に進学したと聞いていたので、試合後に大年をつかまえて、南伊豆分校を選んだ理由を尋ねました。すると、「菊江さん(龍・朝日大4年)に憧れていたので。自分は分校で野球をやろうって決めていました」とのこと。現在はプロにも注目される投手に成長した菊江は、このブログでも何度も紹介しているように南伊豆分校出身。菊江が南伊豆分校にいた頃から大年は南伊豆分校野球部に憧れていて、小学校の前を南伊豆分校野球部が通る度に挨拶をしていたそう。「最近ストレートがよくなってきたので、ピッチングに力をいれています。上でやってみたい気持ちもありますが、まずは試合で結果を出したいです。バックが全員野球部員の状態で投げられるのは嬉しいし、楽しいです」と笑顔で話してくれた大年。辞めた部員の家まで訪ねて、戻ってくるまで説得したほど野球に対する思いが強く、モチベーションも高い選手です。菊江に憧れて南伊豆分校を選んだ大年のように、大年に憧れて南伊豆分校に入る選手が現れるようなプレーを見せてほしいです。合同チームは来春まで続きますが、来夏は南伊豆分校野球部員がバックを守る中、力投する大年を見たいですね。

Dsc_0433 下田では前チームから気になっていた1番ショートの佐藤駿(2年・170cm62kg、右投左打)が6打数4安打。二塁打、三塁打と長打も放ち、相手のミスを突いた走塁も光りました。この核弾頭をどんどんホームに還せたらいいのですが…。

 沼津城北の1番ファースト・齋藤優輝(2年・168cm60kg、右投右打)も右に左に二塁打を記録。広角に飛ばせるのがいいですね。7回途中からはマウンドにも上がり、5回1/3を無失点に抑えました。

Dsc_0473 第3試合は沼津商の先発・羽切雅(1年、右投右打)が低めにいいストレートを投げていました。2失点完投とスタミナも問題なし。馬渕郁也(2年、181cm75kg右投右打)が復活してくれば、面白い投手陣です。(編集部H)

<写真/上から佐藤蓮(飛龍)、大年直之(下田高校南伊豆分校)、佐藤駿(下田)、羽切雅(沼津商)>

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2014年8月15日 (金)

秋季西部地区大会3日目(8月15日)~掛川球場レポート

 西部は天候にも恵まれ(たまーに降雨もありますが、中断するほどでもなく)秋季大会がどんどん進んでいます。西部は学校数も多いですし、県大会への道のりが一番遠い激戦区です。

<掛川球場>
常葉菊川 3-1 小笠
浜松工 7-6 浜松西(9回サヨナラ)

Dsc_0192 第1試合は菊川市対決。小笠は下級生中心で今夏ベスト16に進出しただけに、まとまりのあるチームです。中でも気になっていたのは、漢人広也(2年・163cm50kg、右投左打)。今夏、伊東戦で見た時に、二塁守備の上手さと名字が印象に残っていた選手です(先日紹介した桜が丘中・漢人友也のお兄さんだそう→中学軟式県大会で見た注目選手2014夏!)今日も1番セカンドで出場し、自分の手のようにグラブを使って打球をさばいていました。打席では6回に1死二塁からレフト前に安打を放ちチャンスメイク。小柄ですが、インパクトのある選手です。今後、ショートとの連係が成熟すれば、さらなるミラクルプレーが見られそう。

Dsc_0184 しかし、その漢人を上回る存在感を示したのが常葉菊川のセカンド・河森栄斗(2年・168cm57kg、右投右打)。数少ない前チームからレギュラーの選手ですが、どちらかというと守備のイメージが強かったんです。今日も7番セカンドでの出場。それが、5回にレフトオーバーの二塁打で先制のきっかけを作ると、1-1で迎えた7回にはレフトポール際にソロ本塁打をぶちこみ、勝ち越しのホームを踏みました。打球が思った以上に伸びるんです。5回も7回も河森は先頭打者。7番から始まる回で、いきなり長打を打たれたら投手もガックリきますね。足もありますし、恐怖の7番打者でした。
 こんな華やかなセカンドたちが活躍した第1試合だったんですが、静岡でセカンドというと、どうしても町田友潤(元ヤマハ)が思い起こされるのか(特に常葉菊川戦でしたし)、スタンドでもどこでも「町田ならアウトにしてた」「町田なら打ってた」の声が…。県内でこんなふうに言われるポジションは他にないので、町田の存在の大きさをいまだに感じます。静岡では要求される水準が一番高いポジションかもしれません。

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 第2試合は注目の浜松工が登場。先発の吉田一稀(2年・181cm70kg、右投右打)は光が丘中時代から好きな本格派右腕ですし、ショートの相津賢人(2年・173cm58kg、右投左打)も大注目の選手です。ということで、浜松工の新チームがこの日一番の目当てだったりしたんですが、終わってみれば浜松西に心を奪われていました。
 3回に浜松工が打者一巡の猛攻で6点を挙げ、さすが強打の浜松工と感心していたら、浜松西も負けずにくらいついてくるんです。浜松西の打線はスタメン9人中5人が1年生で、上位の1~4番までズラリと1年生が並びます。その1年生たちの打撃がいいんです。1回戦で本塁打を放った3番・ライトの岩本大河(1年・168cm77kg、右投左打)は打球が鋭く、5回には2試合連発かと思うようなフェンス直撃打。浜松南シニア出身で、佐藤光監督も大きな期待を寄せているそう。
 そして今日の主役は1番レフトの宮田和樹(1年・右投右打)。三ケ日中時代から打撃で鳴らした好選手です。3回に絶妙のバントを決め、内野安打にすると、レフトオーバー二塁打、ショート内野安打、レフトへの二塁打と5打数4安打! 足もあり、元気もいい選手です。
 2番キャッチャーの水谷開人(1年・右投右打)は曳馬中時代に主将で、編集部でも進路を気にしていた選手ですし、面子が揃っていますね。1年生たちは怖いもの知らずで思い切り振れるということもあると思いますが、イキがいいチームでした。2年生では畑中浩希(173cm67kg、右投左打)がよかったですね。打撃はもちろん、この選手は走塁が光ります。モーションを盗んで三盗を決めるなど積極的な姿勢もよし!

 6-5で迎えた9回に浜松西が追いついた時には勢いのまま勝つのかと思いきや、その裏にサヨナラ負け。安打数は両校ともに12安打と一歩も引きませんでしたが、今後はこういう試合を勝ちきれるようなチームに育ってほしいですね。佐藤監督の古巣・掛川西と打ち合う試合なんかもちょっと見てみたいです。
 乱調だった浜松工の吉田は今後調子を上げてほしいところ。浜松工時代の浦野博司(現北海道日本ハム)を超える投手になってほしいですし、なれる素材だと思っています。

 昨日、ツイッターで北高と市立の試合を勧めて下さった方、すみません。今日は掛川でした。ただ、浜松市立も早めにチェックしたいチームですので、近日中に見に行きますよ!(編集部H)

<写真・上/漢人広也(小笠)>
<写真・中/河森栄斗(常葉菊川)>
<写真・浜松西3人/上から岩本大河、宮田和樹、畑中浩希(浜松西)>

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2014年8月14日 (木)

秋季中部地区大会2日目(8月14日)~焼津球場レポート

 中部大会2日目は清水庵原、草薙が中断の末に順延、焼津は予定通り2試合を消化したものの、中断もあり、2試合とも雨が降ったり止んだりしていました。

<焼津球場>

東海大翔洋 10ー2 藤枝東
静岡東 16ー8 藤枝西


 1試合目は2ー2で迎えた7回に東海大翔洋が鈴木雄大(1年)のタイムリー二塁打で1点を勝ち越すと、8回には東海大翔洋打線が爆発。打者13人8安打の猛攻で7点をあげ試合を決めました。
 東海大翔洋で気になった選手は4番ファーストの山本雄大(1年)。ガッチリ体型でちょっと外れた球でも強引に打って力強い打球を飛ばします。今日は天候の影響で、観戦者としてもじっくり見られなかったので、東海大翔洋はまた違う機会に腰を据えて見たいです。

Dsc_0102_2 東海大翔洋を相手に、6回までは互角に戦っていた藤枝東。青島中時代に静岡県選抜に選ばれた宮下直己(1年・178cm61kg、右投右打)や主将だった富岡奨太郎(1年・169cm61kg、左投左打)が入学したのは、5月の練習試合で知りましたが、その他にも面白そうな1年生が入学していたんです。この日目を引いたのは、6番ショートの大塚大和(1年・170cm55kg、右投左打)。動きが良く、三遊間の打球を横っ飛びで取ってからすぐに体勢を立て直し一塁へストライク送球。これはセーフでしたが、今後体ができてくればアウトにできる場面が増えてきそうです。打撃ではしっかり振り切って鋭い打球を放ちます。サッカーの盛んな地域で、進学校に好選手が集ってくれたことが嬉しいですね。注視していきたいチームです。

 2試合目は静岡東が初回に8点を奪取。2回には3点を加え、11-0に。このままいくのかと思いきや、藤枝西も粘り、16-8というスコアになりました。
 静岡東では4番ファーストの見城秀夫(2年・184cm76kg、右投右打)が印象に残りました。体格もいいんですが、打球音がいいんですよね。走り方もなかなかきれいでした。となると、静岡大の主力だった静岡東OB・稲葉瞬のような長打とスピードを兼ね備えた選手になってほしいのですが…。
 藤枝西はみんなバントが上手く、いやらしいところに転がしていたのですが、たまたま? それとも力を入れていたり、特別な練習をしているのでしょうか? 知っている方がいたら教えて下さい。自分で聞いてこいって話ですけど。(編集部H)

<写真/大塚大和(藤枝東)>

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2014年8月13日 (水)

秋季西部地区大会開幕!(8月14日)~浜北球場レポート

 今日から西部と中部では秋季地区大会が開幕しました。浜北球場に新チームの前評判が高い聖隷クリストファーが登場するということで、早速行ってきました。

<浜北球場>
聖隷クリストファー 7-2 新居
浜松北 5-1 オイスカ

Dsc_0140 聖隷クリストファーはいよいよ1年夏から出続けている河合毅弥(2年・178cm72kg右投左打)、夏目和貴(2年・166cm74kg、右投右打)の代になりました。その他の選手も、今夏レギュラーだった選手が多く、試合経験も豊富。例年になく打てるチームとして期待できそうです。
 河合が3番ショート、夏目が4番サードとしてスタメンに名前を連ね、聖隷クリストファー打線がどんな打撃を見せてくれるのだろうと期待しましたが、序盤、新居の先発・桑高優斗(2年・179cm67kg、右投右打)に苦しめられます。桑高はちょっと不思議なタイプで、反動を使わない投手。打撃もノーステップ(なかなかいい打球を飛ばします)、投球では猫背からコンパクトに投げ込んできます。長身ですが、そこまで角度も感じず、変化球を多投。ただ、この淡々とストライクゾーンに投げるスタイルが、打ち気に逸る聖隷クリストファー打線には効きました。初球や早いカウントで打たされて内野ゴロがずいぶん目立ちましたね。また、新居の内野守備がなかなかいいんです。終盤にエラーは出ましたが、セカンドの楠猛(2年・166cm51kg、右投右打)、ショートの河村拓磨(2年・171cm57kg、右投右打)が確実に打球を処理していきました。
 聖隷クリストファーは4回に1死一塁から河合の右中間を割るタイムリー三塁打、夏目の犠牲フライで2点を先制したものの、桑高を捉えきれず、7回まで2-1と接戦が続きました。8回に夏目の左中間越えタイムリー二塁打、耳塚太平(2年・165cm63kg、右投右打)のタイムリーなどで一挙5点を奪い試合を決めましたが、反省点も多い新チームの船出だったかもしれません。

Dsc_0153 新居で気になっていたのは春に見た捕手の登内康貴(2年・179cm64kg、右投左打)だったのですが、試合中は桑高のピッチングの良さを考えることにすっかり夢中になっていました。8回は疲れとエラーで集中力が切れたかと思うようなところがありましたが、7回までのつかみどころのない投球はなかなかのもの。今夏のエース・中村星也は冬を越して球威が上がったので、桑高が今後どう成長していくのか楽しみです。
 登内は8回にマウンドに上がった時に、球がなかなか速かったので、その肩を捕手業にどんどん生かしてほしいですね。でも、この日、球が一番速かったのは多分、9回に投げた聖隷クリストファーの河合です。まさか投げるとは思わなかったので、ラッキーでした。

Dsc_0186 2試合目の浜松北vsオイスカは、オイスカの試合前のノックを見て驚きました。新チームなのに、思ったよりずっと上手かったんです。試合に入っても、ミスはそこまで目立たず、しっかり試合をしていました。4番ライトの長坂史也(1年・171cm65kg、左投左打)は4打数3安打。ミートセンスがありそうな打者なので、長坂の前に走者をためられれば面白いですね。もう創部間もないチームと特別視するのは失礼になってきました。公式戦初勝利は遠くはないと思います。
 浜松北では2番セカンドの高木圭一郎(2年・174cm70kg、右投左打)がレフトオーバー三塁打、ライト線二塁打と暴れました。グラブさばきのいい守備もさらに磨きをかけてほしいです。(編集部H)

<写真>上から河合毅弥(聖隷クリストファー)、桑高優斗(新居)、長坂史也(オイスカ)

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