女子野球

2020年5月11日 (月)

球音を待つ静岡人⑥~漢人茉彩(京都両洋)

 編集部が静岡の野球人を応援する企画。第6回は京都両洋に進学した女子選手の漢人茉彩(京都両洋)です。

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★学童時代は県準優勝投手
 長男の広也は小笠で活躍し、次男の友也(現中京大)は常葉大菊川のエースとして甲子園出場。そんな兄2人を見て育った長女の茉彩(まあや)が野球の道に進んだのは自然の流れだった。
051101  小学2年時に「桜木野球少年団」で野球を始めるとすぐに頭角を現し、6年時のしずちゅう旗静岡県学童軟式野球大会ではエースを務めて準優勝に輝く。一方で、女子チームの「中遠ヤングガールズ」の一員として、全国ベスト16入りに貢献した。友也にそっくりな、腰を捻ったフォームから、勢いよく腕を振り、球速はすでに100キロを超えていた。
「フォームは見よう見まねでした。自然に兄と同じになった感じです」
 中学は桜が丘中でプレー。2年秋から主戦としてマウンドに上がった。だが、県大会には縁がなく、掛川地区や西部地区の大会で涙を飲んだ。それでも本人は「小学生のときよりも、中学ではコントロールがついて、低めに投げられるようになった」と成長を感じている。

051102 ★高校では勝ちたい!
 中学3年の夏が終わってから、女子硬式野球部を持つ高校の練習見学へ。複数の県外の強豪校を回った中で、本人が決めたのが京都両洋だった。
 同校の女子硬式野球部は2012年に創部。18年の全国高校女子硬式野球選手権では初優勝を飾っている。
「2回練習を見に行きましたが、みんな声が出ていて、すごく雰囲気が良かったです。練習で分からないことが出たら、上田(玲)監督が全体を集めて話あったり。ここでやりたいと思いました」
 さらに、18年の全国優勝メンバーの大城結衣(浜松市出身)から「いいチームだよ」と聞いたことも決め手となった。 
 しかし、新型コロナウイルスの影響で、登校したのは入学式の日だけで、あとは自宅での待機が続く。それでも、ZOOMを使いながら毎日、約1時間半、オンラインで他の選手と一緒にトレーニングを行っている。また、友也も帰省している関係で、キャッチボールをすることもある。漢人は「兄のボールはキレが良くて伸びてくる感じ。カーブなんて、捕れないこともあります。私もああいう球を投げたいです」と刺激を受けている。
 高校での目標は「全国優勝」と決めている。
「小学生のときは普通に勝てていたけど、中学に行ったら勝てなくなってしまいました。だから、高校ではもう一度、勝てるピッチャーになりたいです」
 全国大会の決勝でマウンドに立っているイメージを描き、今は粛々と自分を高める。

<写真上/学童時代の漢人>
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■漢人茉彩 [かんど・まあや]
2004年10月11日生まれ、静岡県掛川市出身。小学2年時に「桜木野球少年団」で野球を始め、6年時のしずちゅう旗静岡県学童軟式野球大会で県準優勝。「中遠ヤングガールズ」 では全国ベスト16入りを果たす。桜が丘中では2年秋からエースとなり、京都両洋に進学した。158cm、右投左打。

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2020年1月19日 (日)

東海大静岡翔洋が女子野球部の創部へ!

 本日の「女子野球フェスタIN静岡2020」の中で、ビッグニュースが発表されました。
 東海大静岡翔洋が2021年4月より女子硬式野球部を創部! 県内の高校では初の女子硬式野球部の誕生となりました。
 監督は現東海大静岡翔洋中等部監督で高等部の監督経験もある弓桁義雄氏が務めます。01191 
 本日の記者会見で弓桁氏は「みんなが待ち望んでいたこと。県内の女子選手の受け皿にし、いずれは全国優勝を狙いたい」と意気込みを語りました。部の発足は2021年ですが、本年度に選手が11人以上集まれば、すぐにでも大会参加の意向があるとのこと。静岡の野球界にとって、大きな一歩になりそうです。(編集部・栗山)

<写真/東海大静岡翔洋女子野球部監督に就任する弓桁義雄氏>

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2019年3月16日 (土)

フジヤマBBCの女子エース・前島悠がクラーク記念国際高校仙台キャンパスへ

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高校では憧れの大谷翔平選手(エンゼルス)のように投打の二刀流で活躍したいという前島

 「U-15フジヤマベースボールクラブ」の女子エースとして活躍した前島悠がクラーク記念国際高校仙台キャンパスに進学することが決まりました。
 前島悠は巧みな投球術を武器に、昨春の全国大会で好投した左腕。1回戦では7回を無失点に抑え、チームを全国初勝利に導きました。(『静岡高校野球2019春号』の「静岡注目選手名鑑」でも紹介した選手です!)
 進学先のクラーク記念国際高校仙台キャンパスは昨年4月に東北初の女子硬式野球として立ち上がったばかりのチーム。「ここから強くなって新たな歴史を作っていけそうだったので決めました」という前島。「高校ではもう少しストレートのスピードを上げて、変化球との差をつけて打ち取っていきたいです」と抱負を語ってくれました。
 ちなみに、同チームの監督は静岡商出身の山崎隆広氏(元楽天)。静岡県民にとってはすごく楽しみなチームが誕生しました!(編集部・栗山)

◆前島悠[まえじま・はるか]
2003年10月27日生まれ、静岡県富士宮市出身。小学1年時から「リトルイースト」で野球を始める。6年時には女子チームの「静岡イーストエンジェルス」で全国ベスト16入り。中学は「U-15フジヤマベースボールクラブ」でプレー。1年秋からエースとなり、3年春の全日本少年軟式野球大会ではチームを全国初勝利に導く。158cm53kg、左投左打。

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2016年11月24日 (木)

県内の高校で女子野球部誕生を願う

 昨日は学童野球の県王者を決める第20回県学童軟式野球選手権大会を取材してきました。この大会は県の5大大会で優勝したチームが出場。今年は黒石野球クラブ、桜木野球少年団、リトルジャイアンツ、細江野球スポーツ少年団の4チームで争いました。

 この年代で県トップレベルのチームが集まる大会。特徴的だったのは、4チーム中、2チームで女子がエースを務めていたことです。

 11241 桜木野球少年団の漢人茉彩は「中遠ヤングガールズ」の一員としても、全国ベスト16入りに貢献した右腕。兄・友也(現常葉菊川)にそっくりな(というか全く同じ)、腰を捻ったフォームから、勢いよく腕を振り抜きます。球速はすでに100キロを超えるということで、ストレートに伸びもあり、マウンドさばきも堂々としていました。小松康彦監督によると、幼稚園の頃から、兄にくっついて、練習にきていたそうです。「フォームについて、私はほとんど教えていません。幼い頃から兄を真似して投げているんだと思います」。準決勝では優勝した黒石野球クラブに敗れましたが、素質の片鱗は見せてくれました。

11242_2 小澤拓馬(現日大国際関係学部)、小澤怜史(現ソフトバンク)など、近年、好選手を輩出するリトルジャイアンツのエースも女子でした。関優莉渚。父・孝浩さんはかつて日大三島で甲子園にも出場し、1年生ながら聖地のマウンドを踏んだ経験を持っています。そんな父から教え込まれたのでしょう。漢人よりも小柄ですが、三塁側見るとフォームがすごくきれい。見本にしたいくらいバランスがいいです。準決勝では1失点で完投。こちらも将来が楽しみです。

 この日の2人のように、ここ数年、小学生、中学生世代での女子選手の活躍は目覚ましいものがあります。ただ、残念なことに、県内の女子選手が高校まで野球を続けようと思った場合、その受け皿となるチームがないのが現状です。どうしても、県外の強豪チームに進むしかありません。
 県内に1チームでもいいので、女子野球部が創部されれば、静岡の野球界の活性化につながると思います。僕も彼女たちの成長を見ていきたいので、何とか実現してほしいです。(編集部・栗山)

<写真上から漢人茉彩(桜木野球少年団)、関優莉渚(リトルジャイアンツ)>

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2016年8月 7日 (日)

星川あかり(京都外大西)、高校3年夏レポート!

 高校野球は新チームの練習試合、中学野球は選抜チームの試合、大学野球はオープンと、野球の試合が目白押しのこの時期ですが、“女子の甲子園”と呼ばれる「第20回全国高等学校女子硬式野球選手権大会」も7月28日から7日間の日程で兵庫県丹波市スポーピアいちじまで開催されました。

08071 今年は史上最多の24校が参加。その中で注目は、『静岡高校野球2016夏直前号』で表紙を飾った星川あかり(京都外大西/浜松ボーイズフレイムズ出身)でした。星川は、今年の女子W杯の日本代表候補にも選出されました。残念ながら、最終メンバーには選ばれませんでしたが、将来の女子球界を背負って立つ選手として期待を集めている内野手です。(詳しくは『静岡高校野球2016夏直前号』を読んで頂けると嬉しいです。)

  京都外大西は初戦で村田女子(東京)と対戦し、2対0。2回戦は同じ京都の京都両洋と激突。スミ1での敗戦が頭をよぎる中、7回裏に劇的のサヨナラ勝ち。さらに、準々決勝の相手は創部2年目の折尾愛真(福岡)。これも終盤の逆転劇で勝利(4対3)。ここまで全て接戦をものにしてきました。
 そして、準決勝の相手は強豪・神村学園(鹿児島)。前半の大量失点が重くのしかかり、最終回の粘りも届かず、3対9で敗戦。星川の最後の夏はベスト4で終了しました。

08072 全4試合の星川の成績は12打数6安打(三塁打2本、二塁打1本)3四球。実は、1回戦の7回、一塁ランナーでの帰塁時に右肩を亜脱臼していました。それでも周囲のサポートと気迫で「1番ショート」を全うしました。星川は「自分ができることは全てやったから悔いはない」と周りが涙を流す中、ひとり笑顔を見せていました。

 「将来の目標は女子プロ野球選手」と語る星川。次のステージでの活躍を楽しみにしています!

 

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